著者
山添 淳一 衛藤 希 尾崎 礼奈 倉田 理沙 湯川 綾美 祐田 明香 稲井 裕子 和田 尚久
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.218-225, 2020-12-31 (Released:2021-01-28)
参考文献数
20

高齢者のなかには自身の疾患に対し病識が浅く,問診時に重大な疾患を申告しない場合がある。安全に歯科医療を提供するには患者情報を詳細に収集し,リスクに配慮しなければならない。臨床研修歯科医師の医療面接時には肥大型心筋症と診断されていたことを申告されなかったが,歯科治療前に肥大型心筋症を発見し,リスクに配慮した歯科治療を行った症例を報告する。 患者は73歳の女性。近在の歯科医院より全顎的治療のため紹介された。長年,保存治療および固定性補綴治療を行い,メインテナンスを行ってきたが,義歯による治療が必要となり,大学病院歯科を紹介受診した。既往歴に肥大型心筋症があったが医療面接時には申告されず,高血圧症,脂質異常症のみ申告された。申告のあった既往は経過良好とのことであった。局所麻酔下での治療前に簡易モニタリングでバイタルサインと心電図を測定したところ,循環動態の異常が疑われた。処置を中止し,通院中の内科に対診したところ,肥大型心筋症が判明し,その後は当院循環器内科と連携し,観血的治療を含む包括的歯科治療を行った。 本症例では歯科治療前に全身状態をモニタリングすることで肥大型心筋症であることを認識し,リスクに配慮した歯科医療を提供した。重篤な合併症の予防だけでなく,患者と良好な信頼関係を構築し,義歯製作までの歯科治療が奏功したと考えられた。教育病院の老年歯科医療ではモニタリングによる全身状態情報の把握を徹底する重要性を再確認した。
著者
大西 貴弘 小原 徹也 新井 沙倉 吉成 知也 小西 良子
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.24-29, 2018-02-25 (Released:2018-05-08)
参考文献数
14
被引用文献数
7 13

カンパチの生食に伴う有症苦情29事例の喫食残品中に含まれるUnicapsula seriolaeの定量を行った.定量リアルタイムPCR(qRT-PCR)を用いて検体中のU. seriolae 18S rDNAを検出したところ,26検体で陽性となった.U. seriolae DNAが検出された事例の潜伏時間は1~12時間付近に集中(77%)していた.事例の発生に明瞭な季節性は認められなかった.患者の主な症状は下痢,嘔吐であった.U. seriolae DNAが検出された事例残品中の胞子数を測定したところ1グラム当たり1.9×105個から1.7×107個だった.しかし,市場で購入したカンパチから定量限界値以上の胞子は検出されなかったことから,事例の発生にU. seriolaeが関与している可能性が示唆された.胞子数とDNAコピー数の相関性は低かったが,胞子を計数できた事例のDNAコピー数は1グラム当たり107コピー以上だった.喫食量が判明している11事例について摂取胞子数を推定したところ,最小で3.8×106個であった.
著者
近藤 雄一郎 佐藤 亮平 沼倉 学
出版者
福井大学教育・人文社会系部門
雑誌
福井大学教育・人文社会系部門紀要 = Memoirs of the Faculty of Education, Humanities and Social Sciences University of Fukui (ISSN:24341827)
巻号頁・発行日
no.5, pp.285-302, 2021-01-19

本研究は「ベースボール型球技」の特徴を明らかにするための基礎的研究として,ソフトボール及びティーボールの競技構造を提起することを目的とし,金井(1977)のスポーツ技術論を援用しながらソフトボール及びティーボールの競技構造を提起することを試みた.研究の結果,各種目を成立させているプレーグラウンドとしての「運動空間」,ルールや用具などの「客観的運動手段」,運動主体が有する技能や戦術能などの「主体的運動手段」について共通性が見られた.一方で,「運動主体」に位置づく投手及び捕手の有無がソフトボールとティーボールにおける大きな違いであり,投手の投球からプレーが開始されるソフトボールと,打者の打撃からプレーが開始されるティーボールのゲーム性に差異が生じていた.以上のことを鑑み,ソフトボールの「競技目的」を「ボールを道具(バットとグローブ)で捕捉することによって生じる時系列的勝敗を身体およびボールの移動で競う」こと,ティーボ―ルは「ボールを打撃することによって生じる時系列的勝敗を身体およびボールの移動で競う」ことにあると提起した。
著者
倉島 史憲
出版者
長野工業高等専門学校
雑誌
長野工業高等専門学校紀要 (ISSN:02861909)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.73-83, 1990-12-28

