著者
Hiroshi SHIMODA Seiji TAMARU Masahiro MORIMOTO Toshiharu HAYASHI Masayuki SHIMOJIMA Ken MAEDA
出版者
JAPANESE SOCIETY OF VETERINARY SCIENCE
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.73, no.9, pp.1241-1242, 2011 (Released:2011-09-30)
参考文献数
11
被引用文献数
11 15

A previous serosurvey of Japanese encephalitis virus (JEV) among dogs suggested that dogs are well suited for use as sentinels for assessing the risk of JEV transmission to humans. To examine the clinical symptoms and duration of anti-JEV antibodies in dogs, three dogs were experimentally challenged with JEV. All JEV-infected dogs did not show any clinical signs or abnormal blood tests, except for C-reactive protein. Virus-neutralization titers rapidly increased and were maintained until 70 days postinfection, and neither the virus nor the viral genome was detected in blood. Thus, since dogs live in close proximity to humans as companion animals, they are well suited for use as sentinels for surveying the human risk of JEV infection.
著者
一寿斎国貞
出版者
ゑひすや
雑誌
錦絵
巻号頁・発行日
1855
著者
北垣 浩志
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.109, no.5, pp.335-345, 2014 (Released:2018-03-12)
参考文献数
83

ミトコンドリアは酵母などの真核生物がもつ細胞小器官であり,その主要な働きは酸素呼吸によるエネルギー生産である。このことから,清酒醸造のような酸素のほとんど存在しない醗酵においては,ミトコンドリアはなくてもよいものと思われていた。筆者は,ミトコンドリアのエネルギー生産以外の機能に着目し,清酒酵母の新たな代謝経路を明らかにし,さらに実用的な醸造技術の開発・技術移転にまで結びつけた。コロンブスの卵ともいえる画期的な研究成果について,研究の着想から,代謝経路の解析法の開発,ピルビン酸低減酵母の育種と実用化,ミトコンドリア分解に着目した新たな醸造技術の開発についてまで,詳しく解説していただいた。
著者
鈴木 茂
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
no.81, pp.131-139, 1999-03

神奈川県鎌倉市においては,12世紀末の鎌倉幕府開府以来,それまでの農村的イメージから軍事都市へと急変した。この鎌倉の発展にともなって行われた大規模な土地開発と木材利用により鎌倉周辺の森林は多大な影響をうけたことが花粉分析から明らかとなってきた。以下に,(1)永福寺跡,(2)北条高時邸跡の花粉分析結果を示し,鎌倉における鎌倉時代の森林破壊について述べる。 (1)永福寺跡 13世紀初めから前半頃まではスギ,コナラ属アカガシ亜属,シイノキ属―マテバシイ属が優勢であった(花粉化石群集帯Y-Ⅰ)。13世紀中頃から後半の期間はスギが衰退し,マツ属複維管束亜属とコナラ属コナラ亜属が増加した(Y-Ⅱ)。13世紀後半以降ではアカガシ亜属やシイノキ属―マテバシイ属も衰退し,マツ属複維管束亜属が優占するようになった(Y-Ⅲ)。 (2)北条高時邸跡 13世紀前半まではスギ,アカガシ亜属,シイノキ属―マテバシイ属が優勢であった(花粉化石群集帯H-Ⅰ)。13世紀後半~14世紀?の期間はスギ,アカガシ亜属,シイノキ属―マテバシイ属が衰退し,ニレ属―ケヤキ属,エノキ属―ムクノキ属が優勢となり,マツ属複維管束亜属も増加した(H-Ⅱ)。15世紀以降ではニレ属―ケヤキ属,エノキ属―ムクノキ属も衰退し,マツ属複維管束亜属が優勢となった(H-Ⅲ)。このように,13世紀の前半から後半にかけて鎌倉の森林植生が大きく変わることが明らかとなってきた。この期間の鎌倉は大きく発展し,都市整備が盛んに行われた。また,鎌倉の発展にともない木材利用も増大した。以上のように,開府後しばらくした13世紀前半から後半にかけて鎌倉では都市整備・木材利用などにより植生破壊が進み,スギ,アカガシ亜属,シイノキ属―マテバシイ属からマツ属複維管束亜属へと植生の交代がみられた。
著者
岩田 一明 森脇 俊道 川野 常夫
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.239-247, 1981
被引用文献数
1 1

