著者
森田 紗也子 中野 良樹
出版者
秋田大学
雑誌
秋田大学教育文化学部研究紀要. 人文科学・社会科学 (ISSN:1348527X)
巻号頁・発行日
vol.68, pp.9-16, 2013-03-31

The purpose of this study is to investigate whether the familiarity of a face affects on recognition of emotion which expressed by face and voice. In the experiment, participants observed a video image of one woman who has selected among four women, the two were known for the participant and the others were not. The woman expressed one of four emotion, happiness, surprise, sad and disgust, via face and voice. In these stimuli half of them expressed the same emotion from the face and the voice, while the other half expressed the different emotion between the two modalities. The observers were required to assess how much they felt the four emotions from the expression of that woman. Results suggested that the participant predominantly recognized surprise and disgust that were typical expression among the four emotions when they observed a familiar woman. Furthermore, the familiarity let an observer to proceed information and predominant modality, when the participants recognized happiness and sadness that were involved surprise and disgust respectively.
著者
亀谷 哲也 三浦 廣行 中野 廣一 八木 實 清野 幸男 猪股 恵美子
出版者
岩手医科大学歯学会
雑誌
岩手医科大学歯学雑誌 (ISSN:03851311)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.144-151, 1988-08-30 (Released:2017-11-19)
参考文献数
19

新しい診査基準を用いて, 岩手県紫波郡矢巾町の0歳から6歳までの咬合診査を行った。その結果, 不正咬合は, 1歳6カ月児から46.2%という高い頻度で認められ, とくに乳歯咬合の完成に近い2歳児では49.1%とさらに高い頻度でみられた。不正要因は, discrepancy要因のものが1型, 2型とも多く, 年齢群では, 1歳6カ月児, および2歳児が最も多かった。他の骨格型や機能型は各年齢群を通じて大きい変動はなく, 全体として出現頻度は低いが, 骨格型では6歳児で13.9%に認められた。重症度は, A, B, の段階までが約90%を占めていたが, Cと診断される不正咬合の保有者も少数ではあるが認められた。以上の結果に基づく保健指導は, とくに顎骨の発育を促進させるような食生活の指導を補強する必要があると考えられた。治療に関する指導では重症度を参考に骨格型, discrepancy型を中心に治療開始の適当な時期を見逃さないように指摘しておくことが重要であると思われた。
著者
中野 智紘 安藤 元一 池田 周平 祐森 誠司 栗原 良雄 Chihiro Nakano Ando Motokazu Ikeda Syuhei Sukemori Seizi Kurihara Yoshio 東京農業大学農学研究科畜産学 束京農業大学農学部畜産学科 束京農業大学農学部畜産学科 束京農業大学農学部畜産学科 束京農業大学農学部畜産学科 Department of Animal Science Graduate School of Agriculture Tokyo University of Agriculture Department of Animal Science Faculty of Agriculture Tokyo University of Agriculture Department of Animal Science Faculty of Agriculture Tokyo University of Agriculture Department of Animal Science Faculty of Agriculture Tokyo University of Agriculture Department of Animal Science Faculty of Agriculture Tokyo University of Agriculture
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.150-155,

毎年,全国でムササビの幼獣や傷病獣が保護されている。しかしながら,これらの保護個体に対する飼育管理の基礎的知見は少ない。このため,飼育管理の状況を把握することを目的に全国の動物園施設に対しアンケート調査を行うと共に,飼料給与の基礎的な知見を得るために飼育下の個体を用いて樹葉の嗜好性を試験した。アンケートでは,対象動物をムササビと他のリス科動物とし,飼養実態,繁殖状況,疾病寄生虫について調査した。リス類は1施設の飼育頭数が多く群飼育していた。導入経路は,ムササビでは野生保護個体が半数であるのに対し,リス類は施設内での繁殖個体がほとんどであった。繁殖状況では,ムササビは13年間飼育していて1回だけ繁殖したといった例があげられた。リス類は年に1~2度出産するといった安定した成績がみられる施設が多かった。給与飼料は,ムササビでは樹葉を給与している施設が多く,他には果物,根菜,葉菜を給与し,リス類では果物類に加え動物質の飼料や種子,堅果などが給与されていた。これら飼料の栄養成分としてムササビは食物繊維含量が高く,リス類ではタンパク質,脂質含量,エネルギーが高い傾向にあった。ムササビ,リス類共に寄生虫は少なく,ムササビでは肺炎,リス類では外傷由来の死亡原因が多かった。飼育個体を対象とした樹葉の嗜好性について,厚木キャンパス内の16の樹種を用いて,カフェテリア方式で調査した。その結果,ニセアカシア,イヌシデ,コナラの順に嗜好性は高く,逆に,イチョウ,マツ,ツバキ,スギの順に嗜好性は低かった。この結果は,一般的な森林に棲息するムササビの食性調査のデータと同様の傾向と考えられた。
著者
中野 春夫
雑誌
人文 (ISSN:18817920)
巻号頁・発行日
no.14, pp.79-95, 2016-03-01

