著者
Ju-Won CHOI Su-Min KIM Jung-Hyun KIM
出版者
JAPANESE SOCIETY OF VETERINARY SCIENCE
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
pp.21-0018, (Released:2021-05-26)

A 12-year-old, 3.5-kg, intact female dog was presented with polyuria, polydipsia, and a pendulous abdomen. Laboratory examinations showed elevated hepatobiliary enzyme levels and neutrophilic leukocytosis. The adrenocorticotropic hormone stimulation test confirmed hyperadrenocorticism (HAC). Trilostane therapy managed the clinical condition and cortisol concentration. However, lymphocytosis and nonregenerative anemia developed after HAC remission. Bone marrow aspiration analysis revealed a lymphoproliferative disorder with a clonal T-cell population. Accordingly, the patient was diagnosed with T-cell chronic lymphocytic leukemia (CLL) and concurrent HAC. Thereafter, chemotherapy was initiated, which improved the lymphocytosis. However, euthanasia was performed because of worsening quality of life at 45 weeks after the first presentation. These results suggested that CLL could be masked by excessive endogenous cortisol and discovered after HAC remission.
著者
仲村 匡平 村田 伸 村田 潤 古後 晴基 松尾 奈々
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.AbPI1121, 2011

【目的】一般にホットパック(Hot pack:HP)療法は湿熱法で利用するが,臨床の現場では衣類が湿ることやタオルの枚数が増え手間がかかることからビニール等でHPを包み乾熱法として使用することが多い.HP療法の作用には,温度上昇作用,血管拡張作用,筋緊張軽減作用,軟部組織の伸張性向上作用,鎮痛作用などがある.篠原らは,湿熱法でタオル10枚目の皮膚表面温度は乾熱法のタオル3枚目の皮膚表面温度にほぼ近似したと述べている.また,Lehmannらは,皮膚表面温度は8分後に42.5&deg;Cまで達するが,1cm以上の深部においては38&deg;C以上には達しないと報告している.先行研究では皮下血流を指標にした報告はあるが,筋血流量を指標とした報告は見当たらず、またこの皮下血流量に関する結果は,深部血流量に該当するとは限らない.そこで本研究では,HP表面温度と皮膚表面温をそれぞれ同じ値になるように調整し,湿熱法と乾熱法での下腿の筋血流量を比較検討した.<BR>【方法】健常成人5名(男性3名,女性2名)10脚.平均年齢は25.8±9.8歳,平均身長159.9±8.4cm,平均体重55.0±8.8kg.室温25&deg;C前後の室内にて実施した.