著者
遠藤 克子 田中 治和 塩村 公子 宮崎 法子 渡部 剛士
出版者
東北福祉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

本研究の目的は、社会福祉士に必要とされるソーシャルワークの援助技術を効果的に教育する方法を開発することにある。我々が学部学生を教育してきた経験によれば、社会福祉援助技術現場実習は、学生の中で現場で体験するものと大学で学ぶものとがうまくつながることができれば、より効果をあげるものである。この「つながり」を促進するためには、学生・現場指導者・大学教員が、学生の現場での体験を表現し伝えあう為の、共通して使用できる道具が必要となる。したがって、本研究の最終的な狙いは、この「つながり」と「コミュニケーション」の為の道具を作り上げることになる。研究対象としては、特別養護老人ホームにおける実習を選択した。学生の実習記録に基づき、彼らが実習中に何をするかのカテゴリー化をまず行い、次に各カテゴリーにどのくらいの時間が使われたかを調べた。この研究の結果、学生の実習体験を述べるには少なくとも3次元の表現が必要であることがわかった。故に我々はモジュールという単位に着目し、これをもって学生の体験を整理することに決定した。実習現場の指導者の意見もこのモジュールの内容に反映するべく聴取された。モジュールの内容は以下のとおりである。(1)実習行動(介護、他機関との連絡・調整、行事・活動、オリエンテーション、相談援助、その他)x(2)学習対象(個人、家族、施設及びそのサービス、地域、制度、自己覚知、一般化、その他)x(3)学習の焦点(コミュニケーション、問題理解、援助計画、援助の実施、評価、記録)5事例を選びこの枠組みの妥当性を検証した。今後の研究の方向性としては、(1)モジュールの1単位ずつの内容をさらに検討すること、(2)モジュールという枠組みを実際に使用し、学生・現場指導者・大学教員からフィードバックを得てその適用性と効果を検証することである。
著者
宮崎 誠一 東 清一郎 村上 秀樹
出版者
広島大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

自己組織化形成したシリコン量子ドット上にNi薄膜を形成後、水素プラズマ処理を施してNiシリサイドナノドットを形成すると共に、このNiシリサイドナノドットが極薄シリコン酸化膜を挟んでシリコン量子ドット上に配置したハイブリッドナノドット構造を作成し、フローティングゲートメモリへの応用研究を推進した。ハイブリッドナノドットMOSデバイスにおいて、パルスゲートバイアス印加により、電荷注入放出過程を調べた結果、シリコンナノドットの離散化したエネルギ-準位を反映した多段階の電荷注入・放出特性が得られると共に、Niシリサイドの深いポテンシャル井戸を反映した、良好な電荷保持特性が得られた。
著者
汪 達紘 藤田 洋史 荻野 景規 筒井 研 佐野 訓明 中村 和行 宮崎 正博 筒井 研 佐野 訓明 中村 和行 宮崎 正博 益岡 典芳
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

ヒドロキノン(hydroquinone)、ローソン(lawsone)等日常生活によく使われる化学物質を初代培養肝細胞に曝露し、高濃度になるにつれて、カタラーゼ遺伝子正常(Cs^a)及び変異 (Cs^a)とともに肝細胞生存率が有意に低くなる傾向がみられた。各曝露濃度においては、カタラーゼ活性の低いマウス(Cs^b)の肝細胞の生存率がカタラーゼ活性正常のマウス(Cs^a)に比し著しく低下した。特に美白クリームの主成分であるヒドロキノンの添加により、肝細胞のアポトーシス(細胞死)がみられ、酸化ストレス関連薬物代謝酵素CYP 2E1のmRNA及び蛋白質とともに発現が増加したことが分かった。
著者
宮崎 由子
出版者
武庫川女子大学短期大学部
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1995