近年の『十二夜』批評においてこの喜劇はしばしば「問題劇」あるいは「暗い喜劇」に分類され、アーデン第三版の編者は「とらえどころのない劇」とまで表現している。本論は『十二夜』をシェイクスピア時代の社会的コンテクストから分析し、この劇作品がもともとどのような喜劇であったかを指摘したい。『十二夜』を上演する娯楽産業の従事者たち、『十二夜』を描いた当の劇作家、そして1602 年頃の平日昼間にグローブ座で『十二夜』を観劇していた観客たちの多くが浮浪者と認定されかねないグレーゾーンで暮らしていた。本論は『十二夜』の登場人物たちが同時代の観客の同化を促すよう浮浪者のイメージと重なりあうように作り上げられ、劇中の小唄でも浮浪者の不安が語られる現象を指摘する。 Recent Shakespeare criticism has often mentioned Twelfth Night, or What You Will as ‘a problem play’, ‘a dark comedy’, or even ‘an elusive play’. This paper aims to clarify the essence of the play as an Elizabethan comedy, focusing on its own social context. English society in the 16th century produced a potentially criminal minority technically termed vagabonds or rogues through a series of so-called Poor Laws. Being what were called ‘common players’, Shakespeare in his ‘masterless’ Stratford-upon-Avon years, his players, and the audience crowded in the Globe theatre who just moved into the metropolis for regular employment lived under the legal pressure of being branded vagabonds. This paper will illustrate that the main characters of the play were molded from stock images of vagabonds so as to allow audience to identity with and feel sympathy for them.
著者
中野 瑞彦 Mitsuhiko Nakano 桃山学院大学経済学部
雑誌
桃山学院大学総合研究所紀要 = ST.ANDREW'S UNIVERSITY BULLETIN OF THE RESEARCH INSTITUTE (ISSN:1346048X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.65-79, 2005-03-10

In the WWI era, the Japanese economy enjoyed an abnormal boom rised by the war in Europe. Japanese exports increased by enormous scale and brought huge external receipts. Discarding the gold-standard system, the Japanese economy lost the adjusting mechanism which the goldstandard system warranted. The money supply increased and thereby the inflation hit the people's life so that there were riots for shortage of rice in the summer 1918 (Kome-Sodo). This Kome-Sodo riots fall the Terauchi Administration. And after Terauchi, Takashi Hara took office as the first party cabinet in Japan. So the cabinet was changed, but the economic policies were not changed so much. Both administrations took an expansive policies which caused severe inflation and brought an enormous bubble in 1919. The Hara Administration was under control of Hanbatsu fraction. Therefore, Hara could not and would not change the policies (for example, badget) of former administration. That caused disappointment to the party cabinet and democracy in general and paved the way to militarism. This paper dealts with the economic and political causes which lied in desicion process for economic policies in that period by reviewing the newspapers and the journals.
著者
中野 亮
出版者
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

モモ、クリ果実の主要害虫であるモモノゴマダラノメイガ(以下本種)において、オスが超音波からなる短いパルスと長いパルスを交尾に用いることを明らかにした。短いパルスは、食虫性のキクガシラコウモリが捕食時に発する超音波とパルス構造が極めて似ており、交尾の競合相手となる他個体のオスの接近を阻害した。また、短いパルスは多様なチョウ目害虫(アワノメイガ、ノシメマダラメイガ等)の飛翔をも効率よく抑制した。聴神経の電気生理実験の結果とあわせ、周波数40-60 kHz、パルス長20-30 ms、パルス間間隔(静音部)25-45 msの超音波が、チョウ目害虫の飛来を効果的に阻害することを突き止めた。
著者
中野谷 一 安達 千波矢
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.77, no.4, pp.296-300, 2014 (Released:2016-09-28)
参考文献数
15