椅子から起立し再び着席する動作について動力学的観点から解析を行い, 動作に及ぼす加齢の影響について検討を加えた. 動作の撮影には16ミリシネカメラを用い, グラフィック・タブレットにより運動情報をミニコンピュータ内に取り込み, 人体の2次元数学モデルに基づいて身体各関節に作用する力やトルクを計算した.<br>実験は22歳から80歳までの男性被験者19名について行い, 解析の結果, 加齢と共に身体各関節運動における協調性の欠如から動作に滑らかさがなくなることが定量的に求められた. 動作中腰に作用するトルクの最大値は加齢と共に若干減少するが, 特に目前のテーブルに手をつくことにより平均20%低下することなどが得られた.
著者
奥田 隆史
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.42, 2007

特電法が施行されているもののスパム(迷惑メール)の数は一向に減少しない.インターネット上を流れるメールの8割以上がスパムであるとも言われている.そのため,企業や大学ではアンチ・スパムシステムを導入し,セキュリティの向上を図っている.本研究では,我々がこれまで分析してきた迷惑メールの到着特性に着目し,待ち行列網としてアンチ・スパムシステムならびに企業や大学の情報システムをモデリングし,その解析結果を利用する設計法を紹介する.
著者
白木 克哉 竹井 謙之
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.97, no.1, pp.28-35, 2008 (Released:2012-08-02)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

インターフェロンなどの抗ウイルス療法が困難であったり,無効であった肝炎患者に対する治療は,肝庇護療法が主体となる.肝庇護療法には,一般療法や肝庇護薬,除鉄療法がある.肝庇護療法の有用性は,臨床研究によりそのエビデンスが積み重ねつつある.それぞれの患者の背景,病態や治療経過などをふまえて,複数の肝庇護療法を組み合わせて施行し,可能な限りALTを正常化に近づけることが,肝病変の進行を遅延させ,発癌を防ぎ,その結果生命予後改善につながると考える.
著者
Yasushi Yoshikawa Yukikatsu Okada Yutaka Okita Hitoshi Yaku Junjiro Kobayashi Hideyuki Uesugi Shuichiro Takanashi Toshiaki Ito Tatsuya Nakao Tadaaki Koyama Taichi Sakaguchi Kouji Yamamoto Yoshiki Sawa
出版者
The Japanese Circulation Society
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.449-457, 2022-02-25 (Released:2022-02-25)
参考文献数
24
被引用文献数
5

