著者
堀 久男
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
オレオサイエンス (ISSN:13458949)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.111-118, 2016 (Released:2019-02-01)
参考文献数
55
被引用文献数
1

有機フッ素化合物は熱的,化学的に安定で,高い界面活性作用や低粘性,低屈折率等の優れた性質を持つ。このため様々な産業あるいは消費者向けの用途があり,新材料の研究も盛んである。一方で環境中に残留しやすく,廃棄物の分解処理も困難,さらにPFOSやPFOAと呼ばれる一部の化合物やその関連物質には生体蓄積性があるという側面もある。本稿ではこのような有機フッ素化合物の製造や使用に係る世界の規制動向と,最近我々が取り組んでいる先端フッ素材料に関する分解・再資源化反応の研究成果について報告する。
著者
堀本 ゆかり 山田 洋一
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.G3P1576, 2009

【目的】学力向上は理学療法実践能力の獲得のために必要不可欠な要因である.先の報告で、学生の認知領域を修飾する要因は勤勉性であり,学習にあたっては抑うつが伴うが,効率を高めるためには活力が必要であることがわかった.今回は,Goldbergのチェックリストより勤勉性を観測変数として構造方程式モデリングを用い,関係の深い性格的特性の抽出を目的に分析したので報告する.<BR>【方法】対象は本校在学生290名で,平均年齢は20.69歳(±2.78)である.今回は特にI期生75名のデータを中心に解析した.<BR> 知識・技能面の指標は定期試験総合得点とし,情意領域の指標はGoldbergのチェックリストを使用し,共分散構造分析を実施した.情動の指標は気分プロフィール検査(POMS),抑うつに関する指標はSDSを使用した.<BR> 対象には、研究の主旨・方法について事前に説明し、同意を得た上で調査を開始し,統計処理に関しては個人情報の扱いに十分留意した.<BR> 統計処理は日本科学技術研修所製 JUSE-StatWorks/V4.0 SEM因果分析編を使用し解析した.<BR>【結果】まず、POMSデータより各学年の項目の分布と、4年生の定期試験成績が上位・中位・下位に分類し同様に分布を確認したところ,抑うつが高く,活力が低い傾向を示した.成績分類下位群は抑うつが高く,特に活力が低い傾向がみられた.<BR> 次にI期生のデータより観測変数である勤勉性に対するチェックリスト7項目(プラス方向の形容詞を採用)を指標として因子構造を分析した.カイ二乗検定での検定推定値は17.29,P値は0.24である.作成されたパス図の適合度判定ではAGFI0.88,CFI0.97,RMSEA0.06と比較的良好な適合度が得られた.直接効果を示すパラメータ推定値は勤勉0.84,計画性のある0.69,徹底的0.62,責任感のある0.61は比較的大きな値を示したため,最終学年への進級群と非進級群で同様にパス図を作成した.結果,勤勉は両群とも最も高い関係性を示した.進級群に対して非進級群は責任感のあるでは高く計画性のあるでは低いパラメータ推定値を示した.特に徹底的では進級群0.68に対して非進級群0.09と低い値を示した.非進級群のSDSデータでは抑うつ状態は低い傾向であった.<BR>【考察】臨床能力向上にあたっては,問題解決能力は不可欠である.臨床実習を実りのあるものにするために学内で基礎学力を向上しておくことは大きな課題である.非進級群の勤勉性に関する性格的因子では,課題を遂行しなければならないという責任感はむしろ進級群より大きかったが,計画性や徹底性の因子では勤勉性に対する関係性が弱くなっている事がわかった.この項目が低い値の学生に関しては,細かな目標設定と都度進捗状況の管理が必要であると考える.正規のカリキュラムとは別に個別指導の重要性が示唆された.
著者
林 祥介 高木 征弘 榎本 剛 はしもと じょーじ 杉本 憲彦 今村 剛 堀之内 武 三好 建正 石渡 正樹
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2019-06-26

世界初の本格金星気象撮像探査機「あかつき」の軌道投入以前、金星大気の観測は断片的であり、数値モデルには仮定が多く、スーパーローテーション(四日循環)の存在に象徴される金星大気の循環構造はほとんど未知であった。本研究では、我々が開発を進めてきた地球シミュレータ上の金星大気大循環モデル(AFES-Venus)を元に金星大気データ同化システム(ALEDAS-V)を構成し、「あかつき」観測と矛盾せず力学的に辻褄のあった金星大気循環場の生成を試みる。金星大気中の未知な擾乱を同定し、その分布と角運動量輸送、物質輸送と雲構造などを明らかにしスーパーローテーションにいたる金星大気大循環の構造を解明する。
著者
堀江 義一
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.1983, no.18, pp.2-5, 1983-12-30 (Released:2009-08-04)
参考文献数
22

