著者
大塚 浩一 江口 拓
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48101327, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】地域在住高齢者の身体活動量は外出形態に関連し,中でも自転車運転の活動量は在宅高齢者の余暇活動量や外出量との関連性が見られるとされる(角田.2007).自転車運転に関連する先行報告としては視覚性認知機能や片脚立位保持能力の関連性は指摘されているが,現在自転車運転動作においてこれといった評価法は存在しない.今回脊髄梗塞を発症し2年経過した症例を経験し,訪問リハビリテーション(以下訪問リハ)にて短期間の介入で実生活での自転車運転を獲得した症例について,考察を交えて報告する.【方法】対象は約3年前にTh8.9の範囲にて脊髄梗塞を発症した67歳女性.訪問リハは発症1年後に開始.理学所見としてMMT両下肢外転及び伸展4,体幹3レベル.両下肢の表在感覚及び深部感覚の鈍麻を認める.関節可動域は両膝関節屈曲120°と軽度制限有り.MMSE30点.身辺動作自立しており屋外歩行自立.発症前は自転車及び自動車での移動自立されていたが,発症後は非実施.訪問リハ時の聴取にて自転車走行の再獲得が希望として挙げられた.具体的な目標として「自転車を自走して買い物に行く」と定めて評価・介入を開始した.事前評価として行った片脚立位保持時間は左右共に10秒以上可能.Trail Making Test(以下TMT)はpartA32秒、partB1分12秒であった.そして自動車運転余裕評価の先行報告を参考に(自動車交通安全センター.2000),立位での足踏み運動に聴覚刺激による振り向き動作を組み合わせた二重課題を実施したが問題なく遂行可能であった.またスタンドをした状態でのペダル操作,片足での床面支持,外乱に対してのブレーキ維持といった自転車の前提動作(今井.2009)も問題なく実施可能であった.それらの評価を行った後に実際の運転練習に移った.【倫理的配慮、説明と同意】症例にはヘルシンキ宣言にのっとって発表に関する趣旨及びプライバシー保護について,また自転車運転のリスクについて十分な說明を行い,同意を得た.【結果】運転練習開始初期は、走り初めの低速時にハンドルの動揺が著明に観察され介助が必要な状態であった.そのためPTが後方で介助しながら乗り始めのハンドル・ペダル操作を反復して練習した.訪問リハの無い日には,片脚立位練習やスタンドをしてサドルに座り,片足支持やペダルに足を着く・離す動作の自主練習を指導した.訓練開始後15日目にて低速時の動揺が改善し,ペダルの踏み直しや状況に応じた停止・再発進も可能になり,直線50m以上の運転が自立して可能となった.その後指定場所における一時停止,駐車車両脇の通過をそれぞれ安全に実施できるかを確認した.訓練開始後28日目にて目標の買い物先までの運転動作を実際にPT同行のもとで2回実施した.いずれも安全に実施可能である事を確認した後に,症例の日中の買物時における自転車運転での移動自立とした.【考察】今回訪問リハにて脊髄梗塞患者に対し自転車運転自立を目指して介入を実施した結果,運転自立の獲得に至った症例を経験した.先行研究を元に事前評価を実施しその後実演項目を経て自立に至ったが,実演項目における自転車運転の運動技能の評価についてはこれといった評価法や先行報告は存在しない.運動技能の要因として外界の状況の把握能力,動きの速さ,動きの正確さ,持続性があるとされる.そしてその評価としては,動作場面での誤りの減少や自由度の増加,そして努力量の減少にてある程度の評価が可能である事が示唆されている(丸山.2002).今回本症例に対して行った事前評価では,視覚性注意機能や身体機能面そして二重課題において著明な問題を認めなかった.その後実際の実演項目による運動技能の経過観察にて,低速時のブレに対して予期を働かせて上肢や体幹による動きの正確性に改善が見られた.更に外界や身体の状況に応じて適切に運転を中断する,再開するといった状況把握能力や一定距離を運転し続ける持続性も身についていった.それらの経過から症例は自転車運転の技能向上を認め,自立に至る事が出来たものと考えた.【理学療法学研究としての意義】高齢者の自転車運転については,自動車の運転同様自転車運転の自信が年代とともに上がる現象が見られており、自分の運転能力を客観的に評価させることも必要であるとされる(元田.2001).高齢者にとって重要な移動形態の一つである自転車運転の実用性の評価に対して,今回実施した先行研究による身体機能面・認知機能面の評価更には運動技能の観点からの理学療法士による客観的な評価・介入は有用な可能性がある.今後は地域在住高齢者を対象により妥当性のある評価方法の検討を進めていきたい.
著者
Kiyoo Mori Kazunori Yamada Tetsuo Konno Dai Inoue Yoshihide Uno Michio Watanabe Miho Okuda Kotaro Oe Mitsuhiro Kawano Masakazu Yamagishi
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
Internal Medicine (ISSN:09182918)
巻号頁・発行日
vol.54, no.10, pp.1231-1235, 2015 (Released:2015-05-15)
参考文献数
17
被引用文献数
4 24