Background:This study retrospectively evaluated the long-term patient outcomes and durability of the Mosaic mitral porcine bioprosthesis in the Japan Mosaic valve long-term multicenter study.Methods and Results:The medical records of 390 patients who underwent mitral valve replacement with the Mosaic bioprosthesis at 10 centers in Japan (1999–2014) were reviewed. Patient data were collected using the Research Electronic Data Capture software. Patient survival was determined using the Kaplan-Meier method. Freedom from structural valve deterioration (SVD) and valve-related reoperation and death were determined using actuarial methods. The median (interquartile range [IQR]) age of the cohort was 73 (69–77) years. The median (IQR) follow-up period was 4.83 (1.84–8.26) years. The longest follow-up period was 15.8 years. The 30-day mortality rate was 5.4%. The 12-year actuarial survival rate was 54.1±4.5%, and the freedom from valve-related death was 85.3±3.4%. The freedom from reoperation at 12 years was 74.3±5.7%. The freedom from SVD at 12 years was 81.4±6.6% for patients aged ≥65 years and 71.6±11.1% for those aged <65 years. The median (IQR) mean pressure gradient was 4.1 (3.0–6.0) and 5.6 (4.0–6.7) mmHg at 1 and 10 years, respectively. The median (IQR) effective orifice area was 1.7 (1.4–2.0) and 1.4 (1.2–1.6) cm2at 1 and 10 years, respectively.Conclusions:The Mosaic porcine bioprosthesis offered satisfactory long-term outcomes for up to 12 years.
著者
Ryosuke Murai Yuichi Kawase Tomohiko Taniguchi Takeshi Morimoto Kazushige Kadota Masanobu Ohya Takenobu Shimada Takeshi Maruo Yasushi Fuku Tatsuhiko Komiya Kenji Ando Michiya Hanyu Norio Kanamori Takeshi Aoyama Koichiro Murata Tomoya Onodera Fumio Yamazaki Takeshi Kitai Yutaka Furukawa Tadaaki Koyama Makoto Miyake Chisato Izumi Yoshihisa Nakagawa Kazuo Yamanaka Hirokazu Mitsuoka Manabu Shirotani Masashi Kato Shinji Miki Hiroyuki Nakajima Yutaka Hirano Shunichi Miyazaki Toshihiko Saga Sachiko Sugioka Shintaro Matsuda Mitsuo Matsuda Tatsuya Ogawa Kazuya Nagao Tsukasa Inada Shogo Nakayama Hiroshi Mabuchi Yasuyo Takeuchi Hiroki Sakamoto Genichi Sakaguchi Keiichiro Yamane Hiroshi Eizawa Mamoru Toyofuku Takashi Tamura Atsushi Iwakura Mitsuru Ishii Masaharu Akao Kotaro Shiraga Eri Minamino-Muta Takao Kato Moriaki Inoko Koji Ueyama Tomoyuki Ikeda Yoshihiro Himura Akihiro Komasa Katsuhisa Ishii Kozo Hotta Yukihito Sato Keiichi Fujiwara Yoshihiro Kato Ichiro Kouchi Yasutaka Inuzuka Shigeru Ikeguchi Senri Miwa Chiyo Maeda Eiji Shinoda Junichiro Nishizawa Toshikazu Jinnai Nobuya Higashitani Mitsuru Kitano Yuko Morikami Shouji Kitaguchi Kenji Minatoya Takeshi Kimura on behalf of the CURRENT AS Registry Investigators
出版者
The Japanese Circulation Society
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.427-437, 2022-02-25 (Released:2022-02-25)
参考文献数
26
被引用文献数
3

Background:The clinical significance of concomitant mitral regurgitation (MR) has not been well addressed in patients with severe aortic stenosis (AS).Methods and Results:We analyzed 3,815 patients from a retrospective multicenter registry of severe AS in Japan (CURRENT AS registry). We compared the clinical outcomes between patients with moderate/severe MR and with none/mild MR according to the initial treatment strategy (initial aortic valve replacement [AVR] or conservative strategy). The primary outcome measure was a composite of aortic valve-related death or heart failure hospitalization. At baseline, moderate/severe MR was present in 227/1,197 (19%) patients with initial AVR strategy and in 536/2,618 (20%) patients with a conservative strategy. The crude cumulative 5-year incidence of the primary outcome measure was significantly higher in patients with moderate/severe MR than in those with none/mild MR, regardless of the initial treatment strategy (25.2% vs. 14.4%, P<0.001 in the initial AVR strategy, and 63.3% vs. 40.7%, P<0.001 in the conservative strategy). After adjusting confounders, moderate/severe MR was not independently associated with higher risk for the primary outcome measure in the initial AVR strategy (hazard ratio [HR] 1.11, 95% confidence interval [CI] 0.67–1.83, P=0.69), and in the conservative strategy (HR 1.13, 95% CI 0.93–1.37, P=0.22).Conclusions:Concomitant moderate/severe MR was not independently associated with higher risk for the primary outcome measure regardless of the initial treatment strategy.
著者
中川 敏
出版者
日本文化人類学会
雑誌
民族學研究 (ISSN:00215023)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.262-279, 2003

