著者
宮崎 哲弥 枝川 登 山本 周 秋葉 重幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム
巻号頁・発行日
vol.96, no.334, pp.49-54, 1996-10-31

本論文では容易に構成可能且つ安定に動作する多波長光源として, 一組のアレイ導波路格子(AWG)を用いたファイバリングレーザを提案し, 波長多重ネットワークにおける適用について検討した. さらに基本動作特性としてチャネル間隔1.4nmにおいて, 各波長出力-5dBm, サイドモード抑圧比40 dB, 信号対背景雑音レベル60 dBの安定な4波長同時発振動作を確認した. この多波長リング光源は各波長ごとの個別変調も可能であり, また離散的波長可変光源としても適用することができる.
著者
柳生 将之 中村 寛志 宮崎 敏孝
出版者
日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.187-196, 2007-11-26 (Released:2011-12-02)
参考文献数
32

To develop a method for harmlessly identifying individual Japanese charr, Salvelinus leucomaenis, the distribution and shape of parr marks were examined in fluvial specimens. Fish captured in six markandrecapture samples from a tributary of the Tenryu River (35°41'N, 138°07'E, El. 1, 045m) between June 2005 and May 2006 were photographed, and the linear distance and width of each parr mark on the lateral line measured from digital images. Similarities between and within individuals during growth were analyzed using square Euclidean distances. A photomatching test was also conducted.The number of parr marks and the parr mark ratio increased with body length (BL) up to 50 mm BL. The square Euclidean distance was not correlated with the number of days until recapture, although there was a negative correlation with initial BL (distribution: r=-0.25, P=0.029, width: r=-0.24, P=0.038). The similarity analysis discriminated 74% and 95% of parr mark distribution and width, respectively, in the same individuals. In the photo-matching test, 8 of 10 testers identified 20 individuals from 40 photographs (average accuracy 97%), the exercise requiring about 2 h per tester.This method, utilizing parr marks, enables the identification of individuals with visible parr marks on the base of tail (BL>32 mm) without harming the fish. This should be useful for identifying fish with parr marks, especially in endangered charr populations.
著者
小沢 隆昭 宮崎 久義 外山 あつ子 江崎 公明 垣内 康之
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.235-239, 1989-02-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
12

経尿道的前立腺切除術(TUR)中に損傷された前立腺静脈洞からの灌流液吸収によると思われる重症の低ナトリウム血症を経験した. 患者は89才の男性で脊麻下にTURを開始した. 手術開始後1時間ころより血圧下降, 意識レベルの低下がみられた. 瞼結膜は蒼白で, この時点でのヘモグラムはHb 5.6g/dl, RBC 184×104, Ht 17.4%であり, 血清ナトリウム値は109mEq/lであつた. 聴診上胸部全肺野にラ音を聞きPaO2 57.4mmHg, PaCO2 39.6mmHg, pH7.270 BE-8.2であつた.ただちに酸素吸入, 昇圧薬, 高張ナトリウム液を静脈注射し, 出血に対する輸血を開始した. 血圧は回復したが胸部ラ音は次第に強くなり, 胸部X線写真で肺水腫像を呈した. 計測された血清ナトリウム値の最低値は93mEq/lであつた.病棟帰室後も酸素吸入, 血圧, 腎血流維持のためのドパミン持続注入, 利尿薬, ナトリウムの負荷, 輸血を継続した. 術後1日目には各種検査値は正常化し, 2日目には胸部X線写真も術前の状態まで回復した.TUR中の低ナトリウム血症は, その発生の予防とともに早期発見が大切である.
著者
宮崎 正康
出版者
東洋英和女学院大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1993

「経済復興政策と経済団体」に関して、以下の研究を行った。1.戦後復興政策に関連して、企業再建整備の過程で累積した重点産業の新勘定赤字を処理する政策について分析を深めた(発表論文を参照)。2.戦後の株式市場の復興と育成において、財界、政界、官界が果たした役割について検討した。(1)戦後、GHQにより証券取引所が閉鎖され、株式市場はほとんど何もないところから再建されることとなった。株式を介した直接金融の発展が、企業復興・経済発展に不可欠であることを認識し、株式市場の復興に最も積極的に活動した政治家は池田勇人であり、金融人では一万田尚澄等であった。(2)日本証券取引所の平和不動産への改組、証券取引所の再開、東京証券株式会社の日本証券金融会社への改組、投資信託の営業許可等、株式市場の復興・育成に関する占領期の大きな問題の解決には、それぞれ池田勇人や一万田尚澄等のバックアップやGHQへの働きかけがあった。(3)株式関係者、あるいはより広く経済関係者は、これらの有力者を公的・私的にもりたてる行動をとった。例えば池田については、池田の出席る二黒会や火曜会といった会が定期的にもたれていた。二黒会には、小林中、堀田庄三、水野成夫、東畑精一とともに、山一証券の小池厚之助が参加していたし、火曜会には、桜田武、水野成夫、小林中、永野重雄とともに野村証券の奥野綱雄が参加していた。
著者
伊藤 恵士 桐谷 佳恵 小原 康裕 玉垣 庸一 宮崎 紀郎
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.19-26, 2007
被引用文献数
6 2

