出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.11, no.8, pp.62-66, 2002-09

ランス・アームストロングという名前を聞いたことがあるだろうか。末期ガンの宣告を受けながら、強じんな精神力で第一線に復帰した"奇蹟の自転車レーサー"だ。7月7日から始まった世界的な自転車競技大会「ツール・ド・フランス」では、4連覇を狙う。 その復活を陰で支えてきたのが、シマノである。アームストロングは、ブレーキや変速機などにシマノの部品を採用。
著者
田中 正之 伊藤 二三夫 佐々木 智子 長尾 充徳
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.30, pp.73-73, 2014

現在,日本国内で飼育されているゴリラの人口は,わずか25人である。過去50年以上にわたる飼育の歴史の中で,日本では死産を含めてもわずか14人しか子どもが生まれていないことからも明らかなように,繁殖の失敗が主な原因である。しかし,最近5年間で見ると,5人の赤ん坊が生まれており,改善傾向にある。京都市動物園ではこれまでに,独自に物理的および社会的面からゴリラの飼育環境の改善に取り組んできた。屋外運動場ではゴリラが食べても遊んでも,つぶしてもよいような条件下で多種・多数の植物を植え,生育させてきた。2008年に京都大学との間で野生動物保全に関する連携協定を結んでからは,ゴリラの健康管理の取り組みとして,心音を記録・分析するなどしてきた。<br>ニシゴリラについてより深く理解するために,2010年には京都大学の山極寿一教授の協力を得て,飼育担当者がガボン共和国の国立公園を訪ね,野生ニシローランドゴリラの生態とその生息地の植生を観察する機会を得た。そこで見た野生のゴリラは,日中の多くの時間を樹上で過ごしており,これまでの動物園におけるゴリラ展示方法との違いを痛感した。京都市動物園では新しいゴリラの飼育施設「ゴリラのおうち~樹林のすみか~」を造るにあたり,屋外・屋内に樹上空間を模した複雑な3次元構築物を設けた。来園者は,野生のゴリラのように頭上の空間を移動するゴリラを見ることができる。さらに,屋内には比較認知科学研究のためのタッチモニターを設置した勉強部屋も用意された。来園者はチンパンジー同様にゴリラの知性の展示を見ることもできる。新しい施設は本年4月27日にオープンする。発表では,新施設におけるゴリラの環境利用状況も報告する。
著者
菅原 瑞夫
出版者
日経BP社
雑誌
日経ニューメディア (ISSN:02885026)
巻号頁・発行日
no.1496, 2016-01-18

菅原 権利者に代わって別の者が利用の許諾を与える「強制許諾」の活用が考えられるかもしれない。日本には文化庁長官が利用の許諾を与える「裁定制度」があるが、これとは別の強制許諾の仕組みを作り、裁定制度と並行する形で利用できるようにするという考え…
著者
Shermer Michael
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.10, pp.54-62, 2008-08

7月5日,ツール・ド・フランスが開幕する。9人編成のチームで距離3500km,高低差2000m以上を3週間で走り抜ける,世界最大の自転車レースだ。
著者
谷川 春美
雑誌
崇城大学芸術学部研究紀要
巻号頁・発行日
no.8, pp.113-114, 2015

本稿は、筆者自身が撮影した写真を用いることでできる風景画の表現について考察したものである。写真を一枚の紙媒体として見た時、一瞬でその場にあった風景を切り取れる性質と共に、キャンバスに時間をかけて制作していく過程と対比することで、自身の持つ想像力を表現できる面白さがあると考える。そして、何気ない風景を描くことで普段見過ごしていた新たな発見をキャンバス上にて見出してきた。第一章では、写真を用い風景画を描き始めた二つの経緯を述べている。まず一つ目は、父と姉の撮影した写真に対してどうインスピレーションが湧くのかと、一枚の紙媒体に好奇心と興味を抱いたことにある。二つ目は高校の頃、風景画を描く際に顧問の教師から写真を用いたらどうかと助言を受けたことである。画題として初めて写真を用いることの関心が、大学に入ってからもさらに高まっていくきっかけとなった。第二章では、大学生活での時間的余裕と様相の変わる写真を多く得たことで、写真のよりよい選別方法と、後に風景画作品となる写真の分類とその作品解説を述べている。分類は三つの目安を設け、すなわち、同類の紙媒体の中でも作品になるもの、作品以前に一枚の「写真」として認知するもの、補助的な役割のものの三つである。筆者は選択した写真(L 版[127 mm×89 mm])から、キャンバス画面上へ制作する際は、記憶や体験を体現することも念頭に入れて表現している。撮影した当時の記憶と筆者の心境を含め、写真のイメージがどのように作品の表現へと繋がっていくか、具現化された風景画の画面上を構成するさまざまな形と色彩によって仕上がったかを過去作品を通して見ていく。第三章では、修了制作《帰路に就く》を描くにいたって、当時撮影した時の記憶と体験と共に、卒業制作《白宙夢》の写真上のイメージによる表現についても深く言及している。それは、太陽が光源である《白宙夢》と電灯や信号機の明かりが主となる《帰路に就く》の二作品に共通する光の性質の違いを考察することで、《帰路に就く》の本質を浮き彫りにする。また、元の写真と記憶の結びつきによる色彩の幅が広がる様子を言語化することで、想像の力で補うことができると考えた。目に見えない筆者の体験や記憶を視覚化するには、撮影してから風景画にいたるまでの順序が大事だと言える。それは、実体のない写真画面上のイメージをキャンバスに描くことで、実体のあるものへと変化する過程もまた自身にとって経験になるからである。以上、本修了制作では、写真の発するインスピレーションから作品化していく様相を具体的に考察している。
著者
大薗 博記 吉川 左紀子 渡部 幹
出版者
The Japanese Society for Cognitive Psychology
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.157-166, 2006

