著者
礒田 博子 安部 征雄 東 照雄 中村 徹 藤村 達人 永木 正和 宮崎 均 中村 幸治 繁森 英幸
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

北アフリカ乾燥地域を対象に生物資源・遺伝子資源関連情報収集・機能解析、生態環境調査を行なった。その結果、百数種類のアロマ植物、7種類のオリーブオイルおよびオリーブ葉抽出物の抗ガン、抗アレルギー、神経保護、美白、育毛活性を発見した。研究成果関連学術論文発表35編、国外・国内特許出願6件、国際・国内学会発表25件、シンポジウム開催1回、現地調査13回、データベース構築・公開などの活動を行った。
著者
中村 攻 宮崎 元夫
出版者
千葉大学園芸学部
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
no.34, pp.p45-55, 1984-12

本研究は, 東京都特別区の基本構想における都市施設の整備計画について, つぎのような事項を明らかにした.(1)住宅供給計画-区が直接供給する区営住宅, その他の公的住宅, 民間住宅の3種類があり, 区営住宅をふくめた公的住宅は, 福祉対策・居住環境改善対策・人口確保対策といった公共的性格の強いものに限定され, 一般の住宅需要は民間住宅対策が中心となっている.(2)交通計画-幹線道路建設では, 自動車交通一般の円滑化を目的としたものと, バス交通や避難路の確保といった目的が限定されたものがある.しかし, 幹線道路のモータリゼーション抑制策は, 公共交通の拡充と物流の共同化を抽象的にあげるにとどまり, 具体策を見出しえない状況にある.生活道路では, 歩行者空間の確保が中心課題であり, この他には自転車対策がとりあげられている.また, 現状の求心型の公共交通体系のなかでの横の移動が大きな問題となっている.(3)防災対策-防災計画の作成, 防災都市化の推進, 自主的防災対策の確立, 応急活動体制の確立が中心的課題となっているが, いずれも計画内容は未整備であり, 具体性に欠けるものが多い.そのなかで中野区・世田谷区の計画は, 具体性において注目される.(4)公害対策-測定・監視体制の整備, 原因者規制, さらには広域対策としての環境アセスメントの制度や河川浄化の協議会の設置があげられる.(5)公園-いずれの区も低い整備目標しかあげえず, 高密市街地に位置する区ほどその目標は低い.そして, 具体策としてあげる事項は, 民有地の一時的借りあげ, 河川敷の活用や暗渠化, 残存農地の活用などである.(6)下水道-都心・山手地域とそれ以外では普及率に大きな差があり, 周辺地域では重大
著者
浅沼 幹人 宮崎 育子
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

アストログリアでのグルタチオンおよびメタロチオネインの発現誘導およびその放出が,ドパミン神経特異的酸化ストレスであるドパミンキノンによるドパミン神経障害に対する抗酸化機構として重要であるであることを明らかにできた.神経・グリア培養系およびパーキンソン病モデルマウスを用いた検討により,セロトニンアゴニストがアストログリアの増殖誘導ならびにドパミンキノンセンサー分子賦活を介したドパミン神経保護作用を併せ持ったパーキンソン病治療薬となり得る可能性を示すことができた.
著者
後藤 信夫 宮崎 保光
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C, エレクトロニクス (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.86, no.12, pp.1272-1281, 2003-12-01
参考文献数
12
被引用文献数
13

導波型コリニア音響光学素子は波長分割多重(WDM)光に対して波長選択的にスイッテできるためWDMルーチング用のスイッチヘ応用が期待できる.本論文では,方向性結合導波路とY分岐部からなる素子における波長選択スイッチング特性を評価するためFDTD法を用いてシミュレーションを行った.シミュレーションの結果をモード結合理論による結果と比較し両者の一致を確認した.また,長尺相互作用領域における音響光学結合特性を解析するためセグメント分割領域において光パルスを伝搬させる方法を検討した.
著者
三橋 俊雄 宮崎 清 坂本 勝比古
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.82, pp.49-56, 1990-11-30
被引用文献数
1