測定姿位は治療用ベッドに腹臥位にて,下腿部後面とした.HPの実施時間は20分間とした.湿熱法はHPを直接タオルで巻き身体にあてる側を8枚,身体にあてない側は熱が放射しないようタオルを何層にも重ねた.乾熱法はHPをビニール袋で包んだ後,タオルで巻き身体にあてる側を3枚,湿熱法と同様に身体にあてない側は熱が放射しないようタオルを何層にも重ね実施した.対象者の左右の下腿部後面のうち一側を湿熱法,他側を乾熱法となるようそれぞれで設定したが,対象者にはHPの使用方法を伝えないよう留意した.なお,施行直前のHPの表面温度を赤外線温度計で測定し,HPの表面温度が40~45&deg;Cになったのを確認して実験を開始した.筋血流の測定はストレンゲージプレチスモグラフを使用してHP施行前後に実施した.大腿部に専用のカフを装着し,下腿周径の最も大きい部分にラバーストレンゲージを巻き付け,大腿部を50mmHgで10秒間駆血,5秒間解除を1分間測定した. 下腿の皮膚表面温はサーモグラフィーを使用してHP施行前後に行った.下腿部を専用カメラにて撮影した.HP施行前の値を基準として湿熱法施行後と乾熱施行後の下腿皮膚表面温,下腿の筋血流のそれぞれの変化率を算出し,HP施行前と湿熱法施行後・乾熱法施行後,湿熱法施行後と乾熱法施行後の変化率について比較した.統計処理は湿熱法と乾熱法における施行直前のHP表面温度の比較について,対応のないt検定を用いて比較した.下腿皮膚表面温の変化率および下腿の筋血流量の変化率について反復測定分散分析およびFisherのPLSDによる多重比較検定を実施した.解析には,SPSSを用い統計的有意水準を5%とした.<BR>【説明と同意】研究の趣旨と内容,得られたデータは研究目的以外には使用しないこと,および個人情報の取り扱いには十分に配慮することを説明し,参加は自由意志とした.<BR>【結果】湿熱法と乾熱法における施行直前のHP表面温度の平均値は,湿熱法HP表面温度が平均42.6±2.6&deg;C,乾熱法HP表面温度が平均42.8±2.6&deg;Cであり,2群間に有意差は認められなかった.下腿の皮膚表面温はHP施行前と比較し,湿熱法施行後および乾熱法施行後で有意な増加が認められた(P<0.01).一方,湿熱法施行後と乾熱法施行後の2群間に有意差は認められなかった.また,下腿の筋血流量はHP施行前と比較し,湿熱法施行後で有意な増加が認められた(F=4.8,P<0.05).<BR>【考察】温熱刺激によって身体は治療として意義のある生理的反応を起こし,その生理的反応の1つに血管拡張作用が挙げられる.温熱そのものの刺激は,軽い炎症と同様の変化をもたらす.温熱刺激によりヒスタミン様物質を放出する細胞を刺激することで血管拡張が起こる.また,温熱刺激により皮膚温度受容器を反応させ,求心性神経を介して軸索反射が起こることによって血管拡張がみられる.HP療法は皮膚と加熱媒体間の水分(湿気)の有無により湿性加温と乾性加温に分類されており,HPから出る水分は熱伝導性に関係する.篠原らは熱伝導性について空気および綿織物の熱伝導性はそれぞれ0.0092w/m&deg;C,0.0796 w/m&deg;Cに対して,蒸気0.251 w/m&deg;C,水0.595 w/m&deg;Cであり,湿熱法の熱伝導が乾熱法により遥かに良いと述べている.以上から,本研究では湿熱法を実施することで,より大きい熱伝導性により血管拡張に作用し,下腿の筋血流量の増加を生じさせたと推察された.<BR>【理学療法学研究としての意義】HPは下腿の筋血流量を増加させる手段として有効であり,特にその効果は湿熱法の方が乾熱法より高いことが示された.
著者
鈴木 啓生 大浦 一雅 山原 可奈子 金 正門 田口 啓太 高橋 海 高橋 健太 岩岡 和博 前田 哲也
出版者
岩手医学会
雑誌
岩手医学雑誌 (ISSN:00213284)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.191-204, 2020 (Released:2021-01-31)
参考文献数
50

