著者
大島 京子 末松 弘行 堀江 はるみ 吉内 一浩 志村 翠 野村 忍 和田 迪子 俵 里英子 中尾 睦宏 久保木 富房
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.315-324, 1996
参考文献数
16
被引用文献数
4

TEG第2版の臨床的応用の第一歩として, TEG第2版を用いて健常者群と患者群とを比較検討した。一定の判定基準からTEGプロフィールのパターンを判定し, それぞれの群のパターンの出現率をX2検定を用いて比較した。また, 2群のプロフィールの相違を数量的に把握するために, 多変量解析(変数選択法・正準判別分析)を行った。その結果, TEGパターンの出現率に差があり, 患者群に不適応的なパターンが多いこと, さらに5尺度のうちFCが最も2群の判別への関わりが大きいことなど, 2群の違いが有意に示された。以上により, TEG第2版が臨床上十分有用であることが確認された。
著者
桜庭 真依子 角野 浩史 松崎 浩之 楠野 葉瑠香 川本 万里奈 徳山 裕憲 小豆川 勝見 堀 まゆみ 丸岡 照幸 藪崎 志穂
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2017年度日本地球化学会第64回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.63, 2017 (Released:2017-11-09)

地下水資源の開発や利用にはその流動過程を把握するため、涵養地や滞留年代を知ることが重要である。福島県においては、福島第一原発の事故によって放出された放射性物質の環境中の挙動が調べられてきたが、地下水については報告例が少なく、地下水資源利用に際してその安全性を評価する必要がある。そこで本研究では、ヨウ素129及びトリチウム-ヘリウム年代測定法を用い、福島県の地下水の原発事故による汚染状況を明らかにすること、及び長期的な地下水資源の安全性を評価することを目的とした。地下水中のヨウ素129と安定同位体であるヨウ素127の比、及び希ガスMSで定量を行った3Heより求めた3H濃度からは現時点での汚染は確認できなかった。一方トリチウム-ヘリウム年代測定法より求めた滞留年代の最小値は14年となり、今後汚染された水が出る可能性は否定できないと考えられる。

1 0 0 0 OA 玉露のうま味

著者
堀江 秀樹 氏原 ともみ 木幡 勝則
出版者
Japanese Society of Tea Science and Technology
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.93, pp.91-94, 2002-06-30 (Released:2009-07-31)
参考文献数
8
被引用文献数
2

玉露浸出液中のアミノ酸及び有機酸を分析し,これに基づき,玉露のうま味のモデル液を調製した。このモデル液から,各成分を除去したときの味の変化を官能検査した結果,グルタミン酸,テアニン,クエン酸が玉露のうま味にとって重要と考察された。
著者
堀田 大地 成冨 志優 丹野 良介 下田 和 柳井 啓司
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.4Pin110, 2018

<p>本研究では,深層学習技術を用いて,食事の見た目はそのままに,カテゴリのみ を変える食事画像変換を実現する.例えば,牛丼をどんぶりの形状や見た目はそ のままに天丼や親子丼,海鮮丼などに自由に変換することを実現した.本研究で は,CycleGANの手法を拡張し,1つの変換ネット ワークで複数のカテゴリへと変換可能とするconditional CycleGANを用いた食事 画像変換手法を提案する.Twitterから長期間にわたって収集した23万枚の食事 画像を利用することによって,高画質な食事画像変換が実現できることを示す.</p>
著者
堀江 淳一 鈴木 圭輔 中村 利生 岡村 穏 岩崎 晶夫 平田 幸一
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.174-179, 2017 (Released:2017-04-28)
参考文献数
22
被引用文献数
1

