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著者
沢木耕太郎著
出版者
新潮社
巻号頁・発行日
2008
著者
松尾 知明
出版者
独立行政法人 労働安全衛生総合研究所
雑誌
労働安全衛生研究 (ISSN:18826822)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.67-71, 2018-02-28 (Released:2018-02-28)
参考文献数
16

少子高齢化に伴う労働人口減少問題や医療費高騰問題を抱える我が国では,労働者の健康を護ることが今後ますます重要となる.その視点から最近は,“働き方改革”や“健康経営”などがメディアで取り上げられる機会が増えている.その一方で,栄養バランスの良い食習慣や運動の習慣化が必要であることを理解していても,現代に生きる多くの労働者,特に働き盛り世代の忙しい労働者にとって,その実践は容易ではなく,課題も多い.このような状況を背景に,我々は忙しい労働者向けに考案した運動・食事介入プログラムの効果を,メタボリックシンドロームに該当する労働者を対象に検証する研究を進めている.本稿では,その背景や成果・課題を概説する.
著者
永井 美之 実吉 峯郎 吉田 松年 斉藤 英彦
出版者
名古屋大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1989

HIVに対する抗ウイルス剤開発にあたっての標的のひとつはちウイルスゲノムの逆転写の過程である。これまでに用いられたアジドチミジン(AZT)、ジデオキシシジン(DDC)には、相当な選択性が認められるものの、骨髄抑制などの副作用が重大問題となっている。骨髄抑制は、株化リンパ球とそこでのウイルス増殖の抑制から得られたin vitro治療指数からは予知できなかった。本研究では血液幹細胞のin vitro分化増殖系に対する薬剤の毒性が生体レべルでの骨髄毒性を反映するか否かを調べることを主要目的とした。ボランティアから得た骨髄細胞からエリスロポエチンと顆粒球コロニー刺戟因子により赤芽球系コロニー(CFUーE)及び顆粒球系コロニー(CFUーG)を形成させる過程に各種薬剤を加え、発育抑制の程度を算定すること、血小板系については株化された巨核芽球(MEGー01)の分裂増殖ならびにフォルボールエステルによる巨核球へ分化の際の薬剤の影響を調べた。その結果、AZTは臨床使用時の血中濃度に相当する濃度又はそれ以上で、CFUーEとCFUーGを共に抑制したが血小板系への毒性はみられなかった。一方DDCはCFUーEやCFUーGは抑制せずMEGー01細胞の分裂増殖を抑制した。巨核球への分化はDDCでも抑制されなかった。以上の結果は、AZTが貧血や顆粒球減少を招きやすく、DDCは血小板減少を招きやすいという実際の副作用とよく一致した。したがって、本システムは、抗エイズヌクレオシドアナログの骨髄毒性評価に有用であると考えられた。本システムにより新設計と既知のヌクレオシドアナログの毒性も検討したが、結果として、AZT又はDDCより優れた薬剤は見出せなかった。尚本研究の過程で、ヌードマウス、SCIDマウスを含む調べたすべての系統のマウス血清中に抗HIVー1活性の存在することを見出した。現在阻止物質の単離精製を進めている。
著者
東川 正宗
出版者
特定非営利活動法人 日本小児血液・がん学会
雑誌
日本小児血液学会雑誌 (ISSN:09138706)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.60-65, 1989-03-31 (Released:2011-03-09)
参考文献数
15

N4-behenoyl-1-β-D-arabinofuranosylcytosine (BHAC) はara-Cの脂溶性の誘導体であり, 広く臨床で使用されている.その薬理学的な作用機序を明らかにするため, (cytosine-2-14C) BHACと (acyl-1-14C) BHACの2種類の14C標識したBHACとP388マウス白血病細胞と培養し, DNAをフェノール法により抽出後, nuclease P1でnucleoside monophosphateに分解し高速液体クロマトグラフィ法にて分析した。 (cytosine-2-14C) BHACと培養したP388細胞から抽出したDNAの放射性活性はara-CMPとして認められたが, (acyl-1-14C) BHACと培養した場合には, 抽出したDNAに放射性活性は認められなかった.一方, 酸可溶性分画の主たる放射性活性はara-CTPとして認められた.以上の結果よりBHACは直接リン酸化されてN4-behenoyl-ara-CTPを形成するのではなく, 主としていったんara-Cに変換後ara-CTPを形成しDNAに組み込まれると考えられた.

