著者
磯部 祥子 加賀 秋人 手塚 あゆみ 石川 吾郎 中村 俊樹
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学研究 (ISSN:13447629)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.21-26, 2016-03-01 (Released:2016-03-25)
被引用文献数
1
著者
宮崎 慎一 野田 裕之 森田 照美 甲斐 弦 大廻 あゆみ 小林 富成 長嶋 茂雄 高橋 雅春 水尾 仁志 岡本 宏明
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.606-613, 2016-11-20 (Released:2016-11-29)
参考文献数
26
被引用文献数
3

鳥取県の山間部に居住する92歳の一人暮らしの男性が急性E型肝炎を発症した.患者には海外渡航歴や輸血歴はなく,発症前3カ月以内の豚レバーやホルモン,猪や鹿などの動物の肉や内臓の喫食歴,魚介類の生食の既往も無かった.しかし,7~8年前から猪胆(乾燥した猪の胆囊)を猟師より入手し,胆囊粉末を冷水に溶き,その胆汁液を生薬として飲用していたことが判明した.飲み残しの胆汁液はなかったが,保管されていた猪胆18個中7個からHEV RNAが検出され,患者から分離された3a型HEVと塩基配列が99.8%一致するHEVが同定された.加えて,リン酸緩衝液で溶出した10%胆汁液のHEV RNAタイターが4.6×105 copies/mlに達するものもあり,猪胆からの感染が強く疑われた.猪の肉やレバーの喫食後のE型肝炎症例はこれまでに多く報告されているが,猪胆が感染源と考えられる症例の報告は今回が初めてである.
著者
市川 あゆみ 市村 卓也 中村 明弘
出版者
愛知県農業総合試験場
雑誌
愛知県農業総合試験場研究報告 = Research bulletin of the Aichi-ken Agricultural Research Center (ISSN:03887995)
巻号頁・発行日
no.38, pp.175-180, 2006-12 (Released:2011-01-18)

遺伝子診断による性判別法の文鳥への利用を目的として、鶏及び他の鳥類において性判別の報告があるプライマー、鶏W染色体特異的繰返し配列Xho領域を標的とする2種類と、鳥類の性染色体上に存在するCHD(chrcmo-helicase-DNA binding proein)遺伝子を標的とする5種類について検討した。その結果、文鳥ではXhoに関してはDNAが増幅されず判別不可能であったが、CHDに関しては、複数のプライマーでDNAの増幅が認められた。そのうち3本のプライマーを用いた方法(Ellegren 1996)で性特異的なバンドが検出され、性判別が可能であった。この方法はスズメ目のシロエリヒタキ(collared flycacher)のCHD-Wの配列を基に設計されたプライマーを用いたものである。また、材料とするDNAの安全で簡便な採取方法を検討したところ、爪から採取した少量の血液から判別に必要なDNAを抽出することができ、4週齢以降の個体での性判別が可能となった。
著者
森 あゆみ
出版者
群馬県畜産試験場
雑誌
群馬県畜産試験場研究報告 (ISSN:13409514)
巻号頁・発行日
no.11, pp.19-21, 2005-03

平成4年に認定を受けた本県系統豚グンマLは平成15年度をもって系統豚としての維持に係る研究を中止した。こうした背景ではあるが、斉一性のある優良な形質をそなえたランドレース種の貴重な資源として、今後も血統は維持していくこととなった。少ない飼養頭数では近交係数、血縁係数が上昇する。そこで、凍結精液を使用することにより、平均近交係数、平均血縁係数を平成13年度の数値に戻すことができることがわかった。その結果、母豚11頭のうち7頭が受胎分娩し産子を得ることができた。また、現在現場直接検定を行っているところである。
著者
山田 あゆみ 田尾 龍太郎
出版者
園芸学会
雑誌
Journal of the Japanese Society for Horticultural Science (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.133-138, 2007-04
被引用文献数
3 12