近年,熱活性化遅延蛍光(TADF: Thermally Activated Delayed Fluorescence)過程を有機EL素子の発光材料として利用す ることで,内部量子効率100%に達する高効率有機EL素子が実現され,非常に大きな注目を集めている.本研究では,TADF過程を利用した新たな発光機構として,TADF分子をドナー,蛍光分子をアクセプターとすることで,電流励起によりTADF分子上で生成した全ての励起子を蛍光分子へとエネルギー移動させることを提案し,従来の蛍光材料を発光中心とする有機EL素子においても,リン光素子,TADF素子と同様に理論限界に達する内部量子効率が実現可能であること,さらに,その有機EL素子耐久性も大幅に改善することを明らかとした.
著者
森島 邦博 大城 道則 中野 敏行
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では原子核乾板を用いた宇宙線ミューオンラジオグラフィ(宇宙線中に含まれるミューオンを利用する事で巨大な物体内部をX線レントゲン撮影のように非破壊で可視化する技術)の開発を行った。実施した各種基盤技術開発および実証実験により宇宙線ミューオンラジオグラフィ技術の高度化および多分野への応用が急速に広がり、エジプトのクフ王のピラミッドの観測では新空間の発見、浜岡原子力発電所2号機の原子炉底部の可視化、中空床板の空洞可視化などの成果を上げた。これらの結果は、考古学調査、工業用プラント診断、インフラ点検などにおける新しい技術として適用可能である事を実証したものであり、更なる波及効果が期待される。
著者
梶田 正巳 中野 靖彦
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.160-170, 1973

1. TABLE1のごとく, 独立した2種類の対連合学習を5才から13才の5つの年齢水準の児童に実施した。刺激は, 線画で全体として関連のないようなものを選んだ。反応はカラーラベルである。実験は, パスの表裏に刺激と反応を入れ, 色のボールを当てる遊びとして実施した。学習完了後, 実験者は, 提示刺激を20秒間自由再生させ, その後でどのようにして速くボール当てをできるようにしたか, 質問した。そして, 実験者は, この応答と実験中に与えられる手掛りを基礎にして, 被験者がどのような学習型を採ったか判断した。カテゴリーは,(1) 刺激と反応を直接連合するS-R型,(2) 個別反応刺激のみS-R 結合し, それに属さぬ刺激には, 総て共通反応をするE R型,(3) 学習型を決定できないUD, とした。<BR>まず, 2種類の学習課題が, 発達的にどのようなパフォーマンスを生むか分析した。その結果, 次の事が明らかとなった。<BR>(1) 打切り基準内で, 学習基準を達成しえなかった被験者は, 5才児で最も多く, 7才児, 9才児と少なくなった。未到達者は, 第2学習課題で多かった。<BR>(2) 第2学習課題が, 第1学習課題より多くの試行数を要した。また, 年少児が, 年長児より多くの試行を必要とした。年齢水準と課題に相互作用はみられなかった。<BR>(3) どの年齢をとっても, 第2学習課題で提示刺激の再生される数は多かった。しかし, 刺激の何割が正しく再生されたかを示す正再生率をみると, 2種の学習課題に相違はみられなかった。また, 一貫して, 個別反応刺激の正再生されやすい傾向がみられた。<BR>(4) 年長児が年少児より, 個別反応刺激をはじめに続けて反応しやすい傾向がみられた。また, 個別反応刺激から反応する被験者は, ほとんど総てER型学習者と判定されていた。<BR>次に, 分類された学習型に分析の視点を移して, 整理してみると,<BR>(1) 特に, 5才児には, S-R型学習者が多く, 第1 学習課題では, 7才児でER型学習者がドミナントになった。第2学習課題) においても, 5才児でS-R型学習者が多くみられ, 7才児で両学習型は均衡し, 9才児では, ER型学習者が大多数を占めた。7才から8才の間に, 移行期のみられることが示唆された。<BR>(2) 第1学習課題では, S-R型とER型学習者の間に, 学習基準までの試行数の相違はみられなかった。しかし, 第2学習課題ではER型学習者がS-R型学習者より速く学習を完了しており, ここではうER型学習者の発達的増加が試行数の発達的減少に貢献していた。両学習課題のこのような相違は, 課題を構成する刺激の数によって考察された。<BR>2. 研究方法について対連合学習の実験では, 研究者の操作する実験条件にデータを整理する視座を定め, パフォーマンスの種々の側面について関係を調べるのが普通である。この研究でも, 始めに, そのような点から, 2種類の異なった学習課題が発達的にどのようなパフォーマンスを生じさせたか検討してきた。一般的に言って, このようなアプローチは, 研究者が誰でも一致しうるような, また, それゆえに, 再構成可能な独立変数に依存しているので, 資料を分析整理するには, 比較的危険度の少ない方法であろう。しかし, 一定の外部条件を操作したとしても, 被験者の中には実にさまざまな内的過程の生起していることは, あまりにも明らかなことである。ある操作が, ある内的過程に, 一義的に対応しているようなことは, きわめて稀なことではないであろうか。特に, 人間の学習のごとき, 複雑な対象を扱う場合には, その感をまぬがれえない。このように厳密にできる限り外部条件を整えたとしても, 多様な内的過程の干渉によって, パフォーマンスの高い予測性を十分に獲得できないでいるのである。たとえば, 著者らの弁別移行学習の研究においても, 移行条件は確かにパフォーマンスに有意差をもたらしはしたが, 条件とパフォーマンスの関連度は, せいぜいω2 =. 16にとどまっていた (梶田1972)。<BR>それでは, このような欠陥を補なう他の分析方法をとるとしたら, どのような方法が考えられるであろうか。直ちに可能な方法は, 所与の条件下で, 実際, 被験者がどのような内的過程を経ているかを質問し, 接近し, 記述, 分類することであろう。
著者
渡 健太 金子 祐輔 大上 悟 大原 秀樹 竹田 賢二 中野 博昭
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.133, no.10, pp.250-255, 2017-10-01 (Released:2017-10-31)
参考文献数
17
被引用文献数
1

