著者
上野 和之 鷲見 裕太 田坂 昂大 内山 順史
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
航空宇宙技術 (ISSN:18840477)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.25-30, 2013 (Released:2013-02-20)
参考文献数
15

Airships with small horizontal cross-section and tall height are proposed. Such vertical airships have a remarkable advantage with respect to available locations for landing and mooring. Flight tests and wind tunnel tests of vertical airships were carried out using scale models. Drag coefficient of vertical airships is discussed.

1 0 0 0 福光町史

出版者
福光町
巻号頁・発行日
vol.上巻, 1971
著者
梶川 勇作
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.89-102, 1969-04-01

金沢大学大学院人間社会研究域人間科学系
著者
鄭 君達
出版者
北海道大学宗教学インド哲学研究室
雑誌
北大宗教学年報 (ISSN:24343617)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-10, 2019-08-31

20世紀のフェミニズム研究は、男性中心主義というキーワードに焦点を当てた。そして宗教研究の領域でも、同じような潮流がみられる。当時、フェミニストの神学者たちは、各自の領域において様々な研究を行い、宗教あるいは宗教研究に潜在する男性中心主義の問題を暴きつつ、女性の権利と自由を求めるために多彩な研究成果を実現した。例えば、R.R.リューサー、E.シュスラー=フィオレンツア、R.グロスとJ.プラスコウのようなフェミニスト神学者たちは、自分たちが持つ宗教伝統を中心にして、そうした伝統を記述する聖典に隠された男性中心主義を分析した。そして、そうした聖典に埋めこまれた、女性を自由に導く啓示性を発見するよう、努力した。そのほか、C.P.クライストのようなフェミニストの神学者は、先史時代においての女神崇拝の研究に専心した。女神崇拝に関する問題は、今までの宗教研究において関心を集めた⼀つの重要なテーマであり、宗教研究における男性中心主義を検討するときに、その男性中心主義に潜在する暴力を暴けるかどうかを左右しうる重 要な議論でもある。したがって、今日のフェミニズムの議論にとって基礎になった20世紀の宗教研究を考察するときに、女神崇拝を検討する意義があると思われる。そこで、本稿では、フェミニスト神学者であるC.P.クライストの宗教研究における男性中心主義に隠された暴力について考察することによって、20世紀のフェミニズム研究の貢献を再考し、そうした議論が形成された原因と問題意識、さらにその限界を考察する。以下では、まず、生成期から20世紀までのフェミニズムの発展史をたどり、主に宗教研究の視点から議論の問題意識をここで可視化する。次に、20世紀のフェミニズム宗教研究における男性中心主義に対する批判に注目する。ここでは、男性中心主義という概念の形成と、本稿の中心になる研究者のクライストの研究を紹介したい。そして、クライストの議論を検討しつつ、その議論から見出された有効性と限界を検討する。
著者
寺田 恵子
出版者
一般社団法人 日本助産学会
雑誌
日本助産学会誌 (ISSN:09176357)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.268-276, 2016 (Released:2017-03-08)
参考文献数
21
被引用文献数
1

目 的 産後早期の褥婦の乳頭の硬度と乳頭長の基礎的データを得,授乳の状況を示すLATCHスコアとの関連について検討した。対象と方法 対象は母乳育児が可能な産後1~2日目の日本人女性394名で,調査内容は乳頭の硬度と乳頭長の測定とLATCHスコアの評価である。乳頭の硬度に関しては,主観的に測定し,3段階で分類した。乳頭長は,タイの先行研究で使用されたものと同じプラスチック注射器を加工した機器で測定した。協力施設の看護者には事前教育を行った。統計学的分析はWelchのt 検定,χ²検定を用い,授乳の状況を示す乳頭長のカットオフ値はROC曲線を用いて算出した。本研究は佐賀大学倫理委員会の承認を得た。結 果 11施設の331名(84%)を分析した。産後1~2日目の褥婦の乳頭の硬度は,初産群に比較して経産群の方が柔軟であった。乳頭長の平均値は12(SD 3.4)mmで,初産群が11(SD 3.2)mm,経産群が13(SD 3.2)mmで,経産群が長かった(p<.001)。平均LATCHスコアは,7.4(SD 1.9)点で,初産群が6.5(SD 1.7)点,経産群が8.0(SD 1.7)点で,経産群の得点が高かった(p<.001)。LATCHスコアと乳頭の硬度は関連性があり,硬が6.0(SD 1.8)点,中は7.5(SD 1.8)点,軟が8.2(SD 1.7)点で,柔軟性が高まるとLATCHスコアが高くなった。LATCHスコア8点以上の乳頭長のカットオフ値は11mmで,先行研究の褥婦の乳頭長のカットオフ値7mmに比べ4mm長かった。結 論 産後早期の褥婦の乳頭の硬度は,経産群が柔軟であり,乳頭長は,経産群が長かった。授乳が上手くいっている場合,乳頭長は11mm以上で,タイ人褥婦7mmに比べ長くなっていた。乳頭が柔軟な場合,LATCHスコアは高かった。測定者に対する乳頭とLATCHスコアの測定方法の教育の徹底,測定者間信頼性の確保の課題が残った。
著者
熊倉 早苗 柴田 昌三
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究(オンライン論文集) (ISSN:1883261X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.45-49, 2019-08-12 (Released:2019-09-09)
参考文献数
24