パーキンソン病における骨粗鬆症は骨折のリスクのため予防が重要である.骨代謝は性別,年齢,栄養状態や活動度に影響される.パーキンソン病は運動障害が主徴であり,これらを一致させた上で比較が必要だが,同様の検討はない.本研究は慢性期脳血管障害を疾患対照とし,骨密度と骨代謝マーカーを用いて病態を検討した.両群50例を前向きに登録した.パーキンソン病は骨密度低値,酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ高値,血清総ホモシステイン高値,活性型ビタミンD低値であった.骨粗鬆症を有する両群間比較ではパーキンソン病は活性型ビタミンD低値であった.パーキンソン病で骨粗鬆症を有する群はない群より女性が多く,body mass index低値,臨床重症度高値,1型コラーゲン架橋N-テロペプチドと酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ高値であった.パーキンソン病の骨粗鬆症の病態には一般的リスクに加え骨吸収亢進とビタミンD関連骨形成不全,パーキンソン病自体の重症度の関与が示唆された.
著者
中園 明信
出版者
九州大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1984

本研究では、水産上重要魚種であるにもかかわらず、その雌雄同体性についてまったく研究の行われていない、マダイ,チダイ,キダイの3種について、性転換が行われるか否かを検討した。【I】マダイマダイは1才前後は卵巣様の生殖腺を持ち、明瞭な精巣組織は認められない。しかしながら、2才になるころに1部の個体で精巣組織が卵巣の腹側で顕著になり両性生殖腺となる。両性生殖腺が見られるのは主として2才魚で3才以上の個体ではほとんど見られなかった。しかし、3才以上の個体でも精巣には元の卵巣腔に相当する空所が認められ、精巣は両性生殖腺をへて分化してくると判断された。以上の結果から、マダイは幼時雌雄同体性で、機能的雌雄同体ではないと判断した。【II】チダイチダイの生殖腺の転換過程もマダイと良く類似していた。すなわち、卵巣から精巣への転換は、未成魚においてのみ観察され、満1才以上の成魚の生殖腺には両性のものは出現せず、精巣には卵巣腔に相当する空所のみが見られた。以上の結果より、チダイも幼時雌雄同体で、機能的な雌雄同体ではないと判断した。【III】キダイキダイは機能的な雌雄同体で、雌から雄への性転換を行うことが知られている。しかし、性成熟に達する満3才で、約20%の雌が存在することが知られている。そこで、本研究では性成熟時に出現する精巣の由来について調べた。その結果、これらの精巣は未熟な卵巣が精巣へと転換することによって生じることが分かった。すなわち、機能的な雌雄同体とされるキダイにおいても幼時雌雄同体性が見られる。
著者
髙橋 修
出版者
東京女子大学
雑誌
東京女子大学紀要論集 (ISSN:04934350)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.1-34, 2018-09

Matsui Isamu(松井 勇1894~1946) who was an engineer of special effect(SFX)at first time mostly in Japan. He went to the United States in the Taisyo period, and learned cinematography technique from Roy. J. POMEROY who won Academy Award the 1st time. Matsui Isamu acquired the patents of a movie after he went back to Japan. He produced the movies of special effects.It wasn't being studied about him because there was little related material, therefore it was unclear about his life and work. This paper aims to clearfy the following two points:first of all, I will write Matsui Isamu's biography, secondly, I will consider about the role he achieved in a Japanese movie.松井 勇(1894 ~ 1946)は、日本映画界にあってほぼ最初期の特撮映画の技師である。彼は大正期にアメリカに留学をし、第1回アカデミー賞技術効果賞受賞者である R.ポメロイから映画技術を学んだ。日本に帰国してからは、映画に関する特許を取得し、特撮技術を活用した映画を発表した。だが、従来の映画史では、関連資料が少なかったことから、彼に関する研究はなされておらず、その人と作品については不明であった。そこで本稿では、松井勇の生涯を実証的に明らかにし、そのことをとおして、彼が日本映画史に果たした役割を考察することを目的とする。
著者
永井 正勝 和氣 愛仁 高橋 洋成
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:21888957)
巻号頁・発行日
vol.2019-CH-119, no.14, pp.1-7, 2019-02-09

一般言語学的なスタンスで様々な時代や地域の言語を統一的に扱おうとした場合に,どのような言語学的データの整理の仕方が必要なのかという観点は,データベース構築の際のプラクティカルな問題であると同時に,その整理行為そのものが,言語のあり方を記述する記述言語学の一形態としての価値を有する.本発表では,このような問題意識のもと,文字の直線的な羅列のみを見ていても言語構造が見え難いような文字資料をも対象としつつ,文字資料が持つ情報の,何を,どのように,整理 ・ 構造化して,それらを情報処理に結びつけていくべきなのか,という点について言語学の立場から提案を行う.
著者
菊田 真也 山上 基行 河野 浩 堂井 真
出版者
The Japan Society for Analytical Chemistry
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.69, no.9, pp.463-470, 2020-09-05 (Released:2020-11-11)
参考文献数
11
被引用文献数
1