第3次健康食品ブームと言われている今日、健康維持に役立つ食品としてきのこが注目を集めている。特に最近、きのこ由来の多糖体が脂質代謝に関与したり、免疫促進作用を示すことが報告されているので、筆者はきのこに含まれる糖脂質に着目し、数種きのこの糖脂質について構造解析し、その生理活性について検討した。今回は、マイタケ(Grifora frondosa:新潟産)を用いて、Folch法に従い脂質を抽質した。抽出脂質はクロロホルム:メタノール:水(65:25:4by vol)及びクロロホルム:メタノール:酢酸(65:25:10by vol)の展開溶媒にて二次元薄層クロマトグラフィー(TLC)を行い、アントロン試薬で糖脂質を、Dittmer-Lester試薬でリン脂質を、ニンヒドリン試薬でアミノ脂質を各々検出した。総脂質をアルカリ加水分解しTLCで分画後、糖脂質を単離精製しIR分析及びFAB/MS分析により構造を同定した。総脂質の主成分は、カルジオリピン(CL),フォスファチジルエタノールアミン(PE),フォスファチジルコリン(PC),フォスファチジルセリン(PS)の各リン脂質と3種類の糖脂質(MGL-1,2,3)を検出した。単離した糖脂質について構造解析を行なった結果、MGL-1はグルコースを構成糖とし、d_<18:0>の長鎖塩基を持ち、脂肪酸として2-ヒドロキシステアリン酸を含有する質量数m/z742(M-H)^+のセラミドモノヘキソシドであることを確認した。しかし、MGL-2,MGL-3については構造を明確にはできなかった。さらに、MGL-1,2,3について生理活性を検討するために免疫の指標となるヒト好中球に対する貧食活性を調べた。ヒト末梢血よりmonopoly resolving meduimを用いて好中球を分離し、coverslip上にて90分前培養を行い、その好中球に各MGL-1,2,3をコートした黄色ブドウ球菌死菌体を加え60分培養した。その後メチレンブルーで染色し顕微鏡下で観察し、好中球内に貧食している菌数をカウントした。その結果MGL-2において貧食活性の促進が認められた。しかし、MGL-1およびMGL-3では変化はなかった。今後、MGL-2について、貧食細胞内での殺菌作用についても検討するつもりである。
著者
恒次 祐子 朴 範鎭 李 宙営 香川 隆英 宮崎 良文
出版者
一般社団法人日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.670-676, 2011 (Released:2011-10-12)
参考文献数
34
被引用文献数
11 23

Objectives: In the present study, we aimed to clarify the psychological effects of shinrin-yoku (taking in the atmosphere of the forest) by conducting field experiments. Methods: The experiments were conducted in 19 forested and urban areas in Japan during the 2007–2010 period. Twelve male students participated at each of the 19 areas (a total of 228 persons). Subjective ratings of “comfortable-uncomfortable”, “soothing-stimulating”, and “natural-artificial” feelings were conducted after each of the participants had viewed the scenery for 15 min in the forested and urban areas. A postviewing questionnaire on “stressed-refreshed” feelings was also administered and the Profile of Mood State (POMS) questionnaire was employed to assess six aspects of mood before and after viewing the sceneries. Results: The forest environments were perceived as significantly more “comfortable”, “soothing”, and “natural” than the urban environments after viewing the sceneries. The score for “refreshed feeling” was also significantly higher in the forested areas. The score for the “vigor” subscale of POMS was significantly higher after viewing the scenery in the forested areas, whereas the scores for negative feelings such as “tension-anxiety”, “depression-dejection”, “anger-hostility”, “fatigue”, and “confusion” significantly decreased. Conclusion: Collectively, these results suggest that the forest environments have significant beneficial and relaxing effects on human’s moods compared with the urban environments.
著者
宗 正敏 宮崎 隆昌
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
no.270, pp.117-125, 1978-08-30
被引用文献数
3

