著者
土肥 義康 山田 敏規 上野 修一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.549, pp.17-24, 2000-01-19

シャッフル交換ネットワークとde BruijnネットワークはFFTなどの並列計算に適した構造としてよく知られている.N点から成るシャッフル交換ネットワークとde Bruijnネットワークの2次元VLSIの面積と配線長は, それぞれΘ(N^2 / log^2N)とΘ(N / logN)であることが知られている.本論文では, N点から成るシャッフル交換ネットワークとde Bruijnネットワークが3次元VLSIにO(N^<3 / 2> / log^<1 / 4>N)の面積とO(N^<1 / 2> / log^<1 / 4>N)の配線長でレイアウトできることを示す.
著者
餅田 亜希子 宇野 彰 小嶋 知幸 上野 弘美 加藤 正弘 青井 禮子
出版者
日本失語症学会 (現 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会)
雑誌
失語症研究 (ISSN:02859513)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.270-277, 1995 (Released:2006-06-02)
参考文献数
15

標準失語症検査 (SLTA) における単語の呼称は4割可能である一方,家族名の呼称の正答率が約1割というウェルニッケ失語の症例について報告した。本症例は,はじめ,家族名のみの呼称障害が選択的と思われたが,その他の意味カテゴリーを含む呼称検査において,カテゴリーによって段階的に異なる正答率を示した。すなわち,身体部位が 75%以上と最も高く,次いで,乗り物,果物,野菜,動物,楽器が 25~50%の間,貨幣,日本国内の名所,家族,手指,色は,25%以下の低い正答率を示した。本研究では,本症例に固有の「意味カテゴリーの階層構造」を仮定し,以上の検査結果を対応させることにより,本症例の呼称障害のメカニズムを説明することを試みた。そして,本症例の呼称障害は,特定のカテゴリーに限定して生ずるのではなく,階層構造にしたがって段階的な重症度をもって出現するのではないかと考えた。
著者
上野 大輔
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要. 教養学部 (ISSN:03892018)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.97-113, 2007

A concept of Twelve-Tone Technique by A. Schoenberg (1874-1951) is one of his "musical ideas". It originated in the music after the loss of tonality, but it was characterized by the function of tonality : while the tonality gave the unifying and articulating character to musical form, so he thought that the musical work composed by Twelve-Tone Technique should have a "comprehensibility" with the unifying and articulating character. Consequently, Twelve-Tone Technique was a symbol of New Music, but is based on the traditional concept of tonal music. So, with this technique Schoenberg gave a direct expression to his musical works.
著者
上野 隆三
出版者
中國文學會
雑誌
中國文學報 (ISSN:05780934)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.167-188, 1989-10
著者
上野 歩美 岡田 航生 梅田 耕佑 中島 雄平 山川 仁子 苣木 禎史 宇佐川 毅
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.534, pp.109-114, 2004-12-11
参考文献数
9
被引用文献数
7

現在,さまざまな日本語学習用のCALLシステムが開発されているが,学習者からの発話を音声認識し,評価のフィードバックを与えるシステムは少ない。本研究では外国人日本語学習者に向けた遠隔日本語発話訓練システムの開発を行っている。学習者は日本語を学習中であり,授業に対する補習や支援として利用することを想定している。本システムを学習者に実際に使用してもらう前に,構築したプロトタイプのGUIやユーザビリティが日本語学習に適しているかの評価を行う必要がある。本報告では,日本語教師によるヒューリスティック評価を行った。その結果をもとに,本システムのユーザインタフェースやユーザビリティ,教材について検討した結果を報告する。
著者
上野 隆治 塘 総一郎 飯村 彰
出版者
日本歯科大学東京短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

