著者
井上 功一郎 布目 寛幸
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.70, pp.173_2, 2019

<p> 本研究は、サッカーのインステップキックによって、左右方向にボールを蹴り分けるためのインパクト技術について明らかにすることを目的とした。7名の大学サッカー選手が、30度の助走から11m前方のサッカーゴールに向けて、静止したボールをインステップキックする試技を行なった。その際、ゴールを縦に3等分した左、中、右の3つのエリアをそれぞれ狙った。足部とボールのインパクトの様子は、3台の高速度ビデオカメラを用いて2000Hzで撮影した。対象者1名あたり各エリア6試技、総計126試技のデータを取得し、分析した。インパクト時点における足部の甲の向きが、左右のボール進行方向に強い影響を及ぼす要素のひとつであることが明らかとなった。一方で、左右のボール進行方向と、インパクト時点における足関節の関節角度との間には、関係性が認められなかった。これらのことから、左右にボールを蹴り分けるためには、足部の姿勢を調整し、狙った方向に甲を向けてインパクトすることが重要であり、さらに、この姿勢の調整は、股関節など、足関節よりも近位の関節で行われるものと考えられた。</p>
著者
井谷 基 岩山 幸子 繁田 絵実 池田 慈子
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.061-066, 2015 (Released:2015-02-17)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

手術室の空気清浄度を保つことにより周術期感染を減少させるエビデンスは確立されており,その空調は厳密に管理されている.手術室内では,術野に対する飛沫感染,接触感染を予防するために手術着,マスク,キャップ等を着用している.さらに手術室内の空気清浄度を恒常的に維持するために(1)高性能フィルタを通した換気を行い,(2)垂直層流を保ち,(3)塵埃数減少のために在室者数を,(4)陽圧維持のためにドアの開閉回数を制限している.しかし高度な設備によるシステムも,手術室の在室者が一人でも不適切な行動を行えば容易に破綻する.高水準の環境が保てるよう麻酔科医をはじめ,外科医・看護師が共通の理解を持って手術室環境の維持に努める必要がある.
著者
山本 範子
出版者
北星学園大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

中国大陸、台湾の SF を中心に、ホラーや幻想文学などを日本で紹介した。また、中国では日本 SF について講演、発表し、日中 SF の交流に努めた。さらに中国の学者や作家を日本に呼んで、中国 SF の現状などについて発表してもらうなどの企画もたて、実行した。
著者
大津 光寛 藤田 結子 苅部 洋行 軍司 さおり 若槻 聡子 羽村 章 一條 智康
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.1127-1133, 2016 (Released:2016-11-01)
参考文献数
14
被引用文献数
1

摂食障害症例は歯科的合併症を発症し, う蝕の多発などを認めることはまれではない. そこで摂食障害患者87例を対象として, う蝕経験と, 発症要因の一端を明らかにすることを目的とした調査研究を行った. 方法は対象のう蝕経験指数 (DMFT) を平成23年歯科疾患実態調査の結果と比較し分類した, 多数群と少数群間で口腔内状況や日常習慣などについての比較を行った. 結果は多数群が有意に多く, 多数群少数群間では罹患歴, ブラッシング回数, 歯垢の残存量では有意差が認められず, 過食, 自己誘発性嘔吐や, 酸蝕の進行程度, アメやガムなどの日常摂取の有無によって有意差が認められ, これらがう蝕経験を上昇させていた. 対象のう蝕発症は基本的な予防処置の不足によるものより, 摂食障害症状に大きく関連していた. これにより摂食障害症例に対しては通常の口腔衛生指導だけではなく, 摂食障害症状を視野に入れ, 他科との綿密な連携のもと対応する必要があるといえる.
著者
井上 裕之 松坂 利之 鈴木 健二 大鶴 洋 高木 洲一郎 長谷 徹 長谷 則子 西村 康
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.100-107, 2003-02-20 (Released:2011-10-07)
参考文献数
42

摂食障害患者の身体症状として, 多くの口腔内症状が指摘されている. 今回この実態を解明するため, 女性摂食障害患者群51名および女性比較対照者群64名に対し病歴の聴取, 口腔内診査, 唾液検査, 細菌検査などの調査を実施し, 以下の結果が得られた.1. 食行動の異常として拒食経験を有するものが36例に, 過食経験を有するものが42例に認められ, そのなかの33例は自己誘発嘔吐を経験していた.2. これまでに摂食障害専門医より指摘された口腔病変を確認し, なかでも歯頚部う蝕, 歯頸部実質欠損は摂食障害の早期発見の指標となる理学的所見として有効であることが示唆された.3. 摂食障害患者のう蝕発生要因として, 罹患期間, 過食期での自己誘発嘔吐, 不規則な食行動, 過食時の糖分の過剰摂取などの食行動の異常と拒食期での唾液流出量低下, 口腔乾燥の出現が推察された.4. 摂食障害患者の身体症状として, 口腔症状は重要な予見材料であることが示唆された. そのため, 現在急増しつつある本疾患の回復, 予防, 早期発見に歯科医が担う責務は重大であり積極的に関与しなければならないと考えられる.
著者
清登 典子 深沢 了子
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