We herein report the case of a 65-year-old man with pericardial involvement associated with autoimmune pancreatitis. Chest CT imaging showed pericardial thickening. The patient responded to corticosteroid therapy, and the pericardial thickening resolved. Multiple organs are involved in immunoglobulin G4 (IgG4)-related disease (IgG4-RD); however, only a few cases of IgG4-related chronic constrictive pericarditis have been reported. To our knowledge, this is the first reported case of IgG4-RD with pericardial involvement at an early stage. This case indicates that recognizing pericardial complications in autoimmune pancreatitis is important and that CT imaging may be useful for obtaining the diagnosis and providing follow-up of pericardial lesions in cases of IgG4-RD.
著者
正富 宏之
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.69-71, 1999-01-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
11

マナヅル Grus vipio は,アムール川流域の中国とロシアで繁殖し,長江流域や朝鮮半島のほか,九州の出水でナベヅル G.monacha などと共に越冬する.江戸時代までマナヅルは日本各地で見られたが,昨今は出水を除き散発的に現れるに過ぎない.日本でこれまで本種の営巣確認例はなかったが,1985年に北海道中央部の長沼町舞鶴地区の水田あぜ道で産卵したとの情報を,1997年11月になって入手した.その後1998年6月までに現地調査を数回行い,繁殖は成功しなかったものの1番いが2卵を産み,1羽(性別不明)が6月28日に死亡(おそらく農薬の影響)したのを確認した.巣は極めて粗雑で,イネ科草本(Poa spp.)の叢上にわずかな枯れ草を置いた程度とのことであった.今回の営巣地域はかつて広大な湿地で,タンチョウ G.japonesis も繁殖していたが,今は干拓され営巣適地はない.現在道東で繁殖しているタンチョウも,人の活動領域近くで貧弱な巣作りと産卵を行うことがある.本例も,マナヅル本来の繁殖環境と異なるところでのやや異常な営巣ながら,日本における本種の営巣初確認例である.
著者
安藤 直見 八木 幸二 茶谷 正洋
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.62, no.497, pp.155-162, 1997-07-30 (Released:2017-02-02)
参考文献数
4
被引用文献数
1

The objective of this study is to develop a new comprehension on the composition of the street space in Japan. To clarify the diversity of streets image spread around the railway station, this study took "Shinjuku" district as one of the typical city central. To describe and quantify the image of streetscape, a method named "component element graphics" was adopted. By analyzing various types of streetscape, typology of streets' image were classified and the exsistence of distinctive space in city central was pointed out.
著者
小林 江里香 深谷 太郎 杉原 陽子 秋山 弘子 Jersey LIANG
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.133-145, 2014-03-17 (Released:2017-02-28)

This research examines how the linkages between different types of social networks and subjective wellbeing(SWB)vary across gender and age through structural equation modeling. Data came from a nationwide survey for older adults conducted in 1999 (N=3,482). SWB was measured by life satisfaction and depressive symptoms. A three-factors model for social networks showed a good fit, consisting of child contact, informal contact with friends and neighbors, and social participation related to groups/volunteer activities. The effects of four types of networks (i.e., spouse and the three factors) on SWB were compared among the 4 gender×age groups. Gender differences were more prominent among the young-old (63-74 years old) than the old-old (75 and over), namely, the effects of being married and social participation on life satisfaction were greater for males than females, whereas informal contact was more important for female life satisfaction and depression. Among the old-old, the association between child contact and SWB was stronger than among the young-old. Further research is needed to ascertain whether the age differences result from aging and/or cohort variations.
著者
原田 佳澄 木村 圭佑 岩田 研二 河村 樹里 古田 大貴 坂本 己津恵(MD) 松本 隆史(MD) 櫻井 宏明 金田 嘉清
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌 第28回東海北陸理学療法学術大会
巻号頁・発行日
pp.85, 2012 (Released:2013-01-10)