6 倍体のカキ (<i>Diospyros kaki</i> Thunb., 2n = 6x = 90)'藤原御所'実生にみられる倍数性変異の原因を明らかにするため,2004年と2005年に'禅寺丸'の還元花粉 (3x) と非還元花粉 (6x) を選別して受粉した.8 月中旬に未熟果を採取し,正常に発達した種子から胚を取り出し救助培養を行った.種子中の胚乳の倍数性と胚培養により得た実生の倍数性をフローサイトメトリーにより測定した.また,数個体の実生については,根端細胞の染色体数を数え倍数性を決定した.その結果,還元花粉受粉区の種子は正常な 6 倍性の胚と 9 倍性の胚乳を含んでおり,一方,非還元花粉受粉区ではほとんどの種子が12倍性の胚と18倍性の胚乳を含むことが示された.これらの結果から,'藤原御所'では 6 倍性の極核 2 個と 6 倍性の卵を含む胚のうが形成されており,非還元性の胚のうが存在する可能性が示唆された.還元花粉受粉区では 9 倍性の胚乳を含む種子のみが発達し,一方非還元花粉受粉区では18倍性の胚乳を含む種子のみが正常に発達する理由について考察した.<br>
著者
伊勢 雄也 萩原 研 齋藤 節生 本城 和義 宋 静香 加藤 あゆみ 片山 志郎 西澤 健司 平野 公晟 吉行 俊郎 木山 輝郎 三橋 恭子 亀井 美和子 白神 誠
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.124, no.11, pp.815-824, 2004-11-01
被引用文献数
1 1

米国では1983年よりMedicareの入院医療費の支払い方法として,医療費の診断群別定額支払い制度(Diagnosis Related Group/Prospective Payment System;DRG/PPS)が導入されているが,わが国でも平成15年4月より診断群分類(Diagnosis Procedure Combination;DPC)に基づく包括支払い制度が大学病院,国立がんセンター,国立循環器病センターなどの特定機能病院計82施設での入院医療において開始された.その結果,入院患者の在院期間の短縮と入院費用の削減並びに患者満足度の向上などを目的として,クリニカルパス(Clinical Pathway;CP)が日本の医療においてさらに注目されるようになった.日本医科大学付属病院(以下「当院」という)では1998年に「CP研究会」が設立され,患者ケアを医療スタッフがチームとなって行うシステムの構築を検討してきた.1)薬剤部では,その中でも胃癌の切除術患者CPに積極的に携わり,同CPに薬剤管理指導業務を導入することによる有用性並びにその費用対効果についての検討を行い,数多くの知見を得ている.
著者
藤田 あゆみ 荒武 憲司 皆川 雄郷 西田 武司 田中 仁 友尻 茂樹 原 健二
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.9, pp.811-816, 2010-09-15

近年精神科領域では,定型抗精神病薬に代わって錐体外路系副作用の少ない非定型抗精神病薬の使用が目立つようになってきた。これに伴い自殺企図目的で非定型抗精神病薬を含む薬物の過剰摂取により救急搬送される症例が増加してきている。我々は非定型抗精神病薬であるQuetiapineによる急性医薬品中毒を経験した。症例は精神科通院中の40代の女性で,来院時,循環動態不安定で全身性強直性痙攣を伴う意識障害を呈していた。持参された薬剤の空シートからQuetiapine 8,700mgを大量摂取していた可能性が示唆された。Quetiapine単独服用と考えられ,各種の中毒症状を呈していた。服用量は中毒量を超えるものと推測され,初療にて胃洗浄および活性炭投与を行った。輸液療法を施行するとともに集中治療室にて呼吸・循環管理を行い,第3病日に意識レベルおよび全身状態の改善を認めたため退院となった。我々は,来院時の血清,尿などの生体試料を凍結保存し,レトロスペクティブに分析を行うことができた。一般病院の臨床の現場では,通常簡易な尿中薬物スクリーニング検査キットおよび服用歴から急性中毒を疑うが,Quetiapineは簡易キットでは検出不可能である。Quetiapineは2001年に発売された新規薬剤であり,国内外で死亡例の報告も散見されるようになってきている。分析にてQuetiapine同定を行うことで確定診断に至ることができ,また迅速な確定診断が治療方針の決定に有用であることが示唆された。
著者
飯田 明由 小久保 あゆみ 塚本 裕一 本田 拓 横山 博史 貴島 敬 加藤 千幸
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.73, no.732, pp.1637-1646, 2007-08-25 (Released:2011-03-03)
参考文献数
10
被引用文献数
4 1 7

