著者
見波 潔 嶋津 晃臣
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1988, no.395, pp.65-74, 1988-07-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
5
被引用文献数
1

Although enormous volume of soil is excavated and discharged from construction works, disposal sites for the surplus soil decrease in urban area year by year. With this point as background, it is desirable to establish soil recycling system, that is effective utilization of soil between construction sites where surplus soil is discharged and other sites where soil is used as material for embankment, landfill, etc. In this study, three models for soil allocation are proposed corresponding to certainty of input data. (1) Model I is based on presupposition that all the relevant data are known deterministically. (2) Model II determines proper soil allocation in consideration of adjustment of working time on condition that input data for start time of each construction work has uncertainty. (3) Model III determines proper matches of construction works from the viewpoint of effective utilization of surplus soil.
著者
宮﨑 文平 風戸 崇之 濵梶 方希 小濱 健吾 貝戸 清之
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集E1(舗装工学) (ISSN:21856559)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.I_175-I_183, 2013 (Released:2014-03-06)
参考文献数
10
被引用文献数
4

近年,高速道路では標準的な舗装路面として高機能舗装が採用されている.これに伴い,密粒舗装が主流であった時期に策定された従来の路面管理基準では,舗装路面の状態を十分に評価することが困難となってきている.本研究では,評価長と評価指標という観点から現在の路面管理基準の妥当性と,最適な路面管理基準について検討する.具体的には,現在の我が国の道路舗装の維持管理における,路面性状調査の結果による健全度評価と現場の補修要否判断の乖離の問題を説明する.その際,密粒舗装と高機能舗装それぞれの劣化過程の相違に触れ,評価長と評価指標という観点から現在の路面管理基準の問題点を指摘する.その上で,供用中の高速道路で獲得された路面性状データを用いた実証分析を実施し,最適な路面管理基準について検証する.
著者
竹田 里江 山下 聖子 宮田 友樹 竹田 和良 池田 望 松山 清治 船橋 新太郎
出版者
日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.384-393, 2016-08-15

要旨:日常生活場面を取り入れ,個人の興味・関心に配慮したワーキングメモリ課題を開発し,保続性の反応を呈する統合失調症患者に実施した.その結果,保続性の反応が改善し,BACS-Jのワーキングメモリ,運動機能,遂行機能の改善を認めた.また,意欲や活力,心の健康の改善が得られた.これらの結果は2回目介入時に再現性を認めた.本課題は,実生活の一場面をモデルに,思考・計画・判断・意思決定をするという特徴をもち,個人の興味・関心や遂行能力にテーラーメイドできる.興味・関心に配慮することは,課題に対する注意集中,記憶,思考,選択のしやすさに繋がり,潜在能力を喚起し,認知機能や意欲の改善に寄与することが示唆された.
著者
竹田 里江 竹田 和良 池田 望 松山 清治 石合 純夫 船橋 新太郎
出版者
日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.452-462, 2012-10-15

要旨:ワーキングメモリ機能,目的志向的行動の計画や実行など前頭連合野機能を基盤にし,個人の興味・関心や遂行能力にテーラーメイド可能な訓練を開発した.今回,アルツハイマー型認知症の1症例に施行したところ,語の流暢性,抑制コントロール,記憶機能に向上を認めた.また,日常生活面での記憶,見当識,会話に改善が得られ,うつ状態評価尺度や症例の感想から情動面の改善も示唆された.本訓練は実生活に密着した内容で,対象に合わせて課題の難易度や題材を設定できる.単なる反復的な記憶訓練ではなく過去の記憶やアイディアの創出を刺激することを意図している.こうした特徴が症例の認知・情動の両側面の機能改善に寄与したと考えられた.

