著者
堀内 将人 小林 剛志 近藤 利洋
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.73, no.7, pp.III_175-III_183, 2017 (Released:2018-04-01)
参考文献数
17

名古屋市の平和公園射撃場跡地の中で,高濃度の鉛汚染が明らかとなっている地点において,10 m×10 mの区域を25メッシュに分割し,各メッシュの中心で深さ0~5 cmと5~10 cm,区域の中心で深さ90 cmまでを10層に分けて土壌を採取した.土壌中鉛濃度の平面・鉛直分布を得ることで平面的な濃度のばらつきや深さ方向への鉛の動態を評価した.平面分布については,5地点混合法が射撃場のような鉛弾を原因とする汚染土壌で地点代表値を得るための方法として妥当かどうかを評価した.鉛直分布では,全量鉛濃度,溶出量,含有量の分布について比較考察するとともに,土壌への保持形態別鉛濃度比の深さ方向変化から,鉛弾を起源とする鉛の下方移動の動態について考察した.さらには,平和公園散策道利用者の健康リスクについても言及した.
著者
桑原 司
出版者
九州地区国立大学間の連携に係る企画委員会リポジトリ部会
雑誌
研究論文集-教育系・文系の九州地区国立大学間連携論文集- (ISSN:18828728)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, 2013-03

本論は、「シンボリック相互作用論の方法論的立場」鹿児島大学法文学部紀要『経済学論集』第79号iに対する査読の結果、『九州地区国立大学教育系・文系研究論文集』Vol.6 no.2に掲載されたものである。
著者
川島 慶子
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究の最大の「問い」あるいは動機は、日本女性初の物理学者にして戦後日本人初の頭脳流出という稀有な存在である湯浅年子が、近年までほとんど真剣な科学史研究の対象になってこなかったのは何故か、というものである。本研究の特徴は、フランスにある湯浅資料の中でも、パリのキュリー・アーカイヴが保管するジョリオ=キュリー資料の中にある湯浅資料をとりあげることである。応募者は最近使用可能になったフランス側の資料を、日本の資料と合わせて精査することで、湯浅年子を新しい視点から問い直す。
著者
富永 一登 佐藤 大志 朝倉 孝之 岡本 恵子 増田 知子
出版者
広島大学学部・附属学校共同研究機構
雑誌
学部・附属学校共同研究紀要 (ISSN:13465104)
巻号頁・発行日
no.39, pp.195-200, 2010

古典重視を標榜した新指導要領の具体化において, 単に旧来の指導の踏襲ではない方向性を模索した結果, 近現代の作品を入り口にすることが親しみやすい漢詩・漢文の学習に繋がると提案した一昨年度, その具体的な授業構想に取り組み, 教材化への条件を明らかにした昨年度を承けて, 今年度は実際の授業を行った。王維「九月九日憶山東兄弟」詩は, 年齢が近いことからも理解しやすく見える作品だが, 実際には生徒にとって心情を理解するのは容易ではない。そこで, さだまさし「案山子」を合わせたところ, 一挙に身近な作品となった。また, 岑参「磧中作」詩は, 自身の実体験に基づく辺塞詩であるが, 生徒にとっては非日常の世界である。しかし, 大岡昇平「野火」との出会いで, 戦争はけっして生徒自身と無関係ではないこと, また生身の人間が生きているとはどういうことかを深く考えさせることができた。このように現代と繋がるとき, 漢詩・漢文は漢字を通じて一挙に現代に立ち現れる。他にも渡辺淳一の「孤舟」が広く中国文学に根ざした言葉であったことや, 綾香の歌う「三日月」と杜甫「月夜」との比較等, 近現代の作品を入り口にした授業のさらなる可能性を見ることができた。

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1921年10月19日, 1921-10-19
著者
宮之原 郁代 松根 彰志 大堀 純一郎 黒野 祐一
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.31-38, 2009 (Released:2011-08-01)
参考文献数
25
被引用文献数
2

