著者
古川 博仁
出版者
広島文化学園大学
雑誌
呉大学短期大学部紀要 (ISSN:13441353)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-21, 2002-07-22

The purposes of this paper are (1) to develop the probability theory with the measure one. (2) to derive the stochastic differential equation from the martingale decomposition (Doob-Mayer theorem) and to define the it's strong and weak solutions. (3) to compute the path line of a fluid particle which is a strong solution of the stochastic diffrential eguation. In this paper, I gave up the plan of the purpose (4) which was to derive the dominant equations of the flow fields from the nonequilibrium statistical physics because of lack of space. The results of the numerical simulation were represented as the sumple path of a fluid particle in the turburent boundary layer on the plane. 0n the occasion of the numerical simulation, I set up two assumptions, i. e., (1) the fluid particle has the fluctuation on every position. (2) the velocity field are computed in advance. I think the true or false of this numerical computation will be clear by the fluctuation dissipation principle in the near future.
著者
岸 國平 古川 聡子 小林 享夫 白石 俊昌 酒井 宏 田中 一嘉
出版者
日本植物病理学会
雑誌
日本植物病理學會報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.43-49, 1998-02-25
被引用文献数
1

堀による命名以後, アナモルフの記載等に疑問を残したまま放置されてきたネギ黒渋病について研究し, 以下のような事実を明らかにした。(1) 群馬県下仁田町で, 多年にわたり自家採種と連作が繰り返されてきた同町特産の下仁田ネギに, 本病が毎年激しく発生することが認められた。(2) 本病の発生は下仁田町を含む関東北部,東北,北海道地域で多く認められ, 関東南部および関東以西の地域ではまれにしか認められなかった。(3) 培養菌叢片およびほ場病斑の成熟子のう胞子を用いて行った接種実験において, いずれも自然発病と同様に病徴を再現した。(4) 観察されたすべての自然発病および人工接種病斑においてテレオモルフは形成されたが, アナモルフは全く認められなかった。(5) 本病菌の培地上の生育適温は約20℃, 子のうの成熟適温は20〜25℃, 子のう胞子の発芽管伸長の適温は20〜25℃であり, 生育とpHの関係はpH4〜9で生育し, 6〜9で最も良かった。
著者
矢口 少子 中保 仁 亀淵 興紀 岡 信恵 谷川 忍 粥川 一成 長 和彦 古川 宇一
出版者
北海道教育大学
雑誌
情緒障害教育研究紀要 (ISSN:0287914X)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.90-100, 1999-02-10

旭川市内にある小学校特殊学級1年生で「精神発達遅滞と注意欠陥症候群」と診断されているHちゃんの,家庭における「食器ならべ」学校における「一人でべんきょう」の実践を通して,特に「注意欠陥症候群」の状態像を明らかにし,そのかかわりを述べたものである。かかわり合いの中でHの多動の意味するものは,1つは「混乱している困っている自分を受け止めてほしい」ということ,そして「どうしたらよいのか教えてほしい」というアピールであり,もう1つは「学びたいの,学ぶことをさがしているの」という動きであり,「本当はほめてもらいたいと思っているのだ」という訴えではないかということを感じることができた。肯定的な受け入れと,好きなことや興味関心に沿った内容の提示と,つまづいたときは手を添える援助と,できたらおおいにほめるということで行動に落ち着きやまとまりをもたせることができるのではないか,その1事例としてとらえることができた。また一方でHを支える家庭への支援連携の在り方について大きな示唆を得た。
著者
井藤 千裕 松井 卓哉 呉 天賞 古川 宏
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.1318-1321, 1992-05-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
12
被引用文献数
10 19

6, 7-Demethylenedesoxypodophyllotoxin (1) was isolated from the seeds of Hernandia ovigera L. (Hernandiaceae) collected in Taiwan, together with several known lignans. This is the first example of the occurrence of 1 in a natural source. The assignments of the 13C-nuclear magnetic resonance signals of several podophyllotoxin analogues isolated from this plant were also established by means of two-dimensional H-C correlation spectroscopy (COSY) and H-C long range COSY techniques.
著者
パーマー アラン R. シャクレトン トレバー M. マクアルパイン ディヴィッド 古川 茂人
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.184-192, 2002-03-01
被引用文献数
1

