著者
ベルフィオール M.
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.10, pp.94-100, 2012-10

「民間企業が月探査」などというと「本当にそんなことできるの?」と思われるかもしれない。しかし,今やベンチャー企業が作ったロケットで打ち上げた民間宇宙船が国際宇宙ステーションに行って地球に戻ってくる時代。
著者
朝比奈,正二郎
出版者
東京昆蟲學會
雑誌
昆蟲
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, 1977-09-25
出版者
日経BP社
雑誌
日経食品マーケット
巻号頁・発行日
no.1, pp.109-112, 2003-07

厚生労働省検疫所における中国産冷凍ホウレン草の通関検査で、食品衛生法の残留基準値を超える農薬「クロルピリホス」が検出されたのだ。 厚労省はすぐさま各社に輸入の自粛を要請するとともに、中国側にはホウレン草加工品に対する「検査合格衛生証明書」の発行停止を求める文書を発信した。
著者
樋口 忠成
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2017, 2017

1) はじめに<br> 2016年のアメリカ大統領選挙は共和党のドナルド・トランプ候補が当選したが、これは投票前の世論調査と異なっていただけでなく、当選者の全国の一般投票総数では民主党のヒラリー・クリントン候補を下回る得票しか得られなかったという異例な結果であった。これは大統領が得票総数で選出されるのではなく、各州に割り当てられた選挙人をより多く獲得する候補が勝利するという間接選挙方式から生じた現象である。またこの選挙結果は、アメリカ社会の分断の象徴とその結果として取り上げられた。<br> この報告の目的は、アメリカ社会の分断が空間的な分断を伴うとすれば、どのような地理的分断が見られるかをこの2016年大統領選挙結果から明らかにすることである。民主党・共和党の得票数・得票率のカウンティ別データを使って、州、カウンテイ、大都市圏・小都市圏と非都市圏、中心市と郊外などの地理的枠組みを使って分析する。<br>2) 州の分断の進行<br>&nbsp; アメリカの大統領選挙では、ほとんどの州で州全体で勝利した候補が州に割り当てられた選挙人を総取りするので、立候補から当選まで基本的に州ごとに選挙戦が戦われる。近年では州の色分けが定着し、民主党が強いブルー(青)ステートと共和党が強いレッド(赤)ステートがほぼ固定化しているが、これまでの大統領選挙結果から分析すると現在の傾向が定着するのが1992年大統領選挙からである。それ以降の選挙結果は相互に高い相関を伴う結果となっており、青と赤の州が固定した結果、選挙ごとに結果が変わる可能性のあるスウィング・ステートと呼ばれる州をどちらの政党が獲得するかに結果が左右される。<br>3) 地域人口規模による分断<br>&nbsp; 全米にある3100あまりのカウンティのうち人口100万以上のものは44あるが、選挙結果ではクリントン候補が敗れたのは3つだけで、残りの41で勝利した。一方人口規模の小さいカウンティではトランプ候補が圧勝している(人口1万以下のカウンティの86%で勝利)。すなわち、大都市と農村地域の投票行動はほぼ真逆となっている。<br>4) 大都市圏の中心市と郊外による分断<br>&nbsp; 地域人口規模による選挙結果の分断からも類推できるように、大都市圏を単位として得票数を分析すると、大規模な大都市圏ほど民主党が強く(人口250万以上の21の大都市圏ではダラス、ヒューストン、フェニックス、タンパ、セントルイスの5大都市圏のみクリントン候補は僅差で敗れた)、人口50万以下の大都市圏になるとトランプ候補が強くなり、小都市圏ではトランプ氏が圧勝している。またそれぞれの大都市圏の中での得票率は、地域によってはっきりと異なっていいて、地理的分断が見られる。たとえばアトランタ大都市圏での大統領候補の得票率の分布をみると、中心市はクリントン氏が圧勝し、また中心市に近い郊外もクリントン氏が強い一方、郊外の外縁部や超郊外的な地域ではトランプ氏が圧勝している。このように大都市圏では中心からの距離による同心円的な分断が顕著であり、社会の分断は地理的分断と密接に関連することが解明できた。
著者
白井 良成 松田 昌史 藤田 早苗 小林 哲生 岸野 泰恵
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.1660-1679, 2020-11-15

位置情報ゲームをWWWをフィールドとして実現するゲームの概念,WBG(WWW-based games)を提案する.膨大なコンテンツが存在し,多くの人が日常的に利用するWWWをフィールドにしたゲームを構築することで,WWW上のデータを利用したヒューマンコンピュテーション,Webコンテンツを利用した能力開発,Webサイトへの集客効果など様々な効果が実現できる.一方,その構築においては,実世界とは異なるWWWの特徴を考慮する必要がある.本論文では,実世界を対象とした位置情報ゲームとの対比からWBGの概念を整理し,また,WWW上の文字列を擬人化してWebサイトを奪い合うゲーム,テキストモンスターを題材に,WBGによる新たなゲーム体験の実現性,構築によって得られた設計に関する知見,副次的効果の実現可能性について論じる.
著者
真木 利江 曽田 龍士 宮崎 真吾
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.77, no.676, pp.1499-1506, 2012-06-30 (Released:2012-07-27)
被引用文献数
1 1

