著者
神原 陽一
出版者
公益社団法人 低温工学・超電導学会 (旧 社団法人 低温工学協会)
雑誌
低温工学 (ISSN:03892441)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.383-388, 2017-11-20 (Released:2017-12-08)
参考文献数
83
被引用文献数
3

After obtaining my doctorate in engineering from Keio University, I spent five years as a researcher at the Tokyo Institute of Technology, Suzukakedai Campus in Yokohama. During that time, I made the first report on a material system called iron-based high-temperature superconductors (Fe-SCs). Research on Fe-SCs is still hot topic in condensed matter physics. Now, I am continuing my research mainly on the fabrication of superconducting wire using Fe-SCs, while being distracted by some traditional affairs as a member of the faculty. Research on Fe-SCs has encouraged young researchers towards the further discovery of novel layered superconductors. This article was prepared by updating the content of “A Private Story, Discovery of Iron-based High Tc Superconductors” previously published in the membership journal of the Physical Society of Japan (Nihon Butsuri Gakkaishi).
著者
小林 由佳 井上 彰臣 津野 香奈美 櫻谷 あすか 大塚 泰正 江口 尚 渡辺 和広
出版者
公益財団法人 産業医学振興財団
雑誌
産業医学レビュー (ISSN:13436805)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.225-250, 2021 (Released:2021-01-01)
被引用文献数
1

多様化する産業保健上のニーズに応える能力として、産業保健専門職のリーダーシップが注目されている。本稿では産業保健専門職がリーダーシップをさらに向上させ、活動を展開していくための指針となる考え方を提案することを目的とし、リーダーシップ研究の文献レビューから産業保健専門職のリーダーシップにふさわしい概念を検討し、活動事例による例示を行なった。文献レビューでは、これまでの変遷から、近年提唱された「権限によらないリーダーシップ」に着目し、適応型および共有型リーダーシップの産業保健専門職への適用の有用性を掘り下げた。さらに事例検討から、両リーダーシップは産業保健専門職が日常的に発揮できるものであり、課題解決に有効となり得ることが示された。
著者
Takahiro OTA Shogo DOFUKU Masayuki SATO
出版者
The Japan Neurosurgical Society
雑誌
NMC Case Report Journal (ISSN:21884226)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.69-72, 2022-12-31 (Released:2022-04-01)
参考文献数
11
被引用文献数
2

Posterior inferior cerebellar artery (PICA) variations are well recognized; however, their mechanisms have not been well understood. Primitive lateral basilovertebral anastomosis (PLBA) was described in 1948 by Padget and is one of the embryological transient longitudinal channels in the hindbrain. This study reports a PICA aneurysm associated with PLBA. A 48-year-old man presented with subarachnoid hemorrhage. Cerebral angiography showed a 3.6-mm fusiform aneurysm with a bleb of the left PICA just at the origin of the PICA from the vertebral artery. Furthermore, a direct anterior inferior cerebellar artery (AICA) -PICA anastomosis parallel to the basilar artery was revealed. This direct anastomosis between the AICA and PICA is explained by the partial persistence of PLBA. Variations in the three cerebellar arteries and vertebrobasilar junction can be caused by persistence of PLBA.
著者
八木 拓磨 井上 達朗 小川 真人 岡村 正嗣 島田 雄輔 平郡 康則 岡田 梨沙 岩田 脩聡
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.12148, (Released:2022-05-20)
参考文献数
29

【目的】回復期リハビリテーション(以下,回リハ)病棟に入棟した患者のサルコペニアが実績指数に与える影響を明らかにすること。【方法】2019年5月~2020年6月に単一の回リハ病棟に入棟した65歳以上の連続症例128例。主要アウトカムは日常生活動作能力の改善度を示す実績指数とした。サルコペニアと実績指数の関連について重回帰分析を実施した。【結果】対象者(平均年齢81.5歳)のうちサルコペニアの有病率は76.6%であり,サルコペニア群の実績指数は非サルコペニア群と比較して有意に低値を示した(サルコペニア群:42.2 vs.非サルコペニア群:52.2, p=0.039)。重回帰分析の結果,サルコペニアは独立して実績指数と関連していた(β=−20.91, p=0.003)。また,Skeletal Muscle Mass Index(β=−18.82, p=0.008)が独立して実績指数と関連していた。【結論】回リハ病棟入棟患者のサルコペニアは実績指数の独立した予測因子であった。

16 0 0 0 OA 失敗学のすすめ

著者
畑村 洋太郎
出版者
The Japan Society of Logopedics and Phoniatrics
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.182-188, 2002-04-20 (Released:2010-06-22)
参考文献数
2