オクラトキシン(OCT)は1965年にScottによって,南アフリカ産トウモロコシから分離されたAspergillus ochraceusから最初に発見されたマイコトキシンで,わが国ではNatori et al.によってアズキ,トウガラシ粉より分離されたA.ochraceusから最初に報告され,ついで宮木ら,Yamazaki et al.によって宮城県および千葉県産の精白米,玄米より分離されたA. ochraceusからも報告されている. オクラトキシンは発見当初,肝毒性を示すとされていたが,近年では強い腎毒性について注目されている.しかし,わが国においてはA.ochraceusの分布は一部食品をのぞいて比較的少なく,また,家畜などに対する中毒例も見られず,穀類をはじめとする食品への自然汚染例も極めてわずかで一部の研究者をのぞいて注目されるにはいたらなかった.しかし,近年,北ヨーロッパを中心にPencillium viridicatumを原因菌とするブタの中毒や,アメリカにおけるA. ochraceusを原因菌とする家禽の中毒が多数報告され,Kanisawa and SuzukiによるオクラトキシンA(OCT-A)の発ガン性が報告されるにいたり,近年再評価されつつある. 今回,ここでは現在までに報告されているOCT生産菌と,その分類について報告し,若干の評価を加えたい.
著者
堀江光 浅原理人 山田浩史 河野健二
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.2014-OS-128, no.11, pp.1-10, 2014-02-27

近年,複数のデータセンタ間を跨いで提供されるクラウド環境が登場している.これは各データセンタで稼働する計算資源を集約することで,クラウド環境の特徴である伸縮性や可用性の向上を図っている.スケーラビリティの観点から,このような多数のサーバを用いた環境での利用に適したストレージのひとつとして分散型キーバリューストアがあるが,データセンタ間を結ぶ狭帯域・高遅延なネットワークにより性能が著しく低下する問題がある.この問題を解決するために,本研究では Local-first Data Rebuilding (LDR), Multi-Layered Distributed Hash Table (ML-DHT) という 2 つの手法を用いてキーバリューストアを構築する方法を提案する.LDR は保存データに冗長性を与えた上で分割することで,ストレージ使用量の増加を抑えつつデータセンタ間通信の量を軽減する.ML-DHT はデータセンタ間通信を最小限に抑えたルーティングにより,通信遅延を抑えたデータ探索を実現する.実験により提案手法が,代表的な DHT である Chord を用いた手法を用いた場合と比較し,データ探索のための通信遅延を約 74%軽減し,ストレージ使用量とデータセンタ間通信量のバランスを柔軟に設定できることを示した.
著者
堀 誠治 川村 将弘
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
日本化学療法学会雑誌 (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.50, no.7, pp.460-463, 2002-07-25 (Released:2011-08-04)
参考文献数
9
被引用文献数
1

われわれは, 非ステロイド薬 (NSAIDs) とキノロン薬の薬物相互作用の強さを, mouse脳室内投与によるnorfloxacin (NFLX) およびgatinoxacin (GFLX) の痙攣誘発作用を指標として検討した。NFLXおよびGFLXの脳室内投与によりmouseに投与量依存的に痙攣が誘発され, その痙攣誘発作用はNFLX<GFLXであった。NFLXの痙攣誘発作用は, biphenylacetic acid (BPA), flurbiprofenの同時投与により増強された。Indomethacin, ketoprofenでは中等度の, loxoprofen,(-)-naproxenでは軽度の痙攣誘発作用増強が認められたが, ibuprofen, sodium diclofenac, mefenamic acid, tenoxicam,(+)-naproxen, aspirinおよびacetaminophenでは変化が見られなかった。一方, GFLXの痙攣誘発作用は, BPAで軽度増強されたものの, 他のNSAIDsでは変化を認めなかった。以上の成績より, NSAIDsによりキノロン薬との薬物相互作用の強さに違いがあり, さらに, キノロン薬との組み合わせによっても差のあることが明らかとなった。
著者
堀 誠治 川村 将弘
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
日本化学療法学会雜誌 = Japanese journal of chemotherapy (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.50, no.7, pp.460-463, 2002-07-25
参考文献数
9
被引用文献数
7

