著者
加藤 節
出版者
岩波書店
雑誌
図書
巻号頁・発行日
no.704, pp.18-21, 2007-11
著者
川村 皓生 加藤 智香子 近藤 和泉
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.65-73, 2018-01-25 (Released:2018-03-05)
参考文献数
24
被引用文献数
1

目的:通所リハビリテーション事業所(以下,通所リハ)利用者の生活活動度を構成する因子は多様であるが,様々な生活背景や既往歴を持つ高齢者の生活活動度の関連因子について多方面から調査した研究は少なく,また生活活動度の違いがその後の要介護度の変化にどのような影響を与えるのかについては不明な点が多い.今回は,通所リハ利用者に対し精神・社会機能も含めた複合的な調査を行い,生活活動度の関連因子および,約1年後の要介護度変化の差について検討することを目的とした.方法:2カ所の通所リハ事業所利用者のうち,65歳以上であり,要支援1・2・要介護1いずれかの介護認定を受け,屋外歩行自立,MMSE(Mini-Mental State Examination)≧20の認知機能を有する83名(平均年齢79.5±6.8歳)を対象とした.主要評価項目の生活活動度はLife Space Assessment(LSA)にて評価した.LSAとの関連を調査する副次評価項目として,一般情報(年齢,既往歴,要介護度など),身体機能・構造(握力,Timed Up and Go test(TUG),片脚立位など),精神機能(活力,主観的健康感,転倒不安など),社会機能(友人付き合い,趣味,公共交通機関の有無など)について調査した.また,調査開始から約1年後の要介護度について追跡調査を行った.結果:重回帰分析の結果,TUG(β=-0.33),趣味の有無(β=0.30),友人の有無(β=0.29),近隣公共交通機関の有無(β=0.26),握力(β=0.24)の順にLSAとの関連を認めた.次に,LSA中央値54点でLSA高値群,LSA低値群に二分し,約1年後の要介護度変化(軽度移行・終了,維持,重度移行)についてカイ二乗検定にて検討したところ,群間の分布に有意な差を認めた(p=0.03).結論:通所リハ利用者の生活活動度には,身体機能に加えて,外出目的となり得ることや実際の外出手段を有することといった複合的な理由が関連していることが示唆された.また高い生活活動度を有することにより,その後の要介護度の軽度移行や利用終了に結びつきやすくなる可能性が推察された.
著者
加藤 幸信 カトウ ユキノブ Yukinobu Kato
雑誌
宮崎県立看護大学研究紀要 = Journal of Miyazaki Prefectural Nursing University
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.6-17, 2005-03

人権思想の確立にあたっては,ジョン・ロックやジャン・ジャック・ルソーといった哲学者が大きく貢献した。しかし,彼らの基盤となる自然法思想は,社会的存在である人間を個人に還元してしまうものであり,当時の社会的状況に対するアンチ・テーゼの面が強いと言える。したがって,その時代的社会における大きな有効性を有した反面,理論的には必ずしも正しいとは言えないのである。人権論の基盤となるべきものは,彼らよりも,むしろドイツの哲学者ヘーゲルに存在する。ヘーゲルはかつて国家主義者として語られることが多く,人権と結びつけて説かれることは少なかった。しかし,彼の説いたことを理論的に読み返せばそうではないことがわかる。彼は,観念論者であり,精神の本質を自由だとして『歴史哲学』において,世界史は自由の意識の発展だと説いた。これは,人間の本質は自由だということである。ここに我々は人権論の基盤を求めることができる。ただ,ヘーゲルは東洋の世界から歴史を説き,ルソーやヘーゲルに先行するドイツの哲学者カントが説こうとした人類の原始状態,人類の起源に関しては説いていない。この点を補い,唯物論の立場から読み返せば,ヘーゲルの理論は人権論の基盤となりうるものである。
著者
吉村 理 前島 洋 小林 隆司 峯松 亮 佐々木 久登 田中 幸子 金村 尚彦 白濱 勲二 上田 健人 上田 千絵 渡辺 誠 矢田 かおり 宮本 英高 森山 英樹 加藤 浩 河元 岩男
出版者
広島大学大学院保健学研究科
雑誌
広島大学保健学ジャーナル (ISSN:13477323)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.73-77, 2001

頚髄損傷の評価では,頚髄の損傷の程度と損傷高位が重要である.米国脊髄損傷協会は,脊髄損傷の障害の評価法を発表し,脊髄損傷の神経学的および機能的分類のための国際基準として現在国際的に使用されている.しかし可能性に挑戦するリハビリテーションとしては,より詳細な高位分類が必要である.Zancolli分類は頚髄損傷四肢麻痺の上肢機能を細かく分類し,リハビリテーションからみても車椅子ADLが自立する可能性のあるC6を細かく分けているのは有用である.しかしマット上基本動作,移乗・移動などの動作が自立するか否かの判断に重要な肩甲帯筋群の評価がない.従来肘伸展筋である上腕三頭筋はC7髄節筋であるが,Zancolli分類ではC6髄節残存群のサブグループとしているのは混乱をまねく.そこでZancolli分類を改良し,損傷高位別の機能到達目標を決定するための評価表を作成し,ADLが自立する可能性について検討した.改良Zancolli分類でみるとC6BⅡが車椅子ADL自立の境界レベルである.
著者
木村 友美 加藤 大輔 西村 拓矢 James Van Schyndle 宇野 慧 吉田 正貴
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.140, no.5, pp.701-710, 2020-05-01 (Released:2020-05-01)
参考文献数
45
被引用文献数
1

We previously reported that anticholinergic (AC) drug use increases with age in the elderly Japanese population. In this analysis, we investigated attribution for each AC drug type to total AC burden using different elderly age groups. Prescription records (from 09/23/2015 to 12/31/2016) for outpatients using any AC were extracted from pharmacy claims (primary source) and hospital-based databases. AC burden (number of AC drugs and AC score) and AC type were assessed using the Anticholinergic Cognitive Burden (ACB) scale, Anticholinergic Drug Scale (ADS), Anticholinergic Risk Scale (ARS), and Beers criteria. Age was categorized using three subgroups (65-74, 75-84, and ≥85 years). Overall, 125426, 140634, 35628, and 23149 of the pharmacy outpatients received ≥1 AC drug from the ACB scale, ADS, ARS, or Beers criteria, respectively. The number of AC drugs increased with age for the ACB scale and ADS groups; but decreased for the ARS and Beers criteria. Antihypertensives provided the biggest contribution to AC score using the ACB scale and ADS, and antihistamines for the ARS. Proportional attribution to AC score typically increased with age for antihypertensives (ADS highest proportion: 34.6% for ≥85 years) and cardiac agents, but decreased for antihistamines (ARS lowest proportion: 15.3% for ≥85 years), corticosteroids, and antiepileptics. Similar findings were typically observed for the hospital database. In conclusion, antihypertensives were the principal type of AC drugs using the ACB scale and ADS and their attribution to AC score increased with age. Antihistamines were the principal drug type for the ARS.
著者
田崎 篤 二村 昭元 加藤 敦夫 山口 久美子 秋田 恵一 星川 吉光 望月 智之
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.787-790, 2012

<B>Background:</B> Anatomical information of the insertion of the capsule around the glenoid is essential to recognize the pathological mechanism of shoulder disorders and perform better surgery.<BR><B>Methods:</B> Twenty five shoulders were dissected to investigated the morphology and size of the insertion of the capsule around the glenoid. We treated superior capsule as capsule-CHL. The location of glenoid rim was expressed as the location of the clock face of the glenoid.<BR><B>Results:</B> In the superior margin of the glenoid, the insertion of the capsule-CHL complex covered broadly to the base of the coracoid process in a triangular shape. Belt-like shape insertion was observed in posterior margin of the glenoid. Whereas as you followed anterior to the anteroinferior part, 4-5 oclock was thicker, then gradually thin down toward inferior. The average maximum width of the anterior and posterior insertion was 8.1mm (6.6-10.1mm)and 8.1mm (6.6-10.1mm), respectively. Although the width of insertion tapered, the capsule sent its fibers and connected to the lateral part of the LHT. Its attachment was observed as a thick portion from inside of the joint. This portion was observed as the posterior inferior gulenohumeral ligament.<BR><B>Conclusion:</B> The fact of thick attachment of the capsule on the glenoid rim should be considered when we perform surgery for shoulder instability. Fibrous connection between the capsule and LHT, which compensates for thin capsular attachment at inferior part, reinforces inferior stability. Since contraction of LHT pulls the inferior capsule inferiorly, this mechanism may have a role to avoid impingement of the inferior capsule.
著者
杉崎 正志 鈴木 公仁子 伊介 昭弘 田辺 晴康 加藤 征
出版者
特定非営利活動法人 日本口腔科学会
雑誌
日本口腔科学会雑誌 (ISSN:00290297)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.287-301, 1990-04-10 (Released:2011-09-07)
参考文献数
24
被引用文献数
2

The greatest care must be paid in discussing a possible cause of temporomandibular joint disorders because there were sexal difference and changes with aging in the masticatory structure as described in Part 1. The purpose of this part is to clarify the sexal difference and changes with aging of the temporomandibular bone surface and to elucidate the effect of masitication on the temporomandibular bone changes.Results: Bone changes frequently occured at the lateral side of the condyle, lateral and central sides of the eminence and in a central part of the anterior slope of the eminence. Old females showed a higher score of changing than males with a significant difference between them. Molar or posterior tooth defect had an influence on the condyle and temporal component changes in the young. Progressed attrition with aging influenced on the changes of the temporal component bone surface in males. The temporomandibular joint in males showed a relative stability from the end of growth period to 30 years of age, but females showed no stability throughout the life including growth period. Edentulous changes were caused by aging and loss of teeth so long as this study concened.
著者
加藤 隆史 原木 真吾 辻阪 亮子 東山 亮 矢谷 博文
出版者
公益社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科学会誌 (ISSN:18834426)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.145-152, 2016 (Released:2016-05-26)
参考文献数
56

睡眠時ブラキシズムは歯科医療の中でも特に関心が高い睡眠関連疾患の一つである.睡眠時ブラキシズムの研究が進むにつれ,歯科医学的な常識だけでSBの診断や臨床の正当性を説明することができない様々な実態が明らかとなってきた.したがって,睡眠時ブラキシズムの診断や治療の新しい展開を切り開くためには,歯科臨床問題中心型の診断や治療だけでなく,病態生理学的な側面を勘案した医学的な診断・治療論理が求められると考えられる.本稿では,睡眠医学領域の視点を踏まえた診断の重要性を提案し概説する.
著者
堀内 久弥 柳瀬 肇 谷 達雄 桜井 純一 加藤 欽一郎
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.206-212, 1972-05-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
14

国内産米の過剰対策の一つとして米の輸出がとり上げられ,東南アジア諸国民の嗜好に適合させるために,国内産玄米を原料として精麦工場でパーボイル加工することを試み,独自の製造法を設定した。工程の中心は容量1トンの精麦用圧扁機の予熱塔を利用する蒸熱段階で,続いて同型の予熱塔に下から圧搾空気を吹上げるように改修して,水分20%までの初期乾燥が効率よく遂行できた。仕上乾燥には効率のよい乾燥機の導入が必要であるが,とう精は一般の精麦用研削式とう精機と研磨・除糠用に噴風式精米機を加えれば充分である。パーボイル加工により粒質が硬化し,日本米の粒質をインド型米に近づけうることを,炊飯特性,アミログラフィーなどの品質測定から確認した。またパーボイルドライスに混在する心白状粒の生成が未熟粒に基くことを明らかにした。
著者
平尾 滋章 山本 良平 西野 豊和 加藤 兼房 佐々 寛巳 水口 一衛 川口 克廣 早川 哲夫
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.671-674, 1992-06-15

免疫測定法において血清干渉因子による非特異的干渉作用を除去するには,測定系にゼラチンを添加することが有効である.しかし,ゼラチンの添加によりかえってバックグラウンドの上昇等が認められる場合がある.そこでケラチンを添加した緩衝液を作製し,その効果について検討した.ケラチンは,非特異的干渉作用を抑制し,かつゼラチンに見られるようなバックグラウンドの上昇を示さなかった.
著者
松田 岳士 本名 信行 加藤 浩
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.239-250, 2006-02-20 (Released:2016-08-02)
参考文献数
15
被引用文献数
4

本研究では,高等教育機関が実施するeラーニングにおける学習者支援活動のうち,メンタリングに焦点を当て,メンタリング活動を体系化し,コースの実態を反映させたメンタリングの実践ガイドラインを開発した.そして,開発したガイドラインを正規授業のeラーニングで用いることによってその有効性を分析した.その結果,メンタリングガイドラインに基づいて学習者支援を行ったコースでは,ガイドライン開発前に比べてメンタからの反応時間が短縮されたほか,学習者のメンタに対する評価が改善されるなどの結果がみとめられた.
著者
加藤 太郎
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.41 Suppl. No.2 (第49回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0899, 2014 (Released:2014-05-09)

【目的】安定した姿勢保持や円滑な動作遂行のためには各関節の安定が必要であり,この安定には単関節筋が寄与している。姿勢保持や動作遂行時の問題点に,体幹安定性の低下が着目されることが多い。体幹・骨盤帯の安定化に重要な体幹深層筋は,骨盤底筋群,腹横筋,多裂筋,横隔膜で構成される。臨床において体幹深層筋の機能に左右差があると,姿勢評価において骨盤水平面アライメントの左右差を認めることが多いとされる。骨盤水平面アライメントは内方腸骨(以下,インフレア),外方腸骨(以下,アウトフレア)で表現されることがある。超音波画像診断装置を用いた腹横筋厚測定によるインフレアとアウトフレアの比較では,インフレア側の腹横筋厚は厚く,アウトフレア側の腹横筋厚は薄いと報告されている。そして,体幹の安定性に左右差を認める症例に対して,アウトフレア側腹横筋の収縮を促通する目的で,腹式呼吸やストレッチポール等を用いる報告がされている。姿勢評価で,骨盤のインフレア,アウトフレアを確認することは体幹深層筋の機能評価として臨床的意義がある。骨盤水平面アライメントは臼蓋の位置を変位させるため,股関節回旋角度に影響を与えると考えられる。しかし,骨盤水平面アライメントと股関節回旋角度の関係についての報告は少ない。そこで,本研究は骨盤水平面アライメントと股関節回旋角度の関係を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は,健常成人男性11名(年齢22.1±0.3歳,身長172.0±5.8cm,体重65.3±6.3kg)であった。インフレアとアウトフレアの測定肢位は静止立位とし,先行研究に基づき上前腸骨棘(以下,ASIS)が他方と比べて前内下方位をインフレア,後外上方位をアウトフレアとし触診を用い測定した。股関節回旋角度は東大式角度計を用い,日本整形外科学会,日本リハビリテーション医学会の「関節可動域表示ならびに測定法」に従い,座位で股関節と膝関節を90°屈曲位とし,内旋可動域(以下,内旋角度)と外旋可動域(以下,外旋角度)を測定した。測定者は,正確性を期すために熟練者とし,他動的股関節回旋運動実施者と角度測定者の2名とした。インフレア側とアウトフレア側における内旋角度,外旋角度に対し,Wilcoxonの符号付き順位検定を用いて分析検討した。統計処理はSPSS ver.21.0J for Windowsを使用し,有意水準は危険率5%とした。【倫理的配慮】本研究はヘルシンキ宣言に沿って実施した。全対象者に事前に本研究内容を書面および口頭で十分な説明を行い署名にて同意を得た。尚,本研究は文京学院大学保健医療技術学部倫理委員会の承認の下で実施した。【結果】骨盤水平面アライメントはインフレア側が右9名,左2名であり,右インフレアが有意に多かった(p<0.05)。インフレア側とアウトフレア側の比較ではインフレア側内旋角度23.64±4.52°,アウトフレア側内旋角度20.45±5.68°であり,内旋角度はアウトフレア側と比べてインフレア側が有意に大きかった(p<0.05)。また,内旋角度と外旋角度の比較ではアウトフレア側内旋角度20.45±5.68°,アウトフレア側外旋角度28.18±5.6°であり,アウトフレア側は内旋角度に比べて外旋角度が有意に大きかった(p<0.05)。【考察】インフレア,アウトフレアは現時点では明確に定義されてはいないが,先行研究より仙骨面に対する寛骨の回旋や傾きの相違であると考えられる。触診によるASISの高さの相違から評価する方法が報告されており,本研究にも同法を用いた。骨盤アライメントにおいて仙腸関節の可動性は重要ではあるが,寛骨の動きは股関節の影響を大きく受ける。足底を接地していない状態では,インフレアは寛骨の前方回旋と前傾を伴うため,臼蓋は前外方へ向き大腿骨は内旋方向へ変位し,アウトフレアは寛骨の後方回旋と後傾を伴うため,臼蓋は後内方へ向き大腿骨は外旋方向へ変位すると考えられる。本研究結果も,臼蓋の向きが反映された結果であると考える。本研究により,体幹深層筋の機能に関連のある骨盤水平面アライメントは,股関節回旋角度とも関連のあることが明らかとなった。これは,体幹深層筋の機能を評価,治療介入するうえで,股関節回旋角度も含めて考察する必要があると考えられる。しかし,足底が接地している状態でインフレア側の足部が内向きになっていることは臨床上ほとんど認められない。これより,本研究の足底接地時と非接地時の分析検討は今後の課題である。【理学療法学研究としての意義】本研究により,体幹深層筋の機能に対して股関節回旋角度からの評価,治療介入も加えられる可能性を示唆でき,その股関節回旋方向の指標,選択に応用できると考える。
著者
松田 徹 清水 恭平 原田 鉄平 原 泰裕 加藤 研太郎
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0708, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】膝関節の安定性は大腿四頭筋と半腱様筋,半膜様筋,大腿二頭筋(以下ハム)の協調的な同時収縮が必要とされている。階段降段時においても同様に大腿四頭筋とハムの協調的な筋活動が必要になると思われる。階段降段時のハムと大腿四頭筋の筋活動の報告(清水2012)があるが,各筋の爪先接地~全足底接地間の最大随意収縮(以下%MVC)の報告は筆者の調べた限りでは見当たらない。そこで今回筋電図を用いて降段時の爪先接地~全足底接地間での大腿四頭筋(大腿直筋,内側広筋)と半膜様筋(以下内ハム),大腿二頭筋(以下外ハム)の筋活動量を明らかにすることを目的とする。【方法】対象は整形外科的疾患の既往のない健常人男性7名,女性3名(平均年齢:19.2±0.8歳)とした。測定は階段シミュレーター(蹴上20cm,踏み面30cm)を使用し,手すりなしの降段を本人が降りやすい速度(以下,comfort)と48拍/分のメトロノームに合わせた降段(以下,slow)の2条件で3回ずつ筋電図を計測した。測定条件は手すり未使用の1足1段で,十分練習した後に左下肢から1歩目を降り,2歩目の右下肢で計測した。筋電図は日本光電社製NORAXSONを使用し内側ハム,外側ハム,内側広筋,大腿直筋の筋活動を検出した。各筋の筋電図の導出部位は先行文献に準じた。同時に爪先接地から全足底接地までのタイミングを確認するため動画を撮影した。タイミングの把握のためにランドマーク(膝関節内側裂隙,内果,母趾中足骨底内側,母趾内側)に印を付けた。筋電図の解析の際にはwindows media playerを使用し,爪先接地~全足底接地間(以下,接地時間)における筋放電量の和を接地時間で割り3回の平均値を算出した。なお動画はサンプリング周波数1000Hzで撮影したものをコマ送りし目視にて爪先接地,全足底接地を確認した。算出した平均値とあらかじめ測定した各筋の安定した3秒間の等尺性最大収縮で割り,各筋の%MVCを比較した。統計学的解析には,統計ソフトウェアR-2.8.1を用い,Syapiro-Wilk検定にて正規化を確認し,正規化が認められたものにはt検定,無いものにはMan-whitney検定かけ比較した。優位確率を5%未満とした。【結果】各筋のcomfort,slowともに優位差は認めなかった。Comfortでは中央値が内ハム22.87,外ハム18.34,大腿直筋23.77,内側広筋22.96。slowでは平均値が内ハム19.35,外ハム14.23,大腿直筋14.87,内側広筋13.61であった。【結論】Comfort,slowともに階段降段時の爪先接地~全足底接地間では大腿直筋と同等の筋活動が内ハム,外ハムに認められた要因として2関節筋である拮抗筋同士が相反的に活動し合っていることが予測される。先行文献(市橋2001)では高齢者の階段昇降時の同時収縮の報告があるが本研究では健常人においても階段降段時の内ハム,外ハムの筋活動量の必要性が示唆された。
著者
加藤 省吾[作詞]
出版者
ビクター
巻号頁・発行日
1938-03

1 0 0 0 OA 饒河の少年隊

著者
加藤武雄 著
出版者
偕成社
巻号頁・発行日
1944