著者
Brunet Pierre 石川 裕一郎
出版者
慶應義塾大学大学院法務研究科
雑誌
慶應法学 (ISSN:18800750)
巻号頁・発行日
no.20, pp.279-292, 2011-08

翻訳1. 価値秩序としての憲法という概念2. 装置としての憲法という概念3. 規範としての憲法という概念4. 憲法と憲法制定権力5. 憲法解釈
著者
岩永 誠 坂田 桐子
出版者
広島大学
雑誌
Memoirs of the Faculty of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University. IV, Science reports : studies of fundamental and environmental sciences (ISSN:13408364)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.75-85, 1998-12-28

In 1990s, concerns to paranormal phenomena are mentioned to be greater among young Japanese people, which phenomena were new types of religion, supernatural powers, an afterlife, a personality stereotype by blood-typing, and ghost stories at school by comics and films. The present study aimed to investigate interests and paranormal beliefs and the effects of personal factors on the paranormal beliefs, using 321 undergraduates. Degrees of interest and belief concerning to 10 supernatural phenomena were lower than those in the previous studies. From the results of multiple regression analysis, affecting factors were different among four types of paranormal phenomena. Beliefs in existences of ghost and reincarnation and superstition were mainly affected by external attribution such as fate, fortune, and anti-scientism. On the other hand, level of anxiety affected only beliefs in existences of undefined creatures and cultures. Time perspective, however, affected none of supernatural phenomena.
著者
飯田 篤司
出版者
東京大学文学部宗教学研究室
雑誌
東京大学宗教学年報 (ISSN:2896400)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.127-139, 1997-03-31

In modern Europe, the concept of "natural religion" played an essential role in reformulating religious certainty in a modern epistemological frame. Harmony between nature and human beings was supposed to guarantee universal access to religious certainty. Once such premises lost their credibility, however, "natural religion" was transformed into a purely secularized or privatized concept, reflecting a series of modern dualisms : natural science/religion, outer phenomena/inner essence, philosophical study/historical study, and so forth. This dualistic tendency is apparent even in today's scientific study of religion, since this study owes much of its theoretical base to the concept of "natural religion."
著者
小池 栄一 保崎 則雄
出版者
神奈川大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

本研究は、近年内外を通じて必要性が強く叫ばれている日本語教育の中でも最も重要な学習者との相互作用に重きをおいた教材開発に焦点を絞った。まず、NHKの行った日本語教員に対するアンケート(1991)などをもとに、筆者らの米国での日本語教育、文化教育の経験(1980-1987)、担当した日本語教育(1982-1986)、教員養成(1988)の経験を加味し、この分野で望まれていて、手薄になっている教育内容を総合的に分析した。その結果、教材開発が望まれている分野を、文化に根差した日本語表現や文化の一面をインターアクティブなものとして、制作することに意義があると筆者らは判断した。具体的には、俳句を英語で紹介するという内容、非言語コミュニケーションのうち、日本文化特有の言い回しで日本語学習者が習得に困難を感じているものの2点に絞って教材を開発した。また、実際の教材の特徴を知るため、市販されている、あるいは研究所、大学などで開発されている日本語教材をいくつか実際に見、あるいは資料を取り寄せて調査してみた。これらの教材を日本語学習者、日本語母語者、研究者らを対象として数回にわたりフィールドテストした結果、以下のことが明らかになった。1)文化学習には映像、音声、文字の複合情報が効果的である。2)静止画の中に動画を適宜挿入することで学習効果を高めることが出来る。3)学習者と教材との相互作用の高い教材を若年学習者は好む傾向がある。今後の日本語教育の指針の一つとして、言語習得は人間教師が中心となって補助教材を効果的に組み合わせていくこと、そして習慣、文化の学習は映像、音声、文字にて効果的に学習し、その後実社会において失敗を恐れず、繰り返しながら強化していくという図式が考えられる。
著者
橋本 良二 玉泉 幸一郎
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.153-162, 1995-03-01
被引用文献数
2

