著者
大久保 ゆう
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.829-838, 2017-03-01 (Released:2017-03-01)
参考文献数
3

ボランティアで運営されているインターネット上のデジタルテキスト・アーカイブである青空文庫は,その主たる形式として,テキストファイル(拡張子.txt)を扱っている。本稿では,テキストファイルに施す青空文庫独自の注記や,作業にまつわる問題点や解決法,そのほかテキストファイルの利点などを,その歴史的な経緯や今後の展望とともに解説する。とりわけJIS漢字コードと,書籍の体裁や組み版の情報を残すための注記を,いかに整理して効率的に運用するかが課題であり,そのためのツールや資料が各種開発されたことを概説するものである。
著者
大久保 街亜 鈴木 玄 Nicholls Michael E. R.
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.85.13235, (Released:2014-11-11)
参考文献数
27
被引用文献数
10 73

Quantitative assessment of handedness is required in various clinical and research settings in psychology, neuroscience, and medicine. In the present study we tested the reliability and validity of a Japanese version of the FLANDERS handedness questionnaire, which was a new measure of skilled hand preference originally reported by Nicholls, Thomas, Loetscher, and Grimshaw (2013). Participants (N = 431) completed three types of handedness questionnaires: the FLANDERS handedness questionnaire, Edinburgh Handedness Inventory, and H・N handedness test. Factor analysis revealed that the Japanese version of FLANDERS handedness questionnaire had a single-factor structure and high internal consistency. This questionnaire also possessed high test-retest reliability and criterion-referenced validity. These results indicate that the Japanese version of the FLANDERS handedness questionnaire is a valid and useful measure of skilled hand preference for Japanese participants.
著者
尾野 大気 三松 謙司 川崎 篤史 加納 久雄 久保井久 洋一 荒牧 修 大井田 尚継
出版者
日本大学医学会
雑誌
日大医学雑誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.226-229, 2008-08-01 (Released:2011-11-28)
参考文献数
26
被引用文献数
9 2

平成 13 年 10 月から平成 19 年 9 月までの 6 年間に,当院で経験した経肛門的直腸異物症例 5 例と過去10 年間の本邦報告 27 例を対象とし,臨床的特徴と摘出方法について検討した.40 代から 50 代男性の性的倒錯によるものが多く,主訴は異物摘出困難が多かった.診断には単純腹部 XP と骨盤 CT が有効であった.当院症例における摘出方法は,経肛門的摘出が 3 例,開腹手術が 1 例,開腹下経肛門的摘出が 1 例で,麻酔法は腰椎麻酔のみが 1 例,全身麻酔のみが 2 例,腰椎麻酔・全身麻酔併用 1 例,無麻酔 1 例であった.異物が大きいほど肛門括約筋を弛緩させるために麻酔を必要とした.経肛門的直腸異物は,腹部単純 XP や骨盤 CT にて異物の大きさ,種類,挿入位置を正確に把握し,麻酔の有無や開腹の適応を決定する必要があると考えられた.
著者
大久保 賢一 辻本 友紀子 庭山 和貴
出版者
一般社団法人 日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.166-177, 2020-03-20 (Released:2021-03-20)
参考文献数
48
被引用文献数
4

ポジティブ行動支援(PBS)は、知的障害や発達障害のある者が示す行動問題に対するアプローチとして注目を集め、米国においては、その実施が法的要求事項に位置づけられ、社会において一定の影響力を持つに至った。近年では米国を中心として海外における学校規模ポジティブ行動支援(SWPBS)の普及が進んでいることもあり、日本の行動分析家もPBSに関連する実践や研究を無視できない状況にある。しかし、PBSが何であるのかということについて、ABAと関連づけて説明することは容易ではない。そこで本研究においては、「PBSとは何か?」を明らかにするために、PBSの起源、発展の経緯、定義・特徴、そしてABAとの関係性について文献的検討を行った。その結果、PBSは障害者に対するノーマライゼーションや権利擁護が重視されるようになった社会的潮流の中で誕生したこと、そしてPBSには様々な定義と変遷があったことが明らかとなった。また、特に米国におけるPBSのコミュニティは、ABAのコミュニティから分かれて成立し、組織的に独立していった経緯があった。概念的には、PBSを「ABAのサービス提供モデルの1つ」と捉える立場と、「ABAから進化した新しい応用科学」と捉える立場があり、PBSの独自性を巡る論争があることが明らかとなった。日本において行動分析家としてどのようにPBSと向き合うべきであるのか、今後の課題も含め検討を行った。
著者
久保田 昌希
出版者
駒澤大学
雑誌
駒澤史学 (ISSN:04506928)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.27-62, 1997-12
著者
望月 康弘 大久保 秀夫 秦 大資 吉田 晃 細木 義郎 神田 成夫 仁科 徳啓 秋山 真人 塩澤 寛治 林 道明 杉枝 正明 村上 正博
出版者
社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.52-60, 1989-01-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
13
被引用文献数
1

