著者
青野 忠勝 仁科 弘重 渡部 憲幸
出版者
農業施設学会
雑誌
農業施設 (ISSN:03888517)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.231-239, 1994

高床式開放鶏舎における除糞機の開発に取組み, ローラ型ガイドを有する, 無人走行が可能な自走式除糞機を製作した。試作除糞機は管理機がベースであり, 走行速度の低下を目的として, 機関の動力取り出し軸 (PTO軸) に装着するプーリの改良も試みた。<br>そして, タイヤの種類・機関回転数・シフトレバーポジションの違いによるけん引力を測定し, 既存プーリの場合と比較検討した。さらに, 試作除糞機によって除糞作業を行い, 走行速度との関係も含めて, 除糞効率を求めた。<br>その結果, 試作除糞機は, 除糞作業に十分なけん引力を示し, また, 除糞効率も70~100%と高い値が得られたことから, 実用上十分な性能を有すると判断された。
著者
平田 光男 荻原 努 岡本 仁史 足立 修一 長村 謙介 小林 真也
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. D, 産業応用部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. D, A publication of Industry Applications Society (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.127, no.11, pp.1133-1140, 2007-11-01
参考文献数
8

We have developed the shift lever with a spring connected link. It can detect the reaction force to the operator by using inexpensive displacement sensors such as potentiometers. For this system, we propose a model-based power assist control method. The proposed control system is composed of a reference generator and a feedback controller. The reference generator is introduced to generate an ideal reaction force to the operator. The feedback controller is designed by <i>H</i><sub>&infin;</sub> control theory to achieve disturbance attenuation. The effectiveness of the proposed method is shown by experiments.
著者
堀田正敦 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[318],
著者
小川 信子
出版者
浅井学園北方圏生活福祉研究所
雑誌
北方圏生活福祉研究所年報 = Bulletin of Northern Regions Research Center for Human Service Studies (ISSN:1342761X)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.71-74, 1995

女性の自立,女性の社会進出が世界的先進国であるスウェーデン事情を紹介しながら,母親と子どもの幸福を支える条件として,質の高い住環境の保障が大切であることを論じた。It was pointed out that one of the important factors for the well-being of mothers and children was thearrangement and supply of comfortable housing of good quality, depending on the data of conditions in Sweden.
著者
山本 正治 渡辺 厳一 遠藤 和男
出版者
新潟大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

新潟県に多発する胆道癌(特に胆嚢癌)の原因として「複合要因説」を仮説にとり研究を進めてきた。即ち、「胆石症や胆嚢炎等を有する者がハイリスク・グループを形成し、彼らが地域特有の環境因子に暴露されることで胆嚢癌が発生する」という仮説である。地域特有の環境因子としては、種々因子を検討したなかで、ジフェニルエーテル系農薬(特にクロルニトロフェン、CNP)が残っている。この度の研究は、この仮説検証を動物モデルを用いて行うことにある。実験には雌ゴールデン・ハムスターを用い、次の5群を設定した。1群は胆石(ビーズ・ワックス)埋め込み手術+普通食、2群は胆石埋め込み手術+CNP(5000ppm)含有食、3群は発癌物質3-メチルコラントレン(3-MC)を含む胆石+普通食、4群は3-MC入り胆石+CNP、5群は胆嚢切開・縫合+普通食である。動物数はそれぞれ20匹とした。胆石埋め込み手術は、動物(9〜10週令)搬入1週間後に行い、その後2週間回復を待ち、投与実験を開始した。実験期間は、第22週までとした。なお、2群のCNP投与は第17週までとし、以後は普通食に切り換えた。CNP投与群(2群と4群)の体重増加は対照群(5群)及びCNP非投与群(1群と3群)に比べ、抑制されていたが、第17週の中止後は、1群、2群と5群で差を認めなかった。摂餌量も同様の傾向を示した。実験期間中の死亡例は、1群及び2群で、72週間中それぞれ3例(15.0%)であった。また、対照群(5群)でも3例(15.0%)であった。3群と4群で、17週間中死亡例はなかった。1群では肝臓の腫瘍1例、2群で肝臓の腫瘍を2例認めた。また、2群の胆嚢の緑色拡大を認めている。病理組織学的検索は、現在実施中である。3群と4群との間には、格別の差はなかった。
著者
藤井 明 及川 清昭 槻橋 修 橋本 憲一郎 中山 純一
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住宅総合研究財団研究年報 (ISSN:09161864)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.107-116, 1998

