著者
Toyokazu KOBAYASHI Hiroshi KOIE Arisa WATANABE Arisa INO Kazuya WATABE Mujo KIM Kiichi KANAYAMA Kazuya OTSUJI
出版者
公益社団法人 日本獣医学会
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
pp.13-0421, (Released:2015-01-31)
被引用文献数
3 9

We examined the effects of chicken egg hydrolysate (also known as "bone peptide" or BP) on bone metabolism in 5- to 8-month-old orchidectomized dogs. The bone formation marker serum bone alkaline phosphatase (BAP) and the bone resorption marker urine deoxypyridinoline (DPD) were used as indicators to measure changes in bone metabolism. The following results were observed that Serum BAP was higher in dogs fed BP-enriched food throughout the clinical investigation. Serum BAP was statistically significantly higher in dogs fed BP-enriched food than in dogs fed non-BP-enriched food at 2 months after orchidectomy. This suggests that BP promoted bone formation immediately after orchidectomy.
著者
安藤 達彦 舘 博 松岡 景子 吉田 宗弘
出版者
日本健康医学会
雑誌
日本健康医学会雑誌 (ISSN:13430025)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.67-72, 2000-06-25
参考文献数
3

首都圏および関西圏に在住する20歳前後の女子学生を調査対象として,健康意識と食行動に関するアンケート調査を行った。その結果,「健康である」と意識している学生は両地域で88%以上を示した。「体力に自信がある」と答えた学生は首都圏が有意に多かった。学生の平均睡眠時間は首都圏に比べて関西圏が有意に長かった。学生の90%以上が何らかのストレスを感じていた。ストレス解消法は「スポーツをする」が首都圏に多く,「カラオケ」が関西圏に多かった。朝食の主食は首都圏は「米飯」,関西圏は「パン食」が多く有意な差があった。学生の健康食品の利用目的は両地域とも「栄養補給」が最も多かったが,関西圏では「美容のため」も多かった。情報化社会の発達により人々への情報の伝達速度が増し,情報の地域的な片寄りはほとんどないといれわている。しかし,首都圏および関西圏という東西2つの地域で健康意識や食行動を比較すると,生活環境や文化の違いが現代の若者にも多少現れている結果となった。
著者
立澤 史郎
出版者
環境社会学会
雑誌
環境社会学研究
巻号頁・発行日
no.13, pp.33-47, 2007-10-31

市民調査は,観察会型,研究会型,運動型,政策提言型などに類型化でき,専門性と能動性という二軸で整理できる。なかでも社会的意思決定過程という機能を重視するならば,政策提言型市民調査のあり方を議論する必要がある。そこで政策提言を目指した野生生物保全市民調査を事例に,政策提言や政策関与に至らなかった理由や,専門性と能動性の動態を振り返り,政策提言型市民調査が乗り越えるべき課題を整理した。カモシカ食害防除活動では,新たな事実や新たな技術を示した点で市民調査の成果はあったが,問題の変化や専門化に対応した目的や手法の再設定ができず,経路依存的状況に陥った。「奈良のシカ」市民調査では政策提言に至ったが,それを実際に政策化する仕組みがなかった。また両事例とも専門家が運営に深く関与したが,前者では専門家の主導が市民の能動性低下と結びつき,後者では政策化を研究者に任せたことで必要な制度作りに市民の関心が向かわなかった。これらの経験からヤクシカ調査では,まず市民参加型調査を行い,そこで高い関心と調査技術を有した島民による市民調査がアレンジされた。政策提言型市民調査では,調査技術だけでなく政策化技術の専門家との協働が必要であり,専門家は市民調査の目的や市民の専門性・能動性を踏まえた上で適切なアドバイスを行う必要がある。このような経験を共有しながら社会的意思決定過程としての市民調査の可能性が今後探られるべきだろう。
著者
霜浦 森平 山添 史郎 塚本 利幸 野田 浩資
出版者
環境社会学会
雑誌
環境社会学研究
巻号頁・発行日
no.8, pp.151-165, 2002-10-31
被引用文献数
1