昭和61年9月~62年7月の間に静岡県立総合病院小児科を受診した腹痛, 下痢患者499例について糞便中の病原細菌の検索を行い, 47例よりCampylobacter jejuniを分離した.下痢発症前の食事内容, 調理器具の取り扱いなどを調査し, 患児と同年齢で家族内に最近2週間以内に下痢症のない対照群と比較した結果, 患者群では生肉を取り扱う際のまな板, 包丁を必ず洗剤や石鹸で洗う割合が対照群よりも少なく, 有意差が認められた.同居者, ペット動物の保菌状態を調査し, 下痢患者の祖母1例, 父2例, 母5例, 同胞6例より本菌を分離したが, 家庭で飼育しているペット動物からは分離されなかった.鶏肉を調理したあと, 家族内で集団発生した例が3家族あり, うち2家族において, 患者が摂食した鶏肉が冷凍保存されており, C.jejuniが検出された.患者から分離された本菌の血清型は, Pennerの方法で2型が多く, 市販の鶏肉分離株との間に共通性がみられた.静岡市内の小学校で飼育されている動物について広範に調査し, 387のうち10検体 (2.6%) より本菌を分離した.追跡調査により通常は比較的速やかに菌の消失をみた.飼育環境の悪い例では, 150日以上排菌が続いていたが, 飼育担当者のなかに下痢を発症した者はなかった.これらのデータより, 静岡市のような我国の平均的都市部では, 本症の発症原因として, 家族内での人から人への感染やペット動物からの感染は比較的少なく家庭内で生の鶏肉を取り扱う際の, 調理器具や, 手指を介する他の食品の汚染が最も重要な危険因子であり, 調理者に対する衛生教育と鶏肉の細菌汚染防止対策についての研究を進める事が, 最も重要と思われた.
著者
對東 俊介 石田 勝 崎元 直樹 久保 高行
出版者
公益社団法人 広島県理学療法士会
雑誌
理学療法の臨床と研究 (ISSN:1880070X)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.3-10, 2016-03-31 (Released:2018-02-16)

本稿では、論文投稿の経験が比較的少ない若手理学療法士のために、どのような手順で症例報告や原著を作成し、投稿を行うかを解説する。症例報告や原著は、研究活動を公表する文書であり、 議論することができる文書であることが重要である。議論を行うためには、まず執筆した症例報告や原著で何を訴えたいのか論旨を明確にする必要がある。次に、結果の提示や引用文献の出典などを含め、情報は正確にかつ投稿規定に従って執筆する。論文を書き上げた後は、必ず共著者のチェックを受ける。若手理学療法士は本稿の内容に沿って症例報告や原著を作成し、指導する側の理学療法士には論文執筆指導を行う際の参考資料として活用していただきたい。
著者
一方井 祐子 中村 史一 麻生 尚文 神谷 隆之 近藤 菜穂 久保田 好美 徳田 周子 豊田 丈典 古川 遼 宮田 舞 渡邉 俊一 横山 広美
出版者
北海道大学 高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.83-93, 2012-06

This study focuses on the difference of public interest and expectation for eight scientific fields. The investigated fields included astronomy, planetary science, particle physics, mathematics, solid state physics, paleontology, seismology, and molecular biology. For analyzing the interest and expectation for the eight science fields, a survey was administered to 780 people over 20 years old. Expectation was rated high in the fields in which research contents are easy to understand and the research findings are believed to be linked to daily life. On the other hand, fields considered to be abstract and not related with daily life were rated lower in public interest and expectation. On the basis of these findings, we will discuss the future of science communication in these fields.
著者
初坂 奈津子 宮下 久範 久保 江理 喜多村 紘子 大久保 利晃 佐々木 洋
出版者
日本白内障学会
雑誌
日本白内障学会誌 (ISSN:09154302)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.49-51, 2020 (Released:2020-07-08)
参考文献数
5