人間やその他の哺乳類は音源の定位のために3種類の手がかりを用いている。そのうち二つは両耳的なもので,それぞれの耳における音のレベルあるいは時間の比較を行うものである。高周波音においては,レベルの差が頭による影の効果によって生ずる。低周波音においては,信号音がそれぞれの耳に到達する時間の差に基づいて定位が行われる。この時間差は音源からそれぞれの耳に到達する経路の差の結果として生ずる。三つ目の手がかりは,鼓膜におけるスペクトルのピークとトラフ(谷)のパターンが,音源の上下に依存して変化することに基づいている。このパターンは複数の音波が鼓膜付近において干渉することで生ずるものである。これら三つの定位手がかりは,それぞれ異なった生理学的機構によって処理される。鼓膜における音波の干渉によって生ずるスペクトルの溝(notch)に対しては,背側蝸牛神経核のニューロンが選択的に感度が高い。外側上オリーブには,片側の耳から抑制性,もう片側の耳から興奮性の入力を受けるニューロンが存在し,両耳間レベル差の第1段階の処理がそれらのニューロンによってなされている。内側上オリーブにおいては,両耳から興奮性の入力を受け,その入力が時間的に同時に到着したときにのみ発火するようなニューロンが存在する。両耳間時間差の情報は,それらのニューロンの発火率に変換されるのである。本稿では,そのような同時性検出機構の音源定位への寄与について,最近得られた知見を基に検討する。
著者
土岐 憲三 岸本 英明 古川 秀明 酒井 久和
出版者
JAPAN ASSOCIATION FOR EARTHQUAKE ENGINEERING
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.7, no.5, pp.45-59, 2007 (Released:2010-08-12)
参考文献数
23
被引用文献数
3 4

京都盆地に点在する文化遺産に対する防災対策を目的に、花折断層を想定地震とした京都盆地全域の強震動予測を3次元非線形有限要素解析により行った。解析では、絶対応答変位による定式化、共役勾配法、修正Newton-Raphson 法、並列計算を導入し、計算機資源および計算時間を節約した。京都盆地全域の非線形堆積地盤モデルに対して、シナリオ地震における基盤岩での強震動予測波形を多点異入力し、地震動評価を行った。検討の結果、文化遺産の集積密度の大きい東山山麓をはじめ、計測震度7の領域が京都市の第3次被害想定の計測震度分布よりも大きくなり、震源、深部地盤構造、堆積層の不整形性、土の非線形性を同時に考慮することの重要性が示された。
著者
菅 文彦 古川 拓也 舟橋 弘晃 間野 義之
出版者
日本スポーツ産業学会
雑誌
スポーツ産業学研究 (ISSN:13430688)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.3_223-3_232, 2017
被引用文献数
1

&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;The aim of this study was to verify the hypothesis that the inhabitants who have higher spectating intention or behavior at sporting events in their hometown hold higher place attachment.<BR>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp; Through the comparison of place attachment among the inhabitants, significant differences have been found. The inhabitants who have higher spectating intention hold a higher degree of place attachment. Moreover, the inhabitants who have experience of spectating behavior hold a higher degree of place attachment than those who do not have it.<BR>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;The results of this study indicate some existence of the relationship between spectating intentions or behaviors at sporting events, and place attachment. However, the cause and effect relationship between them has not been established clearly. It is necessary to make continuous research targeted at the inhabitants.
著者
古川 祐輔 藤本 絢女 上野 あかね 小木曽 基樹 藤田 和弘
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.223-227, 2018-10-25 (Released:2018-11-14)
参考文献数
8
被引用文献数
1