【目的】 回復期リハ病棟で歩行を含む日常生活活動が改善し退院に至るも、退院後の不活動により再入院という例が存在する。しかし、回復期リハ病棟退院後の活動量を定量的に測定した研究報告は少なく、具体的な予防策がない。そこで、活動量の計測方法として使用される歩数計に注目した。本研究の目的は回復期リハ病棟退院前後における歩数の変化を明らかにし、入院時、退院後の運動指導に役立てるものである。今回は活動量計を用いて入院時から退院後3か月間の活動量の変化について経過を追った一症例を報告する。【方法】 症例は70歳代女性で当院回復期リハ病棟の入院患者である。左被殻出血を発症、右片麻痺を呈し、発症30日後当院回復期リハ病棟に転院し、発症115日後自宅退院となり、週2回の頻度で当院通所リハ短時間利用を開始した。評価より、当院入院時SIAS-m3-4-4-4-3、退院時SIAS-m5-4-5-5-4であった。移動手段は、入院時病棟内歩行器歩行自立、入院2週間後院内歩行器歩行、病棟内T字杖歩行自立、入院1か月後院内T字杖歩行自立、退院後屋内は独歩自立、屋外はT字杖歩行自立となった。また、退院後の目標歩数を退院直前の平均歩数5,000歩とした。計測は、パナソニック社製アクティマーカーを非麻痺側腰部に装着して行った。計測期間は、入院時、入院1か月後、入院2か月後(退院直前)、退院1か月後、退院2か月後、退院3か月後に各4日間、入院時は9時~17時、退院後は9時~就寝まで計測を行った。今回は各期間4日間の平均歩数のみとし、データ解析は、アクティマーカー解析ソフトを用いて行った。 本研究は当院倫理委員会の承認を得て行い、対象者には口頭にて十分な説明を実施し、書面にて同意を得た。【結果】 9時~17時までの平均歩数は、入院時2,609±521歩、入院1か月後5,168±317歩、入院2か月月後(退院直前)4,636±1,034歩、退院1か月後3,135±435歩、退院2か月後2,684±853歩、退院3か月後3,360±1,076歩であった。退院後の17時~就寝までの平均歩数は、退院1か月後595.5±8歩、退院2か月後1,475±16歩、退院3か月後2,392±27歩であった。【考察】 先行研究では、回復期リハ病棟入院中の平均歩数は、2,483歩(9時~17時)と報告している。今回、入院中の平均歩数は先行研究を上回っていた。また、退院1か月後の歩数が減少した理由は、冬季であったため屋外での活動が減少し、屋内中心の活動になったと推察された。そのため、気候や天候に合わせて対応可能な指導が必要になる。また入院時より定期的に歩数計測を行うことで、運動に対する動機付けができモチベーション維持につながったと推察された。退院後、17時以降に歩数の増加がみられた理由は、入院生活は非日常的な生活であり、退院後の活動時間と相違があったと推察された。そのため、退院後の1日の生活リズムに合わせて、運動指導を行っていくことが必要である。【まとめ】 活動量を意識させる上で、入院中より歩数計を使用し、目標歩数の設定、及び病棟と共通の活動量指標としての活用が重要である。今後は、対象者を増やし、退院後の活動量を維持するために必要な退院時の活動量、また退院後の介護保険サービスの種類、頻度を明らかにし、リハビリ介入の頻度調整に繋げていく。
著者
岡田 篤正
出版者
日本活断層学会
雑誌
活断層研究 (ISSN:09181024)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.4, pp.71-90, 1987-08-20 (Released:2012-11-13)
参考文献数
84
著者
木村 朝 鈴木 福二
出版者
一般社団法人粉体粉末冶金協会
雑誌
粉体および粉末冶金 (ISSN:05328799)
巻号頁・発行日
vol.34, no.9, pp.497-501, 1987-11-25 (Released:2009-05-22)
参考文献数
3
被引用文献数
6 7

Colored nacreous pigment used so far is a mixture of various colored pigments and titanium dioxide coated mica (TiO2-coated mica). One of the major problems for apprications to cosmetics and other fields is the lack of stability and safety of it. We have developed a colored nacreous pigment having bright color tone and pearly gloss having excellent stability and safety. In order to obtain such colored nacreous pigment, a part of titanium dioxide layer on mica was reduced to black titanium oxide, and then the reduced TiO2-coated mica was coated with titanium dioxide. The products obtained were the colored nacreous pigment, which was colored by interference color of titanium dioxide, and had extremely improved color tone, good consistency of color appearance and interference color. Various colors were available by adjusting the thickness of the titanium dioxide layer coated on the reduced TiO2-coated mica. This colored nacreous pigment does not contain any colored pigments.
著者
中村 直生 高須 賀豊 高塚 勇
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.119-126, 1987-09-30 (Released:2010-08-06)
被引用文献数
2