当教室では東京電力福島第一原子力発電所の緊急作業従事者約2万人に対する白内障調査を行っている. 昨年度より開始した全国調査では, まず対象者を被ばく線量20mSv以上となる3,673名とし, 2018年4月~2020年3月までに479名の検診が終了した. 現在までの結果は, 微小混濁であるvacuoles が比較的多くの対象者に認められている. 今後, この微小混濁が放射線白内障の一つである後囊下白内障に進行するかについては, 引き続き長期的な調査の継続が必要である.
著者
原口 哲子 髙橋 佳子 大久保 晃樹 西小野 美咲 榊 美紀 原口 優清
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.197-201, 2019 (Released:2019-08-27)
参考文献数
15

【緒言】解熱鎮痛剤であるアセトアミノフェンはWHO(世界保健機関)方式がん疼痛治療法では代表的な薬剤の一つとして位置づけられている.【症例】75歳,女性. 左上葉肺がん術後再発.多発骨転移によるがん疼痛に対しアセトアミノフェンを使用していたが,同薬剤の商品を変更しアレルギー症状が出現したため中止し,症状は消失した.同薬剤の別の商品へ変更し継続した.【考察】アレルギー症状はアセトアミノフェンの添加剤が原因と推察された.【結論】アセトアミノフェンによるアレルギー症状の出現時,規格を変更することで薬剤使用を継続できる可能性がある.
著者
大久保 恭子 Kyoko Okubo
出版者
関西外国語大学・関西外国語大学短期大学部
雑誌
研究論集 = Journal of Inquiry and Research (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
vol.98, pp.21-37, 2013-09

切り紙絵による図像と自身が書いたテクストからなるマチスの書物芸術『ジャズ』(1947年)の表題は、画家が当初想定していた〈シルク(サーカス)〉から〈ジャズ〉への変更を経て決定された。ところが『ジャズ』の図像はサーカスに関連する主題を多く含んでおり、テクストを見てもことさらジャズ音楽につながりを持ってはいなかった。それではこの表題変更の意義をどのように捉えるべきなのだろう。表題と作品との関連についてカステルマンは図像頁とテクスト頁との間の「シンコペートする構成」を見いだしたが、『ジャズ』は作品全体がシンコペートされていたと考えられるのではないだろうか。『ジャズ』が内包する「シンコペート」すなわち「ずれ」の意義を、比較すべき作品『パラード』と第一次世界大戦下での芸術活動実態の分析を踏まえ、『ジャズ』とその制作時期に重なる第二次世界大戦下での芸術活動との関わりを視野に入れて俯瞰的に考察する。
著者
小沼 明弘 大久保 悟
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.217-226, 2015-11-30 (Released:2017-05-23)
参考文献数
28
被引用文献数
1

多くの植物は繁殖のための花粉の授受粉を動物による送粉に依存しており、農作物もまた例外では無い。近年、世界的なハナバチ類の減少による農業生産への悪影響が懸念される中で、送粉サービスが農業に対して提供する経済的価値への関心が高まっている。しかしながら、我が国においては、これまでセイヨウミツバチやマルハナバチのような飼養された送粉昆虫による送粉サービスの経済性評価のみで、野生送粉者による貢献は評価されていなかった。そこで我々は、飼養された送粉者と野生送粉者の両方を含む、我が国の農業分野に対する送粉サービス全体の推計を試みた。その結果、2013年時点の日本における送粉サービスの総額は約4700億円であり、これは日本の耕種農業産出額の8.3%に相当する。その内訳は、約1000億円がセイヨウミツバチ、53億円がマルハナバチそして3300億円の送粉サービスが野生送粉者によって提供されていた。送粉サービスへの依存度は作目毎に異なっているが、サービスへの依存度が高く産出額が大きいのはバラ科の果実、ウリ科およびナス科の果菜類であった。また、送粉サービスに対する依存度には地域的な偏りがあり、自治体毎に大きく異なっていた。最も依存度が高い県は耕種農業産出額の27%を送粉サービスに依存していた。我が国の農業全体を長期的に見た場合、送粉サービスへの依存度は増加する傾向にあり、その理由としてコメの生産額の減少と他作目への生産のシフトが考えられた。現在のような社会経済的な状況が継続した場合、我が国農業の送粉サービスへの依存度が今後も漸増することが示唆される。
著者
久保田菊治 著
出版者
此村欽英堂
巻号頁・発行日
vol.上, 1909

48 0 0 0 OA 秩父・武甲山論

著者
笹久保 伸
出版者
特定非営利活動法人 頸城野郷土資料室
雑誌
頸城野郷土資料室学術研究部研究紀要 (ISSN:24321087)
巻号頁・発行日
vol.1, no.8, pp.1-25, 2016 (Released:2019-04-18)
参考文献数
9