全反射蛍光X線(TXRF)分析はX線を極めて低角度で試料に入射させることで試料表面の微量元素を高感度に分析する手法である.TXRFは半導体製造工程管理に広く用いられており,Siウェーハ上の汚染評価を行うことができる.半導体デバイスの微細化,高性能化の要求から半導体製造工程は年々複雑になっており,汚染評価の重要性が高まるのに伴い,TXRF測定装置の高感度化,高機能化に向けた装置開発を行っている.本稿では,データ分析の観点からTXRF分析に機械学習を応用した取り組みについて紹介する.TXRF測定で得られた約9000個のデータを教師データとして,畳み込み層が1層,隠れ層が4層のニューラルネットワークモデルに投入し,波形プロファイルと含まれる元素,含有量の関係を学習させた.その後,波形プロファイルのみを投入することで含まれる元素と含有量を推定させた.その結果,短時間測定において従来のピークフィットによる手法では見逃していた元素を検出することができ,長時間測定と同等の結果が得られた.本稿ではTXRFにおける機械学習による高感度化の可能性について論じた.
著者
紀藤 典夫
出版者
森林立地学会
雑誌
森林立地 (ISSN:03888673)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.69-74, 2015-12-25 (Released:2016-04-15)
参考文献数
59
被引用文献数
1

最近の研究成果に基づき,東北地方から北海道における最終氷期以降のブナの地史的変遷についてレビューした。花粉分析の結果に基づけば,東北地方北部においても晩氷期以降ブナ属花粉が有意に出現する地点があり,また針葉樹の減少と同時にコナラ属と同調してブナ属花粉が増加する地点は,最終氷期末期にはブナが存在したと考察した。北海道におけるブナの北上は,最近記載された分布北限域の外側の孤立したブナ林の研究や生育適地の研究から,半島脊梁地域を中心に北上した可能性を指摘した。また,北海道に最終氷期の逃避地が存在したとすると日本海側南部(松前半島)であったに違いない。
出版者
学術研究センター運営委員会
雑誌
東京経済大学学術研究センター年報 = Annals of Tokyo Keizai University Academic Research Center (ISSN:13465724)
巻号頁・発行日
no.13, pp.185-238, 2013-09-17

開催プログラム開会の辞「フクシマ」の問いにどう応えるか 徐京植[ソ・キョンシク](東京経済大学), 第1部 犠牲の構造を組みかえるために ― フクシマ・東北からの問いを受けて, 報告 1.加害と被害の往還の中で―〈東北〉のなりたち 山内明美(宮城大学地域連携センター), 2.在日朝鮮人の「被災」経験と植民地主義について 李杏理[リ・ヘンリ](一橋大学大学院), 3.原爆2世「患友」問題とフクシマ 韓洪九[ハン・ホング](韓国聖公会大学), 4.原発事故をめぐるいくつかの論点について ―責任論を中心に 高橋哲哉(東京大学), 司会 早尾貴紀(東京経済大学), 第2部 試される核の記憶 ― 東アジアの問いを受けて 報告 1.沖縄―広島―フクシマ 矢ケ崎克馬(琉球大学名誉教授), 2.「被爆ナショナリズム」をどう考えるべきか 権赫泰[クォン・ヒョクテ](韓国・聖公会大学), 3.現代中国の「核」政策と冷戦 丸川哲史(明治大学), 司会 戸邉秀明(東京経済大学), 総合討論 司会・コメント:徐京植・早尾貴紀・戸邉秀明学術フォーラム, 開催日:2012年5月19日(土), 会場:東京経済大学国分寺キャンパス6号館7階大会議室, 主催:東京経済大学学術研究センター
著者
長田 昌次郎
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.31, no.8, pp.649-655, 1977-08-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
20
被引用文献数
3 13

本論文は奥行知覚をもたらす多くの視覚要因の効果を定量的に評価することを目的とする.まず, 評価量として各視距離とその距離における奥行弁別閾との比を奥行感度と定めた.つぎに静止状態での観察および体を左右に動かした状態での観察を4種の視距離について行い, 奥行弁別閾を測定した.その結果より各要因の奥行感度を求め, 距離10m以内では両眼視差がもっとも有効であり, 遠距離では運動速度が最適であれば運動視差が有効であることを確かめた.