沿岸漁業地域に於いて, 従来の(漁場〓漁村)という結びつきから(漁場〓市場)という結びつきが強くなり, 立地性の高い漁港に労働力・漁船・水揚が集中し, 結節点とし拠点性を向上させ市街化を進めている。この事は沿岸に立地し, 地先漁場ないしは後背林の管理・維持・生産によって等質であった沿岸漁村集落が, 地域中心的な拠点集落の形成によって次第に特定化していく。従来の家族労働・生産手段の総有共同慣行等によって, 平均的であった世帯経営に階層の分化がみられ, 等質性・自律性を次第に失なっていく。この様なプロセスに於いて, 各々の集落は均衡を保つ働きを有しながら, それぞれの立地に対応した遷移系列を用意している。そして基礎集落〓複合集落〓拠点集落という段階的構成に於いて複合集落が沿岸地域に於ける多元的な生活様式に適応した今後の集落の計画単位として考える事が出来よう。複合集落は(1)生活空間, (2)生産活動, (3)集団形成の面に於いては複合した単位と重層的な領域を持っている。沿岸漁村地域における地形・地理的条件を克服し, より広い地域全体と孤立しがちな個々の集落との間に, 一体的な地縁的連帯と有機的な産業上の連係, 連続的な生活環境に立ち, 関連性をもつ為には, (1)他の地域が必要とする出来るだけ専門的な産業を存在させ, 沿岸地域に於ける有機的な社会的分業組織の中で, 効果的なインパクトをもたせ, (2)関連地域との人的交流が行なわれ, 各々の専門的産業相互間の連係を円滑にし, (3)更にこれらの地域に従来存在した独特な教育・伝習を学校教育の充実と並行して, 季節的・年令的・職能的に対応した社会教育のシステムを整える事が, 地域住民相互の直接的接触を前提とした生業的連帯関係の成立を促がし, 地域の環境整備・集落計画の潜在的な素因となるものであろう。その事によって個々の漁村集落は次第に複合化していくものと考えられる。また複合集落は現存の沿岸漁村地域に於ける集落存在様式の内にみられるいくつかの複合形式があり, 志摩・熊野灘沿岸地域の生活環境の実態調査の結果, 次の様な性格が明らかになった。(1) 2つ以上の小集落(200戸・900人以下)が近接している場合は合併または吸収が進む。(2) 合併・吸収しながらも従前の生活基礎集団・生産基盤の核を残存する。(3) 単一的な生活基礎集団(血縁的・地縁的・生活縁的)生産基盤したもたない集落は対応性が低く停滞し他集落に依存する。(4) 集落の生産基盤(漁場・労働力・資金力)が後退すると出稼母村化・賃労働化が進み, 自律性を失なう。(5) 集落の規模が大きい場合, 発生的に本来の数個の基礎集落単位を含んでいる複合集落単位と考えられる。(6) 生産基盤の大きな集落に近接した集落は生活基礎集団を残したまま, 大きな集落との生産活動の協同協業化を進める。(7) 結節点(統一集落)はさらに高次の結節地域に依存し地域全体の生活・生産基盤の自律性が減少し中継点となる。(8) 単一集落は立地条件を克服して複合化し, 中間集落は生産形態に応じて分包し, いくつかの複合集落単位としてまとまり, 地域変動のインパクトを吸収し対応している。この様に複合集落は変動の要因と現象を同時に含みつつ変容している為に全体的に活性的であり, 外的な変化に柔軟に対応できる構造を持つと思われる。個々の集落が本来持っているポテンシャリティを有効に発揮させる為には群単位の複合の仕方や諸特性を考え, 類型別に集落特性や計画単位を見出し, それぞれに対応した機能作用を付加していく事が必要である。以上沿岸漁村地域の変動を複合集落の性格を中心に見てきたが, さらにそのIIに於いて, この複合集落単位の構成と類型的性格について, 具体的に展開することにしたい。
著者
白井諭 大山 芳史 池原 悟 宮崎 正弘 横尾 昭男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告
巻号頁・発行日
vol.98, pp.47-52, 1998
被引用文献数
4