症例は基礎疾患のない26歳男性.視覚異常に続く痙攣,意識障害の14日後に頭痛,発熱が出現した.頭部MRIでは左帯状回の信号異常をみとめた.髄液検査では単核球優位の細胞増多をみとめ髄液human herpes virus (HHV)-6 PCR陽性からHHV-6脳炎,症候性てんかんと診断した.臨床症状はアシクロビル投与により速やかに改善した.3ヶ月後体幹,上下肢に異常感覚が出現し,多発性深部白質病変,中小脳脚病変,頸髄病変を認めたがステロイドパルス療法により改善した.てんかんで初発し,急性散在性脳脊髄炎の併発をみとめたHHV-6脳炎を経験した.免疫能正常成人の原因不明の脳炎の鑑別としてHHV-6脳炎を考慮する必要がある.
著者
堀川 知廣 川島 和夫 栗田 和彦 竹野 恒之 成川 吉男
出版者
茶研報
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.1983, no.57, pp.18-25, 1983

P.longiseta SPEG. によるチャ輪斑病防除薬剤のうち,クロロタロニル剤,カプタホル剤,チオファネートメチル剤について,浸透性を付加させるとされている展着剤アトロックスBI,トクエース,ラビサンスプレーを加用した場合の効果について調査した。<BR>クロロタロニル剤800倍液は単用で散布した場合,摘採数時間後以内に処理しなければ効果がないとされていたが,アトロックスBIを500~1000倍で加用すると,摘採1日後においても若干の防除効果が認められた。しかし,摘採1日後の防除効果は実用的にはやや不十分であり,アトロックスBIを加用した場合でも,摘採当日中の散布が必要であると考えられた。トクエース(1000倍),ラビサンスプレー(500倍)も同等の効果が認められた。<BR>カプタホル剤は,摘採1日後散布では防除効果は実用的にやや不十分とされていたが,アトロックスBIを500~1000倍で加用したところ,摘採1日後散布においても十分な効果が認められた。摘採2日後以降の散布では効果不十分であった。トクエース(1000倍),ラビサンスプレー(500倍)も同等の効果が認められた。<BR>チオファネートメチル剤2000倍液にアトロックスBIを500倍で加用し,摘採5日後散布の防除効果を調査したが,効果は認められなかった。<BR>クロロタロニル剤800倍,アトロックスBI500倍の組み合わせについて,散布後12日目に製茶した荒茶について,ガスクロマトグラフィーを用い茶抽出液と荒茶の両者について残留性を調べたところ,残留量はアトロックスBIの加用により減少した。このことは加用による濡れ性の向上に伴ない,初期付着量が減少したためと考えられ,残留性について問題はなかった。
著者
堀 哲郎
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.83-94, 1989-03-15 (Released:2008-12-11)
参考文献数
9
著者
三井 一希 八代 一浩 水越 一貴 佐藤 和紀 萩原 丈博 竹内 慎一 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.79-84, 2018-12-01 (Released:2019-06-01)

本研究では,小学校のプログラミング教育において,学習状況の共有化ツールを活用して児童のプログラミングの状況をクラス内で共有した場合の効果について検討した。その結果,学習状況の共有化ツールを活用すると,プログラミングに使用するブロックの数や種類が増える,他グループの工夫に気付きやすくなるなど効果的に学習できる傾向が見られた。また,児童は見やすさなどの理由から,共有化ツールを活用する授業を好意的に評価していることがわかった。
著者
柿本 敏克 堀 正 黒須 俊夫
出版者
群馬大学社会情報学部
雑誌
群馬大学社会情報学部研究論集 (ISSN:13468812)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.103-113, 2003

人間科学的研究の方法論的側面を再検討するプロジェクトの一環として、名古屋大学の広瀬幸雄教授によって作成された仮想世界ゲームが論じられた。2002年度に群馬大学でおこなわれた実施例の概略が報告され、最後に人間科学的研究における実験的手法の意義が、社会的リアリティという観点から議論された。As a part of our recent project on reconsidering methodological aspects of researches in human sciences, Simulated International Society (SIMINSOC), constructed by Prof. Yukio Hirose of Nagoya University, was discussed, while a case conducted at Gunma University in 2002 was reported briefly. Finally, the problems of laboratory experimentation of social phenomena were argued in the light of social reality.
著者
松浦由生子 石川大樹 大野拓也 堀之内達郎 前田慎太郎 谷川直昭 福原大祐 鈴木千夏 中山博喜 江崎晃司 齋藤暢 大嶺尚世 平田裕也 内田陽介 佐藤翔平
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
第49回日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
2014-04-29