本稿では,滋賀県守山市を中心として活動している「豊穣の郷赤野井湾流域協議会」を事例として,地域環境ボランティア組織の活動の二元性について検討していく。協議会は,守山市の住民が主体となって水環境保全活動を行なっている組織であり,その活動は2つの方向性をもっていた。協議会は,水量確保対策や清掃活動による水環境の保全を重視する「自立型活動」を行なうとともに,これまでの水環境の管理主体である行政,自治会,農業団体の協力,協議会活動への一般住民の理解を得るための「連携型活動」を行なってきた。協議会では,活動の2つの方向性をめぐって意見対立が起こった。本校では,まず,この意見対立の経過をたどり,協議会の活動が「自立型活動」と「連携型活動」の二元性を有することを示し,次に,協議会が2つの活動を両立し得た要因について考えたい。地域環境の維持・管理を行なう新たな担い手として,地域環境ボランティア組織の役割が期待されている。地域環境ボランティア組織には,自らの活動によって地域環境を保全する「自立」的側面とともに,従来の地域環境の管理の担い手と協力関係を形成する「連携」的側面が求められる。「自立」と「連携」の両立が地域環境ボランティア組織の課題である。
著者
猪瀬 浩平
出版者
環境社会学会
雑誌
環境社会学研究
巻号頁・発行日
no.12, pp.150-164, 2006

「よそ者」論の要点は,環境運動のダイナミズムを,それに関わる主体の問に存在する,当該地域の自然や社会組織との関わり,拠って立つ価値観の違いによって,説明する点にある。既に指摘されているように,「よそ者」や「地元」という枠組は,固定的なものではなく,常に変容の過程の中にあり,「よそ者」と「地元」との間に連続性を想定した上で,両者を分析概念として維持し,その間を揺れ動く人びとの生き方の様態を描写する必要がある。このような認識に立った上で,本論は,「よそ者」と「地元」との間の折衝を,文化人類学におごいて得られた「学習」論の知見を応用することによって,新たな枠組を模索するものである。そこにおいて,個体中心の知識詰め込み型「学習」モデルが批判され,実践の共同体に参加し,その技能や知識を学びながら,社会関係を再生産していく過程こそが,学習であると定義される。この考えによりながら,本論文では筆者が関わる都市近郊の農的緑地空間である「見沼田んぼ」の取組みを取り上げ,埼玉県の公共政策を受けてはじまった農園活動の中で生起する,「非農家」であるよそ者と「農家」である地元との折衝の過程を素描しながら,「学習」の過程として整理する。
著者
霜浦 森平 山添 史郎 植谷 正紀 塚本 利幸 野田 浩資
出版者
環境社会学会
雑誌
環境社会学研究
巻号頁・発行日
no.15, pp.104-118, 2009-10-31

地域の水環境保全に取り組む地域環境NPOには,関連主体との協働のための多様な活動の展開が求められている。滋賀県守山市の琵琶湖流域において地域水環境保全を行うNPO法人「びわこ豊穣の郷」では,会員間の活動理念,および財源確保の方法に関する会員間の意見の相違により,活動の志向性をめぐる2つの異なるジレンマに直面していた。1つめは,住民主体による自立的な水環境保全,および地域の多様な主体との連携という2つの活動の両立のあり方を背景とする,「自立/連携」をめぐるジレンマである。2つめは,NPO法人化に伴い増加した委託事業と無償ボランティア性に基づく実践的な活動の両立のあり方を背景とする,「ボランティア性/事業性」のジレンマである。この2つのジレンマの要因について,会員を対象としたアンケート調査結果を用いて分析した。会員は3つの「活動の志向性」(「調査重視」「連携重視」「地域重視」)を有していた。「自立/連携」をめぐるジレンマは,「地域重視」,「連携重視」という2つの「活動の志向性」の間で生じていた。一方,「ボランティア性/事業性」をめぐるジレンマは,「調査重視」志向,「地域重視」志向という2つの「活動の志向性」の間で生じていた。
著者
柳橋 博之
出版者
日本中東学会
雑誌
日本中東学会年報 (ISSN:09137858)
巻号頁・発行日
no.8, pp.189-210, 1993-03-31

