著者
佐藤 力郎 佐々木 正剛 阿部 喜充 岡部 陽子
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.46, pp.175-177, 1995

リンゴクビレアブラムシの越冬卵の密度はリンゴの品種間で異なり, ふじで高く, さんさやレッドキングで低かった。調査枝の方位では東側が西側よりも高く, また, 調査枝の高さでは地上1.5~3.0mの位置で高かった。福島県の県北地方の8ほ場から得られた卵の平均密度と平均こみあい度の関係から, 本種の卵が集中分布をすることを明らかにし, その関係を利用した二段抽出法 (第一次抽出単位は樹, 第二次抽出単位は果台) による密度調査法について検討した。
著者
石屋 博樹 千田 浩一 斎 政博 佐藤 弘之 有馬 宏寧 佐々木 正寿
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, 1993

透視条件下において、X線アナライザの管電圧測定値と実測値はほぼ一致した。また、線量率測定に於いて、X線アナライザ2機種共に低い管電圧側で基準線量計の値より低い値を示し、管電圧が高くなる程、基準線量計の値に近づいた。今回の測定では、低い管電圧の時、線量率及び管電圧の測定が不能になったり、線量率の測定値が低くなったりするものもあったが、この原因としてはX線アナライザの測定レンジの下限を越えたためか、又は、検出限界ぎりぎりのところで測定したために起こったものと考えられる。以上より、X線アナライザは、透視条件という低いX線出力下においても、測定レンジの範囲内では充分QCに使用可能であると思われた。
著者
佐々木 正美
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.99-103, 2007-03-01 (Released:2011-12-15)
参考文献数
11
被引用文献数
3

自閉症が最初に報告 (Kanner L, 1943) されて以来, 半世紀以上に及ぶ臨床経験や研究の他, 近年数多くの当事者による著作や講演等による説明がなされて, 認知機能や精神心理状態等の神経心理学的特性や実像が明瞭になってきた. その間にさまざまな治療, 教育, 福祉支援が実践され, 追試的臨床研究もなされてきた. その結果, 今日世界5大陸のすべてで国際的に広く共通して応用実践が行われているものは, TEACCHプログラム以外にはないと思う. その世界的潮流の状況を, わが国での実践とともに解説する.
著者
八柳 信之 新野 正之 熊川 彰長 五味 広美 鈴木 昭夫 坂本 博 佐々木 正樹 十亀 英司 YATSUYANAGI Nobuyuki NIINO Masayuki KUMAKAWA Akinaga GOMI Hiromi SUZUKI Akio SAKAMOTO Hiroshi SASAKI Masaki SOGAME Eiji
出版者
航空宇宙技術研究所
雑誌
航空宇宙技術研究所報告 = Technical Report of National Aerospace Laboratory TR-679 (ISSN:03894010)
巻号頁・発行日
vol.679, pp.96, 1981-08

