著者
竹村正路 編
出版者
竹村正路
巻号頁・発行日
1885
著者
永宗 喜三郎 川原 史也 アンドラビ ビラル
出版者
国立感染症研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

トキソプラズマにおいて最近「細胞外」原虫でのみ形成され、原虫の細胞外環境適応能力を規定している可能性があるオルガネラ(PLV/VAC)の存在が報告された。申請者らは独立した研究によりこれらと類似のオルガネラを発見し、詳細な解析からこれらのオルガネラが3つのサブコンパートメントに区別できることを見出した。また申請者らは抗マラリア薬として知られているプリマキンが、3つのサブコンパートメントの1つであるPLV2の水素イオンおよびカルシウムイオンを細胞質内に遊離させる作用を持つことも見出し、またプリマキン耐性トキソプラズマ原虫クローンを確立することにより、その責任遺伝子を同定した。
著者
下河辺 美知子 巽 孝之 舌津 智之 日比野 啓
出版者
成蹊大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は19世紀アメリカの拡張運動を牽引したマニフェスト・デスティニーの文化的・政治的意味を検証し、その心理的・精神的効果が情動を操作するナラティブとしていかに機能してきたかを小説、政治言説、大衆文化、映像などを使って分析した。その結果、アメリカ国家の拡張運動を地球規模の中で見るための道筋を得ることができた。19世紀アメリカの政治的無意識への新たな理解は、球体として地球を見直す視点につながり、本研究が21世紀の世界情勢分析に有効であるという見通しを得た。2018年3月に最終シンポジウムを行い、それをもとに、21世紀世界における惑星的共存への提言として2019年3月に成果物出版の予定である。
著者
姚 慧頴 張 萠蓉 安 宗超 王 星宇 鐘 杰夫 王 沙莉
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.456-462, 1998

嗅覚識別テストすなわち、University of Pennsylvania Smell Idenitification Test (UPSIT) 国際版を北京人嗅覚正常者100名に実施した。方法は嗅素を10-20μmマイクロカプセル紙、各紙に4つの嗅素を仕込んである。嗅素を選択する"scratch and sniff 法"、"forced choice法"で回答を選択させる。以下に示す結果が得られた。1. UPSIT の平均正答率は、20問に対して北京人では年代層により有意の差が認められた。2. 年代層別では60歳代より正答率の低下が分析された。3. 各ニオイの正答における順位では、北京人、日本人、米国人の環境、文化の違いに留意すべきであろう。今後は、北京人に匂い文化の発達を考えると、現在の嗅素をそのまま用いる事には幾らか問題がある。中国人に馴染みの嗅素、例えば納豆、豚饅、ギョウザ、中国酒などを含めた嗅素組み合わせによるSITを開発する必要がある。
著者
田中 健一
出版者
電気通信大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

施設配置問題は,都市における様々な施設を対象空間にどのように配置すれば利用者や施設経営者にとって望ましいかを追求する問題であり,これまでに様々な研究がなされてきた.本研究では,施設配置問題に時間軸を導入し,時空間的な人の流れを所与とし,施設の配置の決定と同時に望ましいサービス提供時間帯も決定する新しいモデルを開発した.また,基本モデルのいくつかの拡張モデルを考案した.さらに,首都圏鉄道網を対象とし,実流動データを用いて,多くの人がアクセスし易いサービス提供方法の分析を行った.
著者
橋田 洋二 中島 欣也 関口 自然 松井 弘次
出版者
社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.180-183, 1970
被引用文献数
1

オルト効果に関する知見を得る目的で, (1) 式のような構造を持つベンゼンジアゾニウム塩とR酸 (2-ナフトール-3,6-ジスルホン酸) とのカップリング反応速度を測定した。<BR>X : オルト置換基 (H, CH<SUB>3</SUB>, OCH<SUB>3</SUB>, Cl, NO<SUB>2</SUB>)<BR>Y : 4あるいは5位の置換基 (H, CH<SUB>3</SUB>,OCH<SUB>3</SUB>, Cl, NO<SUB>2</SUB>)<BR>同じオルト置換基を有するおのおののジアゾニウム塩の携合において自由エネルギーの直線関係が認められるが, しかし Hamnett の反応定数 (ρ) は置換基 (X) の種類により, かなり変化する。<BR>テトラゾ化置換ベンジジン (2) の場合の速度定数の比 (<I>k</I>1/<I>k</I>2)(<I>k</I>1,<I>k</I>2 はそれぞれ第1段, 第2段反応の速度定数) の相違は, この反応定数の変化のためと考えられる。
著者
長谷川 まゆ帆
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

