1 0 0 0 OA 出水一件

巻号頁・発行日
vol.第86冊, 1000
著者
Sachiyo KOMAKI
出版者
The Society for Near Eastern Studies in Japan
雑誌
Orient (ISSN:04733851)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.71-93, 2007-03-31 (Released:2014-07-08)
参考文献数
15
被引用文献数
1

In South Asia, many mosques and shrines carefully preserve Islamic holy relics. A large proportion of them are articles which are believed to have belonged to the Prophet Muhammad and the rest are deemed to have belonged to his family, his companions or later renowned Muslim saints. Here I consider the cult of Islamic holy relics from an anthropological perspective, based on the theme of the “succession of holiness.” Most of the holy relics open to the public are accompanied with a storied history in which dynastic rulers and renowned saints make an appearance. In this sense, the succession of holy relics is intimately connected with politics. However, the holy relics are also tangible objects that strongly arouse feelings of respect and affection for the Prophet, as well as act as a reminder of his life and times. It is likely that those who view the relics perceive umma or all Muslims, rather than a specific individual or group, as the successor to the relics. Herein lies an imaginative world, or poetics, concerning the succession of holy relics. Meanwhile, relatively inexpensive charms and amulets based on the motifs of certain holy relics are being circulated as souvenirs from holy places. This phenomenon, whereby holy relics in the form of charms and amulets are brought into an individual's private domain and venerated, means that they are also being passed down among the general populace. I would like to call this the pop aspect of the succession of holy relics. This paper considers from the above perspectives the aspects of politics, poetics and pop in thesuccession of holy relics based on my fieldwork in South Asia, in particular in North India and Pakistan.
著者
藤平 眞紀子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.61, pp.250, 2009

【目的】1961年にわが国初のニュータウンとして開発が始まった千里ニュータウンでは、1962年より入居が始まった。近年、居住者の高齢化が急速に進み、戸建て住宅の空き家化が進行してきている。本報では、ニュータウン周辺の集合住宅居住者を対象として、ニュータウン内の戸建て住宅への住み替えの可能性を探った。【方法】千里ニュータウン周辺の阪急宝塚線豊中駅、石橋駅から徒歩15分圏内の3LDK程度の家族向け集合住宅の居住者を対象として、住み替えに対する意識や考えについてアンケート調査を行った。有効回答数は79であった。【結果】回答者の平均年齢は50歳であり、住宅の平均延床面積は80m<SUP>2</SUP>であり、間取りは3LDKが多い。所有形態は分譲が75%、賃貸が20%であり、居住年数は平均7年であった。現在の住まいについて、通勤や通学、買い物などの利便性や手頃な広さや落ち着いた環境を評価している。住み替えへの関心は高くなく、近い将来住み替えを考えている世帯は3割程度であり、乳幼児や小学生の子どものいる世帯であった。住み替え先として現在と同じ生活圏で、床面積がやや広い分譲戸建て住宅への希望が高い。千里ニュータウンは巨大な、古い昔の住宅街と捉えられていて、あまり良いイメージを持たれていない。定期借家制度による戸建て住宅の期限付き賃借について利用希望は低く、子育て期の世帯でのみその可能性がみられた。しかし、ニュータウン内の戸建て住宅へというよりも庭付き戸建て住宅への住み替えという意識が強いことがわかった。ニュータウンへの魅力が低下している現在、若い世帯がニュータウン内の戸建て住宅へ住み替えるためには、子育て支援の充実や家賃面での検討が求められる。

1 0 0 0 OA 敵討親子塚

著者
南杣笑楚満人 作
巻号頁・発行日
vol.後編3巻, 1804
著者
富原 一哉 小川 園子
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

女性は男性の2倍程度抑うつや不安などの情動障害に罹患しやすく,その発症にはエストロゲンなどの性腺ホルモンが深く関与すると考えられている。我々は,妊娠期に相当する高用量のエストロゲンの長期慢性投与がメスマウスの情動行動を亢進させることを確認した。さらには,ERαアゴニスト投与も高用量エストロゲン投与と同様にメスマウスの不安様行動が増大するが,ERβアゴニストの長期慢性投与は,逆に不安を抑制することも明らかとなった。今回得られた知見は,「マタニティー・ブルー」や「産後うつ」などの女性特有の感情障害の神経内分泌メカニズムの解明に大きく貢献するものと考えられる。
出版者
文芸春秋
雑誌
週刊文春
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.206-211, 2009-01-01
著者
清陳元龍撰
巻号頁・発行日
vol.[12], 1735
著者
河野洋一 西松 研 福盛 秀雄 村岡 洋一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.22, pp.43-48, 1996-03-04
参考文献数
5
被引用文献数
1

