著者
大富 あき子
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.104, no.12, pp.926-938, 2009-12-15
被引用文献数
1

醤油の消費は家庭用から業務・加工用へシフトしており,その中でもめんつゆは増加している。著者は心理学の分野で多用されるセマンティック・ディファレンシャル(SD)法は食品の食味特性(プロファイル)を求めるのに有効な方法であることを明らかにし,今回はめんつゆの味の官能評価に用いて,めんつゆの食味特性と品質(分析値)との関連を調べている。そして,つゆの材料としてグルタミン酸ナトリウムを付与し,鰹の天然だし,濃口醤油を適量用いることは,特に2倍,3倍に希釈して用いる市販の濃縮めんつゆの複雑な味に大きく寄与することを明確にしている。おいしいめんつゆを製造するために,メーカーに一読をお勧めしたい。
著者
新名 阿津子
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100131, 2012 (Released:2013-03-08)

山陰海岸ジオパーク(以下,山陰海岸)では,ジオパークやジオツーリズムの導入によって新たなる観光客や来訪者を獲得し,国立公園の活動や地域資源の活用が推進されるようになった.既存ガイド団体や民間事業者のジオパーク参入,ガイド団体の新規設立等を通じ,地域経済への貢献も見られるようになってきている.その一方で,ジオガイド養成面では,制度的および実践上の課題が明らかになりつつある.さらに,民間事業者においてはジオパーク向けに開発された商品や体験メニューと「ジオ」との結びつきについて十分な説明がなされていないといった課題が生じつつある. 山陰海岸ではジオガイド確保の必要性から,これまで増員をめざし、各地でジオガイド養成講座を開催してきた.ジオガイド養成にあたっては,市町や各ガイド団体,観光協会,NPO等がガイド養成を担っているため,その運営も市町,団体ごとに異なる.さらに,現在のジオガイド養成システムでは,開講する講座の内容や定期講習会が団体ごとに異なるため,一定の質を保ったガイド育成にはつながっておらず,これがガイドの質のばらつきを生み出している. 山陰海岸におけるジオパーク商品は,既存商品へのロゴ使用,ジオパーク用に開発された商品へのロゴ使用,地場産品へのロゴ使用等がみられる.望ましいのは地域で生産される商品への活用であるが,”made in China”と書かれた携帯ストラップや単純に「ジオ」という文字を冠しただけで,そこに「ジオ」とのつながりを示す解説等は記載されていないものが多い.ジオパーク品質の管理という点からみると,これらは望ましい状況ではないが,現時点では商品開発における明確なガイドラインは示されておらず,これを指導する運営体制になっていない.山陰海岸では世界ジオパーク認定を受けて,ガイド団体や民間事業者がジオパークを活用するようになった.これ自体はジオパーク活用の量的拡大につながっているが,ジオパークとして品質を保証するところに至っていない.また,持続性の観点からみると,ジオガイドの安定雇用もしくは起業に対する支援も整備されていない.収入面での将来的な見通しが立たないため,退職者がジオガイドを担う状態となっている.ジオパークが地域経済への貢献を目指すのであれば,これら運営上の課題,経済的課題を解決してく必要がある.
著者
山元 孝広
出版者
特定非営利活動法人日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.257-271, 2006-08-31
被引用文献数
3

