著者
牟田秀俊
雑誌
東京大学卒業論文
巻号頁・発行日
2005
被引用文献数
1
著者
岩本 拓也 小倉 加奈代 西本 一志
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.19, pp.1-8, 2013-03-06

恋人間の愛着行動 (いわゆる 「いちゃいちゃ」 ) は,幸福感を得るためや相手との関係をより良いものにするために重要な行為である.愛着行動はデリケートな行動のためプライバシが確保された場所で行うのが一般的であり,公共の場では行われない傾向にある.公共の場では,周囲の目が障壁となるため,カップルは愛着行動を行うことが困難になると考えられる.そこで我々は,公共空間内での対面状況において,周囲に不快感を与えることなく愛着行動を行えるメディアの研究開発を進めている.本稿では,裏腹的愛着行動を伝えあう対面コミュニケーションメディアである 「ちんかも」 を提案し,その有用性をユーザスタディによって検証する."Acting cozy" is important for lovers to feel happiness and to improve their relationships much better. Many lovers desire to always act cozy. However, it is actually difficult to act cozy in a public space although they are together there. Whereas the ordinary research efforts have attempted to mainly support long-distance lovers, there are also several issues to be solved even for short-distance lovers. Accordingly, we have been studying a medium that allows the short-distance lovers who stay together to convey cozy actions even in the public space without disgusting people around them. This paper investigates what kind of cozy actions should be transmitted between the lovers being together in the public space.
著者
奥田 圭 關 義和 小金澤 正昭
出版者
日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.121-129, 2013-11-30

シカの高密度化に伴う鳥類群集への影響を明らかにするため、栃木県奥日光地域における1977年から2009年にかけての繁殖期の鳥類群集のデータを過去の資料から抽出し、当地域においてシカが増加し始めた1980年代前半以前からシカが高密度化した現在までの鳥類群集の変遷を検討した。そして、その変遷要因についてシカの高密度化と絡めて考察を行なった。鳥類群集の変遷過程の概略をつかむため、1977年、1978年、1979年、1991年、1992年、1993年、1998年、2003年、2008年、2009年の計10時期のデータを用い、各時期において確認されたすべての鳥種を生活型(営巣型および採食型)により分類し、その組成の経年変化を検討した。また、TWINSPANにより種組成の似通った時期および出現傾向が類似する鳥種の分類を行なった。その結果、生活型の組成は1993年と1998年を境に大きく変化していた。また、TWINSPANの結果からも同様に、1993年と1998年を境に種組成が大きく変化していたことが示された。キツツキ類などの樹洞営巣型および樹幹採食型に属する鳥種や、サメビタキ属などの樹上営巣型、フライキャッチ(飛翔採食)型の鳥種は1998年以降に高い相対優占度を有していた。一方、ウグイス類やムシクイ類などの森林の下層を営巣や採食に利用する鳥種や、托卵習性を有するカッコウ類の鳥種は、1993年以前には高い相対優占度を有していたものの、1998年以降にはほとんど欠落していた。奥日光地域では1990年代後半からシカによる下層植生の衰退や樹皮剥ぎの増加などの森林植生への影響が顕在化したことが報告されている。これらのことから、シカの高密度化に伴う下層植生の衰退は、ウグイス類やムシクイ類などの営巣および採食環境の劣化をもたらし、負の影響を及ぼしたことが考えられた。さらに、それに付随して、これらの鳥種を主な托卵相手とするカッコウ類の鳥種にも二次的な負の影響を及ぼした可能性が示唆された。また、シカの高密度化に伴う樹皮剥ぎの増加は枯死木を増加させ、枯死木を営巣や採食に利用する樹洞営巣型や樹幹採食型の鳥種に正の影響を及ぼしたことが考えられた。また、枯死木の増加は樹上営巣型やフライキャッチ型の鳥種にも正の影響を及ぼした可能性が示唆された。以上から、奥日光地域において1993年と1998年を境に鳥類群集が大きく変化した主要因は、シカの高密度化に伴う植生改変であると結論した。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.875, pp.56-58, 1997-01-27

地図と経営情報を連携させるGISに注目が集まっている。パソコン版の登場で,公共部門から民間企業に導入が広がっている。地図データを行政が整備できれば,爆発的な普及が期待できる。今年も500店舗以上を出店東京のベッドタウン,千葉県市川市のJR本八幡駅で,昨年,激しいファストフード戦争が決着をみた。北口のロッテリアと南口のマクドナルド。
著者
得丸 定子 小林 輝紀 平 和章 松岡 律
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.411-419, 2006-06-15
参考文献数
32