秩父盆地を象徴する山、武甲山。武甲山は古くより秩父地域における信仰の山である。秩父盆地の神の山であり、現在もなお秩父の総鎮守である秩父神社の神体山とされている武甲山の存在によって日本の三大曳山祭りに数えられる秩父夜祭りや、御田植祭などの祭り事、札所巡礼などの民間信仰が成立してきた。しかし武甲山は石灰石を採掘するために現在もほぼ毎日12時30分にダイナマイトで爆破され続けている。秩父地域は自然豊かで霊場として知られる信仰深い地域であると同時に、毎日神を爆破しているという二面性および究極的な矛盾を抱える地域である。自身が秩父に在住し活動を続ける芸術家という立場から、芸術作品制作のためにおこなって来た秩父調査の中で発見した秩父の現実や、神の山を爆破し解体し続ける秩父地域における武甲山の存在について様々な視点から考察する。
著者
久保 壱仁 田行 活視 渡邊 匡能 佐藤 元紀
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.244-246, 2017-03-25 (Released:2017-05-01)
参考文献数
8

レボフロキサシンの稀な副作用としてアキレス腱障害がある.今回レボフロキサシン投与が誘因と考えられる両側アキレス腱断裂の1例を経験したので報告する.症例は70歳男性.尿路感染症に対しレボフロキサシン500 mg/日で4日間投与され,3日目より両側足関節痛を認めていた.レボフロキサシン投与中止後NSAIDS内服にて経過観察されていたが4週後起床時に両側足関節腫脹を認め,徐々に階段昇降やつま先立ちができなくなったためMRI撮影したところ両側アキレス腱断裂を認めた.両側アキレス腱縫合術を施行し,術後3週間免荷期間を設け,その後荷重訓練を開始した.現在は自立歩行可能で再断裂は認めていない.ニューキノロン系薬剤の副作用による腱障害の機序については明らかにされていないが,高齢,ステロイド内服,慢性腎不全などがリスク因子である.
著者
大久保 街亜
出版者
心理学評論刊行会
雑誌
心理学評論 (ISSN:03861058)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.57-67, 2016

<p>Although null hypothesis significance testing has been strongly criticized for decades, it has been the dominant statistical method in the field of psychology. Non-reproducibility of findings in psychology can be attributed, at least partially, to an arbitrary threshold (i.e., .05) in the null hypothesis significance testing and overrepresentation of <i>p</i>-values. The present study surveyed papers from the <i>Japanese Journal of Social Psychology</i> and examined whether or not such overrepresentation also existed among psychology researchers in Japan. Effect size measures and <i>p</i>-values did not correspond well when <i>p</i>-values were set at around .05. Moreover, the frequency of <i>p</i>-values just below .05 was greater than expected. These results imply that the overrepresentation of <i>p</i>-values can produce unreliable and irreproducible results. Two types of remedies are discussed to alleviate the problems of overrepresentation of the <i>p</i>-values.</p>
著者
松尾 浩 小久保 光治 近藤 哲矢 三鴨 肇
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.827-830, 2003-07-31 (Released:2010-09-24)
参考文献数
10
被引用文献数
2 5

症例は43歳, 男性. 2001年3月22日午後9時頃より腹痛を自覚し, 腹痛が強度となり4時間後に救急車にて当院に緊急入院した. 腹部は軽度膨隆し, 全体に圧痛と筋性防御を認めた. 血液検査にてCRPは陰性であったが, 白血球の上昇を認めた. 腹部CT検査にてfree airと腹水, 骨盤腔にlow density areaを認めた. 肛門よりビニール製のひもが1mほど脱出しており, 出血を軽度認めた. 直腸異物による消化管穿孔の診断のもとに緊急手術を施行した. 開腹すると便汁を混じた腹水を認め, 骨盤腔に直径5.5Cm高さ19cmの哺乳びんを認めた. 腹膜翻転部から10cmの直腸前壁が長軸方向に10cmにわたり穿孔しており, 同部より哺乳びんが腹腔内に露出していた. 手術は同部を縫合閉鎖し, 横行結腸にて双孔式人工肛門を造設した. 経肛門的に異物が入った経過を何度も確認したが, 風呂場で転んだ拍子に哺乳びんが肛門から入ってしまったとのことであった. 術後6ヵ月後に人工肛門を閉鎖し経過良好である.