著者
志貴 美麗 遠藤 元宏 大江 真司
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.176-179, 2016-02-01

82歳女。数年前より限局皮膚硬化型強皮症に対してプレドニゾロン、抗血栓薬内服による加療中であった。2013年10月、右第1趾化膿性爪囲炎のため当科を初診し、側爪郭にコットンパッキングを施行し、抗菌薬の内服を開始したが徐々に潰瘍化し、周囲に紫斑が拡大したため、11月入院となった。採血にてCRP高値を認めたため、抗菌薬の内服を継続し、足趾の潰瘍にはトラフェルミンスプレーとアルプロスタジル、アルファデクス軟膏の外用、血管拡張剤の点滴を開始した。しかし、潰瘍は黒色化し、間質性肺炎の悪化、MRSA肺炎・心不全を併発し、12月に死亡した。
著者
吉澤 睦博 鬼丸 貞友 畑中 宗憲 内田 明彦 中澤 明夫 難波 伸介
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地震工学研究発表会講演論文集
巻号頁・発行日
no.24, pp.1149-1152, 1997

1995年1月17日の兵庫県南部地震で被災した人工島に立地するLPGタンク群の1つのタンクについて、二次元有効応力解析法により、タンク基礎および周辺地盤の変状について検討した。また、今後の耐震設計の資料を得る目的で、液状化対策としての締固めによる地盤改良の効果を検討するため、タンク外周の改良幅と改良深さをパラメーターとする解析も実施した。その結果、地盤改良による過剰間隙水圧の抑制や沈下の低減の効果を確認し、かっ、さらに有効に沈下を抑制するためには、タンク外周の改良幅を増やすよりも埋立層の改良深度を増やす方が有効であることがわかった。
著者
古山 桂子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.18-22, 1994-07-31 (Released:2011-01-31)
参考文献数
2
著者
畑野 吉則
出版者
関西大学大学院東アジア文化研究科
雑誌
東アジア文化交渉研究 = Journal of East Asian cultural interaction studies (ISSN:18827748)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.357-375, 2018-03-31

In this article, I gather materials concerning the transfer of documents in the wooden tablets of Liye; being impossible to ask questions from historical records, I investigated the actual reality of the transfer of documents at the prefectural level during the Qin dynasty. According to the analysis, it is possible to confirm the clear division of the fixed format of the records of the forwarding and of the responsible for the transfer. Furthermore, the analysis points out the existence of A sophisticated system for the transfer of documents that was not clearly stated in the legal system of the Qin dynasty, such as the structure consisting of multiple organizations for the management in several departments. On the base of these results, the question of when and how was born the system for the transfer of documents, until now based on studies about the wooden strips of Juyan, should not be dealt with only by comparing the legal system of Qin and Han dynasties; it becomes possible, instead, a research approach that compares different points in different periods and areas, such as with the wooden tablets of Liye, the wooden strips of Xuanquan and those of Juyuan. While reflecting on these themes, we should from now discuss about the system for the transfer of documents in the Qin and Han dynasties.
著者
犬飼 隆
出版者
愛知県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

大宝2年度と養老5年度の戸籍及び8世紀の計帳、出土木簡等に書かれた約5千人の古代日本人の名について、日本語語彙としてのよみを確定し、多くに語義解釈を施した。併せて、それらを古代における漢字使用の資料として利用する方法を開発した。
著者
近藤 宏 櫻庭 陽 香田 泰子 石塚 和重
出版者
筑波技術大学学術・社会貢献推進委員会
雑誌
筑波技術大学テクノレポート (ISSN:24354856)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.69-73, 2019-03

スポーツイベントにおける鍼・マッサージ施術のボランティア活動の実践を通じて,鍼・マッサージ施術のボランティア活動に視覚障がいを有する施術者が参加する際の配慮に関する課題と方策について報告する。いきいき茨城ゆめ国体自転車競技(ロードレース)リハーサル大会のために設けられた特設ブースにて,鍼・マッサージの啓発を目的として・マッサージ施術を実施した。ボランティア参加者は16 人で,うち弱視者が8 人(学生3 人含む),全盲者1 人,晴眼者7 人であった。大会関係者および来場した一般市民73 人に施術を行った。終了後にボランティア参加者より活動に関して意見聴取した。視覚障がい者が鍼・マッサージ施術のボランティア活動を円滑に行うためには,視覚障がい者と晴眼者がペアとなり施術すること,施術器具の配置,十分な事前説明を行うことなど,配慮が重要であることが活動を通じて明らかとなった。
著者
田中 大貴 馬場 雪乃 鹿島 久嗣 齋藤 朋也 大久保 雄太
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.2M303, 2018

<p>本研究では、運転時の位置情報や速度・加速度等の運転データを用いたドライバー識別に取り組む。既存研究では十数人のドライバー識別を対象にしていたのに対し、本研究では、最大1万人という大規模なドライバー識別を扱う。実データを用いた実験により、提案法がベースラインよりも精度良くドライバーを識別できることを示した。特に、位置や時間に関する特徴量が大規模ドライバー識別に極めて有効であることを示し、また、速度や加速度情報もドライバーの識別に一定の寄与があることを示した。</p>
著者
鈴木 將文 長岡 貞男 横溝 大 Rademacher C 加藤 紫帆
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