【目的】近年,膝前十字靭帯(ACL)再建術後の再断裂例や反対側損傷例に関する報告が増えている。我々もサッカー選手において反対側損傷率が高いことを報告したが(谷川ら,2012),その詳細については未だ不明な点が多かった。そこで本研究ではACL再建術後に反対側ACL損傷を来たしたサッカー選手の詳細を検討し,その特徴を報告することを目的とした。【方法】対象は2003年1月から2012年10月までに当院にて初回ACL再建術を行い,術後1年以上経過観察しえたスポーツ選手612例(サッカー選手:187例,その他の競技選手:425例)とし,それぞれの反対側損傷率を比較した。さらに,サッカー選手187例を片側ACL損傷173例(男性151名,女性22名:片側群)とACL再建術後に反対側ACL損傷を来たした14例(男性11名,女性3名:両側群)に分けて,片側群と両側群の比較を行った。検討項目は,①初回受傷時年齢,②初回受傷側,③競技レベル,④競技復帰時期,⑤術後12ヶ月のKT-2000による脛骨前方移動量の患健差(以下,KT患健差),⑥術後12ヶ月の180°/s,60°/s各々の膝伸展・屈曲筋力の患健比(%)とした。なお競技レベルはTegner Activity Score(TAS)にて評価し,筋力測定には,等速性筋力測定器Ariel(DYNAMICS社)を使用した。また,両側群(14例)を対象として初回受傷時と反対側受傷時の受傷機転の比較を行った。項目は①コンタクト損傷orノンコンタクト損傷,②オフェンスorディフェンス,③相手ありorなし,④ボールありorなしとした。なお,相手に合わせてプレーをしていた際を「相手あり」とし,相手に合わせず単独でプレーをしていた際を「相手なし」とした。統計学的分析にはSPSS Ver.20.0(IBM社)を使用した。サッカーとその他の競技の反対側損傷率の差,片側群と両側群の初回損傷側の比較にはχ2乗検定を用い,その他の項目はWilcoxonの順位和検定を用いて比較した。さらに両側群の初回受傷時と反対側受傷時の受傷機転の比較にはMcNemar検定を用いた。有意水準5%未満を有意とした。【倫理的配慮,説明と同意】対象者に本研究の趣旨を説明し,書面にて同意を得た。また当院倫理委員会の承認を得て実施した。【結果】反対側ACL損傷率はサッカー選手7.49%(14例),その他の競技選手3.29%(14例)であり,サッカー選手が有意に高かった(p=0.02)。片側群と両側群の比較において,初回受傷時年齢は片側群28.5±9.5歳,両側群26.7±8.7歳(p=0.32)であった。初回受傷側に関しては,右下肢受傷が片側群49.2%,両側群64.3%で2群間に有意差を認めなかった(p=0.82)。TASは片側群7.5±1.0,両側群7.9±1.1(p=0.12),競技復帰時期は片側群9.3±2.0ヶ月,両側群9.6±2.0ヶ月(p=0.56),KT患健差は片側群0.0±1.2mm,両側群0.5±0.8mm(p=0.14)であった。膝筋力の患健比は180°/sでの伸展筋力が片側群87.2±15.3%,両側群86.4±10.0%(p=0.62),屈曲筋力が片側群88.2±18.9%,両側群87.8±14.8%(p=0.56),60°/sでの伸展筋力が片側群84.4±19.5%,両側群86.6±10.8%(p=0.98),屈曲筋力が片側群86.6±18.2%,両側群91.6±11.5%(p=0.32)でありいずれも有意差を認めなかった。両側群の受傷機転において,初回受傷時では相手あり4名,相手なし10名であったのに対し,反対側受傷時で相手あり11名,相手なし3名であり有意差を認めた(p=0.02)。その他の項目に関しては有意差を認めなかった。【考察】本研究においてサッカー選手がその他の競技選手と比較し,有意に反対側損傷率が高いことが示された。多種目の選手を対象とした先行研究での反対側ACL損傷率は約5%と報告されているが,本研究でのサッカー選手の反対側損傷率は7.49%であり,やや高い傾向にあった。両側群の受傷機転に関しては,初回損傷時よりも反対側損傷時の方が,相手がいる中での損傷が有意に多かった。サッカーは両下肢ともに軸足としての機能が要求される競技であるため,初回再建術後に軸足としての機能が回復していないと予測困難な相手の動作への対応を強いられた際に,反対側損傷を起こす可能性が高まるのではないかと推察した。以上のことから,サッカー選手に対しては初回ACL再建術後に対人プレーを意識した予防トレーニングを取り入れ,軸足としての機能回復や予測困難な相手の動きに対応できるagility能力を高めておくことが反対側ACL損傷予防には重要であると考えた。【理学療法学研究としての意義】本研究では,サッカー競技におけるACL再建術後の反対側ACL損傷は対人プレーでの受傷が多いという新しい知見が得られた。サッカーに限らず,反対側ACL損傷率を減少させるためには,スポーツ競技別に競技特性や受傷機転などを考慮した予防トレーニングを行っていくことが重要であると考える。
著者
市川 宏伸 齊藤 万比古 齊藤 卓弥 仮屋 暢聡 小平 雅基 太田 晴久 岸田 郁子 三上 克央 太田 豊作 姜 昌勲 小坂 浩隆 堀内 史枝 奥津 大樹 藤原 正和 岩波 明
出版者
医学書院
雑誌
精神医学 (ISSN:04881281)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.399-409, 2018-04-15