進化論的枠組みで顔の再認記憶について検討したこれまでの研究は,人は協力者として呈示された顔より非協力者として呈示された顔をより再認しやすいことを明らかにした(Mealey,Daood,& Krage,1996; Oda,1997).しかし,顔を憶えているだけではなく,その人物の協力性までも記憶されているかは明らかにされてこなかった.本研究では,まず60人の実験参加者に,未知顔の写真を1回限りの囚人のジレンマ・ゲームにおける (偽の) 選択 (協力/非協力) とともに呈示した.そして1週間後,元の写真に新奇写真を混ぜてランダムに呈示し,その顔を1週間前に見たか否かと,その人物と取引したいか否かを尋ねた.その結果,顔の再認課題では,先行研究とは一貫せず,協力者と非協力者の写真は同じ程度に再認された.一方,協力者に対して非協力者に対してよりも,より「取引したい」と答える傾向があった.興味深いことに,この傾向は憶えられていた顔に対してだけでなく,憶えられていなかった顔に対しても見られた.この結果は,潜在的記憶が協力者と非協力者を見分けるのに寄与していることを示唆している.
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.303, pp.60-65, 2001-08

ランドマークタワーをはじめ、クイーンズイーストなど数多くのショッピングモールやホテルが立ち並ぶ、横浜・みなとみらい地区。その玄関口である桜木町駅の反対側、昔ながらの飲食店が軒を連ねる野毛町は、全く異なった庶民的な雰囲気が漂う。 この野毛に店を構えて今年で6年目に入った「麺房亭」は、一見何の変哲もないラーメン屋のような佇い。
著者
井上 光平 浦浜 喜一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア = The journal of the Institute of Image Information and Television Engineers (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.153-156, 2003-01-01
参考文献数
3

SIGGRAPH2001で, Hertzmannらにより発表された, イメージアナロジーという画像変換法のノンフォトリアリスティックレンダリングへの応用を支援するための見本画像の作成法として, エッジを保存する平滑化フィルタの1種であるモードフィルタを利用する手法を提案する.イメージアナロジーでは, 見本画像として元の写真と絵画画像の両方が必要であるが, 絵画画像しかない場合に, それにモードフィルタをかけたものが擬似的な元の写真として使えることを例示する.
著者
坂上 駿仁 重村 哲至
出版者
徳山工業高等専門学校
雑誌
徳山工業高等専門学校研究紀要 (ISSN:24325627)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.13-18, 2016-12-01

It is important for students of computer science cource at the universities to understand the operation principle of the computer systems. In order to understand them, it is preferable to perform practical learning with the system that actually works. So we developed an educational computer of simple hardware configuration called TaC. In this paper, we describe a method for operating the language processor on the small main memory of TaC. We divided the compiler into six modules. Thereby, we describe a reduction method for main memory size consuming at a compile module-divided. Object size of each module is expected to be within 15 kiB.
著者
岩井 四郎 木下 房男 木内 一巳 小松 ★ 仁科 良夫 大木 正夫 島田 安太郎 千村 重平 梅村 弘 阿高 康行 遠藤 輝 藤田 敬 郷原 保真 石橋 俊明 石田 聖 小坂 共栄 熊井 久雄 三上 進 三谷 豊 水野 学 岡部 孝次 酒井 潤一 沢村 寛 下野 正博 新海 正博 杉山 茂 田辺 芳宏 田中 俊広 渡辺 晃二 山下 昇 矢野 孝雄 吉野 博厚
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.7, pp.297-304, 1972-12-25
被引用文献数
8