アラビア半島を中心とするイスラム圏の伝統的集落には,堅固で閉鎖的な形態をもつものが多い。本研究は,その中でも塔状の高層住居という独特な形態をもつイエメンの集落を対象とし,高密度居住の空間的特性を明らかにすることを目的としている。調査集落・住居の概要は以下の通りである。1.中央高地:首都サヌアの旧市街は5~7階建ての塔状住居が密集しており,住居の周りにはブスタンという菜園が点在している。住居内部の空間構成は様式化されており,1階は玄関ホールと家畜小屋,2階は穀物貯蔵庫,3階より上は居室や厨房,最上階にはルーフテラスとマフラージという男性達の集いの部屋がある。サヌア周辺の山岳集落においても塔状住居が凝集するパターンは同様で,住居形態も類似している。2.ティハマ地方:紅海沿岸の高温多湿地帯の集落は山岳地帯とは全く異なり,対岸のアフリカの影響が見られる。住居はコンパウンド形式で,円筒状の土壁に葦などで葺いた円錐形の屋根を架けている。3.東部砂漠地帯:ハドラマートの谷にあるシバームも塔状住居で構成されており,住居は主に5~7階建ての日干しレンガ造である。サヌアと同様,階層別の用途は明確で,1・2階は家畜小屋や倉庫,3階は男性の居室,4・5階は女性と子供の部屋,6階以上は結婚した子供の家族が使用する。ルーフテラスは2~3層にわたり,隣家と往来する通路や街路を見おろす覗き穴があり,閉鎖的な住居にあって外部とのコミュニケーションを図るための重要な生活空間になっている。サヌアとシバームの地図をデータベース化し,定量的な指標を比較してみると,人口密度は共に高密度であるものの,建物や道路などの土地利用構成や空地の形状と用途,道路網の形態,階数別建物の分布様態などの点において,一見類似しているかのように見える両都市の市街地の空間特性が異なることが明らかになった。
著者
西村 明 小泉 宣夫 ニシムラ アキラ コイズミ ノブオ Akira Nishimura Nobuo Koizumi
雑誌
東京情報大学研究論集
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.79-92, 2004-02-20

いくつかの種類のディジタルオーディオ機器におけるサンプリングジッター測定の結果を示した。解析信号を用いたジッター測定は、CD-Rメディアの製造メーカの違い、信号のビットパターン、ディジタル信号伝送系、DAC, ADCそしてプレーヤのクロック発振器など、複数の要因が、オーディオ機器の微細なジッター特性に影響を与えていることを示した。ジッター測定を通じて得られた最大のジッター成分振幅は、ジッター周波数2 Hz以上において、2nsを下回った。従来の周波数変動検知実験の結果と比較すると、この程度のジッターが音質に与える影響を聴取者が検知することは困難であると予想される。
著者
内田 元喜 橋本 成仁
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.691-696, 2010-10-25
参考文献数
19
被引用文献数
3 1

