著者
野村 康弘 倉本 宣
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
環境システム研究論文集 (ISSN:13459597)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.73-78, 2005-11-03 (Released:2010-06-04)
参考文献数
17
被引用文献数
3 4

本研究では多摩川に生息するカワラバッタについての分布状況と生息地間の移動に関して調べた. 分布調査の結果, 生息地が39ヶ所確認され, 本種は多摩川において連続的に生息していることが確認された. 標識再捕獲調査の結果, 標識数4641匹のうち85匹が生息地間を移動していたことが確認された. また, 総個体数と砂礫質河原面積には正の相関, 移出率と砂礫質河原面積には負の相関があった. 本種の通常起こりやすい移動距離を300mとしたbuffer-1と最大値の810mのbuffer-2を各生息地に発生させたところ, 本種の地域個体群が多摩川の河口から52.6~53.2km付近で大きく分断化されていることが推測された. 本種の保全のためには分断化されている地域個体群のネットワークをつなげることが重要と考えられた.
著者
那須 隆 小池 修治 倉上 和也 青柳 優
出版者
THE JAPAN LARYNGOLOGICAL ASSOCIATION
雑誌
喉頭 (ISSN:09156127)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.8-12, 2010-06-01 (Released:2010-10-08)
参考文献数
14

The objective of our study was to determine the risk factors of late-onset radiation induced morphologic change and function disorder in larynx. Six cases of late-onset laryngeal necrosis and fibrosis after radiotherapy for head and neck cancers between 1994 and 2008 were evaluated. All of the patients were male with ages ranging from 57 to 74 years. The cases included three with supraglottic laryngeal cancer (T2), two with glottic laryngeal cancer (T1a), and one with an unknown origin metastatic neck tumor. Radiation injury was found from as early as 4 months up to 77 months after radiotherapy. Laryngeal late-onset radiation-induced Morphologic change and functional disorder were observed in patients having had supraglottic laryngeal cancer (T2), concurrent chemoradiotherapy, LASER surgery, or an over exposure dose. Consequently these patients were thought to be at risk for delayed radiation-induced sequelae. While almost all laryngeal necrosis was found within 6 months, supra-laryngeal fibrous stenosis was observed even beyond 24 months. It was difficult to discriminate between i Laryngeal necrosis and recurrent cancer, as well as to determine an early diagnosis of supra-laryngeal fibrous stenosis. It is, Therefore, essential that patients with risk factor of late-onset radiation-induced sequelae be followed up over the long-term.
著者
鎌倉 友男 酒井 新一
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.3_37-3_43, 2008-01-01 (Released:2011-03-01)
参考文献数
17
被引用文献数
2 2

例えば,交通バリアフリー関連での音による注意喚起や的確な歩行誘導に,また展示会場における各ブースごとの個別案内に適用でき,その周囲の静音化が達成できる超指向性パラメトリックスピーカの開発に取り組んだ.このスピーカは超音波の非線形現象を積極的に応用するところにアイデアがあるが,これを実現するには,物理をはじめとして,音場解析を目的とした数学,ひずみの少ない可聴音を得るための最適な超音波変調方式や電子回路技術など,多方面からの検討が必要である.音環境の改善や整備を目的としたパラメトリックスピーカの開発過程の一端を紹介したい.
著者
倉持 武
出版者
松本歯科大学
雑誌
松本歯科大学紀要 (ISSN:13446576)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.1-10, 2002
著者
森本 直樹 倉田 秀一 沖津 恒一郎 砂田 富美子 赤池 康
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.146-150, 2013 (Released:2013-10-09)
参考文献数
22

