著者
有馬 昌宏 森田 勝弘 徐 娜
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.145-148, 2014 (Released:2014-08-06)

戸籍および住民基本台帳に関する情報システムは住民生活に密接にかかわるものでありながら、東日本大震災においてその脆弱性が問題として顕在化した。われわれが2011年の1月から2月にかけて実施した全国の1,747の市区町村を対象とした住民関連情報システムの実態調査では、住民関連情報システムのバックアップ体制おび共同化に向けての意識が自治体種別によって異なることが明らかとなっている。本研究では、このバックアップ体制と共同化への意識の違いを、人口規模、財政力、地域特性などの観点から定量的に分析し、今後の自治体の住民関連情報システムの在り方についてについて検討する。
著者
金 玄辰
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.82-89, 2012 (Released:2012-04-09)
参考文献数
29
被引用文献数
1 1

本稿では,日本との比較の観点からイギリス,オーストラリア,韓国,香港における地理カリキュラムを分析した.その結果,1)概念・主題中心の地理カリキュラムの構成が主流であること,2)学習方法においては地理的探究に基づく学習,ならびに地理的技能としてのICT活用を強調していること,3)価値・態度においては,持続可能な社会を形成するために市民的資質の育成を目指していること,という3点を地理教育の世界的動向として挙げることができた.
著者
志村 喬
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.1-2, 2012 (Released:2012-04-09)
参考文献数
1
著者
高山 範理 筒井 末春 中野 博子
出版者
日本心身健康科学会
雑誌
心身健康科学 (ISSN:18826881)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.2_42-2_51, 2010-09-10 (Released:2010-12-10)
参考文献数
20
被引用文献数
1

本研究では,近年,新たなストレス解消方法として期待されている森林浴に着目し,利用者の個人特性が,オンサイトにおける森林浴から享受される心理的な癒し効果(森林浴効果)に,どのように反映されているのかについて明らかにすることを研究の目的とした.まず,二十代の男子学生を調査対象者とし,4種類の調査票を用いて個人特性(17指標)の調査をおこなった.次に,POMS(6尺度)を用いたオンサイトの森林浴実験をおこない,森林浴効果を調査した.その後,個人特性の17指標とPOMSの6尺度の間で,相関分析および2群(個人特性の各指標の得点によって「高群」あるいは「低群」に分類)による対照分析をおこなった.その結果,森林浴の前後で「活気」および「疲労」尺度などに気分の改善効果がみられた.また,相関分析および対照分析の結果から,“神経症傾向”および“失敗に対する不安”と「怒り─敵意」との間に,“外向性”および“行動の積極性”と「活気」との間に,それぞれ有意な負の相関が確認された.さらに,歩行活動によって個人特性の各指標と「怒り─敵意」尺度との間に,座観活動によって各指標と「活気」および「疲労」尺度との間に,相対的に高い相関関係があることが確認された.本研究の結論として,(1):調査地の森林には森林浴効果があった(2):森林浴は,特に神経症傾向や失敗に対する不安感が高い人,あるいは外向性や行動の積極性の低い人により効果的であった(3):(2)のような人々は,森林内をゆったりと散策することで,通常の人よりも,より「怒り─敵意」の感情が沈静化し,よりリラックスした心理状態になることなどが示唆された.
著者
坂本 真紀
出版者
日本心身健康科学会
雑誌
心身健康科学 (ISSN:18826881)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.88-96, 2008-09-10 (Released:2010-12-04)
参考文献数
22
著者
松本 幸子 小岩 信義 久住 武
出版者
日本心身健康科学会
雑誌
心身健康科学 (ISSN:18826881)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.1_39-1_45, 2010-02-10 (Released:2010-09-28)
参考文献数
17

看護学校に在籍する学生(看護学生)が看護教育を受ける中でつまずく要因には,看護学等の基礎学力の問題だけではなく,患者を中心とした周囲の人々の気持ちを理解する等のコミュニケーション能力の低下が存在すると考えられる.そこには知能指数,すなわちIQ(Intelligence Quotient)に加えて,ダニエル・ゴールマンが提唱したEQ(Emotional Intelligence Quotient,感情知能指数)も関係していると考えられる.そこで本研究では看護学生のEQを調査し,看護教育のあり方について検討した.EQの調査は,A専門学校の看護学生281名を対象に,高山簡易版EQテストを用いて質問紙によりアンケートを行った.EQを構成する4つの要素(感情の「識別」,「利用」,「理解」,「調整」能力)それぞれの得点(各要素:6~30点)と4つの構成要素の得点を合算したEQ合計得点(24~120点)について検討した.EQ合計得点は学年別でみると,新入生がもっとも高く,次いで3年生,1年生と続き,2年生が最も低かった.学年枠をはずして年齢とEQ合計得点との関係を検討したところ,両者の間に関連性は認められなかった.また,EQの4つの構成要素の得点を比較すると,各学年とも「識別」が最大で「利用」が最小値で,「識別」と「利用」の値の間には有意の差を認めた.EQの各構成要素の値の間には強い正の相関関係を認めた (r=0.63~0.83).EQ合計得点と4つの構成要素の関係では,「利用」が最も強い関連性を示した (r=0.89).以上のことから,看護学生のEQを高めるには,合計得点が最も低かった2年生への教育,さらに各学年とも低値を示した感情の「利用」を高めるような教育が必要になると考えられる.また,EQの各構成要素間の相関が高いことや,各構成要素とEQ合計得点との間に強い相関を認めたことから,看護学生が自らの得意とする感情の要素を学習することで他のEQの要素と総合的なEQを高めることが可能であると考える.
著者
植田 昌治 久住 武 大谷 純
出版者
日本心身健康科学会
雑誌
心身健康科学 (ISSN:18826881)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.1_30-1_38, 2010-02-10 (Released:2010-09-28)
参考文献数
9
被引用文献数
1