この論文の目的は密接に関連した二点からなる:(1)ギアーツの「文化システムとしての宗教」とそれに対するアサッドの批判をあたらしい光の中で再解釈すること、そして、(2)そうすることによって、このような論争から帰結するとされる理論的な袋小路から抜け出す道を探り、同時に、人類学的な比較というもののあたらしい可能性を探り出すことである。アサッドの批判は、端的に言えば、ギアーツの議論はエスノセントリックである、ということである。ギアーツの宗教の定義は、ギアーツ自身の文化に特徴的な宗教、すなわち宗教改革以降のキリスト教の考え方に、無意識にせよ、多大な影響を受けているのである、とアサッドは主張するのである。このような批判からギアーツの議論をすくい出すために、私が主張したいのは、ギアーツの議論をローティの反・反エスノセントリズムの議論の脈絡で読め、ということである。反・反エスノセントリズムとは、簡単に言えば、自らのエスノセントリズムに自覚的であるべきであり、そして、(エスノセントリズムを破棄せよというのではなく、)あくまでそれから出発し、他の立場を受け入れることができるようにそのエスノセントリズムを拡大していくべきである、という考え方である。この立場は、もちろん、単純なエスノセントリズムではない(ちょうど反・反相対主義が単純な相対主義ではないように)。それゆえ、あくまで思考実験の中だけにせよ、ギアーツの自称する立場、すなわち、反・反相対主義と相容れない立場ではないと考えることは可能であろう。反・反エスノセントリズムという光の中で、当該の論文の中でのギアーツの作業は、次のようにとらえられることになる-彼は自らのもつ「宗教」に対するステレオタイプ(パットナムの言葉であるが)をできるだけ解明(カルナップの言葉であるが)しようとしているのだ、と。このようにしてギアーツの作業をとらえると、論争それ白身がまったく異なった様相を呈してくることとなる-それはもはや論争ではなく、対話(あるいは、ローティのお気に入りの言葉をつかえば、会話)なのである。二人の対話は経験に近い概念(「痛み」「苦しみ」「訓練」などなど)と経験に遠い概念、すなわち「宗教」との間を振り子運動する。対話者はさまざまな時代、さまざまな場所から民族誌的事実を引用し、そうすることによって、自らのエスノセントリックなステレオタイプを解明していくのだ。この対話こそが、私は主張したい、人類学の比較の模範演技である、と。
著者
深田 成子
出版者
比治山大学大学院現代文化研究科附属心理相談センター
雑誌
心理相談センター年報
巻号頁・発行日
no.1, pp.27-31, 2005

授業内容をどうすればできるだけ多くの学生にきちんと理解させることができるかという視点から、教えることを通して学生の資質を考えたとき、現代の大学生は、次のような資質の傾向を持っているので、教師が教えるときにうまくいかないのではないかという問題提起を行った。その傾向とは、①私語は注意しなければ学生自ら止めることはない、②考えない大学生という問題提起は以前からなされてきたが、考えなくても平気でいられる大学生が増えてきており、それには教師にとっては常識なので、当然わかっているはずと考えていたものが身についていないために起こるのではないか、③授業に出席してその場にいても、平気で情報を自らスイッチoffにしてしまうので、教師の指示が伝わらず、個別に指示しないと簡単なこともできないのではないか、しかも、④プライドの高さと自信のなさというアンバランスな傾向をかかえているので、本気で努力をしたり、評価を受けることを嫌うのではないか、である。
著者
石川 和樹 中山 大地
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2015, 2015