「小型溝構造液水冷却燃焼器の研究」は宇宙開発事業団によって進められている推力10トン級 液酸・液水エンジン,LE-5の開発に必要な基礎資料を得るための,詳細な液水冷却特性に関するデータ,及び広範な燃焼条件に対する燃焼特性を把握することを目的とするものである。昭和52年度に冷却用液水供給装置および供試燃焼器一号機の製作を行い,53年度より航空宇宙技術研究所角田支所において燃焼試験を開始した。また,これと同時に液水冷却特性の解析上不可欠となる燃焼性能,及び燃焼ガス側熱負荷の詳細なデータを得るために,多分割型環状水冷却燃焼器を用いた水冷却燃焼試験を行なった。これらの累積燃焼試験時間は約140回,4200秒におよんだ。ところで,実際の液酸・液水エンジンでは燃焼器の冷却に用いられた液水が噴射器から燃焼室内に噴射されて,液酸と燃焼する再生冷却方式をとるのが普通である。しかし,本研究においては液水冷却特性に関して広い範囲の冷却条件でデータを得ることを目的としているため,冷却用液水の流量,供給圧力,温度等を燃焼用液水とは独立に変えられるように別系統とした“独立冷却方式”でも試験が行なえるように計画した。さらに独立冷却燃焼試験のデータを踏まえて,完全再生冷却燃焼試験の実証を行ない,設計点では冷却能力にまだ余裕のあること,特性速度効率で98%以上の値が得られることを確認した。このように小推力,F=3KN(300kgf),燃焼器で再生冷却燃焼が可能になったことは,燃焼器構造が従来の管構造燃焼器とは違って,銅製の溝構造(いわゆるSlotted wall)燃焼室としたことによるものである。これは冷却通路となる多数の溝を長手方向の設けたもので,スペース・シャトル主エンジン(SSME)等の高圧高性能エンジンに用いられている高熱負荷燃焼器と原理的に同じものであり,我国においては未経験のものである。これによって,冷却特性を明らかにするために必要な各部の温度,圧力測定が容易になるとともに,将来の高圧エンジンへの発展性をも考慮した詳細な試験データの取得が出来たものと考える。本報告で行なう試作1号機によって得られた主な結果を簡単に述べる。冷却特性については,①小推力溝構造液水冷却燃焼器により,設計点(燃焼圧力P=3.48MPa,混合比O/F=5.5)での完全再生冷却方式による燃焼が可能であり,冷却能力としては十分な余裕のあることが分かった。しかしながら,冷却条件を広範囲に変えて行なった独立冷却燃焼試験の結果から見て, ②従来より提唱されている殆んど全ての設計式が溝構造燃焼器における熱設計式としては不適当であり,かつ設計上危険性の高いことが分った。 ③試験後,供試燃焼器の切断検査を行なった結果,溝構造燃焼器をロー付接合によって製作する本方式には多くの問題点があり,新しい製作法の開発が望まれる。特に各冷却流路間の抵抗値の不均一さ,及び内筒の変形による内外筒接合部の剥離に問題がある。次に燃焼特性については ④混合比,水素噴射温度を広く変化させて特性速度効率におよぼす影響を調べた。その結果これらの効率への寄与は,著者らが以前に得た液体酸素・常温ガス水素燃焼の場合と同様に,ほぼ噴射速度比(水素噴射速度と液酸噴射速度の比)によって表わされることが分った。さらに再生冷却燃焼時に低混合比(O/F < 3)で約100Hzの低周波振動燃焼を起したが,それ以外の試験範囲ではほぼ安定な燃焼が行なわれた。
著者
岡田 隆太 吉越 章隆 寺岡 有殿 神農 宗徹 山田 洋一 佐々木 正洋
出版者
公益社団法人 日本表面真空学会
雑誌
表面科学学術講演会要旨集 第32回表面科学学術講演会
巻号頁・発行日
pp.28, 2012 (Released:2012-11-28)

Ge低指数面の中で電子移動度に優れる(111)は、電界効果トランジスタのチャンネルとして検討され、その酸化機構の解明は重要である。本研究では異なるEkによる表面酸化物の違いを放射光XPSにより調べた。Ek増加による酸素吸着量増加とそれに対応したGeの酸化成分の変化を発見した。吸着酸素の増加がGe3+形成に対して1.0 eVにエネルギー閾値を持つ活性化反応に起因することが分かった。
著者
吉越 章隆 岡田 隆太 寺岡 有殿 山田 洋一 佐々木 正洋 神農 宗徹
出版者
公益社団法人 日本表面真空学会
雑誌
表面科学学術講演会要旨集 第32回表面科学学術講演会
巻号頁・発行日
pp.27, 2012 (Released:2012-11-28)

電界効果トランジスタの新チャネル材料として、Siよりもキャリア移動度等で優れたGeが注目され、Ge酸化物とその生成機構の解明が重要となっている。本研究では、代表的な低指数面であるGe(100)-2×1表面の超音速酸素分子線(2.2eV)とバックフィリングによる室温酸化を放射光XPSで比較した。分子線による吸着曲線の変化、吸着酸素量の増加と関連する吸着サイトの違いを明らかにしたので報告する。
著者
村上 恭通 佐々木 正治 笹田 朋孝
出版者
愛媛大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

古くは蜀と呼ばれた四川省成都平原において、製鉄遺跡の発掘調査を実施した。成都市蒲江県鉄牛村遺跡では前漢代・後漢代、そして古石山遺跡では後漢代の製鉄関連施設を検出した。これらの発掘調査により、成都平原における漢代製鉄炉の特徴と生産物を明らかにした。
著者
大村 健二 金平 永二 佐々木 正寿 疋島 寛 橋爪 泰夫 林 外史英 山田 哲司 北川 晋 中川 正昭 瀬川 安雄 林 守源
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.266-271, 1988-02-25 (Released:2009-03-31)
参考文献数
8

