著者
片山 泰男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.53, pp.33-40, 1994-06-24
被引用文献数
3

MPEG?2 Mainプロファイル技術の量子化、符号化機構についてインターレース対応技術要素と、ハイクオリティ対応技術に分類して解説する。IDCTミスマッチ対策については、IDCTミスマッチの原因を示し、種々のミスマッチ対策方法の実験的比較を行ない、MPEG?2に選択された新たなミスマッチ対策を示す。This paper discribes the quantization and coding techniques classified as interlace techniques and high quality techniques, in the MPEG-2 Main Profile techniques. About IDCT mismatch control, the cause of IDCT mismatch are shown, and mismatch protections are experimentally compared, and the mismatch control sellected are shown in this paper.
著者
小峰 優佳 岩田 祐佳梨 貝島 桃代 五十嵐 浩也
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.114, 2013 (Released:2013-06-20)

筑波大学では、病院との協力でQOLの向上に向けたアートデザイン活動を行っている。本稿では平成25年2月より筑波メディカルセンター病院を対象として実施している「はるまちポケット」という企画について報告する。この企画は、芸術系の学生団体が主体となり、病院外来の待ち合い(時間)をデザインする目的に実施した。5ヶ月の期間を経てリサーチやヒアリングを行い、待ち時間の利用方法について病院スタッフと協議を重ね、企画の実施に至った。待ち時間を有効に活用し、患者とススタッフ間のコミュニケーションの向上を図るため、椅子の背もたれを利用してポケットを設置し、そこにカードを入れた。カードの片面はスタッフ紹介になっており、もう片面は外来に上手にかかるためのメモ欄を設けた。その結果, カードの使用枚数は徐々に増加してきている。まだコミュニケーションに対する効果は不明であるが、患者教育としての効果が期待できると考える。また椅子の背もたれを利用したことで、患者が情報を手に取りやすくなり、情報発信の場として椅子のデザインの可能性もあると考える。
著者
今井 公俊
出版者
京都大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1995

当科で体外受精・胚移植を受けた患者で、Veeckの基準による形態良好胚を2回以上子宮腔内に移植したにも拘わらず妊娠に至らなかった者を登録した。その中で次回予定体外受精・胚移植の前の月経周期の分泌期に所定の子宮鏡検査、採血、内膜組織診を行えたのは5名であった。この5名の平均年齢は37.2歳、平均不妊期間12.4年、過去に行った体外受精・胚移植の平均回数は5.4回であった。子宮鏡検査当日に経膣超音波断層装置で測定した子宮内膜の厚さは約10mmであった。子宮鏡検査で異常所見のあったものは1例で、子宮底左に小ポリ-プを認めた。従来通りのH&E染色で子宮内膜日付診をしたところ、out of phaseが4例で、4例共従来の診断基準上子宮内膜不全と考えられた。次の月経周期に体外受精・胚移植を受け、妊娠に成功したものは2例、失敗したものは3例であった。成功症例と非成功症例に分けて、それぞれの検査項目に於いてこの二群間に差が有るか否かを検討したが、症例数が少なく、2群間の差については統計学的に有意差を認めなかった。今回の研究対象は不妊期間も長く過去に施行した体外受精・胚移植の回数も多かったが、5例中2例に子宮鏡検査・子宮内膜掻爬の次周期に妊娠に成功したことは、不妊症を起こす何らかの原因が子宮内膜に存在し、それを掻爬して新しい内膜の再生を促した事が寄与したと考えられる。今後症例数を増やし如何なる因子が関与しているかを検討する予定である。
著者
佐藤 晋一
出版者
青森県水産試験場
雑誌
青森県水産試験場研究報告 (ISSN:13463012)
巻号頁・発行日
no.2, pp.31-52, 2002-03

本県太平洋沖合海域は津軽暖流や親潮、黒潮起源の暖水の張り出しや暖氷塊が北上する氷塊配置が複雑に変化する海域である。これらの氷塊配置の変化によっても引き起こされる水温の季節変動パターンやその要因を明らかにし、経年変動パターンを明らかにすることを目的として解析を行った。 季節変動のクラスター分析では、津軽暖流や親潮の影響の及ぶ範囲、大陸棚の影響により海水の流動様式が異なると考えられる海域など、本県太平洋沖合海域を4つに区分することができた。 季節変動の主成分分析の結果から、津軽暖流域の特徴を示す全体変動や親潮域またはその沖側の海域の特徴を示す主成分がみいだされた。 経年変動の主成分分析の結果から、全体変動は親潮による変動の影響が大きく、第2主成分は津軽暖流の影響が大きく、第3主成分は沿岸部の津軽暖流と沖合の暖水の影響が大きいことがうかがわれた。 スペクトル解析の結果では、津軽暖流の予測の可能性が最も大きいことがうかがわれ、親潮についてもその予測を検討することが有効であると思われた。 クラスター解析を用いた類似年の抽出による次の月の予測は的中率の高いものではなかった。また、主成分を用いた水温予測では、春季や冬季の予測誤差は比較的小さかったが、夏場については水温変動が大きく、予測を行うのはむずかしいと思われた。
著者
照屋 由佳
出版者
学習院大学
雑誌
Kritikos
巻号頁・発行日
vol.10, pp.201-215, 1992-07
著者
鈴木 誠一
出版者
中京大学
雑誌
中京大学教養論叢 (ISSN:02867982)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.371-420, 1982-12-15