22年生スギ林分の20個体について、樹冠下の幹の枝節解析を行うことにより、樹冠底高や樹冠長のほか、地上部各器官の重量、成長量、枯死・脱落量の経年変化を調べ、林冠の発達過程や器官成長様式の推移を議論した。個体の純生産率は、樹冠葉量の増減や樹冠構造の転換により変化し、「減少-安定-上昇-安定」の経過をたどる。このことから、林冠発達過程は、純生産率の変化を根拠として明確に4期に区分される。個体の幹成長への物質配分率は、純生産率と樹冠新葉率の関数として表され、前者が大きく後者が小さいほど高い値をとる。幹配分率は、林冠発達過程の第1期では新葉來の低下により上昇する。第2期以降では、幹配分率は純生産率の影響を強く受けそれと同様の変化パターンを示し、第2期で安定、第3期で上昇、第4期で安定の傾向を示す。第4期における幹配分率は、0.40〜0.65の範囲にあり、個体間差は純生産率の変動にほぼ支配され、上、中、下層木間のちがいは極端な被圧木を除けば明らかではない。
著者
小川 康恭 圓藤 陽子 及川 伸二
出版者
東京慈恵会医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

平成7年より「化学物質の神経細胞毒性機構として、活性酸素が生成されアポトーシスもしくはプログラム細胞死を引き起こす」という仮説の基で研究を続けてきた。材料は、人間への影響をよりよく予測できるデータが得られることを期待して、株細胞ではなく初代培養細胞を用いることとした。平成7年度までに得られた成果は、(1)2,5-HexanedioneによりDNAの断片化が起こることを培養後恨神経節神経細胞により示したこと、(2)シスプラチンの場合、それだけではDNAに対する活性酵素の関与する毒性は発現しないこと等である。平成8年度においては(1)培養後恨神経節神経細胞に起こったDNAの断片化がアポトーシスそのものであること、(2)そのとき何らかの活性酸素種が発生していること、さらには(3)化学物質がアポトーシス進行過程のどの段階に作用しているのかを研究課題とした。平成8年度において以下の結果が得られた。(1)DNAラダー検出法を改善するために、神経細胞の収量を増大させ、鋭敏なDNA染色法の導入等を行ったとこと、ラダーの描出は可能となったが、依然として明確な像を得るには不十分な状態であるので更なる改善が必要である。(2)各種活性酸素消去剤により細胞死が抑制される結果が得られた。(3)DNAラダー検出系の感度及び安定性がまだ十分ではないためプロテアーゼが用いたアポトーシス進行過程での作用点解析はまだ進んでいない。このような結果に基づき、引き続きDNAラダー検出系の確立、発生している活性酸素種そのものの同定め、化学物質が働いているアポトーシスの進行段階の検討を進めている。
著者
Stephen Marsh Pamela Briggs Khalil El-Khatib Babak Esfandiari John A. Stewart
出版者
Information Processing Society of Japan
雑誌
Journal of Information Processing (ISSN:18826652)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.231-252, 2011 (Released:2011-07-06)
参考文献数
40
被引用文献数
1 8

Device Comfort is a concept that uses an enhanced notion of trust to allow a personal (likely mobile) device to better reason about the state of interactions and actions between it, its owner, and the environment. This includes allowing a better understanding of how to manage information in fine-grained context as well as addressing the personal security of the user. To do this, it forms a unique relationship with the user, focusing on the device's judgment of user in context. This paper introduces and defines Device Comfort, including an examination of what makes up the comfort of a device in terms of trust and other considerations, and discusses the uses of such an approach. It also presents some ongoing developmental work in the concept, and an initial formal model of Device Comfort, its makeup and behaviour.
著者
丹羽 正武
出版者
名城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

3年間の研究を通じて,1)化学成分研究,2)生合成類似化学反応,3)生物活性探索の3本柱を立て,創薬種を求め,遂行した結果の概要を以下に記す。1)巨峰の栽培農家からゴミとして排出したコルクおよび枝の化学成分研究の結果,1:多量のルパン骨格を基本とするトリテルペン類を単離・同定,2:多種類・多量の既知スチルベンオリゴマーを単離・同定,3:現在構造決定を進行中のものを含めて,多種類の新規スチルベンオリゴマーを単離し,それらの絶対構造を含めて化学構造を決定した。進行中のものについては,スペクトルの解析だけでは不可能と思われるため,化学反応による誘導体を調製し,結晶化させた後,X線結晶解析を行うことを検討している。2)生物活性試験に供する微量成分の供給を考慮して,比較的多量に巨峰コルクから得られたスチルベンダイマーの(+)-ε-viniferinを用いて,スチルベンオリゴマーへの生合成類似化学反応を検討した。(+)-ε-Viniferinを種々の酸で処理すると,酸の強さによって,選択的に(+)-ampelopsin B,に(-)-ampelopsin D,および(+)-ampelopsin Fに変換することに成功した。また,酵素を用いる酸化反応で,スチルベンテトラマーの(-)-vitisin B,(+)-vitisin C,(+)-hopeaphenol等に変換することに成功した。3)単離したスチルベン化合物の生物活性を探索するために,各地の大学・企業に依頼したところ,興味深い生物活性が見つかった。スチルベンダイマーの肝細胞保護作用やスチルベンテトラマーの肝毒性作用は以前から明らかであったが,今回,(-)-vitisin Bおよび(+)-vitisin C等のスチルベンテトラマーは強力な貝付着阻害作用および大動脈平滑筋弛緩作用を有することが明らかとなった。前者は船舶の航行に関わるエネルギー問題および海水汚染・環境ホルモン問題解決に重要なヒントを与えるものと理解している。また,後者はNO合成酵素を活性化する結果と考えられ,循環器病の治療薬および予防薬の創成に重要なヒント(創薬種)を提供するものと理解している。