肝動脈塞栓術(TAE)施行例を, TAE施行前にあらかじめ胆摘を行った群(A群, 8例)と,胆摘を行わなかった群(B群, 50例)に分け, TAE後の生化学検査値の変動および不快な臨床症状と胆嚢梗塞の関係を検討した. TAE後のGOT, GPT, LDHの変動は両群間に差を認めなかった. B群においてTAE後γ-GTP, Al-pはそれぞれ16例(32%), 9例(18%)で上昇したが, A群では1例も上昇しなかった.また,両群ともTAE後高頻度に発熱を認めたが,腹痛はB群で38例(76%)と高率であるのに対し, A群ではわずかに1例に認めたのみであった. B群の8例に対しTAE後に胆摘を行ったが,そのうち6例に胆嚢梗塞の所見をみた. TAE後の血中の胆道系酵素上昇には, TAEによる胆嚢梗塞が関与していることが推測された. TAE後の不快な臨床症状を予防するために,初回手術時に胆嚢摘出術を施行することが有用と思われた.
著者
佐々木 正哉
出版者
東洋文庫
雑誌
東洋学報 = The Toyo Gakuho
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.370-399, 1963-12
著者
伊藤 万利子 三嶋 博之 佐々木 正人
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.23, 2010

本研究では、けん玉の技の一つであるふりけんの事例を通して、視覚―運動スキルを必要とする動作における姿勢調整について検討した。実験では、けん玉の熟練者4名と初心者4名にふりけんを200試行行ってもらった。ふりけん動作時の実験参加者の身体運動(頭部、膝)と玉の運動は、3次元動作解析装置によって記録された。分析によると、頭部・膝の運動ともに熟練者群のほうが初心者群よりも大きかったが、熟練者の運動のほうがより玉の運動と協調していた。特に各ふりけん試行の最終時点に注目すると、熟練者群のほうが初心者群よりも頭部運動と玉の運動のカップリングは強かったが、膝の運動と玉の運動とのカップリングの強さは両群で変わらなかった。以上の結果から、熟練者群では運動する玉に対して頭部が動的に協調するように姿勢を調整していたのに対し、初心者群では玉に対して頭部を静的に安定させた姿勢でふりけんを行っていたと考えられる。
著者
横塚 保 大下 克典 菊地 忠昭 佐々木 正興 浅尾 保夫
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.189-196, 1969 (Released:2008-11-21)
参考文献数
30
被引用文献数
4 4

(1) 液体培養により,わが国の麹菌工業に関連の深い種麹菌類およびその他の麹菌類約70菌株について,とくに注意を要する麹菌の生産毒と考えられるAA, KA, β-NPAおよびOAの生産性を検索し,それぞれのものは個々の菌株によって生産性に非常な差異のあることを知った.同時にX-1やNo. 48のように,それらの生産に関して特異的な菌株を野生菌の中から見いだした. (2) 固体麹中のAAの定量法として,銅塩を作り分離定量する新法を設定した. (3) AA, KA, β-NPAおよびOA生産菌の代表株をそれぞれ2,3株ずつ選び出し,それらを用いて固体麹(醤油麹)を作って,それぞれの生産量の経時的変化を求めた. (4) AAは経時的変化の結果,著しくAAを生産するX-1においてですら,わが国の麹菌工業で使用する通常の製麹期間では30mg/kg koji程度しか生産されず,毒性的問題量が3030mg/kg kojiであるのに比し,きわめて少なく,通常は全く問題にならないが,その性質から,味噌,味醂,清酒工業等においては考慮すべき点のあることを指摘した. (5) KAはその毒性も弱く,毒性的問題量が15,150mg/kg kojiであるのに比し,実際の固体麹中での生産量は最高時で約2001mg/kg kojiであリ,問題なかった. (6)β-NPAは比較的毒性が強く,水溶性であり,通常の製麹期間内に生産量が最高を示す点等,問題はあったが,その生産量は特異的な生産菌No. 48ですら最高15mg/kg koji程度であり,毒性的問題量が1515mg/kg kojiであるのに比し,きわめて少なく,しかも,β-NPA自体が代謝中間産物で,容易に生産菌の代謝系によって分解される点を考慮し,問題ないことを指摘した. (7) OAは固体麹中から検出されなかった,生産を考慮しても,それは330mg/kg koji以下であり,毒性的問題量が4545mg/kg koijであるのに比して問題はなかった. (8) いずれにしろ,わが国の麹菌工業にとって純粋食品の立場から,AA, KA, β-NPAおよびOAのごとき有毒成分を最初から生産しない種麹菌を使用することが望ましく,事実,そうしたものは幾らもあるから,それらを種麹菌とすべきで,今後の種麹菌選択の一項目としてこれらの生産性を考慮すべきであることを指摘した. (9) マウスを用いて醤油および醤油麹のエーテル抽出物について毒性試験を行ない,それらの無毒性を裏づけた.
著者
西山 圜 岩井 益美 佐々木 正史 中沢 則雄 片桐 晴郎
出版者
公益社団法人日本ガスタービン学会
雑誌
日本ガスタービン学会誌 (ISSN:03874168)
巻号頁・発行日
vol.23, no.89, pp.78-83, 1995-06
参考文献数
6
被引用文献数
1