高所不安による立位保持への影響を確認するため,健常成人男性31名を対象に,高さ1mテーブル中央上と,通常時の立位保持60秒間の足圧中心値測定を行った.加えて不安を惹起する原因の所在が異なることによる立位保持への影響の違いを確認するため,高さ1mテーブル上で,対象者の前・後・左・右側がテーブル縁に近くなる位置で足圧中心値測定を行った.また対象者に生じた不安と足圧中心値との相関を確認するため,STAI(状態─特性不安検査)等を用いて不安評価を行った.その結果,開眼状態では,テーブル中央時の総合プレート値での総軌跡長などが,通常時に比べて有意な減少を認めた.またテーブル上で立つ位置を変えて実施した足圧中心値測定では,開眼状態では後不安時の左プレート値・右プレート値の前後方向軌跡長などが他の場面に比べて有意な増加を認めたことより,高所不安により足関節底屈筋などに反射的な収縮が生じ,協調的な姿勢保持が阻害されたこと,後方向への転落防止のためには前足部が有効に機能できず不利なこと,転落方向への視覚情報がなく,後方への転落は危険であるとの認識から不安が増大したことなどが関与したものと推測された.またSTAI特性不安得点と後不安時の右プレート値の左右方向最大振幅などとの間に有意な負の相関を認めた.特性不安の大きい者ほど右足の側方の動きが減少することより,初めて動作練習を行う不安になりやすい傾向であると認識した患者には,右足の側方への動的な反応を要求する場面を設定し,運動学習を行わせる必要性が示唆された.
著者
松下 一徳 真野 隆充 堀永 大樹 森 悦秀 村松 慶一 田口 敏彦 上山 吉哉
出版者
山口大学医学会
雑誌
山口医学 (ISSN:05131731)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2+3, pp.43-47, 2008-06-30 (Released:2008-07-22)
参考文献数
10
被引用文献数
1

近年,口腔腫瘍切除後の顎欠損による咬合機能ならびに審美性の回復にインプラントが用いられるようになった.われわれは,腓骨による下顎骨再建後にインプラント義歯を用いて咬合機能の回復を行った1例を報告する.42歳の女性が左下顎歯肉の腫脹を主訴として平成16年当科を紹介受診した.左側下顎骨エナメル上皮腫の診断により,下顎骨区域切除後,血管柄付き腓骨皮弁による顎骨再建を行った.術後13カ月に再建用プレートを除去し移植骨にインプラント一次手術を行った.インプラント二次手術後,インプラント周囲炎が認められたため,口蓋歯肉をフィクスチャー周囲に移植し,付着歯肉を形成した.上部構造として磁性アタッチメントを利用したオーバーデンチャーを作製し,咬合機能の回復を得た.
著者
石崎 研二
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.65, no.10, pp.747-768, 1992-10-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
51

本稿は,立地-配分モデルを用いてクリスタラー中心地理論における供給原理の定式化を試みるものである.クリスタラー中心地理論では, (a) すべての消費者がすべての財を入手しうる, (b) 財は中心地によって包括的に保有されるという2つの制約条件,および財の到達範囲の概念を鍵として中心地システムが構築される.こうした特性は,立地-配分モデルにおけるカバー問題としての性格を有している.そこで本稿では,供給原理を集合カバー問題として定義し,理論の仮定を便宜的に満たした仮想地域にモデルを適用した.その結果,階層を下位から上位へと構築する方法では,モデルは供給原理に基づく中心地システムを正しく導出するものの,逆の構築方法では異なるシステムを導いた.ゆえに後者の方法については,さらに,最適な階層構造の形成を加味した配置原理の解釈が必要となることが,両構築方法の結果の比較より示唆される.
著者
木下 晴都
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.405-409, 1981-08-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
7
被引用文献数
2