1 0 0 0 OA やまとことば

著者
吉沢義則 著
出版者
教育図書
巻号頁・発行日
1942
著者
辻 義人 杉山 成
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.40, no.Suppl., pp.45-48, 2017-01-15 (Released:2017-03-06)
参考文献数
7
被引用文献数
1

大学教育の質保証の手段として,アクティブラーニング(以下,AL)への注目が高まっている.AL形式の授業では,多方向的かつ学生の自主的な学びが重視された活動が行われている.本研究では,同一科目について,従来の座学形式と,AL形式で開講したとき,どのように履修者の自主学習への態度や行動,授業内容の理解度に違いが見られるのかに注目し,比較を行った.その結果,以下の2点が明らかになった.①AL形式において学習者の自学自習の意欲が高く,実際に自学自習が行われている.②両形式間において,最終的な理解度に差は見られない.しかし,AL形式の授業では,自学自習への動機づけが維持される効果が期待される.
著者
三輪 哲久
出版者
日本計量生物学会
雑誌
計量生物学 (ISSN:09184430)
巻号頁・発行日
vol.29, no.Special_Issue_1, pp.S5-S14, 2008-07-01 (Released:2011-12-02)
参考文献数
14
被引用文献数
3 1

It is common in statistical analyses to perform two or more tests for a set of data. Then the problem of multiplicity arises. This article concisely describes the basic principles of multiple test procedures. Three fundamental methods for controlling the family-wise type I error rates are explained in a unified manner: 1) Bonferroni procedure, 2) simultaneous confidence intervals, 3) closed testing procedure.
著者
菅野 正
出版者
奈良大学史学会
雑誌
奈良史学 (ISSN:02894874)
巻号頁・発行日
no.10, pp.77-96, 1992-12

一九〇五(清光緒三十一、明治三十八)年、厘門の富豪林維源によって、福建勧業銀行設立が計画された。この事業は、林維源の死去によって結局挫折したが、一年有余の後、養嗣子林爾嘉によって普通銀行に改組し、福建信用銀行として設立された。そしてその計画の中で、日本にも出資の要請を灰めかした事から、日本もそれの対応を検討し始めた。その設立計画の過程をたどり、背景をみんとするのが小論の目的である
著者
和田 鉄郎
出版者
社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.78, no.12, pp.2065-2070, 1987-12-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
21
被引用文献数
2 3

前立腺癌の初期像を検討することを目的に下記について検討を行った.1983年から1985年までに東京慈恵会医科大学で行われた解剖症例の前立腺283例を対象に前立腺潜伏癌の発生率, 年齢分布, 前立腺内での発生部位, 病理組織について Step-section 法を用いて検討した.潜伏癌は62例に認められ, 40歳以上の男性の24.2%に発見された. 年齢階層別に比較すると, 高齢者になるほど発生率は増加し80歳以上の症例では, 50.0%に認められた.発生部位は外側1/2の領域に多く, また前方側にも約50%の発生を認めた. 上下方向の分布では, 精丘付近に多く発生していた.病理組織学的には臨床的前立腺癌に比べて高分化型腺癌が多く認められた.今回の検討で前立腺潜伏癌は特別な種類の癌ではなく, 生前には発見されにくかった癌であると考えられた.

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1938年02月25日, 1938-02-25
著者
加藤 元一郎
雑誌
神経心理学 : Japanese journal of neuropsychology (ISSN:09111085)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.24-26, 2010-03-25
参考文献数
3
著者
Genichi Taguchi Rajesh Jugulum
出版者
一般社団法人 品質工学会
雑誌
品質工学 (ISSN:2189633X)
巻号頁・発行日
vol.7, no.6, pp.63-74, 1999-12-01 (Released:2016-06-10)
参考文献数
6

In Taguchi Methods, lot of emphasis is given to Signal-to-Noise (S/N) ratios. S/N ratio is a very important measure to improve the functionality of a system. In this paper, the importance of S/N ratios for improving the performance of multidimensional systems is discussed. The role of S/N ratios for predicting the performance of multidimensional systems using Mahalanobis-Taguchi System (MTS) or Mahalanobis-Taguchi-Gram-Schmidt (MTGS) process is also discussed. The paper describes the different types of S/N ratios with their advantages as compared to the classical multivariate statistical methods.
著者
植木 有理子 押方 智也子 浅井 芳人 金子 猛 服部 直樹 釣木澤 尚実
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.68, no.7, pp.857-868, 2019 (Released:2019-08-09)
参考文献数
18