スギ花粉症患者 29 例を対象に、プランルカストによる初期療法の有用性について初期療法群と飛散後治療群の 2 群に分類し比較検討した。初期療法群で、飛散開始期ではすべての鼻症状が、そして medication score、symptom medication score は、飛散開始期と最盛飛散期で有意に抑制された。また、quality of life (QOL) では、戸外活動、社会生活、睡眠において、シーズンを通して初期療法群のスコアが有意に低く、初期療法におけるプランルカストの有用性が示された。さらに、花粉飛散開始日までに 1 週間程度の初期療法の期間があれば、十分な効果が認められた。一方、プランルカスト初期療法が有効なグループと効果が出にくいグループがあることも示唆された。よって、プランルカストは、スギ花粉症に対する初期療法薬として、鼻症状全般に効果があり、特に夜間の鼻閉を改善させ、QOL を改善させる効果が期待できる。ただし、実際の使用に際しては、対象症例をある程度選択することが必要と思われた。
著者
中村 滋
出版者
一般社団法人 数学教育学会
雑誌
数学教育学会誌 (ISSN:13497332)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1-2, pp.45-54, 2008 (Released:2020-04-21)

受験勉強の枠を超えて,数学教育上の意義を認められていた受験数学参考書がかつてあった。それが岩切晴二著の『代数学精義』である。旧制第六高等学校の数学教授であった岩切晴二は,分厚い演習型参考書の形式を確立した。教員のいない参考書上でも演習が成立するように,例題の配列と,例題と練習問題の密接な連携に工夫をこらした。また,割り算における0の吟味を厳密に行い,受験参考書の数学的厳密性のレベルアップを図った。岩切は,高等教育機関で行われていた数学演習と0の吟味を受験数学に対して適用させたのである。『代数学精義』の数学教育的意義について,先行して出版されていた藤森良蔵の受験数学参考書と比較して論じる。
著者
庵 功雄
出版者
日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.142, pp.58-68, 2009

<p> 「でしょう(だろう)」には推量と確認の2つの用法がある。しかし,実際の発話データを分析した結果では確認が多数派である。特に,推量の「でしょう」の言い切りの用法は極めて少ない。「でしょう」で言い切ることができるのは発話者が「専門家」である場合(天気予報はその典型である)など一部の場合に限られる。にもかかわらず,日本語教科書では推量の「でしょう」(言い切り)は必ず導入されている。これは「体系」を重視する日本語学的発想によるものであり,「日本語学的文法から独立した」日本語教育文法という立場からは否定されるべきものである。本稿では発話データと日本語教科書の分析を通して,「でしょう」の実相を明らかにし,それに基づいて「でしょう(及び「だろう」)」の導入の順序について論じる。本稿は白川(2005)らが主張する日本語教育文法の内実を豊かにすることを目指すものである。</p>
著者
天野 宏司
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2012, 2012

埼玉県秩父市では,アニメーションを積極的に活用し旅客誘致をはかるため秩父アニメツーリズム実行委員会を組織している。2010年には『銀河鉄道999』を,2011年には『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』を活用し,誘客に効果を上げた。本報告は,この実行委員会の一員として知り得た事情を含め,コンテンツツーリズムの成果と課題を報告する。
出版者
法政大学国際文化学部
雑誌
異文化 (ISSN:13462164)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.44-129, 2014-04-01

