著者
内田 あゆみ 陶 慧 荻原 淳 松藤 寛 太田 惠教 櫻井 英敏
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.549-558, 2008-11-15 (Released:2008-12-31)
参考文献数
23
被引用文献数
4

イヌリン含量の高いジャンボリーキの生理学的機能を調べるため,ストレプトゾトシン(STZ)誘発糖尿病ラットの血糖値および血液生化学的指標とアセトアミノフェン(AAP)投与により発生する肝障害に対するジャンボリーキの凍結乾燥粉末(イヌリン含量60%)(PSII)の影響を検討した.最初の実験ではPSIIをラットのSTZ(60mg/kgbw)処理の1週間後から,2週間投与した.糖負荷試験は7日目と14日目に行った.血液の生化学的指標は14日目に測定した.2番目の実験では2週間,PSIIを投与した後にAAP(500mg/kgbw)を投与し肝障害を発生させた.投与24時間後に肝障害の指標である血中ASTとALTの活性を測定し,また摘出した肝臓の病理組織学的検査を実施した.最初の実験の糖負荷試験において,1日あたり8.3g/kg(イヌリンとして5.0g/kg)のPSIIの投与により食後血糖値の上昇は抑制されることが確認された.血液の生化学的指標において,総コレステロールとトリグリセリドはSTZ処理により上昇したが,PSIIの投与によりSTZ無処理の値以下に低下した.またASTとALTの活性に低下傾向が観察された.第二の実験において,ASTとALTの活性は低下し,肝臓の壊死と空腔は抑制され,PSIIの肝障害保護作用が確認された.
著者
カノム モサマット ナズマナラ 吉岡 あゆみ 高村 仁知 的場 輝佳
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.683-690, 2000-08-15
被引用文献数
1

バングラデシュの伝統的半発酵魚製品チャパ・シュトキの貯蔵安定性について検討した.バングラデシュの冬と夏にあたる温度20°Cおよび35°C, 湿度40%および80%の条件下で3ヵ月間貯蔵を行った.脂肪酸組成は貯蔵によりほとんど変化しなかった.貯蔵前のカルボニル価(COV)は28.4, チオバルビツール酸反応性物質(TBARS)値は36.1であったが, 3ヵ月貯蔵後では, いずれの条件下でも大きな変化はなく, COVは19.8〜22.0, TBARS値は31.4〜36.4であった.これらの結果からチャパ・シュトキは酸化劣化をほとんど受けないことが明らかとなった.また, チャパ・シュトキの非常に濃い溶液を用いても変異原性は認められなかった.チャパ・シュトキのラジカル捕捉活性は貯蔵前で乾燥重量100gあたり373.8mg Trolox当量であった.この活性はいずれの貯蔵条件でも徐々に減少し, 条件による差はほとんどみられなかった.
著者
沼田 加代 根岸 恵子 平良 あゆみ 佐藤 和子 飯野 理恵 中山 かおり 佐藤 由美 齋藤 泰子
出版者
北関東医学会
雑誌
The KITAKANTO medical journal (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.25-32, 2006-02-01

【背景・目的】高齢化率(50.7%)の高い山間過疎地域において, 40歳以上の住民に健康・生活に関する調査を行った.【対象と方法】40〜64歳は, 968人全住民を対象とし, 自記式質問紙調査を実施した.65歳以上には, 1/10年齢別層化無作為抽出による156人を対象に, 聞き取り調査を実施した.【結果】回答率は, 40〜64歳は87%, 65歳以上は98%であった.40〜64歳の特徴として, 喫煙者は3割おり, ブリンクマン指数600以上が喫煙者の半数であった.また, 飲酒者のうち毎日の飲酒が半数であった.肥満は3割おり, 男性の肥満の割合が高かった.65歳以上の特徴として, 罹患率は7割であった.また, 受診や買い物は「村外」が8割であった.将来は「今の自宅で暮らしたい」と望んでいる者は8割であった.【結語】喫煙・飲酒などの嗜好品への対策, 肥満対策, 住み慣れた自宅で生活するための体制整備など成人・老年期における健康づくりや介護予防事業の重要性が示唆された.
著者
宮﨑 一起 宮城 あゆみ 唐木 瞳 守山 有由美 藤本 雅史 江上 由里子 藤谷 順子 原 徹男
出版者
日本国際保健医療学会
雑誌
国際保健医療 (ISSN:09176543)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.193-201, 2023 (Released:2023-12-21)
参考文献数
8

