著者
佐藤 伊里
出版者
Waseda University
巻号頁・発行日
2004

制度:新 ; 文部省報告番号:甲1871号 ; 学位の種類:博士(学術) ; 授与年月日:2004/2/16 ; 早大学位記番号:新3745
著者
佐藤 知香 梅本 安則 田島 文博
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.842-847, 2019-11-18 (Released:2019-12-27)
参考文献数
37
被引用文献数
2

安静臥床の弊害は70年以上前から認識されており,その影響は筋骨格系,循環器系,呼吸器系など全身に及ぶことがわかっている.また,超急性期治療領域においてもその弊害が注目されている.本稿では安静臥床の弊害について,筋量や筋力低下,関節拘縮,循環血液量減少や心機能低下による起立性低血圧,最大酸素摂取量の低下,肺活量低下などをそれぞれの報告を挙げ説明する.後半は,離床や運動負荷による治療効果を紹介する.なぜリハビリテーション治療を提供すべきなのか,考える一助となれば幸いである.
著者
佐藤 元
出版者
公益財団法人 医療科学研究所
雑誌
医療と社会 (ISSN:09169202)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.2_63-2_78, 2005 (Released:2010-02-02)
参考文献数
77

公衆衛生政策は私的権利の制限(私権制限)を伴うことが多い。私権に関わる例としては,公衆衛生情報と個人のプライバシー,コミュニケーション政策と表現の自由,検疫・隔離や強制的入院と個人の自律や自由,安全衛生基準と経済活動の自由などの間に見られる対立が挙げられる。国家・自治体は公共の福祉のために私権を正当に制限し得るとされるが,公衆衛生領域における政府の責務と権限が拡大する中,人権保護に関する議論を整理し制度を整えることは重要な課題である。本稿は,現代の米国における議論を総括紹介し,今後の議論に資すことを目的とした。公衆衛生政策を人権保護の観点から検討する際には,正当性,合理性,経済的負担と効率,私権制限の程度,公平性,政策相互の整合性が系統的に評価されることが望ましい。また,こうした評価を制度化し実効性のあるものとするためには,正当な法的手続きと政治過程の透明性確保が重要と考えられる。前者は,実質的正当性と形式的正当性の両者からなる。
著者
佐藤 翔 伊藤 弘道
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.55-68, 2020 (Released:2020-06-30)
参考文献数
17

本研究では公共図書館において,図書の書架上の位置が利用者の注視時間に与える影響を明らかにすることを目的に,視線追尾装置を用いた被験者実験を行った。実験は2017年10 ~11 月にかけ,愛知県の豊橋市中央図書館にて実施し,11 名の被験者が参加した。被験者には視線追尾装置を装着し,自身が読みたい図書を1 冊以上,館内から選択するタスクを課した。得られたデータから書架を注視している場面を抽出し,書架の高さ,注視されていた垂直位置(段),水平位置(左・中央・右)ごとの注視時間を算出した。分析結果から以下の知見が得られた。(1)書架上の垂直位置(段)は配架図書の注視時間に影響し,上段の方が下段よりも長時間見られる傾向がある。また,書架自体の高さにより垂直位置が注視時間に与える影響は異なる。(2)書架上の水平位置は図書の注視時間に影響しない。(3)書架上の垂直位置と水平位置の間に交互作用は認められない。
著者
安村 誠司 中山 健夫 佐藤 理 杉田 稔 中山 千尋
出版者
福島県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

原発事故以後、福島県民が抱く放射線健康不安には、報道や情報が関連していると考え、県民2000人に対し、健康不安の程度、信用する情報源、利用するメディアについて質問紙調査を行った。健康不安の程度を目的変数、信用する情報源と利用するメディアを説明変数とした重回帰分析の結果、NGO等を信用する群、ネット・サイトを利用する群の不安が有意に高く、政府省庁、自治体を信用する群、地元民放テレビを利用する群は、不安が有意に低かった。情報源やメディアの違いによる、不安の程度の差が明らかになった。また、ヘルスリテラシー得点上位群の不安が有意に低く、放射線不安を減らす上での、ヘルスリテラシーの有効性が示唆された。
著者
佐藤 翔 吉田 光男
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.23-42, 2017-03-10 (Released:2017-05-12)
参考文献数
21
被引用文献数
1

本研究では2006~2015年に日本の学協会誌に掲載された論文1,080,840本を対象に,日英の主要なオルトメトリクス計測サービスから得たデータに基づき,オルトメトリクスの付与状況を分析した結果について報告する.日本の学協会誌掲載論文のうち,ソーシャルメディアからの言及があるものは約1~2%とごくわずかであった.分野,言語,出版年とオルトメトリクスの関係については用いるデータ源により異なる傾向があるが,人文社会系の論文でソーシャルメディアからの言及が多いことは共通している.また,同一の論文を対象とした場合でも,データ源によって収集されているソーシャルメディア上の言及の範囲は異なっていた.
著者
田坂 登美 平賀 聖悟 北村 真 飯田 宜志 黒川 順二 飛田 美穂 佐藤 威
出版者
社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.77, no.9, pp.1506-1510, 1986-09-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
8