本研究では、多くの集落を抱える岡山県高梁市を対象に、これまで十分に検討されていない免許返納に関するアンケート調査を実施した。そして、居住者がいつ免許を返納したいと考えているのか、またどのような状況であれば免許を返納したいと思うのか、といった意向について個人属性や居住地特性に着目した分析を行った。分析の結果、性別や年齢のみならず、バスサービスレベルなどの居住地特性も免許返納意向へ大きく影響していることが明らかとなった。また、居住地区や居住者自身に関する状況の変化以上に、バスサービスの改善によって免許返納が促進される可能性などを示した。
著者
南 泰浩
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.67, no.10, pp.482-487, 2011-10-01 (Released:2017-06-02)
参考文献数
15
被引用文献数
2
著者
宗像 昭子 鈴木 利昭 新井 浩之 横井 真由美 深澤 篤 逢坂 公一 松崎 竜児 三浦 明 渡辺 香 森薗 靖子 権 京子 金澤 久美子 宮内 郁枝 鈴木 恵子 久保 和雄 尾澤 勝良 前田 弘美 小篠 榮
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.34, no.13, pp.1525-1533, 2001-12-01
参考文献数
14
被引用文献数
1

今回我々は, 当院で維持血液透析を施行している安定した慢性腎不全患者59名を対象患者として, ベッドサイドにて簡便に使用できるアイスタット・コーポレーション社製ポータブル血液分析器i-STATを用いて, 透析前後で全血イオン化Ca (i-Ca) 濃度を測定し, 血清T-Ca濃度との関係について検討し, 以下の結果を得た.<br>1) 透析前後における血清T-Ca濃度, 全血i-Ca濃度は, それぞれ9.43±0.90→10.54±0.70mg/d<i>l</i> (p<0.05), 1.26±0.10→1.30±0.07mmol/<i>l</i> (p<0.0001) と, いづれも有意な増加を示した. 2) Caイオン化率は, 53.43±0.03→49.55±0.04% (p<0.001) へと透析後有意に低下した. この原因として, 血液pHの変化の影響が考えられ, 血液pHとCaイオン化率との間には明らかな負の関係が認められた. 3) 透析前後における, 血清T-Ca濃度と全血i-Ca濃度の関係について検討したところ, 透析前ではy=7.507x+0.015 (r=0.839; p<0.001) と強い正の相関が認められたが, 透析後においては, 全く相関が認められなかった. この点について, pHならびにAlbを含めた重回帰分析法を用いて検討したところ, T-Ca=3.369×i-Ca+5.117×pH-32.070 (r=0.436, p=0.0052) と良好な結果が得られた. 4) 透析前後の全血i-Ca濃度の測定結果から, 容易に血清T-Ca濃度を換算できるノモグラムならびに換算表を作成した.<br>以上の結果より, ポータブル血液分析器i-STATを用いた, ベッドサイド ("point-of-care") での全血i-Ca濃度の測定とノモグラムの利用は, 透析室においてみられるCa代謝異常に対して, 非常に有用であると考えられる.

1 0 0 0 OA 江戸雀 12巻

著者
近行遠通 撰
出版者
鶴屋喜右衛門
巻号頁・発行日
vol.[4], 1677
著者
大石 智広 稲垣 栄洋 高橋 智紀 松野 和夫 山本 徳司 栗田 英治
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
日本造園学会 全国大会 研究発表論文集 抄録
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.95, 2009

グリーンツーリズムの対象を示すため,景観の選好性や景観を見たときの印象,景観から想起される仮想行動を調査した。茶園は成人女性と女の子に好まれ,リラックスした体験が適すると考えられた。ミカン園は成人女性と子供が好んだ。森林は成人男性と子供に好まれ,音や景色を静かに楽しむ体験が適した。牧場は多くの人に好まれ,行動を伴う様々な体験が適した。成人女性は広々とした景観を好み,成人男性は自然的な景観を好んだ。多くの人は仮想行動が多く想起される景観を好んだ。特に子供は,飲食行動が想起される景観を好んだ。以上のことから農業景観に適したグリーンツーリズムの対象が示された。農業景観をグリーンツーリズムに効果的に活用するには,景観の好みや景観を見たときの印象や起こしたくなる行動を把握することが重要である。