The purpose of this article is to develop a prosodic model fo Germanic reduplicating verbs. Within this framework, in line with McCarthy (1981), reduplication is characterized as a many-to-one association between a prosodic template and a melodic tier. It will be claimed that the proposed model is superior for the following reasons : 1) it can provide a principled description of Gothic reduplication ; 2) it can account for the mechanism whereby reduplication came to be replaced by ablaut in the other Gmc : 3) it can correctly derive certain anomalies attested in the new ablaut series. In the course of investigation, moreover, I shall argue for a metrically (s/w)-based version of prosodic theory as an alternative to the current C/V-based counterpart.
著者
山中 由里子 池上 俊一 大沼 由布 杉田 英明 見市 雅俊 守川 知子 橋本 隆夫 金沢 百枝 亀谷 学 黒川 正剛 小宮 正安 菅瀬 晶子 鈴木 英明 武田 雅哉 二宮 文子 林 則仁 松田 隆美 宮下 遼 小倉 智史 小林 一枝 辻 明日香 家島 彦一
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

中世ヨーロッパでは、辺境・異界・太古の怪異な事物、生き物、あるいは現象はラテン語でミラビリアと呼ばれた。一方、中世イスラーム世界においては、未知の世界の摩訶不思議は、アラビア語・ペルシア語でアジャーイブと呼ばれ、旅行記や博物誌などに記録された。いずれも「驚異、驚異的なもの」を意味するミラビリアとアジャーイブは、似た語源を持つだけでなく、内容にも類似する点が多い。本研究では、古代世界から継承された自然科学・地理学・博物学の知識、ユーラシアに広く流布した物語群、一神教的世界観といった、双方が共有する基盤を明らかにし、複雑に絡み合うヨーロッパと中東の精神史を相対的かつ大局的に捉えた。

1 0 0 0 OA 信濃鉱物誌

著者
八木貞助 著
出版者
古今書院
巻号頁・発行日
1923
著者
大賀 祐樹
出版者
早稲田大学大学院 社会科学研究科
雑誌
社学研論集 (ISSN:13480790)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.27-39, 2007-09-25

論文
著者
村瀬 昇
出版者
水産大学校
雑誌
水産大学校研究報告 (ISSN:03709361)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.131-212, 2001-03
被引用文献数
9