【論文部門(学部生)】『援助はえこひいき?─孤児支援の構造分析─』( 松本ゼミ 細井咲希) 『なぜ援助から卒業できない国・地域があるのか』(松本ゼミ 桑原恭平) 『内在的解釈によるダリ絵画の分析―気持ち悪さが溢れる中で現実へ訴えるメッセージとは― 』(熊田ゼミ 山田泉絵) 『大学生が作る性教育フリーペーパー ~2013年度学生チャレンジサポート制度採択~』(堀上ゼミ 原理沙) 大学から多文化共生を考える~ムスリム学生の一日を追って~(曽ゼミ 柴田大樹、久保穂波、呉愛慶、小原育実、佐藤萌衣、永井有日、峯岸郁未) 『低迷し続ける中台関係―文化的側面に着目して―』(鈴木靖ゼミ 長野裕太) 『現代アイドル論~何故、モーニング娘。の人気が再燃しているのか?~』(島田ゼミ 菊池岳) 『なぜ豊かさの指標は作られるのか-ブータンと日本の幸福度-』(松本ゼミ 都志侑希) 『なぜ過去の教訓は活かされないのか ―ODAの評価をめぐる考察―』 (松本ゼミ 藤田稜) 『体罰と部活動について』(島田ゼミ 横井直輝) 『海ゴミ拾いボランティア~韓国人留学生たち~』(堀上ゼミ 池賢姃) 『タンザニアにおけるヒンドゥー教徒の集団形成―経済的、宗教的な視点から―』(今泉ゼミ 坂本千里) 『水野広徳~欧州訪問と反戦論への転換』(鈴木靖ゼミ 渡邉佳月) 『日本が持つソフト・パワーの可能性 国際社会から見た憲法第9条』(鈴木靖ゼミ 小林祥) 『真の平和教育について考える』(熊田ゼミ 西幸乃) 『Arduino とインターネットによる簡易通信モジュールの作成と実現』(和泉ゼミ 笹川喬介) 『唐代伝奇小説と現代ドラマの比較にみる負心文学の変容』(鈴木靖ゼミ 金子怜) 『なぜ農民の声が無視され続けたのか―ボホール島灌漑事業から見る開発援助の問題点―』(松本ゼミ 松浦未和、永瀬雄一、大石純平、須江玲奈) 『台湾人作家呉濁流~かつて日本語をもちいた作家が最後に伝えたかったこと~』(鈴木靖ゼミ 白井魁) 『ヨーロッパ地域統合(ヨーロッパ地域統合とローカル―日本における「アルザス研究」動向から)』(松本ゼミ 鵜澤光佑) 『各国のテレビゲームの背景』(島田ゼミ 齋藤秋希) 『なぜフィリピンのストリートチルドレンは減少しないのか―戦前日本の浮浪児問題との比較―』(松本ゼミ 沢木麻衣) 『キリン一番搾りから考えるヒットの秘訣』(島田ゼミ 寒川沙代子) 『インバウンドにおける情報発信と受入体制の重要性 ~和歌山県田辺市の取り組み~』(曽ゼミ 中條裕紀子、富山光樹、塩原笑美里、松浦奈々) 【論文部門(大学院生)】『シンガポールのマレー人問題への取組み -マレー知識人の挑戦と挫折-』(中島成久 市岡卓) 『1970 年代の川崎教会・青丘社を中心とした地域の在日コリアンと日立闘争を契機とした市民運動』(髙栁ゼミ 塚島順一) 『大学ピア・サポートの研修制度の提案 ―CRLAチューター研修認定を参考に―』(大嶋ゼミ 佐々木健太) 『ダルクローズメソッドからリトミックへ』(大嶋ゼミ 田邊美樹) 『日本の海外移住に関する一考察 ―1920 年代以降の国策移住にみる「集団移住」―』(今泉ゼミ 中山寛子) 『アルゼンチンの沖縄系下位世代による文化活動―Ryukyu Sapukai を例にして―』(今泉ゼミ 月野楓子) 『虚構のムーミン一家 ―『ムーミン谷の十一月』考―』(山根ゼミ 小林亜佑美) 【ポスター部門】『キネクトを用いたダイエットアプリケーション』(重定ゼミ 舩橋将人、山田くるみ、中村実帆、服部薫) 『" 美しい " 東京―あなたの足下に何が?―』(衣笠ゼミ 大澤菜摘、秋山明日香、八幡響子、高柳こずえ、千葉夏実、藤田佐和子、浜中瑞穂、八木勇太、熊谷駿希、森有沙、新海真菜、田口剛、曽我旭、矢口恵利花、佐藤福子、武澤誠、五十川里子、吉岡沙織、杉田梨香子) 『文化遺産における遺産保全と観光の共存』(佐々木直美ゼミ 原みさと、片山優衣、木村麻佑子、名波亮、野村知代、松本奈実、森田あゆみ、渡邊由季、石田恵子、居合晴菜、加藤法子、田原雅基、伴弥奈美、樋口達也、黄海玄、宮下夏実、森田あかね) 『東京どうでしょう』(曽ゼミ益子莉佳、小野広平、仲田優花、根本優希乃、小川有奈、佐野亜美、末吉優里、高瀬悠人、中野柚) 『漫画『3月のライオン』で描かれた街―「聖地巡礼」の彼方へ』(岡村ゼミ 岡崎玲良、平岩保乃香、新井大貴) 『Welcome Japan!!』