モロッコの国家秩序の中におけるイスラム法の位置は,保護統治以前(1912年まで),保護統治期(1912-1956年),独立後(1956年以降)にこれを分けて考察することができる。先ず保護統治以前には,他のイスラム諸地域と同じく,狭義のイスラム法,すなわちモロッコの場合にはマーリク派法学とカーディーの裁判権は,シャリーアの解釈権や裁判権を主張するマフザン(中央政府)との対立の中で,次第に狭められ,僅かに身分法と一部の不動産訴訟においてその適用や裁判管轄が残ったに過ぎなかった。その他の分野では,パシャやカーイドといったマフザン(中央政府)の行政官が,しばしば恣意的とされる裁判を行っており,またマフザンの権威の及ばない地域も広く,そこでは慣習法が行われていた。フランスによる保護統治下では,マフザンとマーリク派法学ないしはカーディーの間の対立が緩和された。それはマフザンがフランス政府による過度の改革を嫌い,そのような改革を避けるために,改革がイスラムないしはシャリーアという,宗教に関する事項に干渉することになるという口実を設けたためであり,このために身分法や不動産訴訟などの管轄権が明文によりカーディーに留保された他,カーディー法延の改革は進まず,また少数ながら契約・債権法にはマーリク派の学説が導入された。独立後は,政府は,近代国家の概念に基づいて,マーリク派法学とカーディー法廷を国家体制の中に組み込む政策を採った。それは具体的には,司法組織の改革によって裁判組織が一本化されたことや,従来マーリク派の法学者が独占していた身分法規定の法典編纂などの形で現れている。
著者
奥野他見男 著
出版者
東京図書
巻号頁・発行日
1921

1 0 0 0 OA 館林町誌稿

出版者
館林町立図書館
巻号頁・発行日
vol.第1輯, 1944
著者
若松 昭子
出版者
聖学院大学
雑誌
聖学院大学論叢 (ISSN:09152539)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.173-188, 2014

本研究では,ボーモン夫人の「美女と野獣」に描かれた読書の姿を通して,18世紀フランスの読書観の輪郭を探った。その結果,以下の事柄が明らかになった。ボーモン夫人は子どもたちに向けて創った教訓的物語のなかに,単純だが強力な読書啓発のメッセージを込めた。「美女と野獣」はその代表例であった。一方,彼女は書物を自分の体面保持に利用する人々や,有害な読書習慣が身に付いた小説読者を風刺的に描いた。それらの表現の中に,読書の理想形を子どもたちに示そうとしたボーモン夫人の意図を読み取ることができた。それは,新しい教育を模索する同時代の人々の読書観を代弁し牽引したものと思われる。
著者
中西 裕
出版者
昭和女子大学
雑誌
學苑 (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
vol.853, pp.41-52, 2011-11-01
著者
古里 公彦 鶴 正人 黒田 英夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.111, pp.79-83, 1997-11-21
被引用文献数
1

ネットワークサービスの障害を切り分けるのは,様々な要因があって難しい。そこでWWWブラウザでチェック用ページにアクセスするだけで簡単に障害切り分けや管理者への通知ができるようなネットワークサービス障害チェックツールを提案する。これはネットワークの知識がない一般のユーザでも簡単に使え、またJAVAアプレット/アプリケーションの共同で実現されているのでユーザやサーバの機種を選ばず、柔軟性に富んでいる。It's difficult to trace reasons of network service faults. We introduce a network service health check tool that can automatically trace the reasons of faults and send an indication to the network manager when you access the check page on WWW server. It's so easy that a network beginner can use it, and also it is platform free and flexible because of using JAVA applet/application.
著者
橋本 庸平
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.315-317, 1979-04-01