本小論は,大正期から昭和戦前期における農村・農家副業としての工芸生産に関する史料を解析し,今日の地域産業おこしに対する基本的視点を見定めようとしたものである。本小論の検討内容ならびに結論は,次のように要約される。(1)疲弊する農村救済策としてなされたこの時期の農商務省による副業奨励施策は,時代の推移につれ,その中心を,地域資源を活用した地域工芸の創生に移していった。(2)初期商工省工芸指導所ならびに高崎におけるブルーノ・タウトは地域工芸のあるべき理念・方法を提示した。両者は,ともに,伝統的・地域固有資源の再認識に基づく工芸デザイン活動が地域社会に根づいていくことこそ,調和ある社会発展にとって不可欠であることを説き,実践した。(3)初期工芸指導所および高崎におけるブルーノ・タウトの活動には地域産業自体の「内発的」活性化に向けての要件が含まれ,今日の地域工芸産業の振興に関しても示唆する点が多い。
著者
高橋 満 石井山 竜平 広森 直子 笹原 恵 槇石 多希子 朝岡 幸彦 千葉 悦子 大高 研道 宮崎 隆志 松本 大
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

日本の社会教育制度は、福祉国家的な施策として制度化がすすめられてきた。しかしながら、この制度や管理運営の在り方は、経済のグローバル化や、これへの政策的応答としての自由主義的改革のもとで機能不全に陥っている。本研究では、これに対して、ソーシャルガバナンスという「パートナーシップ型の統治」モデルを提案している。それは、行政とともに市場やNPOなどの多様な主体がステークフォルダーとして独自な役割を果たすものとして参入し、新しい公共性をつくりあげるものである。
著者
宮崎 市定
出版者
京都大學文學部
雑誌
京都大學文學部研究紀要 (ISSN:04529774)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.85-136, 1965-03-20

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
福島 大志 西川 敦 宮崎 文夫 関野 正樹 安室 喜弘 松崎 大河 細見 晃一 齋藤 洋一
出版者
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.122-131, 2011

Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation (rTMS) is effective for intractable diseases of the nervous system. As the effects of rTMS last only several hours, rTMS therapies need to be continued daily. Under present circumstances, it is difficult to use rTMS in patients' home, because only experienced physicians in limited hospitals can use the expensive and complicated rTMS system. Therefore, we developed a magnetic navigation system for home use of rTMS. The proposed system uses inexpensive and small magnetic sensors; hence it is suitable for home use. By using the proposed method, even people who have no medical knowledge and technique can easily navigate the coil to the optimal position preliminarily specified by expert physicians. Our system needs to collect some dataset which consists of magnetic field and the corresponding position of the coil at the patients' initial visit. Since it is bothersome to collect a large number of dataset, we reduced the dataset by approximation using multi-regression analysis.
著者
宮崎 真紀子
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.434-441, 2001-11-10

日本の戦前の図書館には婦人室があった。それは義務づけられたものではなかったが設置することが望ましいとされ,女性へのサービスの一環ともみなされていた。確かにその部屋は狭く,現代の感覚からすると押し込められた,というイメージでとらえられてしまうが,当時の状況を考えると,違う姿が浮かび上がる。婦人室を中心に,女性の図書館利用,そして図書館は女性利用者をどう見たかを考察する。
著者
前田 有希 宮崎 大介 前川 聡
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, no.22, pp.37-40, 2011-06-09

2面コーナーリフレクタアレイによる結像作用を利用し,さらに屈折素子であるプリズムシートによって走査を行う体積走査型ディスプレイを開発した.プリズムシートの回転による光線走査は機械的負荷が小さく,表示像の大型化を容易にする.2面コーナーリフレクタアレイにより3次元画像は空中に表示される.我々はプロトタイプを作成し,5[cm]×5[cm]×5[cm]の大きさの3次元画像を表示することができた.
著者
宮崎 佳子
出版者
筑波大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2007