This paper intends to shed light on the spatial composition of Claremont Garden, one of the most representative English landscape gardens in 18th century. We focused on the garden's creation by Charles Bridgeman with Sir John Vanbrugh and later development by William Kent, and reproduced the original plans based principally on 3 maps. The spatial composition was analyzed by axis, geometrical composition and landform. In conclusion, Bridgeman and Vanbrugh designed the garden based on some axes abstracted from the landform, but some geometrical relationships between them were hidden. Kent disposed of some axes and emphasized both ends of the ridge.
著者
光村 実香
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.Ea0369, 2012

【はじめに、目的】 通所リハビリテーション(以下,デイケア)は,リハビリテーション(以下,リハビリ)を専門とする理学療法士ら(以下,療法士)が多職種協働で利用者の日常生活の自立や介護度の重度化を予防する目的の施設である。リハビリで獲得した動作を生活に密着させるには,介護職と利用者の援助場面でもその動作を実践することが重要である。そこで本研究は,デイケアで働く療法士が介護職と連携しながら自立支援を行うプロセスを明らかにすることを目的に行った。【方法】 対象者はデイケアで勤務するPT 2名,OT 4名,ST 1名の療法士7名(女性1名,男性6名),デイケアでの経験年数は1.5~9年であった。期間2008年5月22日~8月7日である。まず施設で利用者,介護職,療法士の関わりに注目しながら参加観察を行った。その後,参加観察で得た自立支援の関わりをもとにインタビューガイドを作成し,療法士に半構造化面接を行った。面接時間は45~60分で,対象者に許可を得てインタビュー内容を録音し,逐語録におこし修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析,結果図を作成した。【倫理的配慮、説明と同意】 本研究は金沢大学医学倫理委員会の承認を受け実施した(受付番号183)。研究説明書を用いて研究手順や個人情報の保護等について説明を行い,同意書の署名をもって研究参加の承諾とした。【結果】 【カテゴリー】4個,<サブカテゴリー>6個,[概念] 20個が抽出され,コアカテゴリーは【している動作の状況化】で,療法士がリハ室だけの関わりではなくできる動作をしている動作としてデイケア内の場面に定着させることであった。ストーリーラインを示す。デイケアで療法士がリハビリをプロデュースするプロセスは療法士が利用者の【できる動作の明確化】から始まる。療法士の視点で利用者が持つ[潜在ニーズ・能力の掘り起こし]を行い,予後を見据えた[その先の目標設定]をし,動作獲得に必要なアプローチを考える。これらを<リハビリ構想>として〔できる動作能力アップ〕を図り,動作改善を行う。また練習の中で成功体験を積み重ね精神面からも〔動作遂行への自信作り〕へ働きかけ<できる動作獲得への実践>を行う。この関わりは,在宅生活を視野に入れた【更なる能力アップの可能性】へつながる。ある程度の動作能力向上が図れると,その動作をデイケア内に同化させる為【している動作の状況化】を行なう。方法は介護職や家族の前で療法士が介助し,その方法を[やってみせる]ことで利用者の能力を知ってもらう,[専門性を活かした助言・指導]を行い利用者の状態を理論的に説明する等である。これらの働きかけにより介護職に利用者の<できる動作の顕在化>を示す。さらにできる動作を発展させる為に<している動作の環境作り>を行なう。これは実際の援助場面に合わせた[そのタイミング,その場面]での動作練習や,介護職個々と利用者の援助方法を話すことで[ケアの意識の並列化]を試みる。またできる動作に基づく援助に不安を抱く介護職には[リハビリ的関わりの後押し]をし,できる動作を介護場面に活かすよう促す。<できる動作の顕在化>と<している動作の環境作り>は様々な場面と状況で繰り返し行われる。しかし【している動作の状況化】を図る上で介護職との間に〔利用者ニーズ優先〕と〔タイムスケジュール優先〕,〔愛護的援助〕と〔手助け的援助〕等<価値観のズレ>が生じることがある。療法士は〔リハビリのプライド〕としてデイケアにリハビリがある意義や,〔デイサービスとの差別化〕等<療法士の信念>の強い気持ちから,このズレを修正しようとする。そこで【している動作実現への足場作り】として介護職の責任者を説得し〔協力者を増やす〕,〔カンファレンスの活用〕で話し合いを通じ意見を統一する,家族と介護職の問題に共に取り組み〔利用者問題の共有化〕等を行う。これらの取り組みが介護職との連携の足場となり【している動作の状況化】がより円滑に進むようにする。【している動作の状況化】が進むと〔新たな能力獲得を見込んだ関わり〕や〔在宅生活を吟味した援助〕等【更なる能力アップの可能性】を見出し,在宅生活を見据えた関わりに発展していく。【考察】 療法士はデイケア内の動作だけではなく,それらを在宅生活につなげていくことまでを想定し,利用者や介護職と関わりを持っていると考えられる。援助場面にリハビリ的関わりを導入するには,介護職との価値観のズレや時間的制約を改善する工夫が必要である。【理学療法学研究としての意義】 デイケアでの理学療法士の役割を明確化する一助となる。それにより多職種との連携が図りやすくなり,利用者に質の高い理学療法を提供することができる。
著者
加藤 拓巳 津田 和彦
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.85-95, 2020-06-30 (Released:2020-06-30)
参考文献数
27