商品購入時のパッケージデザインの重要性をふまえ、ユーザ印象を考慮した日本酒のラベルデザインのあり方を検討するための基礎資料として、日本酒のパッケージの印象評価を行った。まず、13色の瓶の印象評価及び因子分析を行い、ユーザが瓶色に対して何らかのイメージを抱く事を確認した。次に、現行ラベルデザイン14種を6色の瓶と組み合わせ、それらの印象を評価させた。その結果、熟成感、濃淡感、嗜好性の因子が抽出された。ラベル自体の熟成感には色(彩度)、濃淡感には色(色相)と用いられるグラフィックの量、嗜好性には高級感を演出する金などの色や誘目性の高いレイアウトが効果的であることがわかった。そしてラベルの印象は、それが貼られる瓶の色によって大きく変化した。特に嗜好性は、瓶とラベルに使用されている色の統一感、色相差、明度差、色数によって大きく変わった。
著者
本山 宏希 宮崎 拓弥 菱谷 晋介
出版者
日本認知心理学会
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.119-129, 2008-02-29 (Released:2010-07-21)
参考文献数
38
被引用文献数
1 1

本研究では,イメージを形成すると視覚的な情報だけでなく感情的な情報も喚起されるか否かを,感情プライミングの手法を用いて検討した.実験の結果,イメージを形成する際に視覚情報の喚起のみを促し,感情情報の処理には一切言及しない教示下においても,その後の語彙性判断課題にイメージ対象の感情的側面の影響が見られた.このような結果は,絵的なイメージの形成を促した条件では見られるが,提示された文字パターンをそのまま保持させる条件では見られなかった.これらの結果から,絵的なイメージの形成によって感情情報は常に喚起されること,またそれは文字認知により生じる感情とは異なることが示唆された.
著者
浜口 斉周 宮崎 勝 藤沢 寛 西村 敏 木村 徹 大竹 剛 望月 貴裕 高橋 正樹 米倉 律 小川 浩司 東山 一郎
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2010年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.66, 2010 (Released:2010-11-15)
被引用文献数
1

テレビ・動画の視聴において、時間や場所の制約にとらわれないオンデマンド視聴や、口コミ・友人のお勧めに従うような、視聴スタイルのパラダイムシフトが起こっている。テレビ局は番組をただ放送するのではなく、適切なコンテンツを適切なユーザーに適切な形で届けることが求められている。本研究では、ビデオオンデマンドと番組レビューSNSを組み合わせたソーシャルTVにおける視聴行動に着目し、実験サイトを構築して被験者を集め、実際に行動ログの収集・分析を行なった。分析の結果、テレビ放送とは大きく異なる視聴行動の変化を捉えることができた。ソーシャルTV特有の視聴行動とその効果、サービス提供方法や必要な技術について論じる。
著者
沢崎 健太 星川 秀利 宮崎 彰吾 向野 義人
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.260-264, 2014

<b>目的</b> : 非侵襲性の微細突起による皮膚刺激を用いて, 大学生の便秘に及ぼす影響を検討した.<br><b>対象</b> : 便秘の事前調査を回収できた280名の内, 研究趣旨に同意が得られた17名とした.<br><b>方法</b> : 微細突起を耳甲介腔に各自貼付するS群 (9名) とプラセボP群 (8名) を封筒法により無作為に割付け, 便秘 (CAS-J) , 体重, 体脂肪率, 血圧の評価を行った.<br><b>結果</b> : S群では介入開始前と比較して研究終了後にCAS-Jが有意に低下 (P=0.02) したが, P群では有意な差はなかった. 両群共に体重, 体脂肪率, 血圧は研究終了後に有意差はみられなかった.<br><b>結論</b> : 本研究は耳甲介腔への微細突起による非侵襲性の皮膚刺激が便秘の改善傾向, 特にセルフケアの一手段として活用できる可能性を示唆する.
著者
関 一誠 佐藤 健 宮崎 正己
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995