The Sashikiji 2 (S_2) Member in the products of Izu-Oshima volcano was formed by an explosive eruption accompanied with caldera depression. This member is characterized by breccia called as a "low-temperature pyroclastic flow deposit". In this paper, the S_2 breccia is re-examined based on stratigraphy, grain fabrics, grain-size distributions and modal compositions. The S_2 Member is divided into six units from S_2-a to S_2-f in ascending order. The S_2-a unit consists of scoria, bomb and aa lava flows from flank fissures. The S_2-b unit is made up of well-bedded ash and fine-lapilli from the summit. The S_2-c unit is composed of matrix-supported breccia, locally filling valley bottoms and containing abundant deformed soil fragments and woods. The S_2-d unit consists of reverse to normal grading, clast-supported breccia with ash matrix, covering topographic relief in the whole island. The S_2-e unit is composed of dune- to parallel-bedded lapilli and ash in the proximal facies. The S_2-f unit is clast-supported breccia with and without ash matrix. New ^<14>C ages of wood fragments in the S_2 Member have been determined as about Cal AD 340. Although the S_2-c and -d units are previously interpreted to the low-temperature pyroclastic flow deposit, these units are quite different in sedimentological features as follows. The grain fabric measurements have revealed that the S_2-d unit has a-type imbrication showing the longest axis of grains parallel to the flow direction. On the other hand, the S_2-c has random fabric of grains. The grain size distribution of the S_2-d unit shows a bimodal nature having subpopulations at phi -1.0 to 1.0 and coarser than phi -2.5. The bimodal nature and a-type imbrication suggest that the two transport processes overlap; the load of a turbulent suspension is not all in true suspension as the coarser population may travel in a cast-dispersion mass flow. The S_2-c unit shows a polymodal grain size distribution with multi subpopulations from coarse to fine. The poor sorting, massive appearance, valley-confined distribution, and random grain fabric of the S_2-c unit are characteristic of deposition from a cohesive flow without formation of traction-related bedforms or sorting of different grain sizes by turbulence. The modal composition measurements have indicated that the S_2-c and -d units lack essential scoriceous or glassy fragments. This evidence indicates that both units are derived from steam explosions due to outburst of highly-pressurized geothermal fluid within the edifice. The S_2-c unit was plausibly generated by remobilization of phreatic debris around the summit caused by ejection of condensed water from a plume or heavy rainfall. The S_2-d unit was a pyroclastic density current deposit resulted from collapse of a highly-discharged phreatic plume. Estimated velocities of the current are 150 to 30m/s based on suspended grain sizes.
著者
友利 知子 金城 須美子
出版者
琉球大学
雑誌
琉球大学農学部学術報告 (ISSN:03704246)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.493-503, 1970-12-01

1穀類の支出と収入要因との関係をみると穀類の支出(F)=6.992+0.0035I(収入)となり, 収入が$10.00増すごとに$0.035の割で支出し, 米, パン, 麺の順で増加する。これは, 野菜や蛋白質食品に比べるとはるかに小さい。2家族人数との関係をみると, 穀類の支出(F)=1.5324+1.26705N(家族数)となり, 家族人数が1人増えると$1.27の割で支出し, 収入要因より穀類に与える影響は大きく, なかでも米, 麺, パンの順に増える。3穀類の支出金額ならびに購入数量構成比についてみると, 1人1日当り, 穀類への支出金額は約$0.06でそのうち, 77%を米に9%をパン, 8%を麺に支出し, 小麦粉及び小麦加工品, 米の加工品, その他は僅かであった。又穀類の1人1日当り購入数量は265gでその構成は米が81%(216g)麺9%(24g), パン7%(18g)で小麦粉や, 小麦加工品, その他は少なく, 全体の3%(7g)程度であった。4主食の構成と調理法をみると, 米が多く, 1日平均の米食率は74%で, パン食が14%, 麺食率12%であった。朝, 昼, 晩を比較してみると, 米食は晩が最も多く, パン食は, 朝昼, 麺食は昼に多かった。調理法をみると, 米は米飯が多く, すし, 焼めしなどの調理法は少なかった。パンは朝食, 昼食とも, トーストが多く, サンドイッチは案外少ない。その他, 菓子パンが比較的多い。乾麺ではラーメンが最も多く, 沖縄でのインスタントラーメンの普及はかなり高いと思われ, 朝からラーメンを食している家庭もかなりある。そばも焼きそば, 汁そばの調理法が多く, これも意外と朝に多くみられた。その他, ソーメンは汁もの, マカロニーは夕食にサラダとして用いられている。茹めんの中では, 沖縄そばが多く, 調理法は汁そばが多く朝食にもみられる。昼食には焼そばが多く, うどんやスパゲッティーは大変少ない。これまで, 数回にわたって, 沖縄における主な食品(野菜, 蛋白質食品, 穀類)の消費構造を統計庁が行っている家計調査の原票をもとに, 1)各階級における支出金額と1人1日当り支出金額および支出構成比2)回帰線による支出の傾向的変動, 3)その支出弾力性より考察して下記のような結果を得た。[table]これより, 沖縄におけるそれらの収入弾力性は日本より遙かに小さく, 米国なみのところに来るのではないかと思われるが, 沖縄の場合は別の考察が必要となってくる。これは, 沖縄の住民栄養摂取状態や本研究における1人1日当り購入数量, ならびに金額からみてもうなづけることで, 決してアメリカのような満ち足りた食生活をした上での数字でなく, 沖縄の人々の生活意識や根強い食習慣が消費支出の伸びを停滞させ, 食生活の立ちおくれをもたらしているのではないかと考える。
著者
石井 圭太 田辺 聡 三橋 利温 西元寺 克禮
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.376-380, 1994-10-31
被引用文献数
1