最近, 日本人の精巣重量およびサイズ等に関して検討を行なった報告は, ほとんど見られない. 今回, われわれは, 747例の変死体剖検症例を対象として, そのうちの651例について精巣重量とサイズの検索を行なった.重量, 厚さはp<0.01で右の方が大きく, 20~49歳の平均精巣重量は左14.53±4.07g, 右15.35±4.26g, 平均サイズは左長径4.51±0.64cm, 短径3.04±0.43cm, 厚さ1.43±0.3cmで, 右長径4.53±0.61cm, 短径3.05±0.4cm, 厚さ1.55±0.33cmであった. また両側精巣とも重量, 長径, 短径で30歳代が最大との結果が得られた.
著者
佐藤 真理子 田村 照子
出版者
社団法人 繊維学会
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.126-135, 2014-06-10 (Released:2014-06-09)
被引用文献数
1 1

This study aimed to clarify the impact on the body of contemporary styles of wearing traditional Japanese KIMONO, assessing body sway, surface electromyography, salivary amylase activity, and clothing pressure in a survey sample of eight healthy young women. Four wearing patterns were compared: (1) without an OBI (KIMONO sash) (2) with an OBI in position 1 (under the bust) (3) with an OBI in position 2 (at the waist) and (4) with an OBI in position 3 (at the ilium). With each of these patterns, the subjects stood, sat, stood and bent forward, sat and bent forward, and stood on one foot (Japanese classic movement; ISSOKUDACHI). The findings showed that body trunk stability was higher and posture straighter when wearing an OBI than when not. However, with OBI position 2 (not a style actually in use), muscular activity was inhibited during movement and stress levels were high. With OBI position 1, the style actually practiced by contemporary women, muscular activity during movement was aided by the OBI, but clothing pressure impacted the front of the body and stress levels were high. It was demonstrated that OBI position 3, the style in use among men, provides benefits in terms of stabilizing the body trunk, straightening posture, and alleviating muscle load during movement, as well as low stress levels.
著者
佐藤 隆夫
出版者
日本視覚学会
雑誌
VISION (ISSN:09171142)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.179-181, 2021-10-20 (Released:2021-10-29)
参考文献数
2
著者
佐藤 賢一
出版者
電気通信大学
雑誌
電気通信大学紀要 (ISSN:09150935)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.23-33, 2020-02-01

This paper introduces a mathematical puzzle book, Gobanjo, rediscovered on 2008. The radiocarbon dating on this book suggests that this puzzle book had been written on 15th century, which could be the oldest mathematical book in Japan. The Gobanjo shows us 6 types of puzzle utilizing go stones. The author summaries and translates these 6 types of puzzle into modern Japanese, i.e. Hyakugogenzan (Chinese Remainder Theorem), Shihoseki (counting the sides of square), Tonitarazu (addition and subtraction), Sassadate (simultaneous equations), Metsukeishi (guessing a hidden go stone), and Jugodate (3×3 magic square). Hitherto, as we had some knowledge about these puzzles except Metsukeishi, the author presumes the reconstruction of Metsukeishi utilizing the transposed matrix.
著者
松田 裕之 矢原 徹一 竹門 康弘 波田 善夫 長谷川 眞理子 日鷹 一雅 ホーテス シュテファン 角野 康郎 鎌田 麿人 神田 房行 加藤 真 國井 秀伸 向井 宏 村上 興正 中越 信和 中村 太士 中根 周歩 西廣 美穂 西廣 淳 佐藤 利幸 嶋田 正和 塩坂 比奈子 高村 典子 田村 典子 立川 賢一 椿 宜高 津田 智 鷲谷 いづみ
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.63-75, 2005-06-30 (Released:2018-02-09)
被引用文献数
22

【自然再生事業の対象】自然再生事業にあたっては, 可能な限り, 生態系を構成する以下のすべての要素を対象にすべきである. 1生物種と生育, 生息場所 2群集構造と種間関係 3生態系の機能 4生態系の繋がり 5人と自然との持続的なかかわり 【基本認識の明確化】自然再生事業を計画するにあたっては, 具体的な事業に着手する前に, 以下の項目についてよく検討し, 基本認識を共有すべきである. 6生物相と生態系の現状を科学的に把握し, 事業の必要性を検討する 7放置したときの将来を予測し, 事業の根拠を吟味する 8時間的, 空間的な広がりや風土を考慮して, 保全, 再生すべき生態系の姿を明らかにする 9自然の遷移をどの程度止めるべきかを検討する 【自然再生事業を進めるうえでの原則】自然再生事業を進めるうえでは, 以下の諸原則を遵守すべきである. 10地域の生物を保全する(地域性保全の原則) 11種の多様性を保全する(種多様性保全の原則) 12種の遺伝的変異性の保全に十分に配慮する(変異性保全の原則) 13自然の回復力を活かし, 人為的改変は必要最小限にとどめる(回復力活用の原則) 14事業に関わる多分野の研究者が協働する(諸分野協働の原則) 15伝統的な技術や文化を尊重する(伝統尊重の原則) 16目標の実現可能性を重視する(実現可能性の原則) 【順応的管理の指針】自然再生事業においては, 不確実性に対処するため, 以下の順応的管理などの手法を活用すべきである. 17事業の透明性を確保し, 第3者による評価を行う 18不可逆的な影響に備えて予防原則を用いる 19将来成否が評価できる具体的な目標を定める 20将来予測の不確実性の程度を示す 21管理計画に用いた仮説をモニタリングで検証し, 状態変化に応じて方策を変える 22用いた仮説の誤りが判明した場合, 中止を含めて速やかに是正する 【合意形成と連携の指針】自然再生事業は, 以下のような手続きと体制によって進めるべきである. 23科学者が適切な役割を果たす 24自然再生事業を担う次世代を育てる 25地域の多様な主体の間で相互に信頼関係を築き, 合意をはかる 26より広範な環境を守る取り組みとの連携をはかる