3 0 0 0 OA [金春流謡本]

著者
金春七郎 著
出版者
江島伊兵衛
巻号頁・発行日
vol.(1) 高砂,田村,東北,桜川,野守, 1908
著者
和田 菜穂子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.86, no.781, pp.1167-1176, 2021 (Released:2021-03-30)

“Nakagin Capsule Tower Building” established in 1972 is a world well-known architecture as a symbol of Metabolism architecture designed by Kisho Kurokawa. The architect regards capsule as living cell which have to be replaced every 25 years in order to realize the recycle system of Metabolism architecture, but never exchanged. “Nakagin Capsule Tower Building” is apartment house for single man. Total 140 capsules are attached to the core shaft. At the same time, he designed his summer cottage “Capsule K” in Karuizawa consisted by 4 capsules as an experimental house. One of them is a tea room, because tea ceremony is his hobby. However, the metabolism movement came to be ended in the late 1970’s, he has continued to design tea room since he built traditional Sukiya Architecture “Kyoju-so” and tea house “Ritsumei-an” in 1979. Kurokawa put the new word “Hana-Suki” for the concept of new Sukiya architecture. Then, he built his own tea room “Yuishiki-an” in 1984 which named from the philosophy of Buddhism. Finally, his last tea room “Takiminoseki” was completed in 2000 collaborate with Japanese painter Hiroshi Senju which is into a concrete box. The author researched his capsule architecture, tea rooms and his texts to clarify his view of capsule and tea room and concluded the following fourpoints: 1. The expression of spoken and written words by Kisho Kurokawa are equal to the expression of architecture. He often created new words for showing his new concept of architecture and published over 100 books and had lectures. It was necessary for him to spread his new philosophy. 2. The fundamental philosophy of the architect was formed by the experience of young ages in Kanie city of Aichi prefecture during the World War II. He learned the Buddhism at junior and high school. For example, not only the name of his tea room “Yuishiki-an” but his main philosophy “Kyosei” is also inspired from Buddhism. He spent his young ages at tea room “Yoshitsu-an” in Kanie. His grandfather was “Sukisha” which is cultural person and Sukiya collector. His grandfather gave a great impact to young Kurokawa and he got the aesthetic eyes at small tea room of traditional Skiya architecture. It led to the concept of Capsule architecture to spend at the minimum space alone. 3. Japanese tradition gave him the inspiration for his new creation. Especially, tea room was regarded as the symbol of Japanese original culture. The concept of Japanese tradition was translated by Kurokawa and got reborn as contemporary architecture. 4. He prefer to use the word “Kochuu” for the minimum space in his late years around 2000. He designed “Takiminoseki” into the concrete box in 2000 which was similar to Capsule architecture. Although the material was different, the concept was the same as tea room at “Capsule K”. For him, the worldview of “Kochuu” which means to feel universe at minimum space, is important to express his concept. He realized the world view of “Kochuu” was unvarying concept and has continued from the beginning of his carrier since “Capsule K” was completed in 1973.
著者
田中 敦士 栃真賀 透 藤野 友紀
出版者
札幌学院大学総合研究所 = Research Institute of Sapporo Gakuin University
雑誌
札幌学院大学総合研究所紀要 = Proceedings of the Research institute of Sapporo Gakuin University (ISSN:21884897)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.5-9, 2021-03-20

東京大学先端科学技術研究センター人間発達工学分野の近藤武夫准教授の研究室を訪問し,聞き取り調査を行った.センターと共同で主催しているDO-IT Japan(ドゥーイットジャパン)の最新情報についてお聞きした.また,発達障害等の診断を受けていない大学生への就職支援においては,障害者雇用促進法上の障害者枠ではなく一般枠での競争となるため,事業所側にメリットがなく採用されるのは厳しい.そうした法定雇用率の対象にならない者の就労機会を拡げるため,川崎市などでは,週5-10時間程度の「超短時間雇用」という新たな働き方の実践をしており,自治体レベルで制度化されていることなどの最新情報を得た.これらから,札幌市や江別市などの自治体でも,超短時間雇用人材バンクの設立を将来的に視野に入れて,発達障害のある学生への就職支援のあり方を検討する必要があるのではないかと考えられた.