より多くの施設で使用可能な調理不要RI標識固形試験食の作成を目的として,インスタント焼きそばを用いて胃排出能検査を検討した。飲水と一緒に試験食を摂取させた場合は,胃排出曲線は液食パターンである指数関数曲線を示したが,飲水無しではlag phase後直線的に排出される固形食パターンを呈した。糖尿病性胃排出障害症例11例と健常人7例を対象に飲水無し法で胃排出能を比較検討したところ,全計測時期で有意に糖尿病群で胃排出遅延を認めた。以上から本試験食は飲水無しで施行することにより,RI標識固形試験食として臨床応用が可能であることが示唆された。
著者
吉澤 誠 杉田 典大 阿部 誠 本間 経康 大内 仁 布川 憲司 山家 智之
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.Supplement, pp.SY-15-SY-16, 2014 (Released:2014-10-04)

Super aging society such as Japan would need tele-healthcare systems for home medical care to suppress medical cost inflation. In this situation, we have developed a tele-healthcare system for end-of life decision at home using a wireless electrocardiograph combined with a smartphone and a sphygmogram signal extracted from an ordinary video camera. The experimental results have indicated that long term monitoring through the smartphone and a server will provide rich information on the patient's terminal status for doctors in remote locations. However, it is necessary to collect many clinical data to predict the timing of end-of-life more precisely.
著者
相澤 直樹
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

ラット膀胱における伸展受容一次求心性神経活動測定を行った。検討の結果、TRPV1とTRPV4はそれぞれ別の経路を介して膀胱伸展受容求心性神経活動を促進することを明らかにした。さらには、化学的膀胱炎を誘発する物質でありTRPA1受容体刺激薬にも分類されるacrolein(cyclophosphamideの主要代謝物)の膀胱内注入では、Aδ線維とC線維の両方の神経活動が促進され、内因性NO産生を増加させるNO基質であるL-arginineおよびPDE5阻害薬のtadalafilの投与によって、それらが抑制しうることを明らかにした。また近年、膀胱の微小収縮(microcontraction)が膀胱求心性神経活動の促進に関与することが示唆されている。この微小収縮による求心性神経活動の促進機構が、過活動膀胱の主症状である尿意切迫感発現の背景にある病態メカニズムの一つとする興味深い仮説がある。我々が行った検討の結果、新規過活動膀胱治療薬であるアドレナリンβ3受容体作動薬ミラベグロンが、ラットにおいて、膀胱微小収縮を抑制し、同時に伸展受容求心性神経活動のうち主にAδ線維を抑制し得ることを明らかにした。このことは、β3作動薬が過活動膀胱症状を改善する作用機序として、この微小収縮による求心性神経活動の促進機構に対する抑制作用が関与することを示唆するものと考えている。さらに、膀胱の微小収縮ではなく、脊髄反射を介した膀胱収縮(等容量性律動性膀胱収縮)とそれに同期する求心性神経活動の測定法を確立した。その結果、ラット膀胱の伸展受容求心性神経のうち、AδとC線維の両者が、"伸展"のみではなく"収縮"にも応答することが示された。
著者
村島 二郎
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.1263-1266, 1957-09-20 (Released:2008-03-19)
参考文献数
4