Electronic Commerce(EC)の普及によって生まれた消費者行動に,ショールーミングがある。販売店で確認した商品をインターネットで安価に購入する行動を指す。これは実店舗で販売する企業にとって大きな脅威であり,産業界・学術界ともに大きな注目を集めている。しかし,自動車業界に目を向けると状況は異なり,依然として販売店での購入が主流である。そのため,ショールームの現状評価やあり方の議論は不十分になっている。本研究では,日本の自動車業界を対象に,テーマパークやカフェ等の多様な形態のショールームへの訪問経験が消費者の推奨意向に与える影響を検証した。オンライン調査で得たデータをもとに,傾向スコアによって因果効果を推定した結果,有意な効果は見られなかった。推奨意向を有する要因としては,商品より販売店の観点が多く,礼儀・親近感・特別感が抽出された。EC化がそれほど普及していない業界では,購入行動に直結する動線設計は難しいと考えられるが,推奨意向の形成要因を把握したうえで,それを一貫して経験できる場の設計は重要であろう。
著者
山本 信人
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法学研究 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.68, no.10, pp.p143-170, 1995-10

はじめに一 新聞統制令二 発行停止紙とその特徴三 治安維持と日本おわりに賀川俊彦教授退職記念号
著者
河本 大地
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.120, no.6, pp.Erratum6_2, 2011-12-25 (Released:2012-01-28)
被引用文献数
1 1

地学雑誌120巻5号(2011)掲載の河本大地著「ジオツーリズムと地理学発『地域多様性』概念―『ジオ』の視点を持続的地域社会づくりに生かすために―」(p.775-785)に誤りがありましたので,お詫びし訂正いたします。p.777 左段24行:(誤)尾形 → (正)尾方p.784 文献表:(誤)尾形 → (正)尾方
著者
郡司 幸夫 中村 恭子
出版者
早稲田大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2017-06-30

本研究の目的は、計算機や人工知能をメタファーとする意識モデルの転倒に対抗し、創造性に基礎付けられた意識モデルを構築することにあった。それは、人工知能によってアートを実現しようとする風潮や、科学によって現代芸術を再解釈しよいうという近年の傾向に反し、むしろ藝術に基礎付けられた科学を指向することであった。この目的は、第一に、知覚できる情報を評価し自らを拡張する人工知能に対する概念として、天然知能を打ち出すことで実現され、講談社から「天然知能」として2019年書籍化された。本書において天然知能とは「知覚できない外部を待つ」知性と定義され、外部を待ち、外部を召喚する技術が様々な事例で示された。本書の評判は高く、毎日、朝日、読売、日本経済新聞の各紙が書評を掲載した他、朝日や産経では文芸時評でも紹介され、群像、ケトル、週刊朝日などの雑誌でも取り上げられた。天然知能の意識に関するモデルはfoundations of Scienceなどの国際誌で発表された他、外部を召喚するための群やネッワークのモデルも構築され、これらも国際誌で発表された。第二に、藝術に基礎付けられた科学や意識モデル、創造性について、共同研究者である中村恭子とともに、水声社から「TANKURI:創造性を撃つ」を共著で2018年刊行した。本書は中村の日本画と郡司および中村の論考で構成され、日本画の構想段階から作品に至る経緯を題材としながら、創造とは何かについて論じたもので、天然知能の藝術における実装を示したものになっている。本書も読売新聞で書評が掲載された他、刊行記念として京橋のギャラリーaskで中村の絵画や郡司の解説の展示会が催された。さらに創造性に関する議論はBrusselの国際会議でも発表され、その際中村の作品が展示された。本書は早稲田大学からの助成金によって英語に翻訳され、現在出版社と刊行に向けた準備が進んでいる。
著者
Izumi Tsuboi Shigetami Kasai Eiichi Kunugita Isao Komasawa
出版者
The Society of Chemical Engineers, Japan
雑誌
JOURNAL OF CHEMICAL ENGINEERING OF JAPAN (ISSN:00219592)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.15-20, 1991 (Released:2006-03-20)
参考文献数
5
被引用文献数
20 27

A process has been developed to recover gallium and vanadium from coal fly ash in which they exist at very low concentration in a mixture of high concentration of less desirable species. Aqueous solution containing 2.8 mg/l gallium and 35 mg/l vanadium was obtained by leaching with 1.5 mol/l sulfuric acid. These metals were then concentrated by use of a chelating resin column with a functional group of iminodiacetic type after reduction of ferric ion to ferrous ion and pH adjustment. the eluate was conditioned and passed again through the column. Gallium was concentrated to 4.0 g/l and vanadium to 26.0 g/l in the resulting eluate. This liquor was further treated to remove impurities by a solvent extraction technique, employing TOMAC and D2EHPA as extractants. Stripping solutions of 96.6% gallium purity and 94.8% vanadium purity were finally obtained.