1 0 0 0 OA 高橋氏文考

著者
倉野 憲司
出版者
福岡女子大学
雑誌
文芸と思想 (ISSN:05217873)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.65-79, 1952-07-01
著者
佐藤 一精
出版者
広島大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1996

本研究では、究極的にはパン様食品の教材化を目指し、まず学校の授業や家庭で簡便に作れるような電子レンジ加熱を利用したパン様食品の好ましい調製法の確立と、そば粉やはったい粉などの添加により嗜好性、栄養性、物性等に優れたパン様食品調製の可能性の検討を目的として検討を行った。得られた成績は以下の通りである。1.発酵パンのロールパンに準じて調製したドウを、電子レンジ加熱により膨化させ、続いてオ-ブン加熱操作を行い焼成した。オ-ブン加熱のみのものをコントロールとして膨化率を比較検討した結果、少量の重曹とヨ-グルトの添加で、嗜好性も、フレーバーも良好なものが得られた。大学生男女各17名で行い7段階の点数で評価した官能検査においてもその重曹とヨ-グルト添加のものに最高点が与えられた。2.本研究費で購入したクリープメーター物性試験システムを使用して硬さを測定し焼成後の変化を見たところ、やはり少量の重曹とヨ-グルトを添加して調製したものが最も硬化し難いことが判明した。3.はったい粉やそば粉の添加効果については、上記の最良の条件のものに50%まで小麦粉に置き換えて添加して調べたが、まだ検討は継続中である。そば粉の場合は、添加量に比例して膨化が促進され、10%添加のものが比較的良好であった。また、はったい粉の場合は、添加割合が多いほど膨化率は減少したが、10〜25%添加割合のものは、嗜好性も、フレーバーも良好であった。以上、十分実用に供しうると思われるパン様食品の調製法を確立することができた。この教材としての応用についても展望が開けたが、実践方法等の検討は今後の課題である。
著者
大家 千恵子 高橋 節子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.371-377, 1987-12-20
被引用文献数
5

保存中の澱粉パンの澱粉の糊化度の変化、水分含量及びクリープ測定の結果から次のことが明らかとなった。1.糊化度の測定から、サゴ澱粉パンは、焼成直後の糊化度が90%と最も高く、馬鈴薯澱粉パン86%、とうもろこし澱粉パン69%を示した。また冷凍後の糊化度はコントロールパンに次いで高い値を示しサゴ澱粉パンは冷凍による劣化が少ないパンといえる。2.サゴ澱粉パンは室温保存及び冷凍による粘弾性の変化が少なく、コントロールパンに近似の物性値を示した。3.サゴ澱粉パンの糊化度や粘弾性測定の結果は順位法による官能評価とよい一致を示し、軟らかく、弾力のあるパンであった。4.糊化度と水分含量及び静的粘弾性の物性値の三者の間には高い正の相関が認められた。
著者
池田 寛子
出版者
広島市立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究の最大の成果は『ヌーラ・ニゴーノル詩集』と『イェイツとアイリッシュ・フォークロア』の出版である。アイルランドで入手した資料を活用し、アイルランド語文学に焦点を当てつつ、英語文学との相関関係の解明に力を入れた。この研究が一貫して明らかにしてきたのは、アイルランド語は少数民族言語ではあるが、英語というグローバル言語による文学と密接にかかわりつつ独自性を持った文学で世界に貢献していることである。
著者
渡辺 治
出版者
賃社編集室
雑誌
賃金と社会保障 (ISSN:09114718)
巻号頁・発行日
no.1533, pp.6-66, 2011-03
著者
須藤 訓任
出版者
京都大学哲学論叢刊行会
雑誌
哲学論叢 (ISSN:0914143X)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.19-28, 1983-09-10