(大沢ゼミ 横田一、戸部翔太、鮎川紗有里、大場梨沙、倉持碧、深谷仁美、佐々木希、田井照美、近藤かな、玉利真之介)『大学生の海外フィールドワークにおける課題』(松本ゼミ 遠藤千晶、今津健太、高橋ゆりか、馬塲咲歩、春名林) 『アート・コントロール』(山下ゼミ 中谷真依、本田沙織、大原絵理奈、沖本貴代、小嶋はるか、志賀仁美、柴屋颯季、長澤つぼみ、波田野由紀、前田涼、山口由貴、山田まゆか) 『石川県羽咋市菅池町における地域活性化活動の報告』(堀上ゼミ 松本彩、荒木栞、庄司早紀子、飯島大地、古谷宏平、斉藤ふみ、松本才佳) 『聴覚障碍者の生活の質を豊かにする支援方法の基礎研究』(甲ゼミ 廣橋ひかる、平井知明、里村優太、山口裕太、水野菜美、藤原佳奈) 『私に関係あるの?~一緒に考えたい沖縄戦~』(今泉ゼミ 佐々木美紀、中村思保、吉野紗都、海野里奈、岩泉高志) 『ePortfolio を活用した学部教育の取組み―プロジェクト2年目の現状報告』(大嶋ゼミ 大嶋良明、佐々木健太、田中勇太) 【映像部門】『透明人間の夢』(島田ゼミ 紺谷佳弘、塩田百々、依田直大) 『舞踊世界紀行』(島田ゼミ 原悠里奈) 『鏡の罪』(山根ゼミ 藤木駿、岩田駿一、岡田胡桃、岡田麻里、茂原大地、林光吉、猪野広樹、小佐野夏実、北村英士) 『わすれもの』(山根ゼミ 谷口達彦、林光吉、赤穂愛、猪野広樹、小佐野夏実、北村英士、早渕萌) 『集団自決~歴史から学ぶこと~ 』(鈴木靖ゼミ 和田望、森井みなみ、斉藤光、向田愛佳子、中島望、加藤侑里、工藤綾子、光山佳絵、吉田達也、林利奈) 『友罪』(鈴木晶ゼミ 王城星海、森田直紀、大場将也、小澤有輝、吉野拓磨、石川真衣、村瀬友希、鈴木花奈、菱木麻佐美) 『鎌倉版、ニッチを探して』(島田ゼミ 富岡恵) 『猫吉親方~またの名を下駄を履いた猫~』(山根ゼミ 早渕萌、谷口達彦、小金井貴文、近藤信太、中野愛夏、大西幸美) 『ある男の不思議な恋物語』(島田ゼミ 池田浩大、菊池岳、依田直大、佐藤薫) 映像ドキュメンタリー『東京のクラブシーン、発展か衰退か』(島田ゼミ 東井勇樹) ミュージックビデオ『Satellite - みなとまち』『ありがとうごじゃいます - DOZ』『Alcohol - CSS (LEGO ver.)』(山根ゼミ 赤穗愛、谷口達彦、早渕萌) 【インスタレーション部門】『青い球体』(熊田ゼミ 仁科瀛、河村愛、小林久美子、櫻井夏紀、白石恵梨、長谷川愛、樋口貴裕、古田佳奈子、山口夏林、平賀愛、西幸乃、岩戸信之介、大隅倖代、窪田寛大、奈良宏美、松原早紀、原萌香、山田泉絵、平山岐映、毛利優萌、蜂屋悠子、若田久枝、森紗紀子) 『アニマ~現実に潜む幻想~』(森村ゼミ 石井秀明、澤登達也、田中翠、鈴木結実、西田鈴夏、楯石洋子) 『いちめんのなのはな』(稲垣・土谷ゼミ 澤田彩香、橋田悟、池田佳穂、大内沙織、石毛卓馬、伊東いちこ、入倉優香、岩佐すみれ、小原卓人、川尻知佳、門脇智恵、竹野真央、永井美優、黛詩織、青木謙祐、石川理恵、柏川千秋、金秋りさ、北圃莉奈子、杉本理沙、羽生早織) 『スペインの歩き方』(田澤ゼミ 菅原麻里奈、脇奈々海、田中亜弥、石橋春菜、石松小百合、岩本みゆき、牛島春、小島彩) 『東京オリンピック(1964,2020)から見る日本社会の光と影』(佐々木一恵ゼミ 米本千夏、松沼春佳、北村恭兵、倉島ひかり、下山惠莉奈、野地沙織、樋口睦晃、江部綾、清水美沙、千葉かんな、内藤秀宜、長尾梨帆、平塚咲希、平安山良志、保坂拓海) 『新しい SA 先を探そう―新興国 SA― 』(輿石ゼミ 池田隼人、久保谷雄真、斉藤 拓、髙橋裕大、本多翔悟、梅野紗衣、大西優輝、小林稜、笹本康貴、鈴木智香、中川卓彌)
著者
Chiaki KITA James K. CHAMBERS Mika TANABE Mitsuhiro IRIE Hiroyuki YAMASAKI Kazuyuki UCHIDA
出版者
JAPANESE SOCIETY OF VETERINARY SCIENCE
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.84, no.3, pp.406-413, 2022 (Released:2022-03-15)
参考文献数
29
被引用文献数
4