To elucidate the effect of solution composition on the passivation of anode in Cu electrorefining, the potentiodynamic polarization curves were measured by polarizing from -0.2 V versus NHE to 1.0 V using the potential sweep method at 1.0 mV·s−1. The diffusion coefficient was measured by rotating disc electrode method under the conditions of 50, 100, 150, 200, 250 and 300 revolutions per minute of disc electrode and polarizing from 0.34 V to -0.40 V at 10.0 mV·s−1. The critical current density for passivation and the passive current density decreased linearly with total concentration of SO4 in solution regardless of solution composition and the presence of impurities such as As3+,Sb3+ and Bi3+, showing the good correlation between the current density for passivation and the total concentration of SO4. The diffusion coefficient of Cu2+ ions decreased with total concentration of SO4 in solution. The increase in passivation with the total concentration of SO4 is attributed to both decreases in solubility of CuSO4 in electrolyte and the diffusion coefficient of Cu2+ ions. On the other hand, focusing on the effect of kinds of cation on the passivation, the harmful effect on the passivation was largest with Cu2+ ions, and was larger in the order with Li+,Ni2+ and Na+ ions, and was smallest with H+ ions. The diffusion coefficient of Cu2+ ions decreased most with Ni2+ ions, and decreased secondly with Li+ and Na+, and decreased least with H+ ions. The diffusion coefficient of Cu2+ ions decreased with increasing the viscosity of solution.
著者
ディアス チャリタ 井料 美帆 霜野 慧亮 中野 公彦
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.81-85, 2017

<p>パーソナルモビリティ(PMV) は,短距離トリップにおける持続可能な代替交通手段として注目されている.歩行者や自転車交通需要の大きいアジア諸国においてPMV の公道走行を行うためには,PMVと他の交通手段とが混合する環境での相互の影響を理解する必要がある.本研究では,PMV の一種であるセグウェイを用いて,異なる混合交通条件下での利用者の追従時の反応時間を計測した.その結果,通常の追従状態では,セグウェイ利用者は自転車・歩行者に対して異なった反応時間を示し,急減速による危険な状況では,反応時間は相手の交通手段によらないことを確認した.</p>
著者
大熊 洋揮 棟方 聡 嶋村 則人 中野 高広 漆舘 聡志 畑山 徹
出版者
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
雑誌
脳卒中の外科 (ISSN:09145508)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.75-83, 2011 (Released:2011-07-26)
参考文献数
23

Aesthetics must be considered in surgery for unruptured cerebral aneurysms, since it is a prophylactic treatment and a good-quality postoperative life should be maintained. We introduce several of our attempts to this end. To prevent postoperative alopecia, scalp clips are not used, and a skin incision is made perpendicular to the hairline and parallel to the hair-growing angle. Prevention of postoperative atrophy of the temporal muscle is attempted by not using keyholes, not using incision in the anterior part of the muscle, and preserving deep temporal arteries and veins. Any craniotomy lines and burr holes should be covered by artificial devices or autologous bone powder obtained during craniotomy and tightly covered by subgaleal connective tissue or temporal muscle with periosteum. In bald-headed patients, keyhole surgery is effective to make the scar ambiguous. Otherwise, a craniotomy under a skin incision on a wrinkle of the forehead, which can offer a larger operative field than keyhole surgery, effectively obscures the skin incision postoperatively. These attempts have resulted in satisfactory aesthetic effects both subjectively and statistically.