The seven year program, designated "Research & Development of Automotive Ceramic Gas Turbine Engine (CGT Program)", which is conducted by Petroleum Energy Center, began in 1990 with the object of demonstrating the advantageous potentials of ceramic gas turbines for automotive use. Engine demonstration project in this program is being adressed by Japan Automobile Research Institute, Inc. team. The basic engine is a 100 kW, single-shaft regenerative engine having turbine inlet temperature of 1350℃ and rotor speed of ll0,000 rpm. This paper mainly describes the activities during the fourth year of the program. The engine components were experimentally evaluated and improved in the individual and various assembly test rigs, and an assembly test including rotating and stationary components, was performed under the condition of turbine inlet temperature of 1200℃.
著者
佐々木 正寿
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.2016, no.67, pp.231-246, 2016-04-01 (Released:2017-10-13)
参考文献数
6

Mit seiner Einstellung zur Lebensphilosophie versuchte Dilthey das Leben aus sich selbst her zu verstehen, und bei ihm wurde die Poesie, die ursprünglich dem Gefühl entspringt, vom Gesichtspunkt der Lebensphilosophie als „Darstellung und Ausdruck des Lebens“ verstanden bzw. die Dichtung als „das Organ des Lebensverständnisses“ bezeichnet. Insofern könnte man die Dichtung für den Ausdruck des Selbstverständnisses des Lebens halten. Goethe hatte gerade in der Dichtung das Leben aus sich selbst her verstanden und, so interpretierte es Dilthey, dieses zum Ausdruck gebracht, und in diesem Sinne kann Goethe als der größte Lyriker überhaupt bezeichnet werden.Wie Dilthey hat auch Nishida dem Gefühl eine überlegende Bedeutung zuerkannt, und zwar macht das Gefühl in Nishidas Gedanken den Gehalt des Selbst aus, der gerade durch künstlerisches Handeln zu fassen sei. In der Tat hat Nishida die Poesie für den Ausdruck des Lebens gehalten und insbesondere die Dichtungsweise „shasei“ (Beschreibung des Lebens) in der japanischen Dichtung Tanka hoch geschätzt. Besonders deutlich hat im Bereich des Tankas Saito Mokichi die Dichtungsweise „shasei“ vertreten. Seiner Meinung nach bedeutet „shasei“ das Beschreiben des Lebens, mit anderen Worten, das unmittelbare zum Ausdruck Bringen des Lebens qua konkrete Wirklichkeit. Gerade in diesem Gedanken von „shasei“ hat er eine gemeinsame Grundtendenz von japanischer Dichtung mit der Lebensphilosophie Diltheys gesehen.In den Werken großartiger Dichter könnte man also die Vereinigung von Dichtung und Leben finden. Auf das Wie dieser Vereinigung bewegten sich auch Saito und besonders Tsuchiya Bunmei mit ihrer Einstellung zur Lebensbeschreibung („shasei“) zu. Bei Saito und Tsuchiya mußte das Tanka-Gedicht schließlich als das Leben selbst auftauchen. Diese radikale Einstellung könnte ein radikales Verständnis des Lebens möglich machen und ein solches Lebensverständnis könnte in der Tanka-Dichtung in Worte gefasst werden, obwohl die dichterischen Worte gewiß anders als philosophische Begriffe wären. Gerade hier dürfte man einen ausgezeichneten Sinn der Lebensbeschreibung („shasei“) erkennen.
著者
佐々木 正 兼松 顕 大瀬 誠子
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.84, no.10, pp.977-983, 1964-10-25 (Released:2010-02-19)
参考文献数
22

Some diphenyl derivatives were visualized, imitating the A and C rings in the morphine skeleton with the C ring substituted with a phenyl group, as shown in Table I. On the assumption that the angle of A and C rings is necessary for these compounds to show analgesic action by their contact with the cells in the action site, examinations were made for the syntheses of 9-substituted 9, 10-dihydrophenanthrene and 5-substituted 9, 10-dihydro-5H-dibenzo [a, b] cycloheptene.1) 9, 10-Dihydro-9-phenanthrenecarboxylic acid (IV) was obtained in a good yield by the reduction of 9-phenanthrenecarboxylic acid (X) with sodium amalgam. Curtius reaction of the azide of IV afforded ethyl 9, 10-dihydro-9-phenanthrenecarbamate (XIV) but this substance was extremely labile and underwent decomposition on being left at room temperature to form phenanthrene. The acid amide compounds (XVII and XVIII) of IV were stable.2) Reaction of 5-amino-10, 11-dihydro-5H-dibenzo [a, b] cycloheptene (XXII) with methyl iodide in the presence of alkali gave 5-dimethylamino compound (XXIII). Amination of 10-bromo compound (XXV) was attempted in order to obtain 10-dimethylamino compound but the product was found to be 5H-dibenzo [a, b] cyclohepten-5-one (XXVI).
著者
佐々木 正美
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.179-183, 2010 (Released:2015-11-21)
参考文献数
13