顎口腔顔面領域の最も重要なはたらきである咀嚼・嚥下運動において、咀嚼・嚥下様式の差異と顎顔面口腔領域を構成する骨や筋、歯牙の形態学的特質との関連性を解明することを目的として、咬合様式の異なるオーストラリア産有袋類のコアラやブラッシュテイルポッサムを研究対象とし、これらの顎関節、咀嚼筋、さらに咀嚼運動に直接関与する臼歯に対して比較解剖学的検索を行った。顎関節の形態では、下顎頭はコアラでは4つ、ブラッシュテイルポッサムでは3つのタイプに分けられ、後者では前者にみられないフラットタイプが最も多くの割合を占めた。さらに下顎頭の最大高部は前者が中間部に最も多かったのに対し後者では外側1/3の部位に多くみられた。臼歯の咬耗の度合いと顎関節の形態との関連性では、コアラが咬耗度と下顎頭、下顎窩の値に有意な正の相関を示したのに対しブラッシュテイルポッサムでは共に有意な値は示さなかった。上顎大臼歯の計測学的検索では、コアラもブラッシュテイルポッサムも共に第4大臼歯が他の3つの大臼歯よりも小さな値を示したが、コアラでは第1大臼歯と第2大臼歯とは歯冠の計測値に有意な差は示さなかったのに対しブラッシュテイルポッサムでは第2大臼歯が頬側近遠心径と近心頬舌径において他の大臼歯より大きな値を示し、逆に第1大臼歯は近心頬舌径において第2、第3大臼歯より小さな値を示した。咀嚼に関与する筋の観察では、コアラの哺乳期と咀嚼期における咬筋と頬筋の大きさの比較において、特に筋の厚さで頬筋は哺乳期では咬筋とほぼ同じ割合で発達するが、咀嚼期ではほとんど増加を示さず、さらに咬筋と顎関節との関連では特に上部の幅と厚さが下顎窩の形態の変化と高い相関性を示した。これらの結果から、顎運動の様式の差異と関連性を有する顎・口腔領域の形態的特徴が明確となる可能性が示された。
著者
上野 広行 横田 久司 石井 康一郎 秋山 薫 内田 悠太 齊藤 伸治 名古屋 俊士
出版者
公益社団法人 大気環境学会
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.241-251, 2012-11-10 (Released:2013-03-12)
参考文献数
48
被引用文献数
2

加熱脱着GC/MS 装置を用いて、PM2.5 中のジカルボン酸、フタル酸、レボグルコサンを誘導体化して分析する迅速かつ簡便な手法を検討した。誘導体化条件を検討した結果、最適な条件として、温度320 ℃、ヘリウム流量20 mL/min、反応時間10 min、BSTFA+TMCS(99:1)とピリジンの混合比9:1、誘導体化試薬添加量10μLが得られた。添加回収試験の結果、過大な試料を用いると誘導体化成分のピーク形状が悪くなるため、試料量を制限する必要があった。非極性成分であるn-アルカン、17α(H), 21β(H)-ホパン、PAHs については、感度の点から試料量を多くする必要があり、極性成分との同時分析は困難であったものの、同じシステムで分析可能であった。この手法を東京都内の環境試料に適用して分析した結果、夏季と冬季では有機成分組成が大きく異なること、n-アルカンの濃度パターンは複数の発生源の影響を受けていることなどが示唆され、本手法は有機成分の発生源寄与等の検討に有効と考えられた。
著者
上野 益三
出版者
日本陸水学会
雑誌
陸水学雑誌 (ISSN:00215104)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1-2, pp.106-113, 1940 (Released:2009-06-12)
参考文献数
8
被引用文献数
1

玉川毒水導入前,最後の夏に於ける田澤湖の生物群聚り状態を記述した。更に,田澤湖と同程度の貧榮養の深いカルデラ湖(洞爺湖及び池田湖)の生物群聚と比較した。又,毒水導入による湖水の酸性化に伴ひ,田澤湖の生物群聚が,屈斜路湖のやうな状態を經て,猪苗代湖のやうな状態に逹するのではないかと豫想した。
著者
立木 茂雄 林 春男 重川 希志依 田村 圭子 木村 玲欧 山崎 栄一 上野谷 加代子 柴内 康文 牧 紀男 田中 聡 吉富 望 高島 正典 井ノ口 宗成
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

人と環境の相互作用の視点から災害脆弱性をとらえ、地理情報システ ム(GIS)の活用により、平時における災害時要援護者の個別支援計画の策定や、災害時におけ るり災情報と支援策の重ね合わせによる支援方策の最適化等に資する標準業務モデル群を開発 した。開発成果は東日本大震災被災地および被災地外の自治体で実装した。併せて、東日本大震 災の高齢者・障害者被害率と施設収容率との間に負の相関関係があることを見いだした。