日英機械翻訳における高品質な意味解析を実現するため, 筆者らは日英機械翻訳システムの開発とともに, それに用いる意味辞書の構築を進めてきた。この意味辞書は, 単語や表現構造の意味を体系的に分類した意味属性体系, 単語に関する知識を収録した単語意味辞書, 用言を核とした表現構造を収録した構文意味辞書の3つから構成される。意味属性体系は, 対象の見方や捉え方が, 一般名詞意味属性, 固有名詞意味属性, および, 表現構造に対する用言意味属性として3種類3, 000属性に分類, 体系化されている。単語意味辞書は, 現代日本語の記述文への適用に耐えるよう, 単語の異表記や固有名詞20万語を含む40万語に対し, 文法情報のほかに, 一般名詞意味属性と固有名詞意味属性が付与されている。構文意味辞書は, 現在, 6, 000用言に対する表現構造が日英対訳形式で16, 000パターン収集され, 日本語パターンの格要素の名詞に対し一般名詞意味属性を用いた制約条件が記述され, 日本語パターン全体に対し用言意味属性が付与されている。本稿では, これらの意味辞書の開発経過と, それに基づいて作成した日本語語彙大系の概要について報告する。
著者
丸中 良典 新里 直美 中島 謙一 楠崎 克之 芦原 英司 細木 誠之 宮崎 裕明 山田 敏樹
出版者
京都府立医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

アルドステロンが、管腔側膜結合型プロテアーゼ発現・活性を亢進させることにより、ENaCの管腔側膜上滞在時間を増大させることを明らかにした。1)アルドステロンの投与の有無により管腔側膜結合型プロテアーゼ(channel activating protease : CAP)の発現が促進されることをウエスタンブロッティング法を用いて確認した。この結果、アルドステロン投与により、CAPの発現および活性とも、増大することが明らかにした。2)上記の結果、アルドステロン投与によりENaCのクリベッジが促進され、リサイクル効率を増大させることを明らかにした。
著者
中下 富子 伊藤 まゆみ 星野 泰栄 宮崎 有紀子 佐光 恵子 大野 絢子
出版者
上武大学
雑誌
上武大学看護学部紀要 (ISSN:1880747X)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.17-33, 2006-03-10

現在訪問看護職が提供している在宅看護技術について実施頻度と難易度を明らかにし、今後の在宅看護・介護技術研修プログラム再構築の資料とすることを目的とした.対象は、G県内訪問看護ステーションの施設代表者及び訪問看護職とした.結果、在宅看護技術実施頻度の高位は、清潔、バイタルサイン、日常生活動作の基本的な看護技術とされる項目であった.在宅看護技術難易度の高位は、ターミナル状態や認知の問題へのケアといった精神的ケアの要求される項目及び医療処置といった技術性の高い項目であった.また、訪問看護経験年数と実施頻度との正の相関が大分類11ケア項目にみられ、経験年数が増すほど、ケアの実施頻度も増す傾向が認められた.実施頻度と難易度との負の相関がバイタルサインズ・問題兆候やターミナル状態のケア、医療処置にみられ、実施頻度の高い項目ほど難易度を低く評価している傾向が認められた.
著者
岩永 忠康 白武 義治 諸泉 俊介 宮崎 卓朗 西島 博樹 柳 純
出版者
佐賀大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

日本の小売業の経営は現在では大きく変化している。流通外資もその変化を促進している要因の一つである。日本では近年、流通外資の参入が活発化しているが、しかし近隣のアジア諸国ではより早い時期から流通外資が参入していた。これを研究することが日本での流通外資の展開方向を予測するうえで重要であると思われる。台湾での聞き取り調査では、中国と同様に欧米系の小売企業が好調な業績を残していることがわかった。また一方で日本国内とは逆に日系の小売企業が好調であることも明らかとなった。しかしいわゆる欧米系の流通外資と日系の小売企業はでは異なるところが多く、成功の要因は同じではない。現地化と標準化という点でみれば一般に日系の小売企業は標準化を強く指向しており、日本国内での店舗運営やコンセプトを多く台湾に持ち込んでいる。また欧米系の小売企業は取扱商品については現地化を進めており、店舗運営も現地のスタッフに依存することも多く見られる。日系小売企業で低価格業態を持ち込んではいる企業は少なく、またその成功・不成功も現時点では見極められない。しかし欧米系の小売企業は低価格を武器に現地資本の小売企業と直接的な競争を繰り広げている。この違いは母国での競争力の源泉が低価格にあるかどうかということに由来すると思われる点では中国での調査と同様である。つまり日系小売企業は低価格業態ではない形で標準化を基本に進出を果たしていることは確実であり、欧米系小売企業は現地消費者の低価格指向に対応する形で現地化を進めているのである。しかし日本の消費者の嗜好は台湾と比較すると必ずしも低価格のみに向かっているとはいえない。低価格業態の参入が地域の流通構造に与える影響はその意味では限定的で、流通外資の経営不振がそのことを物語っている。
著者
宮崎 修一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.195-199, 2005-03-01
被引用文献数
1