<b>1.&nbsp;&nbsp;&nbsp;</b><b>はじめに<br> </b> 地名とはその地域に付与された名称であるが,その由来は山や川などの自然由来のものから,方位に由来するもの,施設に由来するものなど様々である.また,漢字表記される地名であればその読み方が存在するが,時間経過に伴い読み方が変化する地名の存在や,難読地名の存在などから,地名を漢字のまま分析することでより地名の本質的な分析が可能となる.そこで本研究では,地形図に記述してある地名を漢字のままDPマッチングを行い地名間の類似性を求めたうえで,ある特定の漢字を含む地名の時間的変化を定量的に求めることを目的とした. DPマッチングとは,Dynamic Programming(動的計画法)を用いて2つの対象間の類似性を数値化できるアルゴリズムで,音声認識や画像認識において多用される手法である.<br>&nbsp;<b><br> 2.&nbsp; </b><b>研究手法<br></b> 1/50,000旧版地形図「菊池(隈府)」,「阿蘇山」,「御船」,「高森」の範囲を対象地域とし,地形図は1902年から1984年のうちなるべく同時期になるように選択した各図郭6枚,計24枚を用いた.同時期の地形図ごとに1枚のレイヤーにまとめ,時代の古いものからlayer1~6 とした.そしてこれらの地形図をデジタルデータ化し,座標(日本測地系・公共測量座標系)を付与した.次にlayer1~6に表記されている全ての文字列についてデジタイズし,そのうち居住地域名のみ(6680地名)を抽出した.これらの居住地域名の表記から,DPマッチングを用いて2つの地名間の類似性(不一致度)を求めた.この際,文字不一致のペナルティを50,1文字ずれのペナルティを1とした.これにより求まった類似性を2地名間の距離とし,全ての地名間の距離行列を作成した.この行列に対して,統計ソフトRを用いてWARD法によるクラスター分析を行った.得られたデンドログラムを非類似度5000で切り,22個のクラスターを得た.これにより,同一クラスターには同じ漢字を含む地名が分類されたことになる. 次に,河川と現在の小地域境界に対してコストを与えて地名の代表点からの加重コスト距離を計算し,これに基づいて空間分割を行って地名のかかる範囲を決定した.この際,河川または小地域境界のある部分をコスト10,それ以外を1とした.このようにして6時期分の地形図に対して地名のかかる範囲を決定し,22個のクラスターのうち減少傾向にあったクラスター3個についてその分布の変化を地図化した.そしてそれらの要素を確認し,減少している地名の特徴を探った.<br><br><b>3.&nbsp; </b><b>結果</b><br> 得られた22個のクラスターのうち,含まれる地名の傾向が明確なクラスターは17個あり,傾向が明確ではなかったクラスターは5個であった.17個のクラスターのうち時間経過とともに含まれる地名数が減少するクラスターは3個みられた.一方,地名数が増加するクラスターはみられなかった.以降,減少するクラスター3個の結果について述べる.減少するクラスターは「田」,「尾」,「古閑」のつく地名であった.「田」地名においては「無田」・「牟田」の付く地名の消滅がみられた.「尾」地名はデータの精度の問題から,減少した結果となった.「古閑」地名においては,特に対象地域西部の熊本市街地の拡大にともなう宅地開発による消滅がみられた.「無田」・「牟田」や「古閑」の付く地名は九州に多い地名であることから,本研究ではその地特有の地名の減少傾向が確認された.
著者
久保 真人
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.85.13214, (Released:2014-08-01)
参考文献数
24
被引用文献数
17 17

Two studies were conducted to examine the factorial and construct validity of the Japanese Burnout Scale which was designed to measure hypothesized aspects of the burnout syndrome among public service workers in a variety of samples. The sample in study 1 consisted of 389 public service workers, 350 non-public service workers, and 3,410 non-service workers. Exploratory factor analysis confirmed a hypothesized three-factor structure for both public and non-public service workers, which was confirmed by confirmatory factor analysis. The sample in study 2 consisted of the following car dealer employees: 349 sales staff, 152 engineering staff, and 288 clerical staff. Exploratory factor analysis confirmed a hypothesized three-factor structure only in the sales staff group, which was confirmed by confirmatory factor analysis. Moreover, the construct validity of the scale was supported by the job demand-control model (Karasek, 1979). The Japanese Burnout Scale may serve as a useful measure of burnout syndrome among service workers in future research.
著者
Kobayashi Kazuho Higuchi Takehiro Ueno Seiya
出版者
International Society of Artificial Life and Robotics
雑誌
Proceedings of the Joint Symposium of AROB-ISBC-SWARM2022
巻号頁・発行日
pp.897-902, 2022-01

Swarm robotics requires a practical scheme to maintain supervision by human operators or managers, especially in complicated or life-threatening situations. For this purpose, this paper proposes an algorithm to maintain connectivity between robot swarm and fixed base station during missions. The main idea of the algorithm is maintaining connectivity by role allocation and switching among robots without centralized control by the base station. Our simulation studies have shown no significant inequality of computational cost among robots over the emulated patrol missions. Furthermore, as the total number of robots in the swarm increase, computational cost per robot does not increase significantly. These results have shown the distributed nature and scalability of the proposed algorithms.