背景と目的  2015年度からNCGMが実施している医療技術等国際展開推進事業では、現地研修および本邦研修による人材育成を行ってきたが、2020年度からはCOVID-19の影響によりオンライン研修が主流となった。本事業においてNCGMとベトナムバクマイ病院のリハビリテーション科は、2022年度、手指の機能障害がある患者のリハビリテーションを用途とするスプリント装具製作のための技術指導を目的とした、双方向性オンラインハンズオンセミナーをベトナム人作業療法士等に対して実施した。本稿では、セミナーの準備および実施過程とその成果を報告する。セミナー準備と実施過程  セミナーの準備はNCGMとバクマイ病院の定期オンライン会議を通じて行った。プログラム作成、必要物品の確認、セミナー参加者の選定、ベトナム保健省への承認手続きなどを通して、研修受講側のバクマイ病院のオーナーシップの醸成も図った。セミナーでは技術指導の質を担保するため、指導側のNCGMと実習を行うバクマイ病院双方の会場をZoomで接続し、スプリント装具製作の手技のライブ撮影と共に説明と質疑応答も含めた演習を行った。研修評価は事後アンケートによるセミナー参加者の知識、技術習得の自己評価とした。成果と考察  参加者の96%(27/28)が「臨床に役立たせることができる」と回答し、また双方向性オンラインハンズオンセミナーは、スプリント装具製作の技術指導で、現地研修と同等またはそれ以上の成果が示唆された。それら成果は、①定期的なオンライン会議体制が確立された中で準備段階から研修受講側のオーナーシップが醸成されたこと、②双方のライブ撮影により詳細な技術指導が可能となり研修の質が担保されたこと、③より綿密な準備で研修提供側のスキルアップに繋がったことで得られ、更にオンラインハンズオンセミナーは現地および本邦研修と比較し、④費用対効果が高かったこと、⑤研修資料および動画が教材として活用でき、現地への裨益と持続可能性で優位性が示唆された。オンライン研修における技術指導の創意工夫から得られた知見は、対面研修と併せた活用で、より効果的な研修実施が可能であり、同様の活動を他国で展開する際の有用な方法として応用可能であると考えられる。
著者
山口 直孝 竹内 栄美子 福田 桃子 橋本 あゆみ 竹峰 義和 坂 堅太 木村 政樹 石橋 正孝
出版者
二松學舍大學
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

『神聖喜劇』で知られる作家大西巨人(1916~2014)の教養形成と作品の成立過程とを実証的に考察し、西洋の事例と比較しながら、現代の知識人のありようを探る。新日本文学会や記録芸術の会など、関係した文学芸術運動の活動の詳細を明らかにする。研究は、①資料調査、②聞き取り調査、③フィールドワークから成る。①は、大西巨人資料(二松学舎大学寄託)を核としながら、ほかの文学館や図書館についても行う。②はは、大西巨人の家族や知人に対して行う。③は、福岡や対馬で行う。成果は、公開ワークショップで報告する。資料目録や年譜など各種データベースを作成する。自筆資料をデジタルデータ化し、重要なものを翻刻する。
著者
井上 建 小坂 浩隆 岡崎 玲子 飯田 直子 磯部 昌憲 稲田 修士 岡田 あゆみ 岡本 百合 香山 雪彦 河合 啓介 河野 次郎 菊地 裕絵 木村 大 越野 由紀 小林 聡幸 清水 真理子 庄司 保子 髙倉 修 高宮 静男 竹林 淳和 林田 麻衣子 樋口 文宏 細木 瑞穂 水田 桂子 米良 貴嗣 山内 常生 山崎 允宏 和田 良久 北島 翼 大谷 良子 永田 利彦 作田 亮一
出版者
日本摂食障害学会
雑誌
日本摂食障害学会雑誌 (ISSN:24360139)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.3-12, 2023-10-05 (Released:2023-10-05)
参考文献数
19

COVID-19パンデミック下,摂⾷障害患者における社会からの孤立,受診控え,症状の悪化,さらに新規患者の増加などが報告された。そこで我々は,2019,2020,2021年の神経性やせ症(Anorexia Nervosa: AN)および回避/制限性食物摂取障害(Avoidant/Restrictive Food Intake Disorder: ARFID)の新規患者数,入院患者数,性別,年齢層,COVID-19の影響の有無について,国内で摂食障害を専門的に診療している医療機関に対して調査を依頼した。すべての項目に回答のあった28施設の結果について集計・解析した。ANの新規・入院患者数はそれぞれ,2019年は400人,266人,2020年は480人,300人,2021年は610人,309人であった。一方,ARFIDの新規・入院患者数はそれぞれ,2019年は70人,15人,2020年は97人,22人,2021年は112人,17人であった。AN,ARFIDともに2019年と比較して2020年,2021年は新規患者数,入院患者数ともに増加し,これは10代でより顕著であった。さらにANにおいては20代の患者も増加していた。COVID-19 パンデミック下にARFID 患者数の増加が示されたことは重要な知見であると考えた。
著者
栁内 景太 関 あゆみ
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.23-31, 2023-03-24