1 0 0 0 OA 鶯宿雑記

著者
[駒井乗邨] [編]
出版者
巻号頁・発行日
vol.別録巻38-39,
著者
秋山 稔 大石 順一 白井 孝 明石 景泰 吉田 浩一 錦戸 条二 林 絋 白淵 穣 西村 大吉 伊藤 平隆 渋屋 千征 石田 寅夫
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.981-984, 1978-03-25 (Released:2008-03-31)
被引用文献数
14 21

In order to obtain 1-β-D-arabinofuranosylcytosine derivatives with better antitumor effect, 12 kinds of saturated fatty acyl groups were introduced at the N4-position of 1-β-D-arabinofuranosylcytosine. The presence of a great excess of water and about two-fold equivalents of carboxylic anhydride was found to be most desirable for selective N4-acylation. This simple method of one-step N4-acylation should be generally applicable to cytosine nucleosides and a variety of carboxylic anhydrides.
著者
立津 央 麻生 範雄 中村 美紀 〓 康博 田尻 哲也 松野 文彦 堀川 健太郎 米村 雄士 満屋 裕明
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.44, no.7, pp.471-473, 2003 (Released:2009-07-28)
参考文献数
6

We report two cases of an allergic reaction to HCO-60, which is used as an emulsifien for Multamin and enocitabine. A 55-year-old woman with M 4 Eo developed a high fever, urticaria and erythema after induction chemotherapy. After stopping the administration of Multamin, her fever and eruptions subsided. A 51-year-old woman with L2 developed erythema and hypotention 30 minutes after the third administration of Multamin. When the patient was given enocitabine, she developed anaphylactic shock. During chemotherapy in patients with leukemia, it is important to distinguish the allergic reaction against Multamin-containing HCO-60 from infection and allergies to other drugs.
著者
安藤 徳彦 上田 敏 石崎 朝世 小野 浩 大井 通正 緒方 甫 後藤 浩 佐藤 久夫 調 一興 菅井 真 鈴木 清覚 蜂須賀 研二 山口 明
出版者
医学書院
雑誌
総合リハビリテーション (ISSN:03869822)
巻号頁・発行日
vol.19, no.10, pp.979-983, 1991-10-10