フェオホルバイド等クロロフィル分解物の通知試験法の検証と改良を行った.フェオホルバイド等クロロフィル分解物は,環食第九九号(昭和56年5月8日)「フェオホルバイド等クロロフィル分解物を含有するクロレラによる衛生上の危害防止について」において通知試験法が示されているが,複数の問題点が見受けられた.まず,乳鉢を用いた抽出は,長時間均一な力を加え続けることが必要であり,操作性の向上が課題であった.次に,飽和硫酸ナトリウム溶液の調製に用いる試薬により,吸収極大波長が測定波長である667 nmより高波長側にシフトして吸光度が減少し,729 nm付近に新たな吸収を生じることが確認された.この現象により,フェオホルバイド等クロロフィル分解物を過小評価することが確認された.最後に,吸光度測定前の含水ジエチルエーテルを20 mLに定容することが困難であった.上記3点を改良した試験法を検討し,妥当性確認を実施した結果,平均添加回収率82.7%,室内精度5.8%,と良好な結果が得られた.
著者
武田 駿 名取 隆廣 田邉 造 古川 利博
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.12, pp.1-6, 2013-05-10

本論文では,ステレオ楽曲 (ボーカル信号+左右 BGM 信号) からボーカル信号を抑圧して左右 BGM 信号を抽出するステレオ型ボーカル抑圧手法を提案するとともに,この手法をスマートホンで実装したステレオ型自動カラオケアプリレーション"カシレボ"を紹介する.提案手法は,(i) VAD(Voice Activity Detection) よりボーカル信号の分散値を推定した後に,(ii) 拡張型有色性駆動源カルマンフィルタを用いることで,臨場感のあるステレオ型 BGM 信号を抽出する手法である.開発したカシレボの特徴は,スマートフオンにダウンロードした楽曲から (1) ステレオ感を損なうことなく,(2) リアルタイムに,(3) ボーカル信号を抑圧して左右 BGM を抽出する自動カラオケを実行可能なことである.提案手法の有効性は App Store や Google Play にて配信することで確認している.This paper proposes the stereo typed vocal suppression method for the stereo music. The proposed method estimate the realistic back ground music without sacrificing the stereo music using the voice activity detection and the Kalman filter with the colored driving source. The remarkable features of this method are (1) applied to stereo music and (2) realization of the real-time and practical vocal suppression system. Numerical example shows that effectiveness of proposed method algorithm.
著者
小林 文彦 古川 仁 長谷川 紀昭 吉崎 敏夫 原田 喜男
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.28, no.Supplement7, pp.1007-1028, 1980-11-25 (Released:2011-08-04)
参考文献数
8

SPRAGUE-DAWLEY系ラット雌雄に6059-Sの760, 1, 260, 2, 100および3, 500mg/kgとCEZの760, 1, 260mg/kgを1日1回連続35日閥静脈内投与し, 毒性を比較検討した。なお, 一部の動物については, 最終投与後, さらに28日間の休薬期間をおき回復性をみた。6059-Sの高用量投与群とCEZ投与全群に, 毎回の投与後一過性の呼吸困難や脱力および顔面浮腫などがみられ, 投与期間中, 6059-S 3, 500 mg/kg投与群の雌雄各2/16例とCEZ 1, 260 mg/kg投与群の雄10/24例が, いずれも急性中毒症状を呈して死亡した。投与期間終了時点の血液検査で6059-S 3, 500mg/kg投与群に軽度の貧血がみられた。生化学分析では, CEZ投与群に血漿GOT, GPT活性の著しい低下があった。病理所見では, 6059-SおよびCEZ投与全群の盲腸の異常拡張を認めたのみで, その他に特記すべき著変はなかった。なお, 以上の変化は, 投与中止後の回復試験ですべて良好な回復性を示した。以上の結果から, 6059-Sのラットでの最大無作用量は1, 260 mg/kgと判断され。また, CEZとの毒性比較において, 6059-Sは毒性が極めて弱く, 安全性の高い化合物と結論された。
著者
古川 雄嗣
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
2013-11-25

新制・課程博士