書字困難児に対して不適切な対応が為されると、書字への抵抗が強まり学習意欲の低下を引き起こすことがある。そこで、本研究では小学生の書字困難児4 名を対象に、書字困難児の認知行動的特徴と経過との関連について検討した。その結果、共通する認知行動面の困難としてワーキングメモリ、巧緻性、目と手の協応、視覚認知の困難と不注意が認められた。また、共通する経過として、学習する漢字がより複雑になり、自己客観視が可能となる小学3 年時頃より、自尊心が低下し、学習意欲が低下することが認められた。加えて、行動面の困難として多動と対人関係にも困難を有すると、不適応の原因を見極めることが難しく、書字への支援が遅れ、学習意欲の改善が著しく困難になることが示唆された。従って、多動と対人関係の困難が目立つ場合でも、書字困難への対応を後回しにしないことが重要と思われる。

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著者
小島 あゆみ 高橋 真理子
出版者
日本科学技術ジャーナリスト会議
雑誌
日本科学技術ジャーナリスト会議 会報 (ISSN:24364525)
巻号頁・発行日
vol.2022, no.103, pp.4, 2022 (Released:2022-06-30)

ZOOM井戸端会議 医療ジャーナリズムの日米比較 第13回ZOOM井戸端会議は3月16日に開催され、新会員で、日本医学ジャーナリスト協会(MEJA)会長の浅井文和さんが「医学ジャーナリズムの現状と課題」と題して話題提供した。 (会員 小島あゆみ)2年ぶりに科学ジャーナリスト塾 9月から開催 JASTJの看板事業の一つである科学ジャーナリスト塾を2年ぶりに開講する。第20期となる。世の中がDX化に大きく動いているのに合わせ、通常の講義はオンデマンド配信し、2週に1度のライブZOOM講義では双方向のやりとりを重視、これらにリアル講義や取材実習も組み合わせるというきめ細やかなカリキュラムを考えている。講師、アドバイザーに多くの会員の協力が得られており、9月開講に向けて精力的に準備を進めている。 (第20期塾長 高橋真理子)
著者
塚越 千尋 俵 あゆみ 松岡 慧 生方 志浦 納谷 敦夫
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.450-458, 2016-09-30 (Released:2017-10-05)
参考文献数
28
被引用文献数
1

脳損傷患者の社会参加を阻む要因のひとつとして社会認知の障害が注目されている。我々は社会認知障害を呈した脳損傷患者 4 名に, 社会的な手がかり (表情など) を適切に知覚する練習として「Social Cognition and Interaction Training (社会認知ならびに対人関係のトレーニング, 以下SCIT) 」を用いたグループ治療を行った。また, 対象者らは対人関係の問題を過小 (または過大) に報告する傾向があり, これに対してロールプレイと動画を用いたフィードバックを含めた Social Skills Training (以下SST) を加えた。結果, 表情認知課題の成績が概ね改善し, また社会性を測定する KiSS-18 の成績において対象者自身の結果とスタッフの結果とのずれが小さくなった。予備的研究ではあるが, 認知的側面への介入である SCIT と, 行動的側面への介入である SST を組み合わせることが社会的認知・行動の問題に対して良い影響を及ぼす可能性があると考えられた。
著者
辻 あゆみ いとう たけひこ
出版者
心理科学研究会
雑誌
心理科学 (ISSN:03883299)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.29-48, 2023 (Released:2023-06-28)
参考文献数
43

本研究では、発達障害児者の母親を一人の主体として捉え、その人生を家族や教師などの社会的関係から一考することを目指した。そのため、テキストマイニングと質的内容分析の併用による混合研究法を用いて10名の母親と元園長(支援者)との振り返り面接の記録を分析した。その結果、第一に、母親は家庭や教師をはじめとする人と社会的な関係を形成しながら生きていること、第二に、障害のある子どもを通しても人生を肯定的に意味づけるようになること、第三に、子どものみならず、社会に対しても願いを抱くようになることが示された。発達障害児者の母親は、子どもの幸せを願いながら、障害のある子どもを介して様々な人と出会い、多様な体験していることが明らかになった。旧知の関係にある元園長との対話を通しても、子育てにまつわる出来事を意味づけ、自己成長を見せると考察された。
著者
大沼 あゆみ
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.19, no.6, pp.573-585, 2006-11-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
24
被引用文献数
2