The aim of this investigation is to understand the generation mechanism of aero-acoustic feedback noise radiated from rear-view mirrors. In order to clarify the relationship between the velocity fluctuation and radiated noise, correlation in terms of aerodynamic noise and velocity fluctuations were measured in a low-noise wind tunnel. The experimental results showed that noise level of the tonal-noise depended on the ratio of the height of the bump to the thickness of the boundary layer. Strong tonal-noise was generated when the height of the bump was almost equal to 40% of the height of the boundary layer. The tonal-noise level also depended on the length between the trailing-edge of the bump and the edge of rear-view mirror. The frequency of the tonal noise can be calculated by modified Rossiter equation. The tonal-noise was disappeared in the case of the bump was placed at separated boundary layer. It revealed that the seed of the tonal noise was small disturbances generated by the bump on the surface of the rear-view mirror.
著者
宮本 俊和 濱田 淳 和田 恒彦 寺田 和史 市川 あゆみ 鍋倉 賢治
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.939-944, 2003-09-20
被引用文献数
7 3

円皮鍼と装丁を同様にした鍼のない偽円皮鍼(プラシーボ鍼)を使用し,マラソンレースに参加した選手の筋痛と血清クレアチンキナーゼ値(以下CK値),筋硬度に対する円皮鍼の効果を二重盲検ランダム化比較試験により検討した。対象はマラソンに初めて参加する15名の大学生とし施術,検査,データの解析に関わらない者が無作為に割付けした。円皮鍼またはプラシーボ鍼は下肢の経穴8箇所に,マラソンスタート前に貼付し,5日後に抜去した。測定項目は,筋痛のVisual Analogue Scale(以下VAS),CK値,LDHアイソザイム,立位体前屈,筋硬度とし,マラソンスタート前,ゴール後,5日後に測定した。その結果,1 円皮鍼はマラソン後の筋痛を軽減させた。2 CK値とLDHアイソザイムのLDH4,LDH5は,マラソンゴール後に上昇したが,円皮鍼の効果はなかった。3 立位体前屈は差がみられなかった。4 筋硬度は,外側広筋と内側広筋で増強したが,円皮鍼の効果はみられなかった。
著者
阿南 あゆみ 竹山 ゆみ子 永松 有紀 金山 正子
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.385-393, 2005-12-01
被引用文献数
3

本研究は, 児の主たる養育者である母親の対児感情に影響をおよぼす要因を明らかにすることを目的として, 産後入院中の母親185名に妊娠中の出産に対する希望の有無や, 出産時の「嬉しかった事」「嫌だった事」や出産時に感じた事などと対児感情との関連を, 無記名自記式質問紙調査として行った.データの統計的解析にはSPSS 12.0J for Windowsを使用し, 対児感情得点と設問項目の関連をマン・ホイットニーのU検定およびクラスカル・ワーリスの検定を行い解析した.その結果, 対児感情に影響をおよぼす要因は, キーパーソンの存在がいること, 妊娠中に具体的なバースプランを持つこと, 望まれた妊娠であること, 母親が納得のいく出産であることなどが明らかになった.今回の結果より, 思春期教育や受胎調節指導の重要性や, 母親を支えるサポート体制の確立, 出産をする場である医療機関における妊娠中から産後にかけての一貫した支援が重要であると考える.
著者
水本 光美 福盛 壽賀子 高田 恭子 福田 あゆみ
出版者
北九州市立大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2005