抄録 小児ADHDの症状評価で世界的に汎用されるADHD-RS-Ⅳは,海外にて成人ADHDに対応する質問(prompts)と組み合わせて成人向けに使用されている(ADHD-RS-Ⅳ with adult prompts)。本研究は,日本語版promptsを作成し,日本人の成人ADHD患者36名および非ADHD成人被験者12名を対象に,その信頼性および妥当性を検討した。その結果,評価者内および評価者間信頼性の指標である級内相関係数は高く,内部一貫性の指標であるCronbach αは高い値を示した。CAARS日本語版およびCGI-Sとの相関で検討した妥当性も良好であり,かつADHD患者と非ADHD被験者との判別能力を検討するROC解析においても優れた結果であった。成人用prompts日本語版は,ADHD-RS-Ⅳとともに用いることで,成人ADHDの症状評価の手段として有用であると考えられた。
著者
堀内 浩貴 藍檀 オメル 渡嘉敷 直彦 NASIRY Nasir Zia
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集C(地圏工学)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.216-233, 2019

<p> 過去に具志川城址周辺で発生した海食崖の崩壊を受け,沖縄周辺の海食崖の調査を実施した.現場調査より,多数の海食崖崩壊面の劣化はほとんどが一様な状態であった.しかし,瀬底島で発見した海食崖は,崩壊面が劣化度合いの異なる3層構造の特徴的なものであった.亀裂の進展方法や岩盤劣化の仕方が他の海食崖とは異なると推定できることから,その原因を探る必要があると考えた.そこで,赤外線カメラによる劣化評価,崩壊時の亀裂を模擬した模型実験および劣化度合いの異なる3層構造を考慮した弾性有限要素解析により検証した.その結果,層ごとに引張亀裂の発生時期が異なっていたことで崩壊面の劣化状態に違いが生じた可能性が高いこと,岩盤に発生した引張応力が0.24-0.35MPaで崩壊した可能性が高いことが明らかになった.</p>
著者
堀池 昭
出版者
公益社団法人 日本地下水学会
雑誌
地下水学会誌 (ISSN:09134182)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.315-325_1, 1994-09-20 (Released:2012-12-11)
参考文献数
16
被引用文献数
1