われわれは, 非ステロイド薬 (NSAIDs) とキノロン薬の薬物相互作用の強さを, mouse脳室内投与によるnorfloxacin (NFLX) およびgatinoxacin (GFLX) の痙攣誘発作用を指標として検討した。NFLXおよびGFLXの脳室内投与によりmouseに投与量依存的に痙攣が誘発され, その痙攣誘発作用はNFLX<GFLXであった。NFLXの痙攣誘発作用は, biphenylacetic acid (BPA), flurbiprofenの同時投与により増強された。Indomethacin, ketoprofenでは中等度の, loxoprofen,(-)-naproxenでは軽度の痙攣誘発作用増強が認められたが, ibuprofen, sodium diclofenac, mefenamic acid, tenoxicam,(+)-naproxen, aspirinおよびacetaminophenでは変化が見られなかった。一方, GFLXの痙攣誘発作用は, BPAで軽度増強されたものの, 他のNSAIDsでは変化を認めなかった。以上の成績より, NSAIDsによりキノロン薬との薬物相互作用の強さに違いがあり, さらに, キノロン薬との組み合わせによっても差のあることが明らかとなった。
著者
堀内 一宏 山田 萌美 白井 慎一 高橋 育子 加納 崇裕 金子 幸弘 秋沢 宏次 梅山 隆 宮崎 義継 矢部 一郎 佐々木 秀直
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.166-171, 2012 (Released:2012-03-28)
参考文献数
17
被引用文献数
2 4

症例は37歳女性である.子宮頸癌術後,胸部CTにて腫瘤影をみとめ,クリプトコッカスを検出した.脳MRIで多発腫瘤影をみとめ脳,肺クリプトコッカス症と診断し,抗真菌薬を投与したが効果なく意識障害が出現した.抗真菌薬脳室内投与をおこない意識状態は改善,脳病変の縮小をみとめた.その後脳病変の再増大をみとめ,遅発性増悪と考えステロイドを投与し改善した.難治性経過のため菌株の同定検査をおこないCryptococcus gattii (VGI型)と判明した.C. gattii 感染症では強毒株による健常人症例も報告されている.難治性症例ではC. gattii の検索,ステロイド併用,脳室内投与をふくめた積極的な治療法を検討すべきである.
著者
堀 雅彦
出版者
北海道大学宗教学インド哲学研究室
雑誌
北大宗教学年報 (ISSN:24343617)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.26-32, 2019-08-31

本稿は、2018年12月に東京大学で行われた研究会―「宗教学生成期における哲学の位置」―での発表をもとにしたものである。堀の発表は、ウィリアム・ジェイムズ(William James 1842-1910)の哲学的(かつ神学的)営みとしての「宗教の科学」に注目し、その対象と方法の側面から、彼が描き出そうとした「宗教」の姿の再構成を試みるものであった。後日の考察を加えて行った北大宗教学研究会(2019年2月18日)での報告内容も含めて、以下、その概要を研究ノートとして記す。
著者
堀 俊和
出版者
福井大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究の目的は、反射位相を任意に制御できるメタ・サーフェス(Meta-Surface:MTS)の設計・構成技術を確立するとともに、反射面における特異な反射性能を有する新たな反射面を実現し、アンテナ・伝搬領域における適用領域の開拓を行うことである。研究においては、周波数選択板と地板から構成されるMTSを取り上げ、光学近似理論を用いた簡易設計法を提案した。これを用いて、MTS反射板、完全磁気導体特性を持つMTS、偏波変換MTS、反射角制御MTS等の新たな反射性能を有する特異な反射面の設計法・構成法を確立した。さらに、これらの研究成果をアンテナ・伝搬領域に応用し、その実現の可能性を明らかにした。
著者
内堀 麻衣
出版者
東京女子大学
雑誌
東京女子大学紀要論集 (ISSN:04934350)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.219-232, 2017-09

本稿では、解離性同一性障害における内的世界の構造と場所の機能について考察を行った。解離性同一性障害における交代同一性、内的システムについて紹介し、解離という対処法が耐えがたい心的外傷から自己を守るための重要な機能であると同時に、一時的で、閉鎖的な対処法でもあることを示した。さらに、内的世界を閉じられたシステムから開かれたシステムへと変えるために、解離した自己状態が互いの相互関係に気付き、受容することの重要性について論じた。特に関係性の理論に焦点をあて、BrombergとHopenwasserの理論の共通点として「共にいること」を取り上げた。「共にいること」には「治療者が自分自身と共にいること」、治療者とクライエントが「二人で共にいること」、クライエントの「様々な自己状態が共にいること」という意味が含まれる。解離性障害の治療において、治療者が交代同一性たちの内的構造を丁寧に理解し、治療空間に安定感をもたらし、クライエントが安心して立つことのできる大地を作り出すことが重要である。
著者
堀 憲次
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第42回ケモインフォマティクス討論会 東京
巻号頁・発行日
pp.2B08, 2019 (Released:2019-10-22)
参考文献数
5