Collagenous colitis (CC) は,従来比較的まれな疾患と考えられてきたが,疾患概念の浸透とともに報告例が増加している。本邦では特にランソプラゾール (LPZ) に関連した症例の報告が多く,当院でも直近の1年間で3例を経験した。代表的な1例を提示する。症例は84歳,女性。他院処方のLPZを内服中。3か月間持続する水様性下痢の精査のために全大腸内視鏡検査を施行した。大腸粘膜は下行結腸近位部にわずかな毛細血管増生を認める以外に異常所見は認められなかったが,大腸各部位から生検を施行しCCと診断した。LPZを中止したところ2週間後には下痢は改善した。他の2例も慢性下痢症で受診され,内視鏡を施行して組織学的にCCと診断,内服中のLPZを中止することで比較的速やかに症状の改善が得られた。慢性下痢症の鑑別診断においては,本疾患も念頭にいれて,薬剤服用歴など詳細な病歴の聴取や,生検検査を含めた内視鏡精査を行なうことが重要と考えられた。
著者
倉田 タカシ
出版者
早川書房
雑誌
SFマガジン
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.98-129, 2016-04
著者
倉本 到
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2012-EC-23, no.12, pp.1-6, 2012-03-19

多機能テレビやPC・スマートフォン上のソフトウェアなど,インタラクティブシステムの複雑化・類型化・一般化にともない,一般の人々によるシステムの機能・性質の直感的な理解が重要になりつつある.そこで,インタラクティブシステムの直感的理解を促進するための表現法として,萌え擬人化キャラの利用を検討する.この表現法は(1)擬人化による直感的理解が可能(2)萌え要素データベースに基づき,形式的に擬人化キャラの生成が可能(3)受容性や愛着を励起することが可能,という特徴を有している.本稿では,萌え擬人化キャラの萌え要素・キャラの性格・メンタルモデル形成に影響する指標であるユーザビリティの三者間関係をアンケートにより予備的に調査した.その結果,萌え擬人化キャラの萌え要素の違いにより,そのキャラの性格および擬人化キャラが表現するインタラクティブシステムのユーザビリティを区別して表現できる可能性があることがわかった.
著者
橋本 成仁 小倉 俊臣 伊豆原 浩二
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.703-708, 2005-10-31 (Released:2010-06-04)
参考文献数
3
被引用文献数
1

歩道の設置されていない補助幹線道路や生活道路において交通事故の削減、歩行者の歩行環境の向上等を目指して、中央線を抹消し、路側帯を拡幅するという施策が導入されつつある。この施策は愛知県下では平成12年以降、積極的に導入しており、平成15年以降、全国でも同様の整備が行われつつあるが、この施策についてはこれまでのところ十分な効果検証がなされていないのが現状である。本論文では、この施策について積極的に導入しつつある愛知県豊田市内での整備路線を対象に、この施策の効果を交通事故データ、交通量、走行速度などの客観的データと整備路線周辺の居住者の意識調査を基に評価することを目的としている。
著者
小倉 仁志
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジー (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.21, no.7, pp.102-104, 2012-08

ナゼナゼ社の営業部にて。昼下がりの午後1時55分。この時間帯は外からの電話が比較的少ない。職場内の話し声がよく聞こえる。 「チエさん、昨日は出張先からの緊急の注文に対応してくれてありがとう。後でお礼をするから」。ミツオさんがチエさんに声をかける。 今日は課長が外出。2人とものんびりと事務処理を続ける。その時突然、電話が鳴り響いた。
著者
大賀 光太郎 板倉 賢一 出口 剛太
出版者
石油技術協会
雑誌
石油技術協会誌 (ISSN:03709868)
巻号頁・発行日
vol.77, no.6, pp.435-437, 2012 (Released:2014-03-29)
参考文献数
1