研究最終年度である本年度の以下の研究は、ほぼ計画通り進行した。(1)データ収集と分析の補完 (1)ロールプレイによる20代前半と40代の女性同士の会話(2)放送中の外国ドラマ(吹き替え)(2)ジェンダー・フィルタの類型化 (1)脚本家へのアンケート調結果の分析(2)(1)に潜むジェンダー・フィルタの分析(3)研究成果発表:論文3稿・国際シンポジウム発表1件過去2年間の研究成果と今年度の調査結果を比較分析し考察することにより、次の点を豊富なデータにより実証出来たことは、社会言語学、メディア言語研究において、学術的にも大いに意義のあることであり、その点で、今後の研究の発展に貢献することが期待される。(1)テレビドラマに見られる自己主張の場で突如、若い女性が女性文末詞を使用する傾向は、実際の若い世代の女性たちの会話には認められない。(2)現代の若い世代の女性とテレビドラマの中の同世代の登場人物との女性文末詞使用状況には、明確な差が存在しているが、脚本家の3分の2近く(61%)が実際に話されているかどうかより、登場人物のキャラクターが伝わりやすい話し方、および状況設定に合わせて話し方を選択している。(3)脚本家は現実より登場人物のキャラクターや状況を重視した言葉遣いを選択し、キャラクターのデフォルメの道具として意識的に女性文末詞を用いている。(4)(3)は意識的、無意識的に拘わらず、脚本家のジェンダー意識によるところも否めない。(5)20%の脚本家は、現実社会における女性文末詞使用の世代変化を認識し、自身のドラマには現実を反映させている。
著者
堀野 あゆみ 時井 真紀
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.6, pp.1-3, 2014-07-26

妖怪は日本人に親しみがある存在である.その妖怪を取り巻く背景として,歴史,地理,風習,宗教観等を学ぶことで,日本の文化を知り,異文化理解に貢献できるのではないかと考えた.そこで,情報学の観点から,「日本の文化を新しい形で発信する」 ことを目的に拡張現実感 (Augmented Reality: AR) 技術を用いた複数人で学ぶシステムを提案する.妖怪を案内人として,日本を旅するシステムを通して,学校教育で学んだ知識を体系立てて学び直し,日本の文化への興味関心を促進させる.Japanese have been familiar with Yo-Kai. There are some researches about Yo-kai in historiography, geography, folklore and so on. We think that learning about Yo-kai helps to understand Japanese culture, leading to the cross-cultural understanding. From the point of view of Informatics, we suggest the system using Augmented Reality (AR) to learn Japanese culture by a small group. In the system users travel around Japan as they pursuit Yo-Kai. They relearn the knowledge that they have already studied at school from the various aspects, which, we expect, makes them interested in Japanese culture.
著者
松山 あゆみ
出版者
京都大学大学院人間・環境学研究科
雑誌
人間・環境学 (ISSN:09182829)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.11-24, 2010-12-20

ジークムント・フロイト(1856-1939)の初期の草稿である「心理学草案J(1950 [1895]) は再評価されているが,それに対し,その他の初期の草稿には,いまだ十分な光があてられておら ず,正確な読解すらほとんどなされていない.本稿では,メランコリーというテーマに着目し,晦 渋な初期草稿のうちの一つ,草稿GIメランコリーJ(1895)を取り上げる.フロイトがメランコ リーを主題として扱ったのは,この草稿以外には,メタサイコロジー諸編のー論稿「喪とメランコ リーJ(1917 [1915J) だけである.両者には約20年もの歳月の隔たりがあるにもかかわらず, リ ビード経済論的見地から両者を比較してみれば,メランコリーに対するその基本的見解はほとんど 一致している.これを明らかにすることにより,精神分析理論に対する草稿G のリビード論的意 義を見出すことが本稿の狙いである.