To develop a novel makeup which is effective in making wrinkles less visible, optical properties of the makeup compornents and their mixtures were systematically studied.It was discovered that within a specific composition range, it was possible to produce a makeup more effective in making wrinkles much less visible than possible with other mixtures. The composition of this “SOFT FOCUS MIXTURE” was found to be strongly dependent on the optical properties as well as the ratio of the powder to the oil. Two major factors found to contribute to the reduction of wrinkle visibility are: (a) Optical blurring of the outlines of wrinkles, and (b) Reduction in the differerence of lightnesses due to diffuse reflection. The first is strongly dependent on the concentration of the oil phase while the second is affected by the gloss of the powder. By optimizing these two factors, effective makeup have been prepared to make wrinkles less apparent.
著者
藤田 郁尚
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会 第42回日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.W3-3, 2015 (Released:2015-08-03)

私たちは、使用した時に不快な感覚を引き起こさない快適な化粧品を開発するため、感覚刺激の評価方法の確立を試みてきた。最近、温度感受性Transient Receptor Potential (TRP)チャネルが温度受容だけでなく、化学物質による侵害刺激にも重要な働きを示すことが明らかになってきた。その中でも唐辛子の辛み成分であるカプサイシンの受容体であるTRPV1、わさびや芥子の辛み成分であるイソチオシアン酸アリルの受容体であるTRPA1が、特に化学物質による痛み受容に重要な役割を持つ。これまで、皮膚上における感覚刺激へのTRPA1の関与について、様々な刺激要因を対象に研究を続けてきた。化粧品における感覚刺激の標準物質として用いられる防腐剤のパラベン類がTRPA1を活性化させ痛みを引き起こすことを見出してから、ヘアカラーの刺激の大きな原因であるアルカリ剤、化粧品に含まれる一価アルコールと、皮膚上の感覚刺激を引き起こす物質のTRPA1への関与を次々と明らかにしてきた。これと並行して、皮膚上の感覚刺激を軽減するためのTRPA1抑制剤の探索も行い、ユーカリオイルの主成分である1,8-シネオールにTRPA1抑制効果があることを見出した。最近では、皮膚上の冷感覚が外部温度に影響を受ける現象に冷受容体であるTRPM8のチャネル自体の特性が関与すること、つまり、事前暴露温度によってTRPM8の冷閾値が変化し得ることを見出した。これら、これまでの研究内容に、直近の研究成果を含めて報告したい。
著者
Yan LI Peilong YE Juan FENG Yao LU Jiahe WANG Zhaoxia PU
出版者
(公社)日本気象学会
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.95, no.2, pp.147-165, 2017 (Released:2017-04-08)
参考文献数
51
被引用文献数
7

It has been argued that the Coupled Model Intercomparison Project phase 5 (CMIP5) models underestimate the frequency of atmospheric blocking, while projecting a decreasing trend of blocking in the 21st century in the Northern Hemisphere. This average trend may not be true for regional blockings. Focusing on three key regions in Eurasia (the Urals, Baikal, and Okhotsk regions) where blocking significantly influences the weather and climate of East Asia, this study first evaluates the performance of the CMIP5 models by comparing historical simulations with National Centers for Environmental Prediction/National Center for Atmospheric Research (NCEP/NCAR) reanalysis (NNR). Possible changes in the first half of the 21st century are then analyzed using the RCP4.5 and RCP8.5 experiments. It is found that instantaneous blocking frequencies are underestimated in the Urals and Baikal regions for the whole year and in the Okhotsk region in summertime but are overestimated in Okhotsk in wintertime. Blocking episode frequency in the Urals and Baikal regions is underestimated by most of the 13 CMIP5 models, especially the short-duration blocking episodes (4–5 days), and the simulations are better in wintertime than in summertime. However, in the Okhotsk region, the modeled frequency of blocking episodes is close to the value from NNR in summertime but is overestimated in wintertime. Model projections of instantaneous blocking frequency for the first half of the 21st century (2016–2065) show that both RCP4.5 and RCP8.5 runs yield an increasing frequency except during June–August in Eurasia. The multimodel ensemble-mean frequency of blocking episodes clearly decreases in the whole year in the Urals and Baikal regions (especially blocking episodes with short duration) and increases a little in summertime in the Okhotsk region in the first half of the 21st century. The model ensemble-mean frequency of blocking episodes with long duration (more than 9 days) decreases by ~40 % in the Urals region but increases by no more than 5 % in Okhotsk region.
著者
Kiyoshi Asaoka
出版者
(社)日本蚕糸学会
雑誌
Journal of Insect Biotechnology and Sericology (ISSN:13468073)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.117-125, 2003 (Released:2004-10-27)
参考文献数
43
被引用文献数
1