昨年度決定した各メンバーの担当事項に基づき、各自が『夜半亭蕪村句集』のデータベース構築のための調査検討を進めた。その結果、昨年度達成すべき目標としていた『夜半亭蕪村句集』春部全468句についてはデータとする①から⑨までの九項目の調査をほぼ終えることができた。ただし、⑦蕪村関係俳書への入集状況調査のうちの同時代俳書の調査検討、⑧作句年次の推定、⑨入集俳書における句形変化、という三点については、調査検討が不十分な点があるために、さらに今後も調査検討を続けていき新しい調査結果が入り次第データに補足していくこととなった。今年度の目標としていた夏部全465句についてもメンバー全員で調査検討を進め、データとする九項目のすべてについて一応の調査を行うことができた。しかし、春部の発句の場合と同様に⑦同時代俳書における入集状況、⑧作句年次推定、⑨入集俳書ごとの句形変化、の三点については不十分な点があるため、今後も調査検討を継続していくこととなった。研究代表者(清登典子)、研究分担者(深澤了子)、研究協力者(金田房子・牧藍子・真島望)の5名全員による研究会を開催し、データ構築の進捗状況や問題点について話し合いを重ねた結果、データ九項目の配列として、③『夜半亭蕪村句集』の四季別入集順番号を冒頭に持ってきたほうがよいという結論に至り、データの配列の変更を行った。研究代表者が、『夜半亭蕪村句集』の出現によって、『蕪村自筆句帳』の欠落箇所の発句配列を推定することができるのではないかとの考えに立って検討した結果を研究論文として発表したほか、研究分担者、研究協力者も蕪村俳諧および蕪村につながる俳諧文学にかかわる研究の成果を発表することができた。
著者
岡本 浩一
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.150, no.2, pp.92-97, 2017 (Released:2017-08-08)
参考文献数
21

現在,吸入療法には,気管支喘息もしくは慢性閉塞性肺疾患などを対象とした局所作用薬が用いられている.吸入剤には,吸入液剤,吸入エアゾール剤,吸入粉末剤がある.吸入液剤はネブライザを用いて生じる微細な液滴を吸入するので,乳幼児から高齢者まで使用できるが液の無駄が多い.吸入エアゾール剤は1950年代から広く使われてきたが,環境問題がある.吸入粉末剤は環境にやさしく吸入の失敗が少ないが,高度な粒子設計と使いやすい吸入デバイスの開発が必要である.肺は全身作用薬の吸収部位としての利点を多く備えており,消化管吸収が困難なペプチド性医薬の吸入剤化研究が進められている.しかし,2006年に米国と欧州で承認されたインスリン吸入粉末剤は,売り上げが伸びず翌年には製造中止となった.2014年に米国で承認された新しい粉末剤も売り上げが伸び悩んでいる.今後肺局所疾患を対象とした抗体医薬や核酸医薬の開発が期待される.
著者
米地 文夫
出版者
東北地理学会
雑誌
季刊地理学 (ISSN:09167889)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.104-112, 2017 (Released:2017-08-12)
参考文献数
22
著者
高橋 泉
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.1-8, 2013-11-20 (Released:2017-03-27)
被引用文献数
1

本研究の目的は、家族レジリエンスの概念を分析し、病気や障害を抱える子どもの家族支援におけるこの概念の有用性を検討することである。分析方法は、Rodgersの概念分析アプローチを用い、「Family Resilience」、「家族レジリエンス」をキーワードとして検索し、属性、先行要件、帰結に関する記述について内容を分析した。分析の結果、概念の属性は、「家族の相互理解の促進」、「家族内・家族外の人々との関係性の再組織化」、「家族の対処行動の変化」、「家族内・家族外の資源の活用」「家族の日常の維持」であった。先行要件は、「家族の危機的状況」、「永続的なストレス」であった。帰結は、「家族機能の新しいパターンの確立」、「家族の成長」であった。分析結果から、家族レジリエンスの概念の定義とモデルケースを提示し、病気や障害を抱える子どもの家族支援において有用な概念であることが明らかになった。
著者
大島 輝洋 武部 達明 星 哲夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第33回, no.オペレーティングシステム, pp.313-314, 1986-10-01