As I have been paraphrasing English proverbs for more than ten years, and now I am doing the same way with Chinese sayings consisting of four character groups. They are appropriate teaching materials for the purpose of not only the growth and improvement of the young but also the development of expression in English, I think. They have a wider range of expression than those of the two or three character groups: they express emphasis, exaggeration, explanation, description, modification and admiration. So they sound grave, imposing, exaggerated and powerful. I arranged the paraphrased Chinese characters according to five groups: I. Noun phrase e. g.規矩準縄:criterion, models and rules in judging things II. Adverb phrase and clause e. g.円転滑脱:without arousing bitter feelings III. Gerund and Infinitive e. g.下学上達:beginning with learning easy things and arriving at high and abstract subjects by degrees IV. Sentence e. g.運否天賦:God decides on whether we are lucky or not. V. Proverb e. g.一陽来復:After a storm comes a calm. Especially, I tried to paraphrase them through using expression that cannot be found in various English dictionaries. In addition, I include illustrative sentences using the four-letters Chinese characters.
著者
板倉 陽一郎
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
巻号頁・発行日
vol.2013-DPS-156, no.28, pp.1-8, 2013-09-04

復興庁職員によるツイッターでの不適切発言事案が発生したことから,総務省は,同様の事案の再発防止を期する観点から、各府省庁等に対して職員の服務規律の徹底を求めるとともに、「国家公務員のソーシャルメディアの私的利用に当たっての留意点」 を取りまとめ、各府省庁等に対して、これを参考に職員への周知徹底を行うほか、必要に応じて、内規の制定、研修の実施等を行うよう求めている。本発表では,同取りまとめの意義を,具体的事例を交えて解説するとともに,その影響等につき考察する。
著者
倉橋 太志
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.93-101, 2014-03-30 (Released:2017-08-31)
参考文献数
21

Rosser's provability predicates were introduced by Rosser to improve Godel's first incompleteness theorem. First, we survey the research on Rosser's provability predicates developed by Guaspari and Solovay, and Arai. Secondly, we investigate the formalization of existential version of Yablo's paradox based on Rosser's provability predicates, and show that this formalization can give independednt sentences for any consistent theory. At last, we prove that there is a consistency statement defined by using Rosser's provability predicate, which cannot be proved in arithmetic.
著者
與倉 豊
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Series A (ISSN:18834388)
巻号頁・発行日
vol.82, no.6, pp.521-547, 2009-11-01 (Released:2011-08-25)
参考文献数
39
被引用文献数
4 4

本稿では,産(企業)・学(大学,高等専門学校)・公(公設試験研究機関など)の連携の事例として,経済産業省が実施する「地域新生コンソーシアム研究開発事業」を取り上げ,共同研究開発ネットワークの構造とイノベーションに関する計量的な分析を行った.研究テーマの共有に基づく組織間ネットワーク構造の可視化と指標化を行った結果,次のような知見を得た.まず,地域ブロックごとにネットワーク構造が,共同研究開発先を多く有するコアが複数存在する「分散型」と,コアが限られている「集中型」とに分かれることを確認した.また,共同研究に参加する組織の中心性の高さが,事業化の達成と密接に関わることを明らかにした.さらに,共同研究開発の空間的拡がりの違いを,研究分野別・組織属性別に検討した結果,「ものづくり型」の研究分野ではローカルなアクターが指向されているのに対して,「サイエンス型」の研究分野では,より広域的なネットワークが形成されていること,大学や高等専門学校が遠距離との共同研究開発において中心的役割を担っていることが明らかとなった.
著者
上島 正光 上倉 將太
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.C0993, 2007