この研究課題のねらいは、アルザス・ロレーヌの国境地帯に17~18世紀に存在したという慣習「産婆を教区の女たちの多数決によって選ぶ」をとりあげ、この時代に王権による助産婦の確立/養成の投げかけた波紋とその現象の意味を、ミクロな社会分析を通じて解き明かすことにあった。研究成果としては、これまでの研究蓄積を踏まえて、問題の所在を明らかにし、この研究を一つのモノグラフとしてまとめ上げるための包括的な枠組みを構築しえたことにある。

1 0 0 0 OA 折り紙の数学

著者
鈴木 正樹
出版者
福島工業高等専門学校
雑誌
研究紀要 (ISSN:09166041)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.175-180, 2009

Paper folding (=Origami) is an art and really does have many educational benefits. There are a number of recent very powerful results in paper folding mathematics. In this paper we introduce some topics that how do paper folding and mathematics relate to each other. In addition, we report on some contents of `research practice' done in Fnkushima National College of Technology at current year.
著者
朝倉 三枝
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

本研究は、1920年代にパリのモード界で活躍した画家のソニア・ドローネーが企てたイメージ戦略を、同時代に典型的な女性像「ギャルソンヌ」との関連から解明しようと試みるものである。本年度はまず、フランス国立図書館のアーカイブに保管されているメゾンの宣伝用の写真や広告文の分析を行い、彼女が1920年代初頭にモード界に進出する際、どのような手法で他のデザイナーとの差別化を図ったのかを考察した。その中で、ソニアが当時、パリのモードに現れたばかりの新しい女性像、すなわち活動的で媚びないギャルソンヌのイメージをいち早く取り入れると同時に、写真の背景に自分や夫で同じく画家のロベール・ドローネーの絵画作品を設置したり、広告文中で繰り返し「キュビスムの画家」という言葉を用いたり、さらには彼女自身がモデルとして自作の衣服や装飾品を身に纏い宣伝用の写真に登場することで、自らの画家という出自や、同時代の前衛芸術との結びつきを意図的に強調していたことが明らかとなった。また本年度は、ソニア・ドローネーとの比較検討を行うため、同時代に活躍していたクチュリエ、ジャンヌ・ランバンの仕事にも注目し、パリの装飾美術館所蔵のランバンの写真資料の分析も併せて行った。その結果、ソニアの芸術家という立ち位置を改めて確認すると同時に、これまで保守的と評価されてきたランバンのデザインが、実際には懐古的でロマンティックなものから、ギャルソンヌにふさわしい現代的な感覚に溢れるものまで、実に幅広くユニークなものであったことを突き止めた。以上のように、「ギャルソンヌ」の女性表象という視点を得ることで、本研究は服飾史や美術史、ジェンダー論など、諸分野においてこれまで見落とされてきた問題に新たな視座を提示することができたものと思われる。
著者
東京上野音楽会 編
出版者
盛林堂
巻号頁・発行日
1915
著者
上久保 敏
出版者
大阪工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

日本文化講義は文部省が教学刷新事業として昭和11年(1936年)に帝国大学や官立大学、高等学校、専門学校などの直轄諸学校に必修科目として実施を求めた官製講義である。本研究では、日本文化講義の実施事例をできるだけ多く収集することによりその諸相について考察を行った。また、戦時期における経済学者の思想善導への動員・関与について明らかにするとともに日本文化講義を担当した経済学者と日本諸学振興委員会経済学会との関わりについても考察した。
著者
川田 菜穂子
出版者
大分大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