The Matsumoto Basin Research Group was organized in March, 1971, to clarify the geological history of the Matsumoto Basin. The results of studies obtained during the last year are as follows. 1) A geological map on the Quaternary of the Matsumoto Basin was constructed for the first time. 2) The crystal ash beds in the Nashinoki Loam Formation are correlated to the so-called biotite pumice beds (B_1, B_2, B_3) around Yatsugatake Volcano, while the crystal ash may had been erupted from the volcano around Kumonotaira to the north of Mt. Mitsumatarenge in the midst of the granitic rock area of the Japanese Northern Alps. 5) The Nashinoki Gravel Formation is the products of the first, large scale deposits filling up of the Basin with gravel. It shows that the formation of the Basin set out first in that age. 4) Simultaneously with the accumulation of the Nashinoki Gravel (or the subsidence of the Basin), the Northern Alps began to rise and the peculiar volcano (with the crystal ash) started its activity.
著者
鹿島田 景子
出版者
学習院大学大学院人文科学研究科
雑誌
学習院大学人文科学論集 (ISSN:09190791)
巻号頁・発行日
no.25, pp.237-258, 2016

The Purpose of this study is to fi nd a way of realizing the meaning of a sandplay expression by him/herself. The "story-making approach to Sandplay Therapy" is said to be one of ways to understand the sandplay maker's internal world. But the therapy is typically considered to be a non-verbal technique, therefore there's a possibility that non-verbal world in sandplay is confi ned by expressed words. Recently Sandplay Therapy and Focusing-Oriented Psychotherapy are considered to have similarities. Felt sense and a sense of fi tting to subjective experiences in Sandplay Therapy are said to be nearly equal, so that as a pilot study, Combined Application of Sandplay Technique and Focusing (STF) could be a way of realizing the meaning of a sandplay expression by him/herself without losing the essence of Sandplay Therapy. To clarify the effectiveness and mechanism of STF, the author used 2 questionnaires : ① STAI②generalization of the focusing manner of experiencing in daily life. To investigate a process of STF, 11 graduate students majoring in clinical psychology made sandplay, had a focusing session as test objects, then were interviewed the STF experience. 11 participants had 2 STF sessions. Each sessions were recorded. An examination of the results suggests that STF has the following 6 points. 1) STF is able to decrease state anxiety signifi cantly. 2) STF is able to not signifi cantly, but expectedly increase "generalization of the focusing manner of experiencing in daily life" (total) and 3 factors ("valuing one's experiencing", "criticizing oneself too much", "keeping psychological distance from one's problem"), so STF makes it possible to facilitate generalization of the focusing manner of experiencing in daily life. 3) Each participants had really unique personal experiences through STF. STF is a very effective method to facilitate a sandplay maker's selfawareness, self-understanding and also self-healing, therefore STF is a possible way of realizing the meaning of a sandplay expression by him/ herself and understanding his/her own inner world. 4) STF is easier than the standard procedure focusing. 5) The sandplay expressions in STF sometimes have a role of a "handle" called in Focusing. 6) STF can be a new technique of psychotherapy.
著者
平林 公男 荒河 尚 吉田 雅彦 風間 ふたば 吉澤 一家 有泉 和紀 長澤 和也
出版者
日本陸水学会
雑誌
日本陸水学会 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.69, pp.176-176, 2005

山梨県四尾連湖において、1994年4月から2004年3月までの10年間、動物プランクトンネットによって、水深ごとにチョウ(Argulus japonicus)の浮遊個体数、齢別構成などを調査した。調査期間中、チョウ類が観察されたのは、2000年から2002年の3年間のみで、他の年には、全く発生していなかった。発生ピーク年は2001年で、196.3個体/tであった。夏期の水温の上昇とともに浮遊個体は多くなり、8月にピークが認められた。また、水深2m層で、個体数が多かった。
著者
安達 雅彦
出版者
新見公立大学
雑誌
新見公立大学紀要 (ISSN:21858489)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.171-176, 2015

1979年7 月14日に,愛媛県南宇和郡城辺町の久良湾の水中から,旧日本海軍の戦闘機であった紫電改が引き上げられた。同機は,長崎県の大村基地にあった343航空隊に所属していたもので,1945年7 月24日の出撃後に帰還しなかった6 機のうちの1 機と考えられている。引き上げられた紫電改は,製造元の旧川西航空機株式会社(現在は新明和工業株式会社)で修復され,現在は愛媛県南宇和郡愛南町にある紫電改展示館で展示されている。展示されている紫電改には,兵器としての圧倒的な威圧感がある。と同時に,一人の兵士の墓標でもあることから,その佇まいは厳かである。 本曲は,引き上げられた紫電改の中で戦死した搭乗員への鎮魂歌で,三つの楽章で構成されている。作曲にあたっては,所属部隊の数字の"343"を,E 音→ F 音→ E 音に置き換えて短いモティーフとし,これを基に各フレーズを紡ぎ出した。なお,三つの楽章は,切れ目なく演奏される。 演奏の際には,一時343部隊が置かれていた松山空港・空港周辺の掩体壕跡・引き上げられた紫電改の写真を演奏者の背後に投影するとともに,波音を効果音として用いる。 本曲の初演は,2014年12月13日にまなび広場にいみで開催された照葉樹定期演奏会Vol.25で,作曲者自身により行われた。