合成経路設計システムにより創出される経路は、①多くの場合前駆体の合成が合成困難、②多段階合成では、合成経路の数が発散する、③提案合成反応は標的分子を主生成物として与えない可能性がある、などの理由により標的分子の合成を保証しない。①はSAスコアを計算することで、②はin silicoスクリーニングと実験の組み合わせにより解決できる。本研究では、③について、RDkitを用いて可能性のある反応を予測し、それらについて理論計算を行うことにより、どれが主反応であるかを決める手順を作成することを試みた。これは、複数の生成物が予想される反応では、単にTS構造を求めるだけでは不十分で、最も低い活性化自由エネルギーを与えるTS構造を求めて比較することで始めて、主生成物がどれであるかを判定できることによる。開発された手法をEne反応に対して適用し、主生成物が何であるかについて予測できる可能性が示された。
著者
中川 昌一 堀内 昭作 松井 弘之
出版者
園藝學會
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.31-39, 1991 (Released:2011-03-05)
著者
堀込 徹郎 田中 久弥 井出 英人
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.122, no.9, pp.1645-1650, 2002-09-01 (Released:2008-12-19)
参考文献数
21
被引用文献数
3 3

Recently, we are concerned with security because picking and imitation on computer network are increasing. Then, the approach to individual identification from biometric is expected, because it can realize high reliability and it's a natural method. This paper's proposition is to construct individual identification system with the facial skin thermogram (FST) which is robust about illumination condition. FST has no shadow with illumination because it catches infrared rays light and makes an image. Then, we extract individual feature from FST by image processing and examine evaluation method to identify individual. However, facial skin temperature is ruled by autonomous nerve system. Especially, nasal skin temperature is affected by a mental influence like stress and arousal level. And we limited identification object to the measurement of face image in the rest state. We applied two dimensional discrete fourier transform (2DDFT) as a method of extracting individual feature, because we tried to convert the individual feature of FST into spatial frequency feature. Afterwards, we identified individual by pattern matching. Identification experiment was done in 30 registered patterns and 200 input patterns, consequently correct acceptance rate 91.0[%] and correct rejection rate 91.0[%] was able to be obtained. Moreover, we confirmed individual feature appeared in low frequency element of FST.
著者
今 直樹 堀尾 暁 佐々木 誠
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.403-407, 2007 (Released:2007-08-18)
参考文献数
10

健常女性12名を対象にNeutral,Knee-In & Toe-Out,Knee-Out & Toe-Inの3条件の下肢アライメントで,高さ40 cmの台から床反力計への片脚着地動作を行い,筋放電,床反力を測定した。Knee-In & Toe-OutではNeutralよりも大腿直筋の最大筋放電・積分値,外側広筋の積分値,身体内側方向への床反力が有意に大きかった。Knee-Out & Toe-Inでは身体外側方向への床反力が有意に大きかった。結果よりKnee-In & Toe-Outでは,大腿直筋と外側広筋が収縮することで脛骨を前方に強く引き出す力が働き,また身体内側への床反力を受けて大腿骨に対する脛骨の内側への剪断力が生じるため,ACL損傷が起こりやすいのではないかと考えられた。Knee-Out & Toe-Inでは下腿内旋位によるACLの張力の高まりに加え,大腿骨に対する脛骨の外側への剪断力が生じるためNeutralに比してACL損傷が起こりやすいと考えられた。
著者
新田 富也 深堀 康昌 山田 毅
出版者
The Society of Resource Geology
雑誌
鉱山地質 (ISSN:00265209)
巻号頁・発行日
vol.23, no.118, pp.99-110, 1973-05-25 (Released:2009-06-12)
参考文献数
12

Several copper orebodies are discovered in the deeper portion of the Mozumi mine during a recent development. Some results of the investigation on the geologic structure, mineralization and occurrence of ore minerals are summarized as follows:1) The Mozumi ore deposits have been developed more than 900 meters in depth. A remarkably vertical zonal arrangement of the ore minerals is observed as follows; in descending order, none mineralized limestone, lead-zinc ore with calcite-quartz (shiroji ore), lead-zinc ore with skarn (mokuji ore), copper-zinc ore with skarn (mokuji ore), copper ore bearing pyrrhotite with skarn (mokuji ore), barren skarn.2) Copper orebodies occur generally in the center of mineralized area.3) Copper ores can be classified into four types by the mineral assemblage. It is observed that the mineral assemblage is simpler in the center of mineralization.4) These copper orebodies are considered to be formed during two mineralization stages. The earlier mineralization stage was mainly lead-zinc, which was associated with small amount of copper. The mineralization of later stage which was overlapped to the earlier stage in some places, was mainly copper.5) The main copper mineral is chalcopyrite. Generally in these copper orebodies, it is observed that sphalerite includes fine grained chalcopyrite and pyrrhotite as exsolution paragenesis6) The iron content of sphalerite in copper orebodies are higher than that of sphalerite in lead-zinc orebodies.7) Two types of pyrrhotite are recognized; One is a monoclinic type and another is a hexagonal type. The hexagonal pyrrhotite occurs usually in the center of the mineralization. In an orebody, the hexagonal pyrrhotite occurs usually at the core. In some cases, it is observed that these arrangements are disturbed and, microscopically, they show exsolution lamellae texture.