本論では,生物多様性保全のためにとられているいくつかの政策を概観し,あわせて経済学的に考察する。最初に,国際政策として,ワシントン条約の取引禁止(トレード・バン)の経済効果について,分析し,取引禁止が有効であるかどうかを決定するいくつかの要因を提示する。それらは(1)道徳的理由等での需要減少の大きさ(2)財に代替品があるかどうか(3)ロンダリングの規模(4)合法的供給水準(5)摘発能力と罰則(5)野生動物の保護・監視,である。 つぎに,国内政策として伝統的な国立公園・自然保護区設定型の保全とその問題点について考察する。この保全政策が機能するためにも,(1)適切な監視費用を支出することが財政的に可能であること,(2)開発のインセンティブ(保全の機会費用)が低いこと,(3)地域社会との間に野生生物に代表される自然資源の利用をめぐる敵対関係が大きくないこと,(4)過剰な旅行需要が制御可能であること,あるいは(5)公務員のモラルが低くないこと,などさまざまな条件が必要であることを述べる。一方で,国立公園型保全と対照的な保全政策である,コミュニティー・ベイスト・マネジメント(CBM)について,ジンバブエのCAMPFIREの例を紹介しながら,その特徴と機能について,インセンティブの側面を中心に説明する。つぎに,所有権の観点から国立公園型政策とCBMを分析し,とくにCBMと地域住民の自然資源の利用権に焦点をあてる。最後に,CBMが有効であるための条件を列記し,長期にわたって機能するためには,適度な調整が必要であることを論じる。
著者
田巻 松雄 狩谷 あゆみ 文 貞実 中根 光敏 山口 恵子 山本 薫子 稲月 正 稲葉 奈々子 野村 浩也 佐藤 繁美 西澤 晃彦
出版者
宇都宮大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1999

本研究から得られた主な知見は以下の通りである。1.近年における野宿者の増大と寄せ場における労働市場の縮小とは密接な関係にある。ただし、寄せ場の縮小は不況の単なる反映ではなく、建設産業の大きな再編に起因する。建設日雇労働市場の就労経路が多様化するとともに、飯場の実態に見られるように、建設日雇の労働条件が一般的に悪化している。2.近年の寄せ場の著しい変容には、寄せ場を都市下層の姿を隠蔽しつつ同時に労働力をプールする場として利用してきた行政の寄せ場対策のドラスティックな政策転換が関係している。3.野宿者の増大と可視化にともなう社会問題化によって国及び自治体でのホームレス対策が本格化しているが、従来、福祉面での対応に比べて労働対策の遅れが著しかった。近年、「就労自立」を軸とするホームレス対策が急展開しているが、行政的な狭い枠組みでの「自立」をもとに野宿者を分類・選別するなど、改善すべき課題は多い。4.従来、寄せ場や野宿の問題を語ることは、とりわけ高齢単身の男性を語ることであった。しかし、女性の野宿者が増大している事態、さらに寄せ場の歴史を捉えなおす上でも、ジェンダー的視点を盛り込み、男性野宿者の周辺部にいる女性野宿者の位置から探題設定することが必要になっている。5.野宿者問題は産業構造の変容・再編に伴う労働問題や行政施策の仕組みなどが深く係わる現代の貧困問題であり社会問題であるが、野宿者や日雇労働者、さらには外国人労働者を社会に適合しない特殊な人々と見る社会的風潮は依然強く、このことに起因すると思われる社会的排除の現象が様々な形で生じている、
著者
園山 大祐 小山 晶子 丸山 英樹 林 寛平 二井 紀美子 島埜内 恵 池田 賢市 菊地 かおり 有江 ディアナ 見原 礼子 辻野 けんま 本所 恵 布川 あゆみ 斎藤 里美 中田 麗子 福田 紗耶香
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

第1にEUの教育政策目標に対して各国の予防、介入、補償がどこまで達成されているか明らかにした上で、第2にセカンド・チャンス教育およびノンフォーマル教育にみるグッド・プラクティス校を中心に質的調査を経年比較する。これらを通じて、公教育における課程主義による資格取得を目指す欧州と、就学義務によって卒業資格を目指す日本との比較から、教育と職業訓練の学校教育化のメリットと、学校嫌悪、不登校、不本意入学による進路変更や中退問題等にみる学校教育化のデメリットとノンフォーマル教育のメリットについて検討する。