著者
笹谷 香織 倉山 太一 村神 瑠美 大高 洋平
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48100195-48100195, 2013

【はじめに、目的】小型加速度計は、歩行周期時間や歩幅などの客観的な指標を精度良く算出することが可能であると報告されており、非拘束で測定場所を選ばない点や、測定の簡便さから、臨床応用の容易な歩行解析機器として着目されている。現在、加速度計はiPhone(Apple社)などの汎用電子機器にも標準的に内蔵されており、これを利用した加速度計測用のソフトウェアも複数存在する。iPhoneによる歩行解析については、加速度のピーク時間より同定される歩行周期時間をはじめとした、時間因子に関わる評価について報告が複数あるものの、重心変位幅など加速度値そのものを利用した歩行評価については十分に検討されていない。そこで本研究では、iPhoneによって計測された加速度値、またこれを利用した重心変位量の妥当性を検討することを目的に、異なる歩行速度における重心位置の加速度と、これを利用し算出した重心変位量について、三次元動作解析装置ならびに、研究用小型加速度計との比較を行った。【方法】対象は健常成人9 名(男性5 名、女性4 名、平均年齢23.3 ± 1.1 歳)とした。第3 腰椎棘突起部を重心位置としてiPhoneをベルトで固定し、同じ箇所に研究用加速度計(DELSYS社)を重ねて貼付し、課題中の加速度を垂直・前後・左右方向で計測した。iPhoneの加速度取得にはiPhoneのアプリケーションである「加速度ロガー(アイム有限会社)」を使用した。また光学式三次元動作解析装置(NDI社製、以下、動作解析装置)の光学マーカーを同じ場所に貼付し、位置情報の計測により各方向における変位量、及び加速度の基準値(実測値)を算出した。サンプリング周波数は100Hzで統一した。測定課題はトレッドミル上での歩行とし、歩行速度[m/min]は20、40、60、80、100 の5 条件とした。解析は、静止立位時の加速度が全方向で0 となるように重力の影響を校正した後、iPhone及び加速度計で取得された40 歩分の加速度データについて、速度別に、研究用加速度計、並びに動作解析装置から得た基準加速度値との相関検定を行った。またiPhoneと研究用加速度計で得られた加速度を積分して各軸における変位量を算出し、動作解析装置の実測値との相関について検定した。データ解析および統計解析にはMatlab 2012aを用いた。有意水準は5%未満とした。【倫理的配慮、説明と同意】本研究は病院倫理委員会の承認を得ており、対象者に研究内容を十分に説明し、同意を得て行った。【結果】iPhoneで計測された加速度は、全方向、全速度条件で動作解析装置の基準値と有意に相関した。相関係数の平均値は、垂直方向では、0.95 ± 0.03、前後方向では0.93 ± 0.07、横方向では0.85 ± 0.07 であった。また同じく研究用加速度計とも有意な高い相関を示した。iPhoneのデータを元に算出された重心変位量については実測値との比較では全方向で相関係数は最大で0.06 であり相関は認められなかった。一方、研究用加速度計とiPhoneの重心変位量については相関係数が0.35 〜0.63と全ての速度で有意に相関した。【考察】iPhoneで取得された加速度は、動作解析装置ならびに研究用加速度計における加速度と高い相関を示した。このことから歩行速度が20 〜100[m/min]の範囲でiPhoneを加速度計として歩行解析に用いることは妥当性があることが示唆された。一方、加速度から計算された重心変位量については、研究用加速度計から算出された重心変位量との相関は高かったが、実測値である動作解析装置の値とは相関が低く、重心変位量の計測に於いてはiPhoneの妥当性は低い可能性が示された。結論としてiPhoneは加速度計の性能としては研究用加速度計と同等であるといえるが、同時に、加速度計が持つ特性である重力加速度の影響を受けることから、重心変位量の計測においては誤差が大きくなることが示唆された。歩行解析に於いて加速度計は体幹や下肢に装着して使用するため、それらの周期的運動による重力方向の変化が、計測される加速度に影響を与える。今後はこれらの性質や特徴を明らかにし、何らかの補正方法を考案することで重心変位量の誤差を低下させる取り組みなど、追加検討を実施したい。【理学療法学研究としての意義】加速度計はiPhone以外にも多くの汎用電子機器に内蔵されており、その普及率は高い。本研究はこれらの機器を利用した歩行評価の可能性を一部示した点において意義があると考えている。
著者
NAGATOMI Akira
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲 (ISSN:09155805)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.538-552, 1977-12-25