安定結婚問題は二部グラフにおけるマッチング問題の一種である.複数の男女がおり, 各人は異性を自分の好みで順序付けした希望リストを持っている.その希望リストに基づいて「安定性」を満たすマッチング(結婚)を求めるのが, 安定結婚問題である.この問題は, アメリカの研修医配属への応用が有名であるが, 近年日本の研修医配属でも利用され始めた.本稿では, 安定結婚問題の基本的性質や応用例を紹介する.
著者
甲斐 寛規 宮崎 大輔 古川 亮 青山 正人 日浦 慎作 浅田 尚紀
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.13, pp.1-8, 2011-05-12

カメラの入力画像を用いて,人の口唇の動きを認識することで,発話の検出を行う手法を述べる.近年では,コミュニケーションの解析が盛んに行われており,言語情報を含め,表情や視線,身振りといった非言語情報を総合的に評価しなければならない.本稿では,非言語情報である口唇の動きを認識し,発話の有無を検出する.提案手法は,入力画像の口唇領域と基準画像の口唇領域を用いることで,口唇の形を分類する.この分類結果をもとに,動画像中の一定範囲のフレームでの口唇の形の変化を検出することで,発話の有無を検出する.We propose a method to detect the speech by recognizing the lip motion. Recent study of communication analysis has been done thoroughly, which comprehensively utilizes not only the verbal information but also the non-verbal information such as facial expression, gaze motion, and gesture. The proposed method detects the occurance of the speech by analyzing the lip motion. We first classify the mouth shape from the comparison between the input mouth image and the reference mouth image. We detect the occurance of the speech using the lip motion classified for last several frames of the image sequence.
著者
岩田 康宏 浦 正広 中 貴俊 後藤 昌人 遠藤 守 山田 雅之 宮崎 慎也 田村 浩一郎
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.13, pp.1-2, 2011-05-06

動画コンテンツ投稿者は,投稿コンテンツが視聴者に与えた印象等の情報を必要としているが,それが得られるかは視聴者の自発性に依存するところが大きい.そこで本研究では,動画共有コミュニティにおけるユーザのアクテイピティに着目し,ユーザ間のコミュニケーションを活用する事で自発性を促す手法を提案する.In video-sharing sites, video content contributors need information such as influence that gave to viewers. However, whether that information is obtained depends on viewers' initiative. In this study, we present a method for urging unprompted evaluation using communications between users based on users' activities in video-sharing community.
著者
岡部 寿男 宮崎 修一 廣瀬 勝一
出版者
京都大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2005