【研究の背景と目的】<BR> 入谷式足底板を作製する際、テーピングを用いて後足部誘導(回外誘導・回内誘導)や果部誘導(内果挙上・外果挙上)など足部肢位を変化させ、それが動作や疼痛に与える影響を評価する。その結果、後足部回外誘導で良好な結果が得られる症例において、果部誘導は内果挙上誘導ではなく外果挙上誘導を選択することが多いと感じる。すなわち、外果挙上誘導は後足部回内誘導を補助・後足部回外誘導を相殺するものではなく、外果挙上誘導独自の作用を持つと推測される。そこで本研究は足関節外果挙上誘導が、荷重位における足関節の最大背屈角度、および歩行時における骨盤帯の外方加速度にどのような影響を与えるか検証することを目的とした。<BR>【対象と方法】<BR> 本研究に同意の得られた、脊柱や下肢に既往のない健常者10名(男性8名、女性2名、平均年齢19.7±1.57歳)の左下肢10足を対象とした。測定は三次元動作解析装置UM-CAT2(ユニメック社)を用い、1)測定下肢を前にした半歩前進位より、膝関節を屈曲した際の足関節最大背屈角度 2)10m自由歩行における左上前腸骨棘の外側方向加速度ピーク値の2点を計測した。外果挙上誘導を行う場合と行わない場合で各課題を3回ずつ行い、その平均値をもって2条件間に差があるか検討した。外果挙上誘導は、被検者端座位にて外果直下にパッドをあて、外果挙上を促しながら25mm幅の伸縮性テープで保持した。各課題は公正を期すため無作為に施行した。統計学的処理には対応のあるt検定を用い、有意水準は1%未満とした。<BR>【結果】<BR> 荷重位での足関節最大背屈運動において、外果挙上誘導時に背屈角度が有意に増加した(p<0.01)。全例において足関節背屈角度が増加し、背屈角度が減少する例はみられなかった。<BR> また、歩行時の外方加速度においても、外果挙上誘導時に外方加速度が有意に減少した(p<0.01)。なかでも、10例中8例において外方加速度に大きな減少がみられた。残り2例においては2条件間で外方加速度に顕著な変化はなく、外方加速度が大きく増加する例はみられなかった。<BR>【考察】<BR> 足関節背屈運動において広い距骨滑車前方部が果部を引き離し、骨間膜線維の走行を真直ぐにする。これに伴い外果は挙上・開排する。今回、外果挙上誘導により全例にて背屈角度が増加した結果は、外果挙上誘導が足関節の運動学を忠実に再現した為と考える。<BR> 近位脛腓関節は脛骨外側顆を腓骨頭が外下方より支えるような形状をとる。その形状ゆえ、外果挙上誘導による腓骨の上昇は、近位脛腓関節を介して脛骨を内上方へ押しあげる。その力の水平成分が脛骨の外方移動を抑制し、結果として外果挙上誘導時に外方加速度が減少したものと考える。<BR> 以上より外果挙上誘導は、足関節背屈制限および歩行時外方動揺性がみられる症例に対する評価・治療の一手段となりえる事が示唆された。<BR>
著者
島袋 善夫 植田 真紀 寺島 祥充 寺倉 まみ 橋川 智子 山田 聡 寺嶋 宏曜 市川 朋生 村上 伸也
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.146-161, 2007
参考文献数
95

ヒト歯髄細胞による,グリコサミノグリカンであるヒアルロン酸およびヘパラン硫酸産生に及ぼすFGF-2の影響について検討を行った.矯正による便宜抜去の歯から歯髄を除去し,10%FCSを含むα-MEMにて継代を行い歯髄細胞として実験に供した.Alkaline phosphatase(ALPase)活性はBesseyらの方法に準じて測定し,硬組織形成能はDahlらの方法に準じて解析した.ヒアルロン酸およびヘパラン硫酸量はそれぞれ,ヒアルロン酸結合タンパクを応用した競合法あるいはエライザ法を用いて測定した.各種細胞外基質発現,ヒアルロン酸合成酵素,およびヘパラン硫酸合成関連酵素のmRNA発現はRT-PCR法を用いて解析した.ヒト歯髄細胞は4種のFGF受容体を発現していた.FGF-2は10mmol/lβ-グリセロリン酸と50μg/ml L-アスコルビン酸を加えた石灰化培地にて,長期培養時に上昇するALPase活性および石灰化ノジュール形成を可逆的に抑制した.FGF-2はヒト歯髄細胞によるI型コラーゲン,DMP-1,およびDSPP mRNA発現を抑制した.一方,ヒト歯根膜細胞に対しては,I型コラーゲン発現とPLAP-1の発現を抑制した.III型コラーゲンに対しては両細胞とも変化がなかった.ヒト歯髄細胞はFGF-2刺激を受けてもヘパラン硫酸産生は変化しなかったのに対し,一方,ヒト歯根膜細胞はFGF-2刺激を受けてヘパラン硫酸産生量が増加した.また,ヘパラン硫酸合成関連酵素は両細胞ともFGF-2刺激を受けても変化しなかった.ヒアルロン酸の産生に関しては,ヒト歯髄細胞およびヒト歯根膜細胞ともにFGF-2刺激を受けて,ヒアルロン酸の産生亢進とHAS1およびHAS2 mRNA発現の亢進が認められた.以上のことより,FGF-2はヒト歯髄細胞のプロテオグリカン産生を調節しており,歯根膜細胞のそれとは異なっていることが示唆された.
著者
志倉 興紀 志倉 敬章 内川 竜太朗 山本 昭夫 富田 美穂子
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.385-395, 2020 (Released:2020-10-31)
参考文献数
39

目的 : 近年, 定期歯科検診を受診する人は増加してきたが, いまだ勤労者の受診率は低い. そこで, 第3次産業勤労者の定期歯科検診への意識と口腔保健行動を調査し今後の啓蒙活動を検討した. さらに, 歯科医師が職場を訪問して実施するブラッシング指導 (TBI : Tooth Brushing Instruction) の効果を明らかにし, 保健指導の対策を考察した. 材料と方法 : 第3次産業の勤労者を対象に業種, 年齢, 性別, 定期歯科検診受診の有無と受診しない理由, 齲蝕の有無, ブラッシングの知識・回数・時間, 補助器具 (歯間ブラシ・フロス) の使用, 定期検診を受診するためのシステムに関する要望, 8020への関心度のアンケート調査を実施し, 定期歯科検診を受診している (検診有群) こととの関連項目を検討した. また歯科定期検診を受診していない群 (検診無群) のなかから抽出した研究対象者を, ブラッシング指導をする群 (TBI群 : 11名) としない群 (コントロール群 : 10名) に分け, 半年ごとに計4回各研究対象者の職場を訪問してPCR (Plaque Control Record) 計測を実施した. そして, 両群の初回と各回のPCR値を比較することでTBIの効果を検討した. 結果 : アンケート総配布数647枚に対して, 回答が得られたのは378枚 (回収率は58.4%) であった. また, 検診有群は107名, 検診無群は269名であり, 定期歯科検診を受診しない主な理由は 「時間がない」 であった. 定期歯科検診に関する希望のシステムは, 検診有群では 「リコールの連絡」 で, 検診無群では 「訪問による検診」 であった. 定期歯科検診を受診していることは, 年齢 (オッズ比1.61), 女性 (オッズ比1.83), 齲蝕なし (オッズ比2.24), ブラッシングの知識 (オッズ比3.62), 歯間ブラシの使用 (オッズ比2.41), フロスの使用 (オッズ比2.09) と有意な関連を示し, ほかの項目とは関連が認められなかった. 職場訪問によるPCRの結果は, TBI群では初回に対して2回目 (p<0.05), 3回目 (p<0.01), 4回目 (p<0.005) の値が有意に低下し, コントロール群においても初回に対して3回目 (p<0.05), 4回目 (p<0.01) の値は有意に低下した. 結論 : 定期歯科検診を受診することは, 「口腔保健に関する知識」 「女性であること」 「40歳以上の年齢」 「補助器具の使用」 が強く関与していた. また, 勤務先へ出向いて実施するTBIや検査は, 口腔清掃に対する行動変容に影響力があることが明らかとなった. 今後, 40歳未満の勤労者や男性の意識改革を強化するとともに, 訪問指導をするなどの歯科医師の能動的なアプローチが重要である.
著者
清水 健太郎 小倉 裕司 高橋 弘毅 和佐 勝史 平野 賢一
出版者
一般社団法人 日本臨床栄養代謝学会
雑誌
学会誌JSPEN (ISSN:24344966)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.95-102, 2020 (Released:2020-11-27)
参考文献数
41

リフィーディング症候群は,飢餓状態にある低栄養患者が,栄養を急に摂取することで水,電解質分布の異常,心合併症を引き起こす病態であるが,低血糖との関連は明らかではない.BMIが14未満の低血糖を伴うリフィーディング症候群を発症した12例の本邦報告例を検討したところ,たこつぼ型心筋症や心停止を含む致死的な心合併症を10例に発症していた.機序は不明な点が多いが,低栄養状態でのエネルギー供給による過剰なインスリン分泌が低血糖を生じ,低血糖によるカテコラミンの過剰分泌がたこつぼ型心筋症をひきおこすことが推察された.また,心筋への不十分なエネルギー供給が心合併症の要因と考えられた.この病態は重症化する可能性があるため,極度の低栄養患者には心電図モニターや血糖値および電解質管理等の全身管理を要する.目標投与エネルギー量を適切に設定し,リフィーディング症候群およびそれに伴う合併症を予防しつつ厳密な栄養管理が必要である.
著者
倉渕 隆 小笠原 岳 熊谷 一清 浅利 雄太郎
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成21年 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.1339-1342, 2009-08-18 (Released:2017-08-31)

Indoor environmental condition to control influenza infection has been a matter of concern from a viewpoint of public health. Following Shaman et al.'s work, Harper's data concerning influenza virus survival rate was reanalyzed to find out relationship between humidity and virus survival rate which is presumably correlated with influenza transmission. It was found that the virus survival rates were highly correlated with absolute humidity even for very short and long elapsed time after released to atmospheric air. Influenza virus survival rate was well represented with a single decay curve by taking half-lifetime period as a representative time scale.
著者
桑田 倫幸 近田 裕子 BATUER JULAITI 森岡 友紀 山口 明 木佐谷 康 信田 勝美 板倉 宏昭
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第11回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.C-5-4, 2020 (Released:2020-11-21)

Shinagawa Ward is working to revitalize urban tourism in Tokyo. Shinagawa Ward formulated the “Shinagawa Ward Urban Development Master Plan” in 2013 and revised the “Shinagawa Ward Urban Tourism Plan” in 2016. Based on this, we attempt to examine the regional value chain of the shopping street that one of the important local resources in Shinagawa Ward, through a textual analysis of the minutes of the Ward Residents' Committee meeting that investigates tourism and industrial promotion within the standing committee of the Shinagawa Ward Council.
著者
中村 吉伸 下嶋 康平 野田 昌代 高倉 和希 藤井 秀司 浦濱 圭彬
出版者
一般社団法人 日本接着学会
雑誌
日本接着学会誌 (ISSN:09164812)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.11-18, 2017-01-01 (Released:2018-08-28)
参考文献数
21

粘着テープのピール強度におよぼす剥離角度の影響について,糸曳き現象の観察から検討した。架橋剤濃度を変化させたアクリル架橋系粘着剤のピール試験を,剥離角度30~180°の範囲で行った。架橋剤濃度に依存して糸曳き形状は変化したが,いずれも120~150°付近で剥離の進行速度が最も速くなった。つまり,この角度付近でピール強度が低くなることが示された。特定の架橋剤濃度の粘着剤について幅広い歪速度の範囲で引張試験を行って応力-歪カーブを測定し,IgorProソフトによる解析から幅広い歪と歪速度に対する応力の等高線図を作成した。この図と糸曳き長さの測定結果から,糸曳きのフィブリル中に発生する応力を算出した。剥離の最先端のフィブリルに発生する応力は,剥離角度120~150°の範囲で最も低くなった。以上,糸曳き現象からピール強度が120~150°付近で最も低くなることが分った。これはKaelble[Trans.Soc.Rheology,4,45(1960).]がセロハンテープで検討した結果と同じ傾向であった。
著者
倉田 稔
出版者
小樽商科大学
雑誌
商学討究 (ISSN:04748638)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.1-36, 2006-03