Dogs with ovarian papillary adenocarcinoma occasionally present with ascites and/or pleural effusion. These aspirated fluids often contain a large number of cells, and distinction between neoplastic cells and activated mesothelial cells can be difficult. In this study, 7 cases of canine ovarian papillary adenocarcinoma, including 3 with ascites and pleural effusion, were immunohistochemically examined. Ovarian tumor cells were positive for cytokeratin CAM5.2 (CAM5.2), Wilms’ tumor 1 (WT-1) and progesterone receptor (PR) in all 7 cases. A metastatic lesion of the mediastinum in one case was also positive for CAM5.2, WT-1 and PR. Immunohistochemistry on cell blocks obtained from ascites and/or pleural effusion of 2 cases revealed the presence of PR-positive epithelial cells. Whereas, activated mesothelial cells in ascites or pleural effusion collected from dogs without neoplastic lesions were negative for PR. In addition, surface epithelium and subsurface epithelial structures (SES) of normal canine ovaries, that are considered to be the cell of origin for ovarian papillary adenocarcinoma, were also positive for CAM5.2, WT-1 and PR. These results indicate that, together with CAM5.2, WT-1 and PR is a useful diagnostic marker for canine ovarian papillary adenocarcinoma. Expression of PR may be associated with progesterone-dependent nature of canine ovarian papillary adenocarcinoma.