This research investigates the UK magazine called The Gardeners’ Chronicle (published by Purcell & Sons), one of the UK top four horticulture magazines in the 19th-20th century, focusing on the articles published between 1841-1967. During this period, when horticulture was booming in UK, various Japanese plants and trees were eagerly brought into UK by the botanists and the plant hunters, and parts of Japanese culture were introduced along with them. By analyzing one of the most popular horticultural magazines in UK, this study aims to investigate how the Japanese garden in UK developed and transformed. The total number of articles related to Japan was 347, of which 283 articles on botany and plants collection, 15 on landscape, 46 on the Japanese garden, 51 on travelling to Japan, 106 on other topics. This research shows that various Japanese plants and trees were imported first into UK by the plant hunters without any connection to Japanese garden designs. It was only after the inception of world exhibitions when the Japanese garden designs and concepts were introduced and acknowledged properly. The results of this research are important for the historic value and the cultural inheritance of the Japanese garden in UK.
著者
角田 聖 鈴木 千裕 佐川 由葵 水谷 多恵子 正木 仁
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.204-210, 2015 (Released:2017-03-21)
参考文献数
14

太陽からの紫外線が未成熟な皮膚老化を促進することはよく知られている。このような皮膚老化を一般的には光老化とよぶ。近年, 化粧品会社は光老化皮膚の進行リスクを抑えるため日常の日焼け止め化粧料の使用を推薦している。一般的に, 日焼け止め効果は酸化チタン, 酸化亜鉛のようなUV散乱剤と有機系のUV吸収剤によって発揮される。UV吸収剤の中でoctyl methoxycinnamate(OMC)と4-tert-butyl-4'-methoxydibenzoylmethane(BMDBM)が汎用されており, また, 使用中に光劣化することが知られている。UV吸収剤を皮膚へ塗布し太陽光に曝露されたときに生じる光劣化は, 光防御効果を低下させ, その結果, 紫外線紅斑の生成や光老化皮膚の形成を加速する。このようなUV吸収剤の光劣化を抑制するために皮膚へのUV吸収剤を塗布したような薄膜状態での光劣化挙動を理解することは重要なことである。本研究は, 上記のような現象に対する解決の糸口を見出すことを目的として実施した。UV吸収剤の中で, BMDBMはもっとも光劣化の度合いが高くなることが見出された。さらに, BMDBMの光劣化の程度は油剤の極性と負の相関を示した。この傾向はBMDBMを油剤に溶解した単純系およびシリコーン油抜きのW/O製剤系で確認された。さらに, BMDBMとUVB吸収剤を組み合わせたときの光劣化は, OMCとの組合せでUVA領域とUVB領域は同程度の光劣化の程度を示したが, 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone(HMBP)あるいはethylhexyl triazone(EHT)との組合せでは, UVB領域に比較してUVA領域の光劣化の程度が強く確認された。また, 光安定化剤であるoctcrylene(OCR)とmethoxyoctocrylene(MOCR)はUV吸収剤と同量以上の濃度が光劣化を抑制するためには必要であることが確認された。最後に, BMDBMの光劣化には部分的にラジカル形成が関与している可能性が示唆された。
著者
和泉 美枝 眞鍋 えみ子 吉岡 友香子
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 = Maternal health (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.120-129, 2013-04-01
参考文献数
27

女子大学生530名を対象に子宮がん検診と子宮頸がん予防ワクチン接種行動の関連要因を明らかにするため質問紙調査を行い,医療系と非医療系学部に分け分析した。結果(1)ワクチンを本調査で初めて知った者は医療群19.3%,非医療群65.1%であった。知識得点や既知率は医療群が高かったが既知率50%以下が8項目(66.7%)あった。(2)子宮がん検診受診率は医療群13.9%,非医療群6.6%,受診意思ありは各84.4%, 71.0%でともに医療群が高率であった。受診者の69.8%は自治体での検診を受診し主な動機は自己の健康管理であった。未受診の主な理由は多忙,必要性の自覚や関心なしであった。(3)ワクチン接種率は医療群3.1%,非医療群3.3%.接種意思ありは各76.3%, 49.8%で医療群が高率であった。未接種の主な理由は高額,副作用や有効性の問題,多忙,接種場所の問題,必要性の自覚なしであり,費用の公的補助を希望していた。(4)子宮がん検診受診やワクチン接種意思のある者のほうが関連する知識を有していた。以上から女子大学生の子宮がんに関する予防行動実施率は低く情報や知識不足,自己関与への認識の低さ,費用や環境の関与が示され,知識や自己の健康管理への意識を高められるかかわり,受診環境や公費負担への整備の必要性が示唆された。
著者
西野 寿章
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.86-102, 2010 (Released:2010-04-06)
参考文献数
33
被引用文献数
1 3