本年度は携帯型GPSレシ-バを使用して、携帯電話による補正位置情報サービスによる補正された位置情報を取得した。この取得された位置情報を基にSISという地図情報システム(Geographic Information System)にその位置データを基にした移動軌跡図を描いた。また、同時に生体情報(心拍数、呼吸数、節電図)も携帯型データレコーダによって取得した。位置情報は携帯電話を利用しているため電波を受信できない状況(例えば地下など)も生じてくるが、精度の高い位置データの取得が可能であった。このことにより、二次元的及び三次元的な人の移動距離の実測が可能となった。また、同時に取得した生体情報は人の移動距離の生体の状況を説明できるものとして有用なことが示された。今後は、位置情報のデータ・生体情報をオンライン化することや位置情報の補正サービスを受けた際のデータの補間法などがいくつかの点での問題が残された。
著者
石田 元彦 福井 憲二 長尾 伸一郎 宮崎 昭 川島 良治
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.116-122, 1987-02-25 (Released:2010-11-26)
参考文献数
10

異なる給与飼料条件で飼育された牛が排出した糞の化学成分組成と栄養価を比較, 検討した。青刈トウモロコシ・ソルゴー20kgとふすま1kg (1日1頭あたりの原物重量) を給与された黒毛和種繁殖雌牛の糞, 稲わら1kgと配合飼料9kgを給与された肥育中のホルスタイン種去勢牛の糞 (肥育牛糞A), 稲わらを自由採食, 配合飼料を8kg給与された肥育中のホルスタイン種去勢牛の糞 (肥育牛糞B) および牧草サイレージ, ウイスキー粕, 稲わら等から成る粗飼料を24kg, 配合飼料を9kg給与された泌乳牛の糞をそれぞれ採取し, 60-90℃で通風乾燥したものを供試した。牛糞の化学成分は酸素分析を中心にした分析法で求めた.可消化粗蛋白質 (DCP) と可消化養分総量 (TDN) の含量および細胞内容物 (CC) と細胞壁構成物質 (CW) 画分のみかけの消化率をあん羊を用いた消化試験によって測定した。肥育牛の糞には繁殖牛糞に比べて, CC, “CC内粗蛋白質”とデンプンが多く含まれていた. CW中のリグニン含量は肥育牛糞と泌乳牛糞の方が繁殖牛糞よりも低かった. DCP含量 (乾物%) は肥育牛糞A, 肥育牛糞B, 泌乳牛糞がそれぞれ7.6, 6.8, 5.8で, 繁殖牛糞の3.1よりも高かった。TDN含量 (乾物%) は肥育牛糞A, 肥育牛糞B, 泌乳牛糞がそれぞれ51.2, 40.2, 37.9で, 繁殖牛糞の17.7よりも高かった. 消化率の測定結果から, 牛糞中のCC画分はめん羊によってほぼ完全に消化され, 牛糞中粗蛋白質 (CP) は酸素分析によって消化性の高い“CC内CP”と消化性の非常に低い“CW内CP”とに分けられると推定した. また, 牛糞のCW画分の真の消化率は供試した牛糞ごとに異なることが示唆された. 以上の結果から, 牛糞の栄養価は給与飼料の飼料組成や飼料摂取量によってかなり大きく変動することがわかった.

1 0 0 0 OA 採炭

著者
伊木 正二 服部 三郎 田島 一幸 神野 哲一 広部 亮一郎 肥田野 親男 安達 六郎 神谷 国輝 平塚 欣蔵 宮崎 義一 紫雲 千鶴雄 大渡 介一郎 石本 強 小島 鴻次郎 佐藤 喜輔 野上 辰之助 山口 哲二 久保 正明 原 俊郎 白水 護 稲永 守 永江 光夫 徳原 光信 御厨 美年 坪田 督之助 斎藤 義博 渡辺 尚三
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
日本鉱業会誌 (ISSN:03694194)
巻号頁・発行日
vol.74, no.843, pp.585-640, 1958-09-25 (Released:2011-07-13)
参考文献数
10

As in about ten years the new mining machines and technics were imported, the mining method in Japan were changed remarkably.Natural condition of coal seam in Japan (1956)Working depth (Average) 334.7m(Maximum) 836mAverage thickness of seam 1.71mAverage thickness of coal 1.31mOutput from coal face 48.281Mill. t.About 65% of output is worked by longwall method. About 36% of output is gotten by blasting, and 36% by coal picks in coal face, but coal cutters are used pretly well. Hobels are used in Emukae, Takashima, Kogayama and Mitsubishi-Bibai. 55% of output is conveyed Panzer conveyor at coal face.Hydraulic stowing is carried out at Onoura and pneumatic stowing is used at Yamano, Akabira and Sakito coal mines. Slicing method for thick seam is carried out at Hojo and Takashima coal mines.We must decrease the number of coal faces in one pit and increase the output per one coal face, and use the practical working time effectively.