1 0 0 0 OA 立山火山

著者
中野 俊 奥野 充 菊川 茂
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.116, no.Supplement, pp.S37-S48, 2010 (Released:2012-01-26)
参考文献数
58
被引用文献数
1 4

立山火山は20数万年前に活動を始めた複合火山である.現在,北東端の地獄谷で活発に噴気活動が続く.火山噴出物の分布域から見ると地域的には弥陀ヶ原地域と五色ヶ原地域に大別され,両者の間を浸食カルデラの立山カルデラが隔てる.カルデラ内では1858年飛越地震により山体崩壊が発生し,その未固結堆積物は日常的に崩壊が著しく,土砂流出を防ぐための大規模な砂防工事が明治時代以来盛んに行われている.日本地質学会主催による立山火山あるいは立山カルデラに関する見学旅行は,近年だけでも1966年,1990年,2001年に実施されている.今回は,交通の便がよい弥陀ヶ原地域を巡って火砕流・溶岩流・テフラ層の観察を行なう.特に称名滝火砕流堆積物のさまざまな岩相,また,水蒸気爆発による完新世テフラを観察する.カルデラ縁の展望台からは,カルデラ及び五色ヶ原地域の噴出物を遠望する.
著者
中野 俊 伊藤 順一
出版者
特定非営利活動法人 日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.123-126, 1998-06-10 (Released:2017-03-20)
被引用文献数
1
著者
青木 剛一 中野 孝良 Aoki Kohichi Nakano Takayoshi
雑誌
【全国大会】平成12年電気学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
pp.3364-3365, 1996-03-20

本研究はニュ−ラルネットワ−クを用いて風力発電の最大電力制御を行うシステムを提案する。本発電システムは誘導発電機を用いニュ−ラルネットワ−クによって最大電力を発電するよう回転速度制御を行い、風車が発電した電力をインバ−タを通して配電系統に供給する。このようなニュ−ラルネットワ−クは、自然風を作成するプログラムを用い、風車特性をサンプリングし教師デ−タを作成し学習させることで構築する。このニュ−ラルネットワ−クを用いて最大電力追従が良好に行えることがシミュレ−ションより分かった。
著者
小澤 寿子 中野 雅子 新井 高 前田 伸子 斎藤 一郎
出版者
特定非営利活動法人日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.363-369, 2009-08-31
被引用文献数
3

歯科ユニット給水系(DUWS)からタービンやシリンジなどを介して流出する水は,多くの微生物に汚染され,水回路チューブ内表面に形成されたバイオフィルムにより,多くの細菌数が検出されることが報告されている.米国においては歯科ユニット給水系の水質基準として,Centers for Disease Control and Preventionが500CFU/ml以下を推奨し,American Dental Associationでは200CFU/ml以下を基準としている.しかしながら,日本では水質基準は提示されていない.われわれは,2003年に鶴見大学歯学部附属病院内の17台の歯科用ユニット水について微生物による汚染状況調査を行った.さらにDUWS用洗浄剤の選択,洗浄剤の安全性確認,洗浄消毒方法を検討した.次いで,「ショックトリートメント」(DUWSチューブ内のバイオフィルムを除去する化学的洗浄方法)を2004年より実践した.このショックトリートメントとは,診療終了後にDUWS用洗浄液をDUWS内に流入し,洗浄液を満たして一晩放置する.翌日診療開始前に洗浄液を通常のフラッシングの要領で排出する.これを連続して3日間繰り返し行う.ショックトリートメント実施前には,フィルターや逆流防止装置などの設置の有無にかかわらず,全ユニットから2.4×10^2〜6.1×10^4CFU/mlの微生物が検出された.またフラッシングにより汚染度は減少したが,フラッシング後もなお汚染が確認されたユニットもあった.ショックトリートメントを実施した後に同様な微生物による汚染状況調査を行った結果では,DUWSの水の汚染は著しく改善していた.しかしながら,DUWS水回路流入元へのコックの取付けや流入装置の準備,詰まりや水漏れに対する対策が必要であった.また定期的に洗浄消毒を繰り返す必要があることがわかったため,現在も引き続きショックトリートメントを実施中である.