自閉症スペクトラム障害を含めた発達障害は, 過去の長い歳月正しく理解されずにきた. 養育, 治療, 教育等の支援や対応がきわめて不適切になされてきた結果, 当事者の情緒や行動の面に, 二次障害としての非社会的・反社会的特性を顕在化させる事例を, 数多く生み出すことになった. 本稿では現時点での臨床的・神経心理学的理解の到達点と養育・教育的支援の方策を概説して, 思春期をより平穏に乗り越え, 二次障害を回避するばかりでなく, 自立的な活動や適応にいたるための道筋の基本原理を解説する.
著者
佐々木 正寿
出版者
日本倫理学会
雑誌
倫理学年報 (ISSN:04830830)
巻号頁・発行日
vol.67, pp.189-202, 2018

In der heutigen Zeit der Wissenschaft und Technologie bewegen wir uns überall und vor allem mit dem Prinzip der Nützlichkeit. Heideggers Betrachtung in seinem Vortrag „Die Frage nach der Technik" zufolge wird der Mensch in der Struktur der modernen Technik ausschließlich dazu herausgefordert, das Wirkliche als „Bestand", d. h. Nützliches, zu bestellen. In der Struktur der modernen Technik wird das Wirkliche immer bloß als „Bestand" entborgen. Demgemäß hat der Mensch in der Struktur der modernen Technik keine andere Möglichkeit der Entbergung mehr, und er würde dann die Möglichkeit verlieren, sein eigenes Wesen zu erkennen, wonach er eigentlich zum Entbergen gehört. Darin hat Heidegger die Gefahr der modernen Technik aufgezeigt, und gerade dort hat er aber in der Kunst, vor allem im Dichterischen, eine Möglichkeit des „Rettenden" angedeutet.<br> Der heideggerschen Erläuterung der Dichtung Hölderlins zufolge wird das Seiende in der Dichtung durch die dichterische Nennung mit dem wesentlichen Wort erst zu dem ernannt, was es ist. Mit anderen Worten: In der Dichtung wird das Seiende mit dem wesentlichen Wort als das Seiende enthüllt. Dieses Wesen der Dichtung hat, meiner Interpretation nach, der Haiku-Dichter Matsuo Basho schon früher verstanden und selber in solcher Weise Haiku-Gedichte verfaßt. Auch bei ihm zeigt sich die Dichtung qua poiēsis, wie Heidegger gesprochen hat, als die Entbergung, d. h. die Erkenntnis der Wahrheit der Natur.<br> In diesem Sinne könnte die Dichtung gerade im Zeitalter der modernen Technik zur Rehabilitierung der vielfältigen Möglichkeiten der Entbergung beitra gen. Vom heideggerschen Gesichtspunkt her würde die Dichtung also uns den Menschen dazu erwecken, die „Unverborgenheit" des Seienden zu hüten. Demnach dürfte man in der Dichtung eine Möglichkeit des „Rettenden" im Zeitalter der modernen Technik anerkennen.
著者
佐々木 正己
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.35-40, 1975-03-25 (Released:2009-02-12)
参考文献数
13
被引用文献数
3 3

12時間明,12時間暗の光周期,恒温条件下で,ウリキンウワバの諸行動にみられる日周期性の有無位相と強度を調べた。その結果,孵化と幼虫の摂食行動には周期性が認められず,4令から最終令への脱皮には弱い,蛹化と羽化には比較的強い日周期性が観察された。蛹化と羽化の位相は逆の関係にあり,蛹化が暗期の終り付近に,羽化は明期の終りにそのピークを示した。成虫は顕著な3山型の夜間活動性を示した。雌雄共通の飛翔ピークが1日に2回,消灯後と点灯時にみられた。残るピークは消灯約7時間後に始まり,雌では3時間にわたって継続的に性フェロモンを放出,雄ではこれに同調して,しかし雌の性フェロモンの存在とは無関係に,1∼1.5時間の激しい飛翔ピークを示した。これらのリズムの生成は遺伝的に組み込まれたものである可能性が強い。