研究期間の3年目に入り、研究を一層深化させるとともに、国内外の研究会、学会等で研究成果の発信を行った。具体的には、次のとおりである。(1)米国、ドイツ、英国、スイス等の研究者と実施した特許権侵害に対する救済措置に関する国際共同研究の成果をケンブリッジ大学出版から書籍("Patent Remedies and Complex Products: Toward a Global Consensus")として公刊した(オープンアクセスも可能な形で提供している。)。(2)特許制度の研究のためには、同様の保護対象を持つ営業秘密制度についても研究を行う必要があるとの認識から、営業秘密の国際的保護に関する研究を進めた。その成果を欧州の国際会議において、欧米の研究者と共通論題に関するパネルを組んで、パネリストとして報告を行ったのか、名古屋大学での国際会議等でも発表した(なお、2020年3月に、欧米の研究者も招いて国内で研究会を開催することを企画していたが、これは新型コロナウイルス感染症問題により中止した。)。(3)特許権の国際的保護に関し、実体法的側面と手続法的側面(国際私法の視点)の両方について研究を進め、成果を国際会議で発表した。経済学の観点からの研究としては、グレースピリオドに焦点を当てた研究を行い、国際会議で報告した。(4)標準必須特許を巡る問題につき、国内学会(法と経済学会)で報告するとともに外国研究者との共著書を出版した。(5)特許制度について考察する基礎として情報・データの法的保護に関する研究も行い、論文と研究会での研究報告を通じて成果を発表した。

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著者
鴨長明 [著]
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1933
著者
郷間 英世
出版者
日本小児保健協会
雑誌
小児保健研究
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.282-290, 2006-03

1980年公刊の「新版K式発達検査」と,2002年公刊の「新版K式発達検査2001」の標準化資料の項目別50%通過年齢を比較し,現代の子どもの発達的特徴を検討した。その結果,乳児期では50%通過年齢の小さくなった,すなわち20年前に比べ発達の促進している項目が62,8%,50%通過年齢の大きくなった,すなわち発達の遅延した項目が33.7%であったが,加齢とともに変化し,発達の遅延した項目は幼児期前半51.0%,幼児期後半89.7%と増加し,学齢期もこの傾向が持続してみられた。領域別にみると,言語・社会領域では幼児期前半に,認知・適応領域では幼児期後半から遅延する項目の増加が著明となった。これらの最近の子どもの発達の20年前に比べた変化は, 注目すべき,また緊急に検討,対応すべき課題と考えられた。
著者
篠原 厚子 千葉 百子 中埜 拓 稲葉 裕
出版者
日本微量元素学会
雑誌
Biomedical Research on Trace Elements (ISSN:0916717X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.49-53, 2004 (Released:2005-04-08)
参考文献数
5

The concentrations of 48 kinds of major and trace elements in dry milk were determined by microwave-induced plasma mass spectrometry, atomic absorption spectrometry, or colorimetry. The order of the element concentrations in dry milk was K > Ca, P > Na > Mg >> Zn > Rb > Fe > Sr > Cu, Ba, Ni, Mo, Mn, As > Se, Co, Cr. Other elements determined were much lower or under detection limit. Element concentrations in fractions of milk (skim milk, butter milk, acidic casein, whey, whey protein concentrate (WPC), and milk mineral) were also determined. The concentrations of each element in these powdered samples were dependent on the fractions. Concentrations of Ca and Mg in skim milk, butter milk, whey and WPC were similar to those in dry milk, but those in acidic casein fraction were very low and those in milk mineral fraction were extremely high. The concentrations of P in milk mineral fraction were about twice of dry milk, and Na was almost the same, and K was lower than those in dry milk. The present study indicates that the milk mineral fraction is a good source of Ca and Mg.
著者
鈴木 美穂子
出版者
関東東山東海農業経営研究会
雑誌
関東東海農業経営研究 (ISSN:13423118)
巻号頁・発行日
no.101, pp.51-55, 2011-02

神奈川県では、新鮮で安全・安心な食料等の供給と農業の有する多面的機能の発揮により、都市農業を持続的に発展させ、県民の健康で豊かな生活の確保を図るため、都市農業推進条例を平成18年4月1日より施行し、この条例に基づいた地産地消推進施策が行われている。神奈川県農業技術センターでは、都市農業の有利性を活かした販売促進手法として、地産地消に関心の高い消費者層を対象としたグループインタビューやホームユーステストを実施し、消費者ニーズの把握や商品化のための情報抽出を行っている。この調査対象者に野菜ソムリエ有資格者がおり、調査後に継続して情報交換する中で、県産農産物の積極的な利用と地域農業の情報発信に積極的な姿勢が確認された。そこで本報告では、地産地消に関心の高い消費者として、神奈川県内の野菜ソムリエの団体「野菜ソムリエコミュニティかながわ」を取り上げ、この団体が開催した消費者向けのセミナーを通じて県農業の情報を提供することにより、講座に参加した消費者の地産地消への関心や青果物の購買行動等へ与える影響を明らかにし、都市農業において県民と協働で進める地産地消の関心促進方策の可能性を検討した。
著者
立原 慶一
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学 : 美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
no.30, pp.229-240, 2009-03-21

本研究が提案する方法論に基づいて,一連の題材実践を行いその結果を考察してきたが,それによって制作者の鑑賞及び評価能力を高めることが確かめられた。それは一定の手続きを踏んで作成された,質問紙による自作品の鑑賞体験が当該能力の育成にとって効果的である,との方法論的仮説である。質問事項は,基本的には作品の表現性(「主題形成」と同義)を直観させるとともにその成立条件を洞察させるべく,制作者に力強く働きかけた。各質問項目では文章のテンプレートが,主題意識とその効果的な造形表現化のあり方との関係を見極めさせるなど,有効に作用したのである。