人はだれでも新しいことに挑戦すれば必ず失敗する.そこで知識や経験の必要性を体感・実感し, それを基にして進歩する.技術の世界にもこのことはあてはまり, 失敗を分析し, 新しい知識を樹立することによって新しい技術が生れ, 社会を豊かにしてきた.このように失敗のマイナス面だけに目を向けるのではなく, 失敗をプラスに転化するための考え方と方法を取り扱うのが「失敗学」であり, そこでは, 失敗の必要性・失敗の原因と結果の関係・失敗を生かす工夫などについて具体的な例を取り上げながら学んでゆく.
著者
吉田 佳絵 高野 研一
出版者
公益社団法人 日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.1-20, 2018-04-15 (Released:2018-05-15)
参考文献数
27
被引用文献数
4

現代企業は,不確実性が高まる経営環境の中で業績の向上を図るため,様々な施策を進めている.本稿では,こうした企業の試みを効果に結びつける手段の一つとして組織風土に着目した.組織風土に関する質問紙を設計し,組織風土の尺度が4つの因子「会社方針の明示」「職場の良好な雰囲気」「個人の主体的な態度」「職場の無秩序さ」から構成されることを確認した.共分散構造分析において,「会社方針の明示」からパフォーマンス(回答者による自己評価)に有意な正のパスが認められ,「会社方針の明示」はパフォーマンス向上に寄与する重要な要素となることが示された.ただし,パフォーマンスに対する他の因子からの影響については,調査対象によって異なることが示唆され,今後さらなる検討が必要であることが指摘された.
著者
戸丸 信弘
出版者
森林遺伝育種学会
雑誌
森林遺伝育種 (ISSN:21873453)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.56-61, 2013-04-25 (Released:2020-07-13)
参考文献数
37
被引用文献数
2
著者
中条 武司 中西 健史 前島 渉
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科学 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.473-484, 1993-11-25 (Released:2017-06-06)
被引用文献数
3

The early Middle Miocene Togane Formation is one of the Miocene basin-fills in the Setouchi Province of Southwest Japan. Togane sedimentation took place during eustatic sea-level rise in the Early to Middle Miocene. The Togane Formation unconformably overlies the Paleogene Kokufu Volcanic Rocks. The formation is 200m thick, and is lithostratigraphically subdivided into four members in ascending order: the Toganegawa Mudstone, Anegahama Sandstone, Kanaso Conglomerate and Sandstone, and Tatamigaura Sandstone Members. The Toganegawa Mudstone Member (up to 70m thick) is dominated by massive mudstone with a conglomerate unit at the base. The Anegahama Sandstone Member (65m thick) is mainly composed of fine- to medium-grained sandstone with subordinate muddy sandstone and conglomerate. The Kanaso Conglomerate and Sandstone Member (20 to 30m thick) shows a remarkable N-S facies change. In the south, the member is characterized by a thick succession of conglomerates, which interfinger with coarse-grained, pebbly sandstones to the north. The Tatamigaura Sandstone Member (more than 40m thick) consists of fine- to medium-grained sandstone and muddy sandstone. The Togane Formation appears to infill a N-S oriented depression in the basement rocks, with the basin configuration controlled by the preexisting topography. The Togane basin developed due to regional downwarping in the Setouchi Province.
著者
小竹 信宏 奈良 正和
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.108, no.1, pp.I-II, 2002 (Released:2010-11-26)
参考文献数
3
被引用文献数
7 10

Piscichnus waitemata Gregory, 1991は白亜紀以降の海成層, なかでも浅海相に広く産する生痕化石である. かつて, この生痕化石は荷重痕やポットホールといった堆積構造の一つと考えられてきた. 現在では, 一部のエイ類やセイウチ類などが, 堆積物中に生息する底生動物を摂食した際に形成された摂食痕である可能性が指摘されている (Howard et al.,1977; Gregory,1991), 形成者の特異な摂食様式を反映し, 生痕化石内部には母岩を構成する粒子が再堆積した際に形成された級化構造や平行葉理が見られる. このような内部構造の特徴と円筒形状の形態とが相まって, 物理的堆積構造と混同される一因となった. この生痕化石が化石密集層内に形成されると, 化石の再配列や濃集が局所的に起こり, 通常の堆積メカニズムでは理解できない複雑なファブリックが見られるようになる. P.waitemata のサイズと形成メカニズムを考慮すると, 生痕形成に伴って大量の堆積物が短時間に撹拌され再堆積することは間違いない. この事実は, 堆積物表層部で起こる生物撹拌作用を考える際に, 一部の魚類や海生ほ乳類の摂食行動が決して無視できないことを示唆している.
著者
池田 雅美
出版者
THE TOHOKU GEOGRAPHICAL ASSOCIATION
雑誌
東北地理 (ISSN:03872777)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.91-95, 1975 (Released:2010-04-30)
参考文献数
10