In our laboratory, fundamental tests on underground coal gasification (UCG) by using coal blocks were conducted for several years. Last year, a small scale field test on UCG was carried out at a part of developing area of Mikasa surface mine in Hokkaido.At the field, two bore holes were drilled, one is incline bore hole and the other is vertical bore hole. The lengths of incline bore hole and vertical bore hole were about 5m and 1.4m, respectively. The vertical bore hole was used for an oxygen injection hole and ignition hole. The incline bore hole was used for a gas production hole. Some temperature sensors were installed around the incline bore hole to measure the temperature of around the production bore hole. AE sensors were also installed around the incline bore hole to estimate the gasification zone in the coal seam. Underground Coal Gasification (UCG) demands precise evaluation of the combustion area in the coal seam. Especially, the monitoring of fracture activity in the coal seam and around rock is important not only for efficient gas production but also for estimation of subsidence and gas leakage to the surface. The test was carried out for forty hours and production gases were analyzed at every thirty minutes.Experimental results obtained showed that the combustion propagated along the linking hole inside coal seam. The temperature gradients inside the coal and the composition of production gas were changed under constant oxygen flow rate. But Average thermal value of generated gases by field test was about as much as generated gases by laboratory test.
著者
倉田 敬子 三根 慎二 森岡 倫子 酒井 由紀子 加藤 信哉 上田 修一
出版者
三田図書館・情報学会
雑誌
Library and information science (ISSN:03734447)
巻号頁・発行日
no.61, pp.59-90, 2009

原著論文【目的】 本論文の目的は、 日本の医学研究者において、 電子ジャーナルの利用がどこまで進み、それにともない論文の読みの形態、 入手経路、 検索手段にどのような変化が生じているかを明らかにすることにある。 【方法】 日本で医学部、医学研究科を持つ80大学に所属する医学研究者2,033人を抽出し、質問紙調査を実施した。 質問項目は、先行研究の分析に基づき、以下のとおりとした。 1) フェイスシート 、2) 最近読んだ論文の形態、入手経路、検索手段、 3) 普段使う検索手段、書誌データベース、 4) オープンアクセス手段の認知度と利用。 【結果】 2007年3月までに回収できた651件を集計した(回収率32.3%)。 主な結果は以下のとおりである。 1) 最近読んだ論文の7割は電子版論文であった。 2) 電子版論文の85%は大学図書館が契約する購読電子ジャーナルであり、印刷版の6割は個人購読雑誌であった。 3) 最近読んだ論文の検索手段はPubMedが一般的で、全論文の7割弱、電子版論文の8割以上がPubMedによって検索されていた。 PubMedを週1回以上検索する研究者は9割に上った。 一方、最近読んだ論文をサーチエンジンで見いだした研究者はほぼ皆無であった。 4) オープンアクセスは論文の入手先としては、PubMed Central が1割利用されていた以外は使われていなかった。 5) 年齢による論文利用パターンに違いはなかったが、 専門領域(基礎系、臨床内科系、臨床外科系に区分)によっては大きな違いがあった 。
著者
天野 勝文 阪倉 良孝 高谷 智裕 水澤 寛太
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

トラフグがフグ毒テトロドトキシン(TTX)を脳内に保有することを示した申請者らの研究成果を基に「フグでは脳に存在するTTXが脳ホルモンを介して内分泌系を制御する」という仮説を立て,その検証に挑戦する.まず,トラフグをモデルとして,TTX投与毒化魚と対照無毒魚における主要な脳ホルモンの遺伝子発現量をリアルタイム定量PCRで網羅的に比較して,TTXが脳ホルモンを介して内分泌系に及ぼす影響を調べる.次に,フグ科魚類の脳にTTXが広く存在するかを,液体クロマトグラフィー質量分析と免疫組織化学を併用して精査する.最後に得られた結果を総合して,フグがTTXを脳内に保有する生理学的意義について考察する.
著者
繁本 憲文 坂下 吉弘 高村 通生 小倉 良夫 近藤 成 金 啓志
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.66, no.11, pp.2712-2715, 2005-11-25 (Released:2009-01-22)
参考文献数
14
被引用文献数
3 2 1