Ultrastructure of sensilla on the maxilla of the silkworm, Bombyx mori L. was observed by light microscopy and by both scanning and transmission electron microscopy. Structural differences among different silkworm strains, if any, were also examined. Cuticular specializations reveal presence of eight sensilla on the maxillary galea and eight basiconic sensilla on the apical tip of the maxillary palpus. The two galeal styloconic sensilla are innervated by five neurons with one modified as a structure like a tubular body. Cuticular specializations of conical pegs of the galeal styloconic sensillum and the number of basiconic sensilla on the apical tip of the maxillary palpus vary among different strains and individuals. These structural differences are attributed to strain differences and not to feeding habits of strains.
著者
平松 章 コラコット プラチュムラク 渕田 孝康 村島 定行
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会年会予稿集 日本応用数理学会年会予稿集
巻号頁・発行日
pp.165, 2002-09-18 (Released:2003-03-18)

画像の可逆フラクタル表現の研究に関連して、離散画像の画素値をその解とするある種の連立方程式が現れた。フラクタルは画像の自己相似性を利用して画像を再現するがその際画像の中にドメインとレンジという縮小写像の関係にある領域対を探す。レンジで画像全体を蔽うようにし、それぞれのレンジに対して最適のドメインを探し、繰り返しドメインをレンジにコピーすれば元の画像ににたものが再現することは知られている。可逆フラクタル表現の実現には各画素値をアトラクターとする連立方程式が必要で、コピーを繰り返して画像を再現させるフラクタルの手法に合わせて、逐次近似型の解法を採用する。講演ではこの種の連立方程式の作り方と性質、画素値への収束の様子を述べ、可逆フラクタル表現の実現法、画像の可逆フラクタル表現が可能であることの意味などを議する。
著者
西海 理之
出版者
日本高圧力学会
雑誌
高圧力の科学と技術 (ISSN:0917639X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.49-59, 2017 (Released:2017-04-12)
参考文献数
31

High pressure can accelerate post-mortem aging of meat, which results in improving meat tenderness. High hydrostatic pressure modifies conformation of intramuscular protein molecules, disorganizes the supermolecular structure, and then induces the structural weakening of myofibrils and intramuscular connective tissue. Although the effect of high-pressure processing on meat tenderizations is limited after cooking of meat, combining high pressure with sodium hydrogen carbonate treatments can improve texture and palatability of cooked meat and meat products. Science and technology of the high pressure processing for meat texture will be reviewed.
著者
齊藤 奈英 多田 幸雄 岡部 隆義 長野 哲雄
出版者
情報計算化学生物学会
雑誌
Chem-Bio Informatics Journal (ISSN:13476297)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.30-33, 2017-03-30 (Released:2017-03-30)
参考文献数
9

偽性低アルドステロンII型は、WNK1 [with no K (lysine) protein kinase-1]あるいはWNK4に起因する非常に稀な常染色体優性遺伝疾患として知られている。これらのセリン-スレオニンキナーゼは、ATP結合サイトのすぐ後ろにバックポケットがあるという特徴的な構造をしている。さらに、グリシンリッチループにあるリジン残基(WNK1のLys233)は、活性に重要な役割を果たしていることも知られている。本研究において、我々は、WNK特異的阻害剤を創成するためのリード候補化合物を探索するため、WNK1のバックポケットと約9000化合物のフラグメントライブラリーとのドッキングシミュレーションを実施した。我々は、結合スコアに基づいてバックポケットと相互作用してヒンジ領域とは相互作用しないリード構造として、β-テトラロン(化合物5)を選択した。次に、バックポケットとβ-テトラロンとの予測できる4つのドッキングパターンに基づいて、Lys233と水素結合を形成することが予測される4つの誘導体化合物A-Dをデザインした。これらの誘導体化合物は、ドッキングシミュレーションにおいてLys233と選択的に相互作用することが示され、選択的なWNK阻害剤を開発するための潜在的リード化合物であると考えられる。
著者
齊藤 奈英 多田 幸雄 岡部 隆義 長野 哲雄
出版者
情報計算化学生物学会
雑誌
Chem-Bio Informatics Journal (ISSN:13476297)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.34-37, 2017-04-08 (Released:2017-04-08)
参考文献数
11