本稿は,過疎化によって高齢化の進展が著しい山間集落の現状について,主に群馬県における実態調査を通して考察し,山村政策への視点を考察するものである.日本の山村は,都市と農山村の地域格差が拡大した高度経済成長期に若年層を中心として,著しい人口減少を経験した.その背景には,都市における重化学工業を中心とした経済成長と,山村における製炭,養蚕の衰退があったが,林業がまだ山村を支えていた.しかし木材価格の高騰を要因として1964年に木材の輸入自由化が進められると,瞬く間に外材が日本市場を席巻し,国産材価格は1980年をピークに下降の一途をたどった.一時的に先端技術産業やリゾート開発によって,山村にも光が差したように思えたが,今日の山村は経済的基盤を失い,若年層人口は定住動機を見出せず,多くの山間集落では高齢化が進み,このままいけば集落の自然消滅が頻発する可能性が高い.高齢化の進んだ現状から,政府は集落支援員による新たな過疎対策に乗り出し始めた.しかし,産業論的アプローチを欠いた過疎対策が山間集落問題を改善できるとは思えず,山村の持続性を形成するには,山村に固有な農業,林業の振興に取り組むことが必要である.
著者
薬師川 穂 池田 武文 大島 一正
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース 第127回日本森林学会大会
巻号頁・発行日
pp.335, 2016-07-08 (Released:2016-07-19)

葉に潜り込み, 葉肉細胞を摂食する昆虫をリーフマイナーと呼ぶ。一般に昆虫が葉を摂食すると, 食べられた箇所の細胞は褐変・枯死するが, リーフマイナーが摂食した葉は緑が維持される。そこで, リーフマイナーと植物の相互関係を探るために, 潜入葉の光学顕微鏡と走査電子顕微鏡による観察及びクロロフィル蛍光を測定した。材料はクルミホソガが潜入したカシグルミの葉(恒温室内)と, 野外採取した5種の葉を用いた。光顕観察では, 葉のマイン部の切片を作製し, サフラニン‐ファストグリーンの二重染色を行った。その結果, カシグルミの葉肉細胞には顕著な活性の低下や壊死は生じていなかった。野外採取の種では, クズを除くすべてで細胞の壊死はみられなかった。いずれのマインにおいても摂食跡はマインのある組織のみであり, まわりの組織への損傷はほとんどなかった。また, クロロフィル蛍光の測定結果から, すべての葉でマイン部分の光合成活性が低下していた。以上から, マイン形成によって葉の光合成活性は低下するが, 細胞それ自体の活性は維持されているようであった。クズのマインは, マインに接する細胞壁がスベリン化していた。

1 0 0 0 OA 運動と発汗

著者
小川 徳雄
出版者
The Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.289-300, 1996-04-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
86
被引用文献数
2 6
著者
古川(笠井) 恵美 内藤 孝子 松嶋 紀子
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.47-58, 2009

発達障害のある高校生をもつ保護者を支援する方策を考える資料とするために,保護者が心配していることを調査票により調査した.全国LD親の会の高校生相当の子どもを持つ会員527人を対象として,315人(59.8%)から回答を得た.彼らの子どもたちは一人で複数の診断名または判定名を持ち,学習障害(LD)が128人,注意欠陥多動性障害(ADHD)が84人,広汎性発達障害(PDD)が126人,知的障害(MR)が72人であった.通常の高校在籍者199人の障害の重複状況はLD単独が46人,LD・ADHDの重複が24人,LD・PDDの重複が13人,LD・MRの重複が4人,LD・ADHD・PDDの重複が6人,LD・ADHD・MRの重複が3人,LD・PDD・MRの重複が1人であり,199人中97人(48.7%)がLDを含む.また,ADHD単独は12人,ADHD・PDDの重複が4人,ADHD・MRの重複が2人,PDD単独が67人,PDD・MRの重複が5人,MR単独は12人であり,LDを含まない者が102人であった.なお,通常の高校においてMRを含む者は26人であった.多くの保護者は,状況判断が悪い,話すことに困難がある,自分の気持の表現が下手,不器用である,暗黙のルールがわからない等を心配していた,これらは人間関係がうまく築けない原因と考えられた.LDと他の障害が重複する場合は,LD単独の心配より他の障害の心配事が強く現れた.LDを含まない障害の重複は少数であった.ADHDは不注意,注意集中の困難が多く,PDDは上記の他,他人との付き合い方がわからないという心配があった.MRは上記の他,金銭の管理ができないという心配があった.学校側との連携は担任を中心に行われており,養護教諭の関与についてはわからないとするものが多く,保護者は養護教諭との関係性が薄い傾向にあることが推察された.発達障害のある生徒に関わる教員は,こどもや保護者とよく接触をして,一人ひとりの子どものタイプや特性を理解し,その特性に合わせた学習指導や生活支援が必要である.