有限要素法の要素分割には、有限要素法の解に信頼性が増すため、ボロノイ分割と双対なdelaunay三角形(elaunayy四面体)が非常に有効である。しかしボロノイ分割の処理は非常に重いため、ボロノイ分割の高速化が望まれている。そこで、本論文ではボロノイ分割の高速化のため、並列計算機を用いたアルゴリズムを提案する。さらに、要素数の多い時に有効な要素分割の並列化手法の提案を行なう。本手法を富士通の分散メモリ型並列計算機AP1000に実装した結果、母点数6000個の2次元ボロノイ分割を、PE数32台で約11倍の高速化を達成することができた。This paper presents two parallel algorithms for constructing Voronoi diagram and Delaunay triangulation. One algorithm using both a incremental method for inside PEs, and a divide-and-conquer method for merging Voronoi Diagrams between neighboring PEs is proposed. And the other algorithm for many generators which needs only one step of communication for merging Voronoi Diagrams is proposed. With 32 PEs configuration, the second method achieved speed-up ratio of 11 for 6000 generators.
著者
Houston Katirina M. Harnett William 山形 貞子 山形 達也
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in glycoscience and glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.11, no.58, pp.43-52, 1999-03-02
参考文献数
39
被引用文献数
9

ホスホリルコリン(PC)はフィラリア(糸状虫)線虫によって分泌される多くのタンパク質(ES)に存在する免疫的に主要なエピトープであり、寄生虫が宿主の免疫応答を変えることによって生き延びることに関係していると考えられている。PCを持たないESを産生している線虫は生存期間が減少するだろうという考えに基づいて、ESへのPC付加機構の研究がなされてきた。ES-62は <i>Acanthocheilonema viteae</i> (フィラリアの齧歯類モデル)が産生するPCを持つ主なESであり、これを研究することによってPCがアスパラギン結合型糖鎖を介してタンパク質鎖に結合していることが示された。この型のPCと糖の間の結合はヒトの複合糖質には存在しないので、ESのPC-グリカンは化学療法の新しい標的となるだろう。パルス-チェイス実験からES-62へのPCの付加は、タンパク質合成の40-60分以内に起こる細胞内輸送の間というかなり早い時期に行われることが示された。細胞内輸送およびオリゴ糖のプロセッシングの阻害剤を用いた研究から、3種の試薬がES-62へのPCの付加を妨げることのできることが明らかとなった。ブレプェルディンAはERからゴルジへの輸送を阻害する; 1-デオキシノジリマイシン(dNM)はER内でα-グルコシダーゼIを阻害する。1-デオキシマンノジリマイシンは<i>cis</i>-ゴルジ内でα-マンノシダーゼIを阻害する。スワインソニンはα-グルコシダーゼIIの阻害剤であるがPCの転移は妨害しない。これらの観察からPCの付加は恐らくER以降の <i>medial</i> ゴルジ内で起こる出来事であり、PCが転移される基質はMan<sub>5</sub>GlcNAc<sub>3</sub>あるいはMan<sub>3</sub>GlcNAc<sub>3</sub>であることが示唆された。質量分析の結果はこの説明と矛盾せず、PCは3個のマンノースからなるマンノースコアに、0-1個のフコース、1-4個のGlcNAc残基を持つ糖鎖に付加していることを明らかにしている。
著者
清畢〓撰
出版者
江蘇書局刊
巻号頁・発行日
vol.[64], 1869
著者
中條 尚子 木嶋 恭一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.14, 2006

本研究では、実在のネットショップビジネスの事例研究を行い、ネットショップビジネスの発展のメカニズムをエージェントベースの視点から定性的に分析し、そのビジネスの発展と顧客との関係を検討する。事例のネットショップのビジネスでは、その顧客をエージェントとして捉えた。その事例では、優良顧客がネットショップの商品に価値を付加する活動を自律的に行い、インターネットのWebページから情報発信をしている。優良顧客を中心とするエージェントの自律的活動は結果的に、新規顧客の発掘とネットショップのビジネス発展に結びついている。本研究では、このメカニズムの分析と他のネットショップへの適用可能性も議論する。
著者
安藤類央 武藤佳恭
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.29, pp.77-80, 2006-03-17