物理的に離れた場所にいるプレイヤがネットワーク上で対戦ゲームを行う環境構築の基盤を作ることが本研究の目標である。信頼できるサーバを用意することにより容易に実現できるが、サーバ自身の不正やサーバの負荷を考え、サーバなしのいわゆるpeer-to-peer型の環境を対象とする。そのような条件下で、対戦相手の不正を如何に防御するかを考察するのが、本研究の目的である。これまでの研究において、順序機械を用いてゲームを形式的に定義し、その定式化の汎用性を示すとともに、具体的ゲーム(軍人将棋)に対して計算量の削減を行いJaval.4を使って実装した。本年度は、その関連研究として、プライバシーを確保したまま二者間で情報をやりとりし、所望の計算結果(主に認証、認可)を得るためのプロトコルの研究を行った。本研究では、基盤となる認証体系としてShibbolethを仮定し、その上で「マジックプロトコル」と呼ばれる暗号技術を利用して所望のプロトコルを実現する方法を提案した。以下に例を2つ挙げる。例えば、年齢制限のあるWebコンテンツの閲覧の為には、利用者は制限年齢より上であることを証明すれば良く、自分の年齢そのものはできるだけ公開したくない。また、サービス提供側も、年齢制限がどこにあるのかを公開したくない場合がある。このような状況で、お互いに自分の秘密情報を公開しないまま、結果となる判定だけは正しく行いたいという要求が生じるが、これを、Yaoの金持ち比べプロトコル(2人の参加者が、自分の所持金を相手に知らせずに、どちらが金持ちかを正しく判定するプロトコル)を用いて解決した。また、例えば、会社の採用の条件として、大学時代に科目Aの単位を取得しているという条件を課している場合、会社はそれがどの科目であるかを明かさずに、また、大学側は、その科目A以外の単位取得状況は知らせずに、学生が科目Aの単位を取得しているか否かのみを、会社が知るという要求が考えられる。この問題は、紛失通信というプロトコルを応用することにより解決した。
著者
宮崎 信之 YANG Jian
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2004

有機スズ化合物は船底塗料や漁網の汚染防止剤などにつかわれ、世界各地で海洋環境に深刻な影響を及ぼしている。本研究では、中国と日本の代表的な水生動物に注目して、その汚染実態と生物影響を調査することを目的としている。(1)中国では、これまで有機スズの研究が少ないので、有機スズ化合物に関する規制が皆無である。本研究では、中国の太湖に五つの調査点を設け、指標生物ドブ貝(Anodonta woodiana)を採集し、プチルスズ(TBT、DBT、MBT)とフェニルスズ(TPT、DPT、MPT)化合物質を測定した。その結果、プチルスズとフェニルスズ化合物質が両方とも初めで検出された。その上、両類汚染物質が有意な地域の濃度差異が見られた。(2)日本三陸沿岸産イシイルカ(Phocoenoides dalli)の親子個体の組織濃度と負荷量を研究し、TBT、DBT、MBT及びTPT、DPT、MPTの蓄積の実態と親子の移行の実証及び特徴を明らかにした。更に、イシイルカ体内のプチルスズとフェニルスズ化合物質の代謝能力、特異的な蓄積臓器としての肝臓におけるチトクロムP450の活性の関係の比較研究を行った。その結果、プチルスズよりフェニルスズ化合物質に対する代謝能力が明らかに弱いことを発見した。これらの一連の研究は水生生物における有機スズ類汚染物資の蓄積、代謝及び毒性のメカニズムの解明に関する重要な知見が得られた。
著者
宮崎 泰典 岡田 規男 菅井 貴義 多田 仁史 宮原 利治 高木 和久 青柳 利隆 八田 竜夫 大村 悦司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. R, 信頼性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.33, pp.29-34, 2003-04-18
参考文献数
10

光送信機用変調光源には,広変調帯域幅,高出力光強度,高消光比,良好な出力光波形,低伝送ペナルティの両立を要求される.電界吸収型光変調器(EAM)は超高速光送信機の小型化に有用な半導体デバイスであるが,従来は40Gbpsにおいてこれらを両立した報告はなかった.今回,EAMに,(1)キャパシタンス低減に有利な半絶縁性基板,(2)高光出力時低チャープ動作が可能な伸張歪非対称量子井戸吸収層,を用いて40Gbpsにおける低チャープ・高光出力動作を初めて実現した.更に(3)EA変調器モジュールにドライバICを内蔵し,同軸ケーブルやコネクタによる高周波特性悪化を抑えた.その結果,EA変調器モジュールとしてITU-T G.693規格(出力光強度,アイマスク規定,消光比,伝送ペナルティ)を満たすことを確認した.