モルモットの坐骨神経を切断して, 1~2週間経過した後の腓腹筋では, 強縮後減弱した短縮高の回復過程に対する施針の促進作用は出現しなくなった.このように除神経によって針効果が消失したことは, 強縮後の減弱した短縮高回復を促進する針の作用は, 軸索反射によることの一つの確証となる.強縮後の短縮高の回復過程を指標として, 施針刺激の条件を検索した結果, 3mmの浅刺では施針の効果は出現せず, 10mmの深刺で効果が現れた.施針の数を1本としても, 3本としても, また針の太さを0.65mm, 0.25mm, 0.13mmとしても, あるいは針を20分間刺しておく置針としても, 直ちに針を抜く単刺としても, 針の強縮後の減弱した短縮高の回復促進作用には変化はみられなかった.なお強縮前に施針した場合には針作用は出現しなかった.
著者
押味 和夫
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.958-961, 1994-06-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
5
被引用文献数
4

末梢血中の顆粒リンパ球が2000/μl以上に増えている疾患を顆粒リンパ球増多症(GLPD)と呼ぶ.ただしウイルス感染による一過性の増加を除く, GLPDは, T細胞が増えるT-GLPDと, NK細胞が増えるNK-GLPDに分けられる. T-GLPDが多い. T-GLPDでは赤芽球癆による強い貧血が合併することがあるが,シクロホスファミドが著効を示す. NK-GLPDには,急性に経過し腫瘍死する予後不良の亜型もある.
著者
益岡 了 谷本 尚子 尾崎 洋 池田 岳史 川合 康央
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.11, 2014 (Released:2014-07-04)

フレンチトーストピクニックは、2000年金津創作の森美術館で開催された今村幸次郎氏の作品展の関連企画として開始された。車を中核としたイベントは国内各地で頻繁に実施されているが、当時福井県内では大規模な開催例が無く、他の地域の同類のイベント実績を参考にしながら、より文化政策と適合しつつ地方振興としての側面を強調した運営が決定された。 第一回開催は、創作森美術館開館以来、最大の入場者数の動員が見られた。参加者・スタッフの感想も概ね好評であり、圧倒的な来場者数や地域振興の意義が評価され、以降の毎年開催が終了直後に決定された。 僅かな予算と限られた有志の協力で15年以上に渡って数千人規模のイベントを継続できたことは、美術館・施設の有効活用だけでなく、地域全体へ波及と活性化との視点からも注目できる。 現在では、旧車の同乗走行会も実施され、これは年少から壮年まで参加者に好評であり、文化遺産の学習体験の機会とも考えられる。希少車の実走行を含めた展示は注目され、雑誌や新聞、テレビの取材も増えた。この様に北陸地域の車文化を全国に伝え、活気ある交流の場として、地域振興の舞台として、その存在が知られつつある。
著者
Hideo Shiogama Masahiro Watanabe Yukiko Imada Masato Mori Youichi Kamae Masayoshi Ishii Masahide Kimoto
出版者
(公社)日本気象学会
雑誌
SOLA (ISSN:13496476)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.122-126, 2014 (Released:2014-08-02)
参考文献数
35
被引用文献数
8 39 1

A severe heat wave occurred in the southwestern United States (US) during June and July 2013. To investigate the effects of natural variability and anthropogenic climate change on this event, we generated large ensemble simulations of possible weather using the MIROC5A climate model forced by “historical external forcing agents, sea surface temperature (SST) observations and sea ice (SIC) observations” both with and without human influence. It was suggested that both the anthropogenic warming and an atmospheric circulation regime related to the natural variability of SST and SIC made the heat wave event more likely. On the other hand, no significant human influence was found in atmospheric circulation patterns. These results were robust for two different estimates of anthropogenic signals on SST and SIC.
著者
勝 野吏子 鈴村 崇文 山田 一憲 中道 正之
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 (ISSN:09124047)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.163-172, 2014 (Released:2014-08-02)
参考文献数
21
被引用文献数
4

Here, we have reported two cases of diurnal stillbirths in free-ranging groups of Japanese macaques (Macaca fuscata), Arashiyama and Koshima groups. One infant was born prematurely and in breech position, while the other seemed to be a full-term infant born in front position. The two mothers had little interaction with other members of the group throughout parturition. The group members, except for juveniles, also showed little interest in the mothers. The mother of the infant born in the breech position licked the body of the infant, as in the case of live births. Moreover, both mothers carried the infants ventrally. However, the two mothers also showed behaviors that were different from those usually observed after a live birth. The mother of the infant born in breech position tore parts of the infant's skin and ate them. The other mother dragged the infant by grabbing the umbilical cord. Previous studies have reported that mothers carry infants that died after birth, but it was unclear whether interactions with live infants were required for such maternal behavior. Our observations suggest that some maternal behaviors can be observed even when the infants die before parturition. At the same time, the cases reported by us show the possibility that infants born dead may influence the expression of certain unusual behaviors.