褐藻綱ホンダワラ科に属するノコギリモクSargassum macrocarpumは多年生の大型海藻で、付着器、茎、主技、気胞、生殖器床など高度に分化した体制をとる。本種は気胞により海中で直立し、沿岸域ではガラモ場と呼ばれる濃密な群落を形成し、漁業生産を支えるとともに、沿岸域の主要な一次生産者として重要な役割を果たしている。本研究ではノコギリモクの生物学的特性を生産生態学の見地から解明することを目的として行なった。山口県深川湾の水深8mの本種群落を対象に、群落の構造と機能の面に着目し、次の項目について調査研究を実施した。1)群落内での個体識別、刈り取り、室内培養、培養藻体の群落ヘの移植による、生殖細胞である幼胚から大型藻体に至るまでの生育段階ごとの生長過程や成熟の把握、2)現存量、個体密度、生産構造、年齢構造、分散構造の季節的および経年的な解析、および群落更新の解明、3)幼体の光合成測定からの日補償光強度の推定と生育場所での実測による生育限界光強度の解析、4)現存量法による群落の生産力の実測と群落光合成理論に基づく生産力モデルの作成。 ノコギリモクの幼胚は成熟盛期の6月に雌の生殖器床上で認められた。幼胚が着床し、4~6ヶ月後の10~12月に葉長2~5mmで肉眼視できる発芽体に生長した。その後の幼体の生長は非常に遅く、約1年経過しても全長10cm以下のままであることを培養と群落内の観察から明らかにした。その後、幼体は水温低下期に伸長し始め、1年半後の12月には全長約15cmの小型藻体へと生長した。約2年後の7月には全長約50cmにまで伸長した藻体で生殖器床の形成が認められた。しかし、大部分の藻体で生殖器床が観察されず、全長約10~26cmの小型藻体のままであった。その後、これらの藻体は主技が著しく伸長した。したがって、生殖器床の形成には、2年以上要することがわかった。また、生殖器床の形成は、付着器に形成される生長輪数が3輪以上の大型藻体で認められた。大型藻体では、前年に伸長し生殖器床を付けた主技が8月までにすべて枯死脱落したが、越年する茎からはすでに新しい主技が萌出していた。これらの主技は秋季から冬季に伸長し、3~6月に生殖器床を形成した。大型藻体の主技の萌出、伸長、成熟、脱落には約1年を要し、大型藻体が群落の維持に大きく関与していることが示された。 年齢形質については、付着器内部の生長輪が年輪であることを確かめ、この年輪と相関関係が高く、群落内で容易に測定できる部位として、茎径が最も有効であることを明らかにした。識別藻体の茎径からの推定年齢と刈り取り藻体の生長輪数は、最大値がともに9齢であったことから、本種の最大寿命は9年以上あると考えられる。また、6年間にわたる群落構造の経年変化の解析により、ノコギリモク群落はギャップ更新し、ギャップ相、建設相、成熟相に分けることができ、その更新周期は4~5年であることを初めて明らかにした。 群落の後継群である幼体の生育限界光強度については、推定された日補償光強度は海面の光強度に対して約1.3%となり、幼体が生育する群落床部での実測値とほぼ一致した。幼体の消長は、大型藻体の密度や主技の季節変化に起因する光環境の変化に強く支配されていると考えられる。 現存量法によるノコギリモク群落の年間純生産量は約1.6kg d.wt.m-2year-1であり、この値は年間の最大現存量の約1.4倍であった。また、1日の純生産量は2~3月にかけて約7g d.wt.m-2day-1で年間の最大値を示し、陸上植物やその他の海藻群落とほぼ同じ水準であった。この高い生産量は、ノコギリモクが沿岸域の主要な一次生産者であることを量的に証明している。 ノコギリモク群落の生産力モデルは、上部および下部の葉の光合成-光関係、海水および葉群の吸光係数、日射量の日変化をパラメーターとして作成することができた。このモデルから推定した日純生産量と現存量法による実測値とはほぼ一致し、本モデルの有効性が確かめられた。また、海水の吸光係数の値が高い、すなわち汚濁などが進んだ海域ほど、浅所よりも深所に成立する群落において純生産量が急速に低下することが示唆された。 本研究の結果から、ノコギリモク群落は多年生としての生長様式を反映させて構成され、ギャップ更新と高い生産力により長年にわたり安定して維持されていることが明らかになった。また、本研究の方法とその成果は、水産あるいは環境保全などの分野、特に藻場造成において基礎的知見をもたらすとともに、陸上植物群落に比べかなり遅れている海藻群落の生産生態学的研究の発展に寄与できると考えられる。
著者
伊勢 只義 塩野目 剛亮 渡部 信一
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.66, no.7, pp.J267-J270, 2012 (Released:2012-06-25)
参考文献数
12

Recently, video footage has been used for motion observation of primary players for sports instruction. In this paper, we analyze motion observation of an expert javelin thrower at several frame rates of attempt movie. We obtained an interview with an expert javelin instructor to investigate the effectiveness of high speed movies on motion observation with frame rates of 30, 60, 120, and 240 fps. As a result, (1) playback times, (2) pause times, (3) fast-forward or rewind times, and (4) playback order were measured. In addition, 57 of the meaningful units for instruction were obtained from the interview analysis. The results also show that the high speed movie is effective for figuring out a player's conscious of bodymotion and setting an agenda to adjust motion in dynamic postures for motor learning. The differences of the tendency of motion observation between each frame rate were also discussed.
著者
前田 芳信 池邉 一典 香川 良介 岡田 匡史 権藤 恭之 神出 計
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

地域高齢者の疫学研究の結果から,残存歯数と平均歯周ポケット深さは,高血圧,認知機能といずれも有意な関連がみられた.一方,いくつかの循環器系疾患ならびに認知症関連遺伝子と歯数ならびに平均歯周ポケット深さとの間に,有意な関連がみられた.一般線型モデルによる分析の結果,高血圧,認知機能を従属変数とした場合,遺伝因子と歯数ならびに歯周ポケット深さの間に交互作用は見られなかった.以上の結果より,歯科疾患と循環器系疾患や認知機能との間には,共通の遺伝素因があることが示唆された.
著者
榊原 彰
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2000, pp.57-61, 2000-09-25

クライアント/サーバーや, Web技術を大幅に採用したアプリケーションはここ何年かですっかり定着した感がある. 最近ではミッション・クリティカルな業務, 企業の基幹業務にまでこれらの技術を採用することも多く, その品質と信頼性の向上は重要なポイントとなっている. しかしこういった新技術適用の品質に関する問題は, 従来のように「設計工程=品質作り込み工程」, 「開発/テスト工程=品質保証工程」といった単純な局面構成で接するだけでは本質的な解決に至らない. 本稿では, 品質保証ツールを導入することによりソフトウェア開発プロジェクトの作業手順がどのように変化し, そのための開発体制がいかにあるべきかを論ずる.