When one refers to 1/50, 000 topographical maps of Iwate Prefecture, the names of the settlements or localities seemingly related to Gôzoku (medieval village lords) habitations can mostly be found in the southern part.Among those names, “Tate” appears most conspicuously occupying 73% of all cases, and then follow “Shiro”, “Yôgai”, “Horinouchi”, and “Minowa”, in order of percentage respectively. “Tate” is seen to distribute mainly in the southern part of Iwate Prefecture especially in the area between Senmaya and Mizusawa. “Shiro” also occupies 61% of all those found in Iwate Prefecture. As for “Yôgai” and “Minowa”, they are exclusively found in the same area and nowhere else.The reason of the above mentioned distribution can be attributed to the historical fact that Gôzoku, descendants of the lord Kiyoshige Kasai used to live and govern the area in the Middle Age.The settlements of Gôzoku, from the morphological viewpoint, can largely be seen to distribute on the alluvial lowland along the River Kitakami in numbers and also at the hills along the Kitakami adjacent to the same alluvial lowland.
著者
久保田 真功
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.92, pp.107-127, 2013-07-25 (Released:2014-07-28)
参考文献数
33
被引用文献数
2

本研究の目的は,中学生を対象とした質問紙調査をもとに,いじめ加害者がいじめによって得られる利益に着目し,いじめをエスカレートさせる要因について検討することにある。 分析を行った結果,①いじめを続けていくなかでの加害者の心情の変化には,「いじめへの後悔」(いじめをすることに罪悪感や情けなさ,不安を抱くようになる)と「利益の発生」(いじめが楽しくなったり,被害者を服従させることで気分がよくなったり,加害者同士で連帯感を感じるようになる)という2つの側面があること,②加害者が女性の場合よりも男性の場合において,いじめがエスカレートしやすいこと,③「異質」な者を排除することを“口実”としたいじめや,被害者を制裁することを“口実”としたいじめ,被害者の属性とはおよそ無関係な身勝手な理由によって行われる遊びや快楽を目的としたいじめは,エスカレートしやすいこと,④加害者がいじめをすることによって得られる利益を実感するようになった場合に,いじめはエスカレートしやすいこと,などが明らかとなった。 これらの結果は,いじめのエスカレート化の問題を考えるにあたり,いじめの“口実”や加害者の私的利害に着目することの重要性を示唆している。

16 0 0 0 OA 機械学習の概要

著者
鈴木 大慈
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
応用数理 (ISSN:24321982)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.32-37, 2018-03-23 (Released:2018-06-30)
参考文献数
26
被引用文献数
3
著者
大野 敦子
出版者
公益社団法人におい・かおり環境協会
雑誌
におい・かおり環境学会誌 (ISSN:13482904)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.344-350, 2014-09-25 (Released:2018-02-13)
参考文献数
5
被引用文献数
3

紅茶の特徴は香り・味・水色の3つの要素から成る.その多彩な特徴の捉え方や伝え方は人によって様々であり,特に香りや味を言葉で表現し,多くの人に伝えることは非常に難しい.よって,紅茶の複雑であいまいな特徴を,製品開発や品質検査においても的確に評価するために,紅茶の特徴を明確に表す評価用語を作成した.また,日本の消費者に紅茶の特徴をわかりやすく伝えるためのツールとして有用である.我々は,紅茶の香り・味・水色の特徴について,より多くの人と共有し,伝達するためのコミュニケーションツールとしての紅茶キャラクターホイールを作成し,その効果を示した.また,紅茶キャラクターホイールに基づいて紅茶の特徴を可視化した.
著者
岡本 一 川村 軍蔵 田中 淑人
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.449-454, 2001-05-15 (Released:2008-02-01)
参考文献数
32
被引用文献数
5 7

魚の摂餌行動に及ぼす背景色の影響をみることを目的とした水槽行動実験を行った。供試魚にはスズキを用い, 白, 赤, 緑, 青を背景色として擬餌5種類(白, 赤, 緑, 青および透明)を同時に投入し, 擬餌に対する魚の行動記録を水中ビデオカメラで撮影記録し, 解析した。背景が白では, 緑の擬餌に対する食付き頻度が顕著に高かった。また, 背景が赤および青では, 透明および白の擬餌に高い食付き頻度を示した。高頻度で選択される擬餌の色は背景色によって異なり, 背景色とルアー色の普遍的な組み合わせは見出せなかった。
著者
河野 和彦
出版者
認知症治療研究会
雑誌
認知症治療研究会会誌 (ISSN:21892806)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.22-31, 2021 (Released:2021-02-15)
参考文献数
11

認知症は,意識が明確なときにも認知機能が病的に低いことで定義されるが,患者の高齢化時代においては,軽度の意識障害をもつ認知症患者が散見される.その場合,最優先に治療されるべきことは意識レベルであることはいうまでもない.そこで,主治医が患者に意識障害があると認識することが重要である.そしてシチコリン注射,抗てんかん薬など的確な治療を施す.