In this family, the parents had normal hearing, but their two children were deaf and mute and two deaf mutes were discoved in the father-side as well as in the mot- her-side relatives. The audiograms of these children could not be taken, because they were too young, but the audiograms of these deaf mutes in their relatives were closely resembled each other.
著者
森貞 晃 小林 孝之 蓬原 弘一
出版者
日本信頼性学会
雑誌
日本信頼性学会誌 : 信頼性 (ISSN:09192697)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.163-179, 2004-04-01
被引用文献数
6

本論文では機械安全に関する国際規格上での人間/機械安全作業シテムの扱いをインタロック構造として定式化する。まず人間と機械が協調して作業を行うシステムで人間側と機械可動部側の作業状態を各々3通りに分けて、その結果として生じる人間/機械間の組み合わせ状態での安全確保論理をインタロック構造として定式化する。本論文で示すインタロックシステムは機械側の作業状態に対して再起動防止制御の機能をもつ。このため、機械側の作業実行状態において人間側が確実に安全状態に固定されるようなインタロックシステムと人間側が必ずしも安全状態に固定されないままで機械側は作業実行中とみなされる状態を継続するようなインタロックシステムを考えることができる。前者を相互インタロックシステム、後者を自己確認型インタロックシステムと呼んで両者の各々を定式化して示す。
著者
ロングフエロー 原詩
出版者
楽園社
巻号頁・発行日
1924
著者
増井 三夫
出版者
上越教育大学
雑誌
上越教育大学研究紀要 (ISSN:09158162)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.47-61, 1995

1989年のベルリンの壁解放から始まったドイツ転換期は,その時代状況の激しさを反映するかのように,ネオナチ・ユーゲントにそのラディカルな行動を示威する舞台を提供したかのようであった。もちろん観客も揃っていた。その観客は若者たちの難民収容所への襲撃に潜在的な支持を表明した。さすがに世論は,この行動が一部の若者の一犯罪としてすますことができなくなった。抗議のデモが続いた。その一方で,ネオナチの登場は失業等の社会的な危機と精神的な危機に起因するといった従来の行動格率を通用することによって説明されていた。そこでは危機の要因が多数指摘されているが,そこから明かとなった点は,その要因の数だけネオナチ・ユーゲントの行動生成の過程が複雑であったということである。この複雑な過程に一つの解釈をあたえるために,ネオナチの行動へはしる若者の日常生活世界に注目したのが本小論である。だがそのデータが極めて不足しており,この試論は今後の研究の進展によって修正を不可欠とするものである。Was ist die Ursache von der Entstehung der Neonazi-Jugend im Modernen Deutschland? Man versteht die folgeden Punkten als dis Ursache davon : (1) die Krise der Identitat und Verlust des Lebensziels, (2) das zusammenbrechende Familienleben, (3) die schlechte Anpassung des pluralistischen Werts. Aber konnen wir die Entstehung der Neonazi-Jugend durch der deri Punkte als entsprechend verstehen ? Ist es denn moglich, dass die zweckmasslichen Taten, die den Antisemitismus, Grossdeutschismus und Gewalt anrichteten, im psychologischen Vakuum und somit ohne den starken Werken hervortreten ? Das alltagliche Lebenswelt der Jugend um Wende bringt uns das ganz anderen Resultat als das schon oben Verstandene.
著者
青山 千春
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2014年大会
巻号頁・発行日
2014-04-07