はじめに 障害者が健常者と同様に働く権利を持っていることは現在は当然のこととされている.国連の「障害者の権利に関する宣言」(1975年12月9日)第7条には「障害者は,その能力に従い,保障を受け,雇用され,また有益で生産的かつ十分な報酬を受け取る職業に従事し,労働組合に参加する権利を有する」と述べられている.また国際障害者年(1981年),国連障害者の10年(1983~1992年)などの「完全参加と平等」の目標を実現するための行動綱領などにも常に働く権利が一つ重要なポイントとして掲げられている. また現実にも,障害者,特に重度の障害者の働く場はかなり拡大してきている.障害者の働く場は大きく分けて①一般雇用,②福祉工場,授産施設など,身体障害者福祉法,精神薄弱者福祉法,精神保健法などの法的裏づけのある施設での就労(福祉工場では雇用),③法的裏づけを欠くが,地域の必要から生まれた小規模作業所での就労,の3種となる.このうち小規模作業所は,共同作業所全国連絡会(以下,共作連)の調査によれば,全国に約3,000か所,対象障害者約3万人以上に及んでおり,この数は現在の授産施設数およびそこに働く障害者数のいずれをも上回っている.小規模作業所で働いている障害者は,一般雇用はもとより,授産施設に働く障害者よりも障害が重度であったり,重複障害を持っている場合が多い.その多くは養護学校高等部を卒業しても,その後に進路が開けなかった人々であり,彼らの就労の場として小規模作業所が開設されたわけであるが,それは親たちや養護学校の教師たちの運動で自主的につくられてきた施設が多い.また最近まで就労の道が開かれていなかった精神障害者に対し,以前から広く門戸を開いてきたのも小規模作業所であり,その社会的役割は非常に大きい. しかし,障害者が働くことに関しては,医学的側面から見て種々の未解決の問題が存在している.現在もっとも重要視されていることの一つは,重度の身体障害者,特に脳性麻痺者における障害の二次的増悪である.すなわち,以前から存在する運動障害が,ある時期を境として一層悪化し始める場合もあれば,感覚障害(しびれ,痛みなど)が新たに加わる場合も多い.そして,その結果,労働能力が一層低下するだけでなく,日常生活の自立度まで低下し,日常生活に著しい介助を必要とする状態に陥る者も少なくない. すでに成人脳性麻痺者,特にアテトーゼ型には二次的な頸椎症が起こり,頸髄そのものの圧迫または頸髄神経根の圧迫により種々の症状を生ずることが知られている.しかし,二次的な障害増悪がすべてこの頸椎症で説明できるものではないようであり,さらに詳細な研究が必要である. また逆に,働くことがこのような二次障害の発生を助長しているのかどうかという問題も検討する必要がある.廃用症候群の重要性が再認識されつつある現在,たとえ重度障害者であっても働くことには心身にプラスの意味があるに違いない.しかし一方,働きすぎ(過用,過労)がいけないことも当然である.問題は重度障害者における労働が心身の健康を増進するものであって,わずかなりともそれにマイナスとなるものでないように,作業の種類,作業姿勢,労働時間,労働密度,休憩時間,休憩の在り方などを定めることであり,それには労働医学的な研究が十分なされなければならない. 以上のような問題意識をもって,1990年,共作連の調査研究事業の一部として障害者労働医療研究会が結成された.同研究会には脳性麻痺部会と精神障害部会を置き,前者においては主として上述の二次障害問題を,後者においては精神障害者にとっての共同作業所の機能・役割,また障害に視点を当てた処遇上の医療的な配慮などについての研究を進めている. そして,障害者労働医療研究会の最初の仕事として,以上のような問題意識に基づいて脳性麻痺者の二次障害の実態調査を行った.その詳細は報告書としてまとめられているが,ここではその概要を紹介する.なお,この研究では小規模作業所と授産施設との間の差を見る目的もあって,前者の全国的連合体である共作連と授産施設の全国連合体である社団法人全国コロニー協会(以下,ゼンコロ)との協力を得て行った.
著者
米澤 貴紀
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集
巻号頁・発行日
vol.78, no.687, pp.1127-1133, 2013

This paper clarified the characteristic of the place of Miwa-ryu Sinto Kanjo. Points are forrowings;<br>1. The "Shintou Kanjo dojo" is formed of the frame of ritual procedure and space from esoteric Buddhism, and equipment of symbol, icons from Shinto.<br>2. The characteristic of Shintou Kanjou is that, the authority of the created Shinto ritual was guaranteed by using esoteric buddhism Kanjo as a frame of ritual.
著者
森江 善之 南里 豪志 安島 雄一郎 本田 宏明 曽我 武史 小林 泰三 住元 真司
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2015-HPC-148, no.33, pp.1-6, 2015-02-23

ACE (Advanced Communication for Exa) プロジェクトでは,省メモリかつ低遅延な低レベル通信ライブラリ ACP (Advanced Communication Primitives) の開発を実施している.今回は,HPC 分野で幅広く利用される InfiniBand を用いて,ACP 基本層を実装した.InfiniBand での ACP 基本層の実装方法の報告を行う.また,実装した ACP 基本層のメモリ使用量と通信性能の評価を行った.今回の評価では, InfiniBand の接続資源がメモリ使用量の多く占めることがわかった.また,初期実装の段階で中メッセージサイズ以上で Open MPI と同等の通信性能を示し,最大 20%の性能向上を示した.また,小メッセージサイズでの通信性能の問題を確認することが出来た.