偽性低アルドステロンII型は、常染色体優性遺伝疾患であり非常に稀な家族性高血圧症である。これは、WNK1 [with no K (lysine) protein kinase-1]あるいはWNK4の機能亢進に起因するとされている。これらのWNKは、多くのキナーゼに存在するβ3 strandのリジン残基がシステインに置き換わっており、また、ATP結合サイトのすぐ後ろにバックポケットがあるという特徴的な構造をしている。したがって、この特徴的なバックポケット及び活性に重要な役割を果たしていることも知られているグリシンリッチループにあるリジン残基(WNK1のLys233)と相互作用する化合物は、WNK1及びWNK4の選択的阻害剤であることが予測される。本研究では、フラグメントライブラリー化合物及び競合結合アッセイを用いて、ヒンジ領域ではなく、バックポケットと選択的に相互作用する化合物を選択した。得られた化合物は、1,3-イソキノリンジオールと4-メチル1,3-イソキノリンジオールであった。これらの化合物にプロトンドナーとなる置換基を導入すると、Leu369 (WNK1) に水素結合し、WNK1及びWNK4に対する選択的な阻害剤を得るためのシード化合物となると予想される。
著者
半沢 嘉基 西郡 亨 原 泰裕 久住 治彦
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.43 Suppl. No.2 (第51回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1726, 2016 (Released:2016-04-28)

【はじめに,目的】現在,医療現場において安全管理への取り組みが積極的に行われている。某リハビリテーション科(以下リハ科)も平成26年度よりインシデント対応・対策係り(以下係り)を発足した。現状の報告書は,アクシデント中心の報告様式であり,インシデントを把握するには不十分であり,提出は所属する病棟・チームの役職者,所属長へ内容の確認をしていた。事故事例の提出はあるがヒヤリハットレベルでの提出件数は少ない状況である。現状では件数が少なく,ハインリッヒの法則を下にヒヤリハット件数を増やすことを係りの課題とした。また,管理されていない点も問題としシステムの修正を行った。科内独自のヒヤリハット報告書(以下報告書)を作成し,個人で記入し所定の箱へ提出する様に変更した。報告書は係りで月ごとに分析し病棟・チームごとにフィードバックを行った。報告書導入後スタッフへ意識調査を行い,提出件数と併せて今後のリハ科の安全管理について検討したので報告する。【対象および方法】平成27年度4月から報告書を作成し,リハ科全スタッフ(PT49名,OT16名,ST10名)へ報告過程の変更,報告書の活用方法を指導し提出を促した。報告書は無記名で,日付,事例内容,可能であれば対応策を記載させた。対象期間は平成27年4月1日~9月30日で,スタッフに対し意識調査を無記名選択記述方式,自由記載にて実施した。アンケートは報告書導入後ヒヤリハットが増加した・安全への意識が高まったか,報告書の提出方法,自己意識についての9項目の二項選択形式とした。統計学的処理は報告書の提出の有無で2群に分け,各設問に対してx二乗検定を用いて比較した。解析にはR2.8.1を用い有意水準は5%とした。【結果】アンケートの回収数は70名(回収率93.3%)で,報告書を提出したスタッフが56名であった。報告書総数は76件,月平均は12.7件。アンケート調査で「報告書導入後安全に対する意識は高まった」と回答したのが全体で59名(84.3%)。提出をしていない14名の内11名も意識は高まったと回答した。「報告書を書くのは面倒」と答えたのが全体で31名であった。各設問の二群比較の結果は「報告書導入後にヒヤリハットすることが増えたか」で有意差はみられた(p<0.05)。その他の質問には有意差はみられなかった(n.s)。【結論】全体的に安全に対する意識は高まった結果となり,科内へのフィードバックにより各スタッフが安全に対して考える一助となったと思われる。報告書の提出の有無で安全に対する意識の変化に有意差はなかった。しかし,「報告書を書くのは面倒」という回答もあり,報告書の運用方法を再検討する必要があることが分かった。また,インシデントを精査する為に報告書の記載内容の検討も必要である。今後は科内でのフィードバックと共に知識・技術を高めるように講義を行い,安全管理能力・意識の向上が望ましいと考える。