日本海側の自治体1府9県は、「海洋エネルギー資源開発促進日本海連合(以下、日本海連合)」を2012年9月に設立し、政府のメタンハイドレート資源開発を後押しする事で、地域の活性化と雇用創出をめざしている。日本海連合の中の新潟県と兵庫県は県独自のメタンハイドレート調査を実施し、政府へその成果を示すことで、政府の開発促進をアピールしている。一方で太平洋側の和歌山県は、政府が開発している海域より、陸側に近い海域に表層型メタンハイドレートが存在する事を示すことにより、開発海域の再検討を政府へアピールしたい考えである。独立総合研究所は、2013年度に新潟県、兵庫県と和歌山県とそれぞれ共同研究を実施したので、その報告を行う。新潟県との共同調査は、2013年6月に、メタンプルームの観測を実施した。新潟県が保有する「越路丸」(187トン)で、佐渡東方の最上舟状海盆東斜面(水深200mから600m)において、カラー魚群探知機(FURUNO FCV-10)を利用して実施した。その結果、複数のプルームが観測された。兵庫県との共同調査は、2013年9月に、計量魚群探知機によるメタンプルームの観測、サブボトムプロファイラーによる海底下の観測、マルチビームによる海底地形の観測を実施した。「第七開洋丸」(499トン)で、隠岐堆東方海域で実施した。さらにピストンコアリングを行い、5本のサンプルを採取し、メタンハイドレートの痕跡を複数確認した。和歌山県との共同調査は、2013年11月と2014年1月に観測を実施した。和歌山県が保有する漁業調査船「きのくに」(99トン)で、潮岬南方12海里の潮岬海底谷(水深1,700mから2,200m)において、計量魚群探知機(SIMRAD ES60)を利用して実施した。その結果、複数のプルームが観測された。太平洋側でのプルームの報告は、いままでほとんど無いので、今後も観測を続けたい。
著者
榊田 朋広
出版者
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部考古学研究室
雑誌
東京大学考古学研究室研究紀要 (ISSN:02873850)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.39-92, 2009-03-20

続縄文時代から擦文時代にかけての社会の大きな変動期を研究するための基礎作業として、北大式土器の編年を現在の資料水準に則り整備した。北大式の編年は、先行研究に対する内省的検討や相互批判の欠如が多くの混乱をもたらし、いくつもの案が乱立しているのが現状である。そのため、近年の資料の増加にもかかわらず、研究そのものは深刻な停滞状況に陥りつつあるといっても過言ではない。そこで、まず研究の流れを概観し、今日もとめられる北大式研究が、資料の実態に即した時間軸の設定と、土器の型式学的変遷の見極めであることを指摘した。次に、土器の特徴や出土状況といった考古学的情報を最大限に活用し、現在設定し得るかぎりの時期区分案を提示した。さらに、隣接諸型式からの影響も考慮しつつ、北大式の成立・変容の実態について詳細に論じた。
著者
四ツ柳 智久
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.23, no.7, pp.720-721, 1987-07-01
著者
永瀬 智基 朝井 美樹 久野 紀光
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.79, no.704, pp.2323-2331, 2014

This thesis aims to clarify the visual perceptional circuit by using several sorts of virtual indoor space model in simple rectangle shape. And the 29 virtual interior space models (9 models in the experiment-1 and 20 models in the experiment-2) which are created on the computer were shown on 40 subjects and had the experiment to make them select "an intelligible view" in each models with changing of width and height. As a result of scrutinizing the motion situation of an intention of 8 sorts obtained in this way in all the models, the hierarchical structure of each intention became clear. That is, the mechanism that the 5 types of intentions worked as a primary element in "the preference of an intelligible view", and the others worked as a secondary element was arranged.

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出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.19, no.8, pp.8_20-8_22, 2014-08-01 (Released:2014-12-05)