椎茸による食餌性イレウスを経験したので報告する.症例は73歳,女性.急性虫垂炎にて虫垂切除術の既往がある.平成16年7月5日頃より眩量,悪心,嘔吐を主訴に外来にて輸液加療されていた. 7月9日より腹痛を伴うようになり,イレウスの診断にて外科紹介となった.腹部CTにて胃,小腸の拡張を認め,拡張した小腸の先端にairとfatの濃度が混在した塊状物を認めた.消化管異物あるいは小腸腫瘍性病変の嵌頓によるイレウスと診断し,ロングチューブを挿入し保存的治療を開始した.しかし,翌日も症状がほとんど改善しないため,開腹手術を施行した. Treitz靱帯より130cmの回腸に嵌頓した椎茸の笠を摘出した.文献的に種々の食物が原因となりイレウスを引き起こすことが知られているが,椎茸が原因となってイレウスをひきおこした例は,本例以外に過去9例が報告されるのみである.文献的考察を含めて報告する.
著者
和佐野 喜久生 湯 陵崋 劉 軍 王 象坤 陳 文華 何 介均 蘇 哲 厳 文明 寺沢 薫 菅谷 文則 高倉 洋彰 白木原 和美 樋口 隆康 藤原 宏志 佐藤 洋一郎 森島 啓子 楊 陸建 湯 聖祥 湯 陵華 おろ 江石 中村 郁朗
出版者
佐賀大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1992

本学術調査は農学及び考古学の異なる専門分野から、東アジアの栽培稲の起源に関する遺伝・育種学的研究および中国の古代稲作農耕文化の発祥・変遷・伝播についての中国での現地調査、考古遺物・文献・資料の収集とその研究解析、現地専門家との討論を行うことであった。これまでの3回の海外調査によって、多くの研究成果を得ることができた。研究代表者の和佐野がこれまでに行った古代稲に関する調査は、中国の長江のほぼ全流域、黄河の中下流域、山東半島、遼東半島および海南島の中国全土にわたるものとなった。また、調査・測定した古代稲の実時代は、新石器時代の紀元前5,000年から前漢時代までの約5,000年の長期間に及び、その遺跡数も18カ所になった。稲粒の粒大測定は、大量にあるものからは約100粒を任意抽出し、それ以下のものは全粒を接写写真撮影によって行った。また、中国古代稲の特性を比較・検討するために、韓国の2カ所および日本の14カ所の古代遺跡の炭化米の調査も並行して行った。以上の調査結果に基づいて、次のような結論を得ることができた。(1)紀元前5,000年ころの気温は現在より2度は高かったこと、および北緯30度周辺に位置する城背渓および彭頭山遺跡文化(紀元前6,000-7,000年)の陶器片および焼土中に多くの籾・籾殻・稲わらの混入が発見されたことから、紀元前6,000-7,000年頃には北緯30度付近に稲(野生か栽培されたものかは分からない)が多く生育していたと考えられる。彭頭山遺跡の籾粒は6ミリ前後のやや短粒であった。(2)古代稲粒の大きさ・形の変異の状況および稲作遺跡の時代的新旧の分布状態から、東アジアの稲作は、長江の下流域・杭州湾に面した河姆渡および羅家角両遺跡を中心とした江南地方に、紀元前5,000年以上溯る新石器時代に始まったと考えられる。(3)長江の中流域には、紀元前6,000-7,000年の城背渓および彭頭山遺跡から稲粒が発見されているが、稲作農耕の存在を証拠づけるものがまだ発見されていないこと、河姆渡および羅家角両遺跡と同時代の紀元前5,000年頃の稲作遺跡が存在しないこと、中流域に分布する多くの遺跡が紀元前3,000-4,000年のものであること、などから、稲作は下流域から伝播したものと考えられる。(4)長江の最上流域の雲南省の稲作遺跡は紀元前1,000-2,000年の新しいものであり、稲粒も粒が揃った極端な短円粒であること、さらには、雲南省の最古の稲作遺跡である白羊村遺跡の紀元前2,000年頃には、黄河流域からの民族移動の歴史があること、などから、稲作のアッサム・雲南起源説は考えられない。アッサム・雲南地域は、周辺地域から民族移動に伴って生じた稲品種の吹きだまり(遺伝変異の集積地)の可能性が強いことを提唱した。(5)黄河の中下流域の前漢時代の古代稲は、長大粒で日本の現在の栽培稲とは明らかに異なるものであったが、淮河流域の西周時代の焦荘遺跡の炭化米は、九州の弥生中期の筑後川流域のものによく類似した。(6)山東半島の楊家圏遺跡(紀元前2,300年)の焼土中の籾粒は日本の在来の稲品種によく類似したが、遼東半島の大嘴子遺跡の炭化米は短狭粒で、韓国の松菊里遺跡(紀元前500年)、あるいは日本の北部九州の古代稲粒のいずれとも異なるものであった。このことから、稲作が朝鮮半島の北から内陸を南下したとは考えられない。(7)山東半島の楊家圏遺跡、松菊里遺跡(紀元前500年)、および日本の北部九州最古の稲作遺跡・菜畑遺跡のやや小粒の古代稲粒は、浙江省呉興県の銭山漾遺跡の炭化米粒の中に類似するものがかなり見られた。このことは、日本への最初の稲作渡来が江南地方から中国大陸の黄海沿岸に沿って北上し、山東半島から韓国の西海岸を南下しながら北部九州に上陸した可能性を示すものである。森島、湯および王は、雲南省と海南島の野生稲の現地調査を行い、中国の野生稲の実態を明らかにした。佐藤は河姆渡遺跡の古代稲の電子顕微鏡写真撮影によって、同遺跡の稲が野生稲の特徴である芒の突起を有すること、さらに小穂の小枝梗の離層が発達していることを確認した。藤原と湯は、江蘇省青浦県の草鞋山遺跡(紀元前3,400年)周辺を発掘し、当時の水田遺構の確認および稲のプラントオパール分析を行い、当時の稲作の実態を明らかにした。樋口、白木原、高倉、菅谷および寺沢は、それぞれの専門から研究を行い、現在報告書の成作を完了した。厳、蘇、陳、何および劉は、新石器時代の稲作文化および古代民族移動に関する報告書を作成した。
著者
城倉 健
出版者
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
雑誌
Equilibrium Research (ISSN:03855716)
巻号頁・発行日
vol.82, no.4, pp.269-276, 2023-08-31 (Released:2023-10-03)
参考文献数
16