筆者等は,HP1000 RTE-AリアルタイムOS上に日本語を包含する母国語支援環境(NLS, Native Language Support)を米国HP社と共同で開発したので報告する。NLSは,多国語支援環境とも換言出来,同時に最大7ヶ国語を支援する。現在支援可能な言語は,西欧系の言語13ケ国語と日本語である。従来HP3000上で,8ビット・コードで実現可能な西欧系言語の支援を行っていたが,HP1000では,さらに16ビット・コードを使用する日本語の支援を可能にした。NLS実現上の問題は1.メッセージ機能2.コード体系に関連した問題3.言語・習慣に依存した問題以上の3つに分類可能だが,以下にこの分類にしたがって実現手段を明らかにする。尚NLS化されたシステムは,一切ソース・コードを変更することなく他言語へ変換可能となる。
著者
田名部 尚子 小川 宣子
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.190-199, 1979-07-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
7
被引用文献数
1

産卵約24時間後の洗卵処理とその直後の植物油, 鉱物油およびショ糖脂肪酸エステル乳濁液による卵殼塗布処理の鶏卵の保存中の内部卵質におよぼす影響を調べた。卵は25°Cの恒温器内に, 1, 3, 5, 7, 9, 11および13週保存し, ハウユニット, 卵黄高, 卵重減少, 卵白のpH, 卵黄の崩れた卵の数, 腐敗卵の数を測定し, これらの測定値の各処理による経時的変化を比較した。0, 1, 9, 11週保存卵については, ポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動によって卵白蛋白質の変化を調べた。洗卵処理の有無の間におけるハウユニット, 卵黄高および卵重減少の経時的変化のパターンの差は, ショ糖脂肪酸エステル塗布区の卵重減少の経時的変化のパターンを除き, 他のいずれの塗布処理区でも差が認められなかった。13週の保存期間において, 植物油または鉱物油を卵殼に塗布したものは, ショ糖脂肪酸エステル乳濁液塗布したものにくらべて内部卵質がかなりよかった。無塗布のものの内部卵質の低下は, 塗布処理したものに比べて速やかであった。
著者
西城洋
雑誌
ねじればね
巻号頁・発行日
vol.111, pp.7-8, 2004
被引用文献数
1
著者
高橋 亨 棟方 充 大塚 義紀 佐藤 敦子 本間 行彦 川上 義和
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.33, no.7, pp.723-727, 1995-07-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
14

特発性間質性肺炎 (IIP) の急性増悪症例におけるウイルス感染の関与を血清抗体価・喀痰封入体検査から検討した. 当科に入院したIIP 105名のうち急性増悪(1ヵ月以内に自覚症状の増悪, PaO2 10 Torr以上の低下, 胸部レ線像の悪化のすべてを満たすもの) を呈した症例を対象とした. 経過中にウイルス抗体価の4倍以上変動を認めたか, 喀痰ウイルス封入体を証明したかの, いずれかの例をウイルス関与ありとした. これらの症例につき, 関与したウイルス, 臨床像などを検討した. 急性増悪例は全IIP患者の27% (28例) であった. ウイルス関与ありは増悪例の39% (11例) であった. 関与したウイルスは Influenza: 6例, Parainfluenza: 1例, Adeno:1 例, Herpes simplex: 1例, RS: 1例, Cytomegalo: 2例であった. ウイルス関与群は非関与群に比べ, 増悪前の血清IgA値が有意に低値であった (p<0.05). これらの結果から, 急性増悪では血清IgA低値と関連したウイルス感染の可能性がある.
著者
TOHRU TSUKAHARA
出版者
Center For Academic Publications Japan
雑誌
Japanese Journal of Microbiology (ISSN:00215139)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.383-394, 1961 (Released:2008-04-18)
参考文献数
7
被引用文献数
4

The anti-fungal property of caprylic acid on C. albicans, particularly its fungicidal activity, has been studied by colony count using an ordinary plating method and a modification of an electrophoretic method.Caprylic acid exhibits the most remarkable fungistatic and fungicidal properties of all the normal saturated fatty acids with even numbered carbon atoms studied. The fungicidal activity of caprylic acid depends upon the concentration of the acid, the period of contact and the pH of the media.The fungicidal action of caprylic acid is considerably reduced by the simultaneous addition of several agents such as serum, carbohydrate, and polyhydric alcohol. This protective effect, however, disappears after the contact with the acid for 3 hr. Furthermore, when the cells of the organism are once exposed to caprylic acid, its fungicidal activity is not affected by washing them with distilled water. These quantitative and biochemical facts suggest that the adsorption of caprylic acid to the yeast cells must be extremely strong and specific.