The present paper revises the genera Oplodontha and Orthogoniocera from Japan and deals with 4 species of which 1 (belonging to Orthogoniocera) seems to be new to science.
著者
NAGATOMI Akira
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲 (ISSN:09155805)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.377-394, 1977-09-25

The Stratiomyinae of Japan are revised. There are 4 genera and 7 species of which the genera Stratiomys (1 species) and Odontomyia (2 species, of which 1 seems to be new to science) are treated in the present paper.
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.739, pp.14-18, 2003-03-03

材会社が多く,木の街と呼ばれる東京・新木場にある木材商社の本社ビルである。店舗かと見間違える人もいるという,一見オフィスらしくない建物だ。 前面はガラスで,そこに木のパネルをランダムに配している。この板は同社の取引先から提供されたものだ。建物の中に入ると,この木材のすぐ裏にあたる部分は会議室と接客スペースになっている。
著者
平野 邦輔
出版者
日本オーラル・ヒストリー学会
雑誌
日本オーラル・ヒストリー研究 (ISSN:18823033)
巻号頁・発行日
no.7, pp.89-109, 2011-09-10

本稿では、日系アメリカ人がマイノリティとしての自分達の立場を考えた際の「私達」という概念の包括性と境界について考察を行う。特に、全米日系アメリカ人市民協会(Japanese American Citizens League:JACL)の1994年からの同性婚に対する公的な賛成に至った論理展開に注目し、JACL会員、その他の日系人組織の活動家、そしてセクシャルマイノリティの日系人がマイノリティという言葉を考えた際、マイノリティとしての「私達」という概念が、他のカテゴリー集団をどう含むのか、とりわけセクシャルマイノリティの人々の問題をどのように「私達」の問題と考えているのかについて、新しい社会運動の視点から、2008年8月のフィールドトリップで得たインタビューデータとJACL機関紙であるPacific Citizen誌を主に使用し分析を行う。日系人集団におけるマイノリティがマジョリティに受け入れられようと働きかけるとき、マイノリティは既存の概念よりもより包括的な「私達」の概念の代替案を提示する言説戦略を用いて、パラダイムシフトを図る。つまり、周縁に置かれた者ほど、中心に含まれる人々をも含む包括的な「私達」の概念を使用し、中心の人間達の「私達」という概念に訴えかけ、今度は自分達が周縁に置かれないための代替案を提示してゆく。日系人組織内部では、人種・性的指向が、つまり純血/混血・異性愛者/その他の性的指向保持者、の2項対立が、それぞれ集団内部での中心-周縁構造を構成する要素として相互に作用し合っている。日系人集団においては混血であるよりも非異性愛者であるほうが、より周縁に置かれる構図が成立しており、「私達」の概念は、非異性愛者が提示する場合が最も包括的となる傾向がある。
著者
片岡 弥恵子 須藤 宏恵 永森 久美子 堀内 成子
出版者
Japan Academy of Midwifery
雑誌
日本助産学会誌 (ISSN:09176357)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.158-169, 2008

<B>目 的</B><br> 研究目的は,性の健康クラスに参加した母親のクラス前後の気持ちおよび行動について記述することで,クラスに参加した母親と子どもおよび家族にどのような変化があったかを明らかにすることである。<br><B>対象と方法</B><br> 研究デザインは,質的記述的研究であった。クラスに参加予定の母親10名を対象に,クラス前と終了後の2回,半構成的インタビュー法によりデータを収集した。データからクラス前後の変化ととらえられた部分を抽出し,コード化しカテゴリーに分類した。<br><B>結 果</B><br> 母親の語りは,性教育の第一歩,新しい家族を迎えること,家族で迎える出産に分類された。性教育の第一歩として,クラス前の母親は,子どもへの【性に関する正しい知識の伝授】を望んでいたが,性について【どこまで話したらよいかという悩み】を持ち,【子どもに理解しやすい方法の探求】を試みていた。クラス後には,【性について子どもに伝えていく自信】を高め,【子どもの理解への手ごたえ】を得ていた。同時に,自分自身の受けた性教育について振り返り【母親自身が受けた性教育への疑問】を感じていた。新しい家族を迎えることについては,クラス前【上の子どもへの対応の難しさ】を感じ【無理のない弟妹の受入れ】を望んでいた母親は,クラス後に【赤ちゃん返りを受止める】,【子どもの成長の実感】を得ていた。家族で迎える出産に関することでは,【家族で迎える出産への期待】から【子ども立会い出産の準備】がクラスを受ける動機になっており,クラス後は【家族で共有知識を持つ心強さ】を持ち,クラスは【今回の出産に向き合う】契機になっていた。<br><B>結 論</B><br> 上の子どもや家族で迎える出産に向けての母親の気持ちは,クラスの前後で肯定的に変化していたことがわかった。これは,クラスの影響と推測することができる。対象者を増やし,家族への長期的な影響を踏まえてクラスの効果を明らかにすることが今後の課題である。
著者
亀山 純生
出版者
東京農工大学
雑誌
東京農工大学人間と社会 (ISSN:13410946)
巻号頁・発行日
pp.75-93, 1990-03-30