「いのち教育」を展開するための基礎的知見を得るために,大学生を対象に「死の不安に関する多次元的尺度(MFODS)」を用いて,「死と死後の不安」についての意識調査を行い,結果として以下のことが得られた.(1)因子分析では「死と死後の不安」について5因子抽出された.この因子分析結果は,因子数や因子の内容共に,MFODSが開発されたアメリカでの調査及び追試の結果とは異なった.原因としては,宗教や文化的慣習の相違が挙げられる.この相違は「いのち教育」を実践する場合,宗教や慣習を考慮した展開が重要であることを示している.(2)信仰している宗教の有無については,本調査でも約60%の学生が無宗教と回答していた.「いのち教育」は宗教や慣習行事と深い関係があり,実践に際しては宗教や慣習は考慮する必要がある.日本の場合,無宗教と信仰心がないこととは別のことであり,初詣をする,おみくじを引く,お墓参りをするなどの宗教的慣習行動をとっている.このことは「いのち教育」展開の導入として,意味は大きい.(3)「宗教観の低い」学生は「死後の自分の世界と肉体に対する不安」因子が低く,「死体に対する不安」因子が高かった.「宗教観が低い」学生は目に見えない世界やことについて価値を置かない結果と考えられる.(4)性別と「死と死後の不安」の関係では,女子学生が男子学生に比べてすべての5因子で高い結果を示した.これは歴史的・文化的背景を含んだジェンダーバイアスとも考えられる.男子学生には「死と死後の不安」が少ないことではなく,むしろ男子学生には無意識的に表現が抑圧されているだけに精神的ストレスが大きいことが考えられる.(5)抽出された「死と死後の不安」5因子は,「いのち教育」を展開する際の内容の提示と考えられる.今後「死と死後の不安」5因子を「いのち教育」の授業内容として具体的に展開する研究や実践がなされることが期待される.
著者
重滿 通彌
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
関西造船協会会誌
巻号頁・発行日
no.65, pp.12-17, 1949-08-10
著者
高橋 正樹
出版者
特定非営利活動法人 日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.33-42, 1995
参考文献数
22
被引用文献数
6 7

There is no positive correlation between the long-term eruption rate of large-scale felsic volcanism and its discharge volume of a single eruptive episode. This means that the storage of voluminous felsic magma at high-level in the crust is caused not by high magma production rate but by continuous accumulation of magma during a long repose time, if the long-term eruption rate reflects the averaged magma production rate. If the cruslal defomation is weak, the magma chamber could be stable in the crust; it is favorable for efficient accumulation of voluminous magma. In fact, the large-volume felsic volcanism occurs exclusively in the region of low crustal strain rate. The low crustal strain rate is considered to be essential for the formation of large-scale felsic volcanism. The large-volume felsic volcanic activity is present in the compressional tectonic stress field as well as in the extensional one; the difference in arrangement of principal stress axes is not related to the occurrence of voluminous felsic volcanism.
著者
一杉 正仁 菅谷 仁 平林 秀樹 妹尾 正 下田 和孝 田所 望 古田 裕明
出版者
獨協医科大学
雑誌
Dokkyo journal of medical sciences (ISSN:03855023)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.79-84, 2008-07
被引用文献数
1

医学部6年生を対象に,試験におけるマークミスの実態調査を行い,有用な予防対策を検討した. 36人の学生が530問の医師国家試験用模擬試験を解答し,自己採点結果と実際の採点結果を照合した.半数以上の受験生が1問以上のマークミスをおかしていた.ミスの具体的内容では,自己採点が正しいものの,マークは誤っていた場合が45.7〜54.8%と最も多く,選択数を誤っていた場合が30.4%〜35.7%と続いた.また, 5肢複択問題のしめる割合が増えるにしたがって,マークミスの頻度も有意に増加する傾向であった.受験者の正味試験時間を調べると,規定時間の約10%は見直し時間として利用できることがわかった.受験者は,自ら選択した解答肢が正確にマークシートに記入されているかを見直すことで,不本意な失点が防げると思われる.マークミス予防の指導は, fail-safeの対策としても重要であり,医師となった後にも十分役立つと考えられる.
著者
清水 裕士 大坊 郁夫
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.295-304, 2007
被引用文献数
1

This study had two main purposes. The first was to clarify the relationship between structure of interaction and stability of romantic relationships, and the second was to compare the effect of the total intimacy level of a couple with the individual levels of intimacy using a pairwise correlation analysis in order to determine a couple's interdependency. Questionnaires were completed by 59 couples (college students in romantic relationships). The feature of interaction structure was measured by the frequency, strength, and diversity of interactions, while the stability of a relationship was measured by satisfaction, commitment, and prospects of a continued relationship. The pairwise correlation analysis separated the correlation of the couple level from the individual level. The results indicated that the stability of relationships was affected by the degree of diversity of interaction at the couple level, and by the strength of interaction at the individual level. Finally, we discussed the function of relationship stability, showing the degree of diversity and strength of interaction.
著者
内田 良
出版者
愛知教育大学教育実践総合センター
雑誌
愛知教育大学教育実践総合センタ-紀要 (ISSN:13442597)
巻号頁・発行日
no.12, pp.269-277, 2009-02

本研究の目的は,今日支持されている「虐待増加」の言説を批判的に検討し,その言説が支持される背景を明らかにすることである。虐待の「発生件数」を把握するためには,多くの困難がある。それにもかかわらず,多くの論者が容易に虐待の増加を支持している。そこで本稿では,まず今日主流となっている虐待の増加説の議論を概観し,次に,社会問題の構築主義をはじめとする減少説の見解を参照する。この作業をとおして,虐待を現代的・都市的に語る「『虐待』の現代化・都市化」と,虐待が最小限にまで抑制される時代にこそ虐待がかえって目立ってしまう「安全と危険のパラドクス」の視点を提起し,「虐待増加」の解釈が生み出される背景を説明する。
著者
大島 正
出版者
同志社大学
雑誌
同志社外国文学研究 (ISSN:02862832)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.27-57, 1976-12-20

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