【研究目的】耳や目などから入る情報が皆無に等しい盲聾二重障害生徒は、指導内容および、周囲の状況説明を含む授業内容のすべての伝達を、通訳介助者の『視覚及び聴覚に頼らない様々な手段』(例えば、触手話、指文字、指点字、身体への接触による合図)によって行っている。通訳介助者は授業者と連携し、盲聾生徒と授業者、生徒同士のコミュニケーションを補償しながら、指導内容と言葉をピタリと呼応させるという重要な使命を持つこととなる。「家庭科教育」を例として、効果的な通訳方法、指導方法の検討をすることによって盲聾二重障害生徒の社会生活スキルを高め、社会生活の自立支援を図ることを目的とする。【研究方法】(1) 家庭科の授業内容が理解できているかについて、生徒と通訳介助者両方の聞き取り調査を行い指導内容、通訳内容を検討する。(2) 授業の内容を生活の中に実践的に反映させている、またはしようと試みているか生徒と通訳介助者両方の聞き取り調査を行う。(3) 授業の内容を生活の中に実践的に反映さるために通訳介助者にどんな援助依頼をしたか、またはできるようになったかの変化を生徒と通訳介助者両方の聞き取り調査をおこなう。【研究成果】(1) -1授業者と通訳介助者の打ち合わせを行うことにより授業中に生徒が理解していなかった言葉や概念をその都度ピックアップできそれを後日指導し強化することができた。(1) -2生徒の理解度を知ることは聞き取り調査だけでは困難である。授業内容を応用した実践的課題(例 親子丼の調理をする、地域の消費者センターのについて調べてくる、など)を出しそのレポートから理解度を得ることが有効である。(2) 授業内容を実践した事例(家庭での食品の購入、調理、陸上大会の身支度、海外旅行時の荷物のパッキング、など)を介助者または生徒から調査できた。(3) 授業内容を応用した実践的課題をこなすために通訳介助を依頼する際に以下の変化、成長があった。1. 通訳介助者の依頼内容のコーディネートを生徒自信でメールなどを通じて行うようになってきた。2. 課題に適する通訳介助者を複数の中からを選ぶようになってきた。3. 援助依頼の内容を適切に伝えることが出来るようになってきた。
著者
宮崎 健 水町 光徳 二矢田 勝行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.265, pp.47-52, 2008-10-16

我々の目的は,高齢者音声の様々な聴覚的特徴に対応する音響的特徴を体系的に明らかにする事である.本稿では,その前段階として高齢者音声の聴覚的特徴を体系的に示すために,高齢者音声の特徴を形容する語を選定した.最初に辞書等の情報を基に声の特徴を表す様々な語301語を列挙した後,アンケートと聴取実験を実施し,その結果を統計的手法により解析する事で,高齢者音声の特徴形容語を男性の場合10語,女性の場合11語選定した.次に考察として,高齢者音声らしさを端的に表す聴覚的特徴を,聴取実験結果に基づく因子分析及び重回帰分析を実施して調べたところ,「しゃがれ声(雑音系)」,「不明瞭さ(減り張りの無さ)」,「発話の遅さ」の3因子が男女共に抽出され,「しゃがれ声(雑音系)」が高齢者音声の知覚に最も関係が深いという結果を得た.
著者
宮崎 徹
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

小児の先天性代謝疾患で頻度が高いプロピオン酸血症(PA)は、Propionyl-CoA calboxylase (PCC)が欠損もしくは機能が低下する劣性遺伝病である。特定のアミノ酸・脂肪酸の代謝不全により中間代謝産物が蓄積するため、出生後ミルク摂取によりケトアシドーシスを呈し最悪の場合死に至る。PAの治療法は栄養制限療法が主であるが、低栄養による様々な副作用の併発などにより予後は必ずしも良くない。肝移植が一定の効果をあげているとはいえ、長期的予後の判定は今後の課題であり、患者にとっての侵襲は小さくない。私たちは、以前、新たな根治的治療法の開発としてPCCa鎖(PCCA)遺伝子をