著者
加藤 謙介
出版者
九州保健福祉大学
雑誌
九州保健福祉大学研究紀要 (ISSN:13455451)
巻号頁・発行日
no.14, pp.1-11, 2013-03

This study focused on the social issues surrounding the rescue of companion animals during disaster relief efforts. It (1) reviewed previous reports on this topic and applicable laws and (2) performed a quantitative analysis of newspaper articles related to animal rescue in times of disaster from 1985 to 2011. The review was based on three perspectives: self-help, mutual assistance and public assistance. -Based on this review, future responses to animal rescue during disaster were considered.
著者
加藤 謙介
出版者
九州保健福祉大学
雑誌
九州保健福祉大学研究紀要 (ISSN:13455451)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.1-8, 2012-03

In this study, the relationship between pets and elderly people who need care was examined through a narrative approach. Semi-structured interviews were conducted with four elderly residents of Nobeoka City, Miyazaki, and with professionals who have the ability to support elderly people's caring for pets (i.e. a social worker, home-care workers, a pet sitter and administrative officers). The interviewer asked about the relationship between the elderly people and their pets, specifically about any benefits or difficulties in their daily life. The results of the interviews revealed that even those elderly people who had lost their pets linked their own life stories to their pets, structuring them according to their relationship with their pets. In contrast, the professionals often emphasized the difficulties for elderly people in caring for pets. The study suggests that we need to construct a social support network, in particular, a `narrative community' to listen attentively to elderly people's narratives as a way of supporting the relationship between the elderly and their pets.
著者
佐伯 覚 蜂須賀 明子 伊藤 英明 加藤 徳明 越智 光宏 松嶋 康之
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.411-416, 2019
被引用文献数
1

<p><b>要旨</b>:若年脳卒中患者の社会参加,特に復職は重要なリハビリテーションの目標であり,ノーマライゼイションの理念を具現化するものである.国際生活機能分類の普及に伴い,社会参加の重要性が再認識されている.また,政府が主導している「働き方改革」に関連した「治療と就労の両立支援」施策の一つとして,脳卒中の就労支援が進められている.しかし,脳卒中患者の高齢化・重度化,非正規雇用労働などの労働態様の変化は脳卒中患者の復職に多大な影響を与えており,若年脳卒中患者の復職率は過去20 年間,40%に留まっている.脳卒中患者の復職は医療だけでなく福祉分野とも関連し,職業リハビリテーションとの連携,さらには,復職予定先の企業等との調整など様々なレベルでの対応が必要であり,医療福祉連携を超える高次の連携が必要となる.</p>
著者
上田 将吾 高木 泰宏 村部 義哉 谷口 芙紗子 塚田 遼 加藤 祐一
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2015, 2016

【はじめに,目的】把握動作の制御には,対象の大きさに対応するオンライン制御と,記憶に基づくオフライン制御が存在(Goodale, 2011)し,把握動作では前頭頂間溝にて視覚と体性感覚の統合がなされる(Karl, 2013)。今回,左脳梗塞により右片麻痺を呈し,把握動作と書字動作に困難さを訴える症例を経験した。オフラインでの視覚と体性感覚の統合を意図した介入を実施した。結果,把握動作時の拇指-示指間開口幅が改善し,書字動作の速度が改善したため報告する。【方法】対象は左脳梗塞により右片麻痺を呈し,発症後1年半が経過した60歳代の女性であり,日常生活動作,家事や車の運転は全て自立していた。Brunnstroms Recovery Stageは上肢VI,手指Vであった。手掌の触覚検査は10回法と10点法ともに10/10であった。各指の運動覚検査は10回法で10/10であった。安静時,各指の屈筋の筋緊張はModified Ashworth Scale(以下MAS)で0であったが,手指の自動運動後は2であった。把握動作は,拇指と示指の対立で8cmのブロックまで可能であったが,9cm以上は拇指-示指間開口幅が不足するために把握が困難であった。5周の螺旋模様を鉛筆でなぞる課題に1分48秒を要し,手指の屈筋に過剰な緊張が生じるために持ち直す回数は6回であった。課題として,あらかじめ視認した1cm間隔の5つのブロックに対し,閉眼にて他動で拇指-示指間開口幅を合わせ,どのブロックに合わせたかを回答するよう求めた。回答後,視覚的に正誤を確認した。開始当初の正答率は3~4/10であり,2cm間隔の認識は可能だが,1cm間隔の認識が困難であった。介入頻度は1回/週,介入時間は60分,介入期間は2ヶ月間,回数は8回であった。【結果】課題では1cm間隔の認識が可能となり,正答率は9~10/10となった。手指のMASは自動運動後も0となった。拇指と示指の対立で10cmのブロックの把握が可能となった。螺旋模様をなぞる課題を42秒で完遂可能となり,持ち直す回数は1回であった。日常生活場面において,「名前とか住所を書くのが速くなった」との発言が得られた。【結論】本症例は対象物に対する拇指-示指間開口幅の適切な制御が困難であり,把握動作時には手指の屈筋群に過剰な収縮がみられた。把握動作時の拇指-示指間開口幅の形成において,オンライン情報処理はオフライン情報処理によって調整される(castiello, 2005)。本症例では,課題を通して拇指-示指間開口幅をオフライン処理で調整するための内部モデルが形成されたと考える。結果,把握動作における拇指-示指間開口幅の制御が改善したと考える。また,書字動作時にオフラインでの制御が可能となることで,鉛筆の太さに対して拇指-示指間開口幅を適応させることが可能となり,書字動作の速度が向上したと考える。
著者
加藤 研太郎 大崎 正雄 番 雅司 広田 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, 1996-03-11

量子信号検出過程において、誤り率を最小とする信号検出過程(量子最適受信機)は明らかにされたが、平均相互情報量を最大とする信号検出過程は明らかにされていない。一方、量子測定通信路における平均相互情報量I(X;Y)の上界がvon Neumann entropy S(ρ)であることはHolevoの定理として知られている。本稿では最も単純な2元の純粋状態を考え、von Neumann entropy及び量子最適受信機の平均相互情報量を計算し比較・検討を行う。
著者
井下 智加 平林 純 加藤 成樹 木村 純子
出版者
一般社団法人 日本画像学会
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.225-230, 2018-04-10 (Released:2018-04-13)
参考文献数
8

質感は,光沢感,立体感,凹凸感,透明感など,人が材質に対して感じる視覚的,触覚的な感覚を指す.貴重な文化財を眺める時であれば,そうした質感情報を通じて,強い印象や豊かな満足を人は得る.近年,印刷やCG技術が大きく向上し,質感表現を活用したビジネスが創出され始めている.我々は,従来の色のみを扱う画像の世界から,質感情報を応用した領域へ技術開発やビジネス展開を進めようとしている.本稿では,文化財保存·高品質複製を踏まえた質感再現技術を紹介するとともに,質感の定量測定を容易に行うことができる「質感測定器·表面反射アナライザー」について紹介する.
著者
加藤 浩介 坂和 正敏 片桐 英樹 稙田 公一
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J85-A, no.9, pp.967-975, 2002-09-01

あいまい性や不確実性が含まれるシステム最適化に対するアプローチとしては,不確実性を確率論に基づいて取り入れた確率計画法やあいまい性をファジー理論に基づいて表現したファジー数理計画法が代表的であり,様々な形で発展してきている.本研究では,問題に含まれる係数が確率変数である多目的線形計画問題に焦点を当て,制約条件は常に満たされる必要はなく,ある確率以上で満たされればよいとする機会制約条件のもとで複数の目的関数がある値以下になるという確率を最大化するという確率最大化モデルを用いて定式化する.そして,多目的確率最大化モデルに対して意思決定者のファジー目標を導入するとともに,意思決定者との対話により意思決定者の満足解を導出する基準点法に基づく対話形アルゴリズムを適用するという,確率計画法とファジー計画法を融合した新しい意思決定手法を提案する.
著者
及川 真人 加藤 勝利 松原 徹 山中 誠一郎
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.Eb0598, 2012

【はじめに/目的】 回復期リハビリテーション病棟(以下、回復期リハ)は急性期から早期の転院を受け入れ、高頻度のリハビリテーション(以下、リハ)を提供し、廃用症候群の予防、日常生活活動(以下、ADL)向上、早期在宅復帰を目指している。また、在宅復帰後の継続的なリハを提供する場として訪問リハや外来リハ、通所リハ等が存在する。当院回復期リハ病棟は、365日リハ・1日9単位のリハを提供しており、結果として早期退院が実現する事が多く、発症から180日未満で外来リハを開始する方が殆どである。従って、発症から間もないこともあり、能力改善の余地を残して外来リハを開始するケースが多い。また、診療報酬における算定日数上限180日以降も、カンファレンスにおいて医学的判断に基づいた改善見込みについて検討し、外来リハを継続している。病院退院後の片麻痺者の身体機能については古くから研究が行われている。20年前においては機能維持、予後予測の観点から研究が行われている。現在では在宅におけるリハ効果について報告が多く、それらの研究は、FIM等を用い、ADLの経過を追ったものが多く、歩行パフォーマンスの経過を追っているものは少ない。上記のように、今日の医療保険制度を考えると、定量評価によるパフォーマンンスの改善を示す事と、経時的なデータを追う事は、外来リハを継続する上で重要であると考える。そこで今回我々は、10m歩行所要時間(以下、10mtime)を指標とし、当院回復期リハ病棟を退院した脳卒中片麻痺者の歩行能力の変化を追う事とした。【方法】 対象は、脳血管障害(脳梗塞もしくは脳出血)により片麻痺を呈し、かつ2008年1月から2011年1月までに当院回復期病棟に入院し、退院後に当院外来にてリハビリテーションを開始した109名(男性84名,女性25名 年齢61.2±12.9歳)とした。なおデータを採用するにあたり、カルテ上に10mtimeが記載されていなかった者、介助にて10m歩行評価を実施した者、研究期間中に他院へ入院した者は除外した。10mtimeは3カ月毎の定期カンファレンスで報告されている値で、外来開始、3ヶ月後(以下、3M)、6ヶ月後(以下6M)、9カ月後(以下、9M)の値とした。測定方法は当院PT部門で定められており、10m区間前後に約3mの予備区間を設け、ストップウォッチにて最大歩行速度における所要時間を計測した。計測した外来開始、3M、6M、9Mの10mtimeについて反復測定分散分析を行った。また、反復測定分散分析で主効果が有意であった場合、TukeyのHSD検定を用いた。なお、有意水準は5%未満とした。統計解析はSPSS12.0J(SPSS Japan)を用いた。【説明と同意】 本研究は、所属施設の倫理委員会の承認を得て実施した。【結果】 外来開始の10mtimeは14.5±11.2秒、3Mは12.7±9.2秒、6Mは12.3±9.4秒、9Mは11.9±9.4秒であり、反復測定分散分析の結果、有意な差が認められた(p<0.05)。また、多重比較検定の結果、外来開始と3M、6M、9M各期の10mtimeに有意差を認め(p<0.05)、3Mと9Mの10mtimeに有意差を認めた(p<0.05)。【考察】 片麻痺者に対する外来リハの目的の一つとして、病棟退院後の在宅生活の安定が挙げられる。一方で利用者からは更なる機能・能力向上の希望が挙げられ、とりわけ歩行能力向上に対するニーズが聞かれる事が多い。今回の外来開始から3Mの10mtime改善を考えると、外来リハ初期においては積極的に機能・能力回復に対してアプローチする価値があると考える。また、その後の10mtime改善の経過に関しては、はじめの3Mと比較すると緩やかになっているものの、継続した改善がみられた。回復期リハ病棟からの早期退院を考えると、外来開始初期は算定日数上限内に収まるものの、数カ月すると算定日数を超える利用者が殆どである。算定日数上限以降も、医師が改善の見込みがあると判断した場合、リハを継続することが可能である。よって今回の継続的な10mtimeの改善は、維持期リハを継続する為の医学的判断の一助になると考える。今後、さらに調査期間を延長し、歩行パフォーマンスの改善に対する調査を継続して行っていきたい。【理学療法学研究としての意義】 今回、外来通院している片麻痺者の10mtimeの継続的な改善がみられた。外来初期は能力改善の余地が大きく、積極的なリハが望まれる。また、算定日数上限以降の継続的なパフォーマンス改善は、外来リハを継続する為に必要な医学的判断の一助になると考える。
著者
加藤 裕
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.1966, no.16, pp.103-110, 1966

Anaxagoras wurde bei anderem Namen &ldquo;&Nu;&omicron;&upsilon;&sigma;f;&rdquo; gennant, denn er glaubte, da&szlig; die urspr&uuml;ngliche Stoffe des Weltalls unendlich viele Keime (&sigma;&pi;&epsilon;&rho;&mu;&alpha;&tau;&alpha;) oder Substanzen (&chi;&rho;&eta;&mu;&alpha;&tau;&alpha;) war, und der Nus (&nu;&omicron;&upsilon;&sigma;f; ) anfangs an diesen Keime eine Wilbelbewegung hervorbrachte. Es ist eben die Frage, ob es ganz recht ist, den Nus ins Deutsche &ldquo;Vernunft&rdquo; zu &uuml;bersetzen.-Bisher ist er, nebenbei bemerkt, mit &ldquo;Geist&rdquo; oder &ldquo;Verstand &rdquo; &uuml;bersetzt worden. (Siehe Hauptrede Anmerkung (23), (45)) -<BR>Der Nus des Anaxagoras ist eine Ursache, welche alles anordnet, und eine Kraft der Weltentstehung, d.i. der <Keime-Komposition> (&delta;&iota;&alpha;&kappa;&omicron;&sigma;&mu;&eta;&sigma;&iota;&sigma;f; ), dagegen ist der des Platon die menschliche Bildungskraft auf dem Ideeblick. Man kann von Nus nicht den moralischen Mut zur Pflichterf&uuml;llung, seinen immanenten Charakter erwarten. Vielleicht ist er eine kosmische Kraft zum Endzwecke der Natur, wie die <I>causa finalis</I> in der Bewegungslehre des Aristoteles. Diese Kraft aber ist f&uuml;r ihn die theoretische Vernunft, die die h&ouml;chst menschliche Seele als eine von der &ldquo;Psyche (&psi;&nu;&chi;&eta;)&rdquo; ist, w&auml;hrend die Psyche selbst bei Anaxagoras, sozusagen, die <Seelen-Keime> ist, welche kraft des Nus angeordnet wird. Man kann auch von Nus mit Aristoteles nicht die g&ouml;ttliche Transzendenz des stofflosen Geistes, der reinen Form, erwarten. Der Nus ist folglich der konstruierende Verstand oder die kosmische Vernunft, im Vergleich mit der theoretischen oder moralischen Vernunft. Das ist die Grenze der unseren Auslegung des Nus von Anaxagoras, abgesehen von seinem Beiname-Gedanke.
著者
石井 光廣 加藤 正人
出版者
千葉県水産研究センター
巻号頁・発行日
no.4, pp.7-15, 2005 (Released:2011-03-05)

1)東京湾に発生する貧酸素水塊の分布(底層の溶存酸素量分布)と底びき網によるスズキの漁獲位置について水塊分布とスズキ漁獲位置との対応関係について検討した。2)春季-秋季に発生する貧酸素水塊の規模にともないスズキは東京湾の富津岬以南に移動すると考えた。3)夏季湾内に残っていたスズキは、貧酸素水塊を避けるように分布し、とくに貧酸素水塊と貧酸素水塊外の境界付近で多く分布することがある。
著者
河村 フジ子 加藤 和子 畑中 としみ
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.240-245, 1987-11-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
14
被引用文献数
1