本論文では、N色グラフ彩色可能判定問題に関して、パラモジュレーション(等号調整導出)をベースにした定理証明に、Hot List Strategyと呼ばれる計算戦略を適用することの有効性を示す。同計算戦略を用いると、等価代入の手法によっては目的する節が導出される前に冗長な節生成が起きる場合について、冗長な節の生成(遅延)によるCPU時間の削減を行うことが可能になる。グラフのN彩色判定問題において、等号調整導出による推論が適用できること、さらに等号調整導出の推論プロセスは、Hot List Strategyに対して効果的な適合をすることを示した。評価実験では、非ハミルトングラフであるぺテルセングラフを対象にし、彩色判定の際の生成節数やCPU時間を測定し、その結果推論の遅延と計算コストを削減できることが明らかになった。In this paper, we discuss the effectiveness of applying hot list strategy for paramodulation based N-coloring graph problem. This ATP (automated theorem proving) strategy reduces is designed to deal with a substantial delay in going to a retained conclusion, which makes it possible to reduce the CPU time occurred by redundant generated clauses. We show that paramodulation could used for formulating graph coloring problem and hot list strategy is suitable for controlling paramoudlation based resolution. In experiment, CPU time and the number of generated clauses is presented in solving coloring problem of Petersen graphs.
著者
上田 周平 鈴木 重行 片上 智江 堀 正明 水野 雅康
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.BaOI2019, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】頭頚部の運動は環椎後頭関節を中心とする頭部の運動と下位頚椎を中心とする頚部の運動から規定される(Hislop H.J.2002)。頭頚部のアライメントの相違は咽頭、喉頭などに形態的差異をもたらし嚥下機能に密接に関与すると報告されているが、頭頚部の関節可動域(以下ROM)を頭部と頚部に分け嚥下機能との関連性を検討した報告はみられない。我々は第45回本学術大会において施設入所中の50名の高齢者を対象に誤嚥性肺炎の既往の有無で頭頚部のROMを比較し、複合(頭部+頚部)屈曲には差はないが、誤嚥性肺炎群では頭部屈曲ROMが低値であることを報告した。そこで本研究は、嚥下機能の変化に伴い複合屈曲と頭部屈曲のROMにどのような変化が見られるのかを明らかにすることを目的とした。【方法】対象者は嚥下障害でリハ依頼のあった者のうち、才藤らの嚥下障害の臨床的病態重症度分類(以下class)で4以下の障害を有し、急性期の脳血管障害、腫瘍などによる通過障害、臥位で頭部が床面に接しない円背の者を除外した36例(男性20例,女性16例,平均年齢84±8歳)とした。リハ開始時と最終時に嚥下機能はclass、改訂版水飲みテスト、食物テストを指標として評価した。また頭頚部機能は頭部屈曲と複合屈曲のROM、舌骨上筋機能グレード(以下GSグレード)、相対的喉頭位置(吉田.2003)を評価した。リハ開始時と比較して最終時に嚥下機能の評価指標のいずれかが1ランクでも改善が見られた者を改善群とし、それ以外の群(不変・悪化群)との2群に分類し、頭頚部機能を比較した。なお入院期間中は全例PT、STによる介入を行った。ROMの測定肢位はベッド上臥位とし、他動運動にて最大角度と可動範囲を測定した。頭部屈曲の最大角度は外耳孔を通る床からの垂直線と外眼角と外耳孔を結ぶ線とのなす角(A角)の最大値、可動範囲は最大角度に開始肢位でのA角を加えた角度とした。複合屈曲の最大角度は肩峰を通る床との平行線と肩峰と外耳孔とを結ぶ線とのなす角(B角)の最大値、可動範囲は最大角度から開始肢位でのB角を引いた角度とした。測定にはデジタルカメラを用い、カメラが被検者と平行になるように三脚に固定して撮影を行った。その後データをPCに取り込み画像解析ソフトImage J(NIH)を用いて角度を算出した。統計学的手法は群内の比較には対応のあるt検定、Wilcoxonの符号付順位検定、2群間の比較には対応のないt検定、Mann-Whitneyの検定を用い、危険率5%未満を有意水準とした。【説明と同意】対象者またはその家族には研究の主旨を十分に説明し、研究に参加することへの同意を得た。また本研究は所属機関の倫理委員会の承認を受けて行った。【結果】最終評価後の嚥下機能は改善群18例、不変・悪化群18例であった。両群間で基礎データ(年齢,性別,リハ開始時と最終時Barthel Index,脳血管疾患既往の有無,入院からリハ開始までの日数,入院期間,リハ日数)に差を認めなかった。群内の比較は改善群では頭部屈曲の最大角度と可動範囲、複合屈曲の最大角度と可動範囲に有意な増大を認めた。不変・悪化群では複合屈曲の最大角度と可動範囲、GSグレードに有意な増大を認めた。2群間の比較では最終評価時の頭部屈曲の最大角度と可動範囲、リハ開始時と最終評価時のGSグレードが改善群で有意に高値であった。【考察】頭頚部機能として評価した相対的喉頭位置は群内、群間ともに差を認めなかった。この指標は吉田らが脳卒中患者を対象に検討を行っている指標であり、今回のような高齢なADLの低い者では両群とも高値を示しており、嚥下機能を反映しないことが考えられた。GSグレードにおいては改善群では群内の変化は認められなかった。不変・悪化群では有意な増大を認めたが、リハ開始時、最終評価時ともに改善群が不変・悪化群と比較し有意に高値を示しており、先行研究と同様に舌骨上筋群の機能が嚥下運動に影響を与えることが示された。ROMに関しては改善群では複合屈曲、頭部屈曲ともに改善を認めたが、不変・悪化群では複合屈曲のみ改善を認めた。頭頚部屈曲の効果には舌圧の増加、嚥下後喉頭蓋谷残留の減少、喉頭閉鎖不全の代償などが報告されているが、報告者により複合屈曲、頭部屈曲が混在している状況である。しかし今回の縦断調査の結果から治療における頭部屈曲へ対する介入の必要性は明確になったと考える。【理学療法学研究としての意義】高齢嚥下障害患者の嚥下機能改善の為の介入を行ううえで、また悪化させないように維持するうえで注目すべき頭頚部機能として頭部屈曲ROMがあげられることが示唆された。