戦後日本の住宅システムは、世帯主である男性勤労者が持家を取得することを前提としてきた。しかし日本では結婚や家族形成のあり方が大きく変化し、離婚の増加が顕著である。本研究は、日本と異なる住宅システムとジェンダーの傾向をもつ欧州諸国を比較対象として、離別女性の住宅経歴の実態分析を行うところから、日本の住宅システムの実態と課題を明らかにするものである。国際機関が提供するパネル調査や独自調査の結果を分析したところ、住宅システムの違いにより、各国の離別女性の住宅経歴には異なる傾向がみられた。日本では離別時の女性の転居率が顕著に高く、移動を経験した女性は厳しい住宅条件におかれている。
著者
浦崎 佐知子
出版者
筑波大学比較・理論文学会
雑誌
文学研究論集 (ISSN:09158944)
巻号頁・発行日
no.17, pp.41-53, 2000-03

1 異性愛を常態の愛と捉え、家族という構成単位で営まれる家庭生活を普通の生活と捉える社会空間において、おそらくひとびとが法制度としての結婚から享受できるであろうと考える事柄は少なくないだろう。 ...
著者
高岡 尚子
出版者
奈良女子大学
雑誌
奈良女子大学文学部研究教育年報 (ISSN:13499882)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.123-134, 2006-03-31

Les romanciers français du XIXe siècle ont, semble t-il, une prédilection pour le thème du mariage, et notamment pour la vie maritale dela femme, dans leurs oeuvres. Il nous suffit de citer "La Maison du Chat-qui-pelote (1830)" de Balzac,"Indiana" (1832) et "Valentine" (1833) de George Sand, "Madame Bovary (1856)" de Flaubert, ou bien encore "Une vie (1883)" de Maupassant. Pourquoi le mariage et plus particulièrement la femme dans le mariage ont-ils pu demeurer aussi longtemps les thèmes d'étude principaux de ces auteurs?Dans un premier temps, c'est la condition sociale de la femme qui intéresse les romanciers français. Le code Napoléon, et entre autres le code civil, l'ont rendue totalement dépendante, d'abord de son père et ensuite de son mari. Etant privée de liberté, elle en est ré duite à une soumissionabsolue sans avoir aucune occasion de revendiquer ses droits. George Sand, qui a vécu elle-mêmeune vie conjugale pénible, attaque cette 《société》impitoyable et le système légal du mariage dans ses premiers romans, "Indiana", "Valentine" et "Jacques".Les héroïnes sandiennes sont décrites malheureuses au moment même de leur mariage, parce que le but premier de l'auteur consiste à montrer bien plutôt les lacunes de la législation qui lui était contemporaine, et qui fait du mari 《le maître》 et de la femme 《l'esclave》 ,que les problèmes personnels liés à un mariage en particulier.Ensuite, il s'agit de changements radicaux dusystème social, économique et légal dans cette époquede bouleversements. Cette évolution, suiviede la naissance d'un 《individu》 indépendant ainsi que du mélange des classes sociales, a fait naître de nouvelles formes de mariage. En s'inspirant de ce changement, Balzac consacre ses premiers romans des "Scènes de la vie privée" à la description de 《l'enfance, l'adolescence et leurs fautes》. Ce ne sont pas des garçons, mais des jeunes filles qui se compromettent dans des mariages mal assortis à cause de leur 《faute》 de choix.D'autre part, il nous faut ajouter qu'une nouvelle morale conjugale de la bourgeoisie, qui enferme la jeune fille dans un état d'ignorance, d'innocence et de soumission parfaites a commencé à s'établir. Il en résulte que la sexualité féminine à des fins non procréatrices est anéantie et soigneusement cachée. Cette morale ainsi que l'éducation, qui servent à créer des filles innocenteset angéliques, sont également la source de la tragédie de Jeanne dans "Une vie de Maupassant".Et cette tendance semble se fortifier au cours du XIXe siècle. Ainsi Emma Bovary lit les romansde Balzac et de George Sand où sont exposés le malheur des femmes mal marié es, la passion opprimée ou l'amour raté etc.. Emma, 《y cherchant des assouvissements imaginaires》, nous confirme que la condition féminine n'a pas changé dans le lien conjugal.Ainsi, le mariage, comme point central des 《individus》et de la famille moderne, a continué àintéresser les romaniciers français tout au long du XIXe siècle. Parmi eux, George Sand, femmeécrivain, a joué un rôle majeur, en mettant à jour le vécu réel des femmes mariées et en cherchant 《l'idéal de l'amour dans le mariage》.