The aroma components in cooked curry powder were determined and the differences of the aroma due to varieties of curry powder, cooking process and cooking periods were studied. The results were as follows;1) Seventeen aroma components were determined from cooked curry powder.2) The aroma components in the two kinds of current curry powders were almost the same qualitatively but different quantitatively.3) The yield of some components in Turmeric, Cuminaldehyde, and Eugenol was markedly decreased by cooking with margarin.4) The yield of all other components in Turmeric was markedly decreased by cooking after sauted with margarin.5) The amounts of aromas in curry powder, curry powder with margarin, and curry powder sauted with margarin at 100°C were markedly decreased by 30 minutes cooking. On the other hand the amounts of aromas in sauted with margarin at 140°C after 60 minutes cooking were larger than those of 30 minutes cooking.6) Some components in Turmeric and Eugenol were not easily volatile for prolonged cooking.7) Sensory evaluation suggested that the aroma components in curry powder were volatilized by adding margarin and more by sauted with margarin. The curry powder sauted with margarin at 140°C was unpreferred. The aroma in non-cooked curry powder added to hot water was stronger than that in cooked one for one hour, however, there was no significant difference in aroma quality between the two after 1 to 3 hours cooking. There was no significant difference among preferrence by several cooking periods.
著者
眞鍋 治彦 久米 克介 加藤 治子 前原 大 平田 顕士
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.2-11, 2008 (Released:2008-02-16)
参考文献数
27
被引用文献数
1

帯状疱疹罹患例のなかで, 高齢者, 重症皮疹, 急性期高度疼痛, 皮疹出現に先行して疼痛を認める例は, 長期間疱疹痛が持続し帯状疱疹後神経痛に移行しやすい. このような患者では, アシクロビルやバラシクロビルなどの抗ウイルス薬を適切に用いるとともに, 発症早期より, 繰り返し神経ブロックを行うか, あるいは硬膜外腔に局所麻酔薬を連続的に注入するなど十分な鎮痛処置を行い, 疱疹痛が軽減・除去された状態を保つ必要がある. また, 神経ブロック適応外例では, リドカインの点滴静注を繰り返す. これらの方法は, 帯状疱疹による疼痛刺激の持続がもたらす末梢や中枢の感作・機能異常の発生を防ぎ, 帯状疱疹後神経痛への移行阻止に役立つと考えられる.
著者
加藤 庸子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.760-764, 2020-06-15

私が医師となり、諸先輩方や後輩、患者様らと接していくなかで学ばせていただいたこと、それは「どの人もrespect(尊敬・尊重)しながら、どの人からも学ぶものを得て、自身の成長につなげる」ことでした。毎日、小さな目標を持ち、それを目指して日々頑張る。このことが、結果的には大きな夢の実現につながると信じています。 私のキャリアの概略を、表1に示した。
著者
加藤 裕
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.1959, no.9, pp.1-5, 1959

周知の通りヘラクレイトスの根本思想は、「万物流転 (ηαντα ρετ) 」である.それは「万物がロゴスに従って (κατα τον λογον) 生起する」 (H. Diels: Fr. der Vorsokratiker. Fr. 1) ことである.それ故「万物流転」の思想を把握する最大の鍵は「ロゴス」にあると言うことができる.「万物」及び「流転」ということに根拠がないと言う訳ではもとよりないのであるが、言わば「万物流転」という根源体験に理性的照明を与えるものが、「ロゴス」であると言うことはできるのではあるまいか.小論は、その「ロゴス」に焦点を合せたヘラクレイトス研究の覚書である.
著者
加藤 学陽
出版者
慶應義塾福沢研究センター
雑誌
近代日本研究 (ISSN:09114181)
巻号頁・発行日
no.36, pp.101-142, 2019

一 はじめに二 神戸寅次郎のドイツ留学と慶應義塾における「方角通論」の導入三 神戸寅次郎講述、小泉信三筆記「方角通論」講義ノート四 むすび特集 : 近代日本と留学