【背景・目的】好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)における末梢神経障害の神経症状の変化を的確に評価するのは難しい.そこで運動・感覚障害に関する質問票を作成し,末梢神経障害の管理に対する有効性を検証した.【方法】平塚市民病院通院中のEGPA40症例を,ガンマグロブリン大量療法(IVIG;intravenous immunoglobulin)を行った30症例(IVIG投与群)と従来療法で臨床的寛解を得た10症例(IVIG非投与群)に分類し,感覚・運動障害の評価票(ANCA関連血管炎.com)を用いて評価した.IVIG投与群は4時期,非投与群は2時期で評価し,患者背景因子と比較した.【結果】IVIG投与群は非投与群と比較して発症時の運動障害点数が有意に低く(p<0.01),感覚障害点数は有意差を認めなかった.罹病期間とIVIG後の運動障害点数改善度には相関はないが,感覚障害点数改善度とは負の相関を認めた(p<0.05,r=-0.47).運動障害点数改善度とMMTの改善度は正の相関を認めた(p<0.01,r=0.70).IVIG投与群ではIVIG後の1カ月後に運動障害点数は有意に増加(p<0.01),感覚障害点数は有意に低下した(p<0.01).【結語】この質問票の使用によりIVIG後の運動・感覚障害の効果が評価でき,質問票はEGPAの末梢神経障害の管理に有用であることが示唆された.
著者
小高 真紀子 福原 絵里子 金子 国雄 浅田 研一 荻野 和正
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.85, no.2, pp.187-192, 2014-05-25 (Released:2014-06-21)
参考文献数
30

ワクモの習性を利用したトラップを試作し,海外で既に報告されているトラップとワクモの定着数を比較した.まず,2枚の板を重ねて,2枚の板の1辺が接合するトラップ(非平行板トラップ)と2枚の板が平行となるトラップ(平行板トラップ)を作製し,ワクモの定着率を比較した.その結果,平行板トラップと比較して非平行板トラップの定着率が高くなる傾向を示した.次に杉,桧,竹およびポリ塩化ビニールのうち非平行板トラップに最も適した材質が何かを検討した.その結果,杉や桧は他の材質よりも有意にワクモが定着した.また,既報の段ボールや厚紙を用いたトラップよりも著者らが作製した杉材の非平行板トラップに有意にワクモが定着した.以上の結果から,今回開発したトラップはワクモを効率よく捕獲でき,農場におけるモニタリングや駆除あるいはワクモの生態解明の有効な道具となりうることが示唆された.
著者
坂田 大三 窪田 忠夫
出版者
メディカル・サイエンス・インターナショナル
雑誌
INTENSIVIST (ISSN:18834833)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.579-586, 2016-07-01

癒着性腸閉塞adhesive small bowel obstruction(ASBO)に対する保存治療法として,米国では経鼻胃管〔short tube(ST)〕のみが減圧手段として使用されている一方,日本をはじめとする東アジアではイレウス管〔long tube(LT)〕が比較的多く使用されている。本稿では,減圧療法の歴史的変遷,STとLTの差異,日本でLTが多用されている現状について解説する。Summary●1995年の前向き無作為化試験において,イレウス管(LT)と経鼻胃管(ST)では小腸閉塞に対して減圧成功率に有意差を認めなかった。それ以降,欧米ではLTは使用されなくなっている。●近年,LTのさらなる製品改良と挿入技術の進歩により,LTの有用性が見直されてきており,臨床的にSTよりも有効である可能性を示唆する文献が報告されている。●内視鏡補助下での挿入を行うことでコストの問題はあるが,複数回の腹部手術歴があり癒着が高度なことが予想され,外科的介入が躊躇される症例はLTのよい適応となるかもしれない。
著者
瑞慶覧 章朝 乾 貴誌
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.85-92, 2015-06-20 (Released:2015-06-27)
参考文献数
22

Abstract Exhaust gases emitted from ships were regulated in MARPOL Treaty 73/78 Annex VI of IMO for air pollution control. In this paper, results of a fundamental development for an electrostatic precipitation (ESP) and a demonstration test for cleaning exhaust gases were described. In fundamental research, the characteristics of ESP with a heat exchanger were explained. It was described that ESP without a heat exchanger was able to remove dry soot and nano-particles, which were included with exhaust gas, in high efficiency. It was also indicated that particulate matters were generated due to condensation of gaseous soluble organic fraction and sulphate in the case of gas cooled by a heat exchanger, whereby these were also removed by ESP. In demonstration test, it was confirmed that high removal efficiency for 24 hours in ESP pilot plant was possible.