Vestibulo-ocular reflex (VOR), one of brainstem reflexes that maintains balance, is controlled by the cerebellum. This cerebellar control system of VOR is further coordinated by the cerebrum (e.g., visual suppression of VOR). Therefore, in central lesions, dysregulated, abnormally increased VOR gain may be the underlying pathology of chronic dizziness, unlike in peripheral vestibulopathy, which always involves decreased VOR gain. The characteristics of VOR dysregulation are quite different between brainstem-cerebellar lesions and cerebral lesions. Abnormally increased VOR gain is the major mechanism underlying the chronic dizziness in patients with brainstem-cerebellar lesions, whereas decreased visual suppression rate of VOR is the major mechanism underlying the chronic dizziness in patients with cerebral lesions. Of course, there could be coexisting peripheral vestibulopathy (decreased VOR gain), so that it is necessary to consider all pathologies causing increased VOR gain, decreased visual suppression rate of VOR, and decreased VOR gain to identify the precise mechanism of dizziness, especially in eldery people.
著者
高倉 暁大
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.8, pp.350-356, 2021-08-01 (Released:2021-08-01)

全米図書館協会(ALA)の取り組みに始まり,全世界の図書館では様々なゲームを提供するようになってきた。近年,日本でも公共図書館を中心にゲームを活用した企画が数多く開催されている。賑わい創出,資料の利用促進,コミュニティの確立など様々な目的の元に行われ,効果を上げている一方,騒音問題,ゲーム知識や技術のある司書が必要というハードルの高さなど,課題も多く見られる。本稿では,図書館でのゲーム企画事例を紹介し,その目的や狙い,効果などを述べる。