親鸞の「僧に非ず俗に非ず」という自己規定は彼の在家主義の立場を示すものとして有名である。しかし,これを彼の信仰・思想構造に内在させて論ずる者は,実は私自身も驚いたことに,ほとんどない。そして,非僧非俗論の解釈もかなり多様である。別の機会に私はこれをとりあげて,次の7つの解釈類型に整理した。すなわち,I「非偽僧(非-官僧・俗権僧)かつ非在俗=真僧(禿)」論。 II「非真僧かつ非俗権的僧俗=愚禿(偽僧の自覚)」論。III「非俗権=非僧俗」論。IV反出家主義。「非-出家の遁世かつ非-出家即遁世(貧世)=末世の真仏弟子(禿)」論。V「愚禿/非僧非俗」論。VI「不可-僧俗」論。VII「不可僧かつ不可俗=超越的理念(禿)」論。そして,それぞれの意義と問題点を指摘し,これを統一した「親鸞の非僧非俗論」の必要を提起した。本稿は,これをふまえて私なりの積極的解釈の展開を試みることを課題とする。その際の主要な論点-多様な解釈類型の統一の視座-をあらかじめ提示すればこうなるであろう。第1に,親鸞の反権力主義といわゆる旧仏教批判の内在的関係,第2に,このことを主内容とする外的批判と彼の内的批判との内在的関係(愚禿の解釈),第3に,彼の禿の自称と愚禿の自称との関係である。
著者
日下 裕弘 海老原 宏美
出版者
人体科学会
雑誌
人体科学 (ISSN:09182489)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.9-21, 2004-10-30

An attempt was made to consider the mind moments of play world in a case of "making Shinning Mud-Dumpling", from the view point of mind and body theory of Ichikawa Hiroshi in the main. The following conclusions were obtained: 1) In the mind of play world, there were such moments as; (1) drift away from routine to freedom=being absorbed=unification with play object, (2) change in quality of the object, (3) change in relatinship with the object, (4) double existences of the subject, (5) creation of the original play world, and (6) formation of new self-identity. These moments have relations with each other, and existed simultaneously and progressively. 2) Those movements had not been created until through the body of play subject, especially through the "functions of Implexes" as latent possibilities like the five senses and the body senses of underconsciousness.
著者
今井 秀樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告電子化知的財産・社会基盤(EIP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.57, pp.1-8, 2002-06-22
被引用文献数
1

暗号の基本的な機能は守秘と認証であり,それに基づいて,ネットワークにおける情報セキュリティの基盤が構築される.このため,ネットワーク社会において暗号技術の果たす役割は極めて大きい.本講演では,このように重要な暗号技術について,その概要を述べ,ついで,今後の安心できるネットワーク社会形成のために最も重要な課題である暗号評価,長期間安全な暗号,人と暗号の調和に対するソリューションとして,暗号技術評価プロジェクトCRYPTREC,情報量的に安全な暗号システム,およびヒューマンクリプトの三つの話題をとりあげて論じる.The functions of cryptography are confidentiality and authenticity. The information security infrastructure of the network society is constructed on the basis of these functions. Thus cryptographic techniques play very important roles in the modern society. In this talk, after introducing fundamental concepts of cryptology, we discuss three topics, CRYPTREC (national initiative of evaluating cryptographic techniques available for the electronic government), cryptosystems of information theoretic security, and humancrypt, as solutions to important problems of security evaluation, long-term security, and harmonization of cryptography and human beings.
著者
米倉 裕希子 山口 創生
出版者
一般社団法人 日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.26-36, 2016

本研究は,知的障害者のスティグマの特徴および今後の研究動向を明らかにするため,海外の研究をレビューした.PubMedで,「intellectual disability」および「stigma」をキーワードとし,2014年12月までの研究で検索された82研究のうち,関連のない研究を省いた25研究をレビューした.対象研究には,尺度研究,横断研究,介入研究が含まれており,横断研究の対象は知的障害者本人,家族,学生や市民だった.知的障害者の大半がスティグマを経験し,自尊感情や社会的比較と関連していた.家族も周囲からの差別を経験しており,被差別の経験はQOLや抑うつに影響する可能性があった,一般市民における大規模調査では短文事例と障害の認識がスティグマと関連し,介入研究では間接的な接触でも態度の改善に貢献できる可能性が示された.今後は,より効果的な介入プログラムの開発とその効果測定が望まれる.
著者
米倉 裕希子 山口 創生
出版者
一般社団法人日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.26-36, 2016-02-29

本研究は,知的障害者のスティグマの特徴および今後の研究動向を明らかにするため,海外の研究をレビューした.PubMedで,「intellectual disability」および「stigma」をキーワードとし,2014年12月までの研究で検索された82研究のうち,関連のない研究を省いた25研究をレビューした.対象研究には,尺度研究,横断研究,介入研究が含まれており,横断研究の対象は知的障害者本人,家族,学生や市民だった.知的障害者の大半がスティグマを経験し,自尊感情や社会的比較と関連していた.家族も周囲からの差別を経験しており,被差別の経験はQOLや抑うつに影響する可能性があった,一般市民における大規模調査では短文事例と障害の認識がスティグマと関連し,介入研究では間接的な接触でも態度の改善に貢献できる可能性が示された.今後は,より効果的な介入プログラムの開発とその効果測定が望まれる.
著者
相川 正義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波
巻号頁・発行日
vol.93, no.374, pp.33-40, 1993-12-13
被引用文献数
1

1993年9月20日から22日までの3日間、池袋サンシャインシティで開催された1993Microwave Workshops and Exhibition(MWE'93)の概要を報告する。MWEはマイクロ波分野のテクニカルワークショプと技術展示会を一体として毎年開催される。MWE'93のテクニカルプログラムは、基調講演、初学者を対象とした基礎講座(4セッション)、先端技術を討論するワークショップ(一般セッション(9)、パネルセッション(5)、ランチセッション(2))、新製品の技術情報を提供する出展企業セミナーから構成した。技術展示会は、例年同様、マイクロウェーブ展'93とマイクロウェーブUSA'93を併催した。MWE'93の参加登録者数は約4200名であり、予想を上回る盛会の裡に終了した。
著者
デレック スミス ピーター レガット
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
産業医大誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.137-150, 2005
被引用文献数
1 2

オーストラリアの産業医学は前世紀の後半に, 種々の社会的, 政治的, 経済的変化により整備されて来た. 1970年代前半における製造業の全体的な減少と賃銀の増加の抑制が労働組合に, 職場環境のようなより広い社会的問題に注意を向けさせることとなった. オーストラリア社会の変化は, 反戦行動, 環境保護団体, 女性団体のようなこの時期におけるより広い社会的圧力に影響を受けた. 産業医学に対する関心は1970年代に開始された正式な教育とともに次第に高まり, 第3次のコースの数は1980年代を通して急速に増加した. 産業医学と労働者の補償制度は, 20世紀の後半期に同じように発展した. オーストラリアにおける職場環境と安全は, 自己管理の理論に基づいており, 雇用者, 労働組合, 政府機関からなる3部門モデルにより調整されている. 我々の産業医学のレビューパート1において, 我々は1788年から1970年のオーストラリアの産業医学の発展の歴史について概説した. この論文パート2において, 我々は1970年から2000年のオーストラリアの産業医学の発展の歴史について述べた.
著者
青井 良平 清水 茂雅 山崎 浩司 澤辺 智雄 川合 祐史
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.483-489, 2011-10-15

ECO636プローブは <I>E.coli</I> と <I>Shigella</I> 属に対して特異性を示した.汚染指標として <I>E. coli</I> を検出するためのFISHFC法におけるマイクロコロニー形成のための培養時間はSEL液体培地で7時間が最適であった.<BR> <I>E. coli</I> 新鮮培養菌を用いた FISHFC 法と平板塗抹法での生菌数には有意差は認められず(<I>p</I> >0.05),さらに,<I>E. coli</I> を接種した食品サンプル(8種類)からの検出でも,FISHFC 法と平板塗抹法での生菌数値に有意差は認められなかった.<BR> したがって,本研究で設計した ECO636 プローブを用いた FISHFC 法による <I>E. coli</I> の定量検出法は,培養時間7時間およびFISH操作2時間の合計9時間で,<I>E. coli</I> を平板塗抹法と同等の精度かつ迅速に検出·定量できる方法であり,汚染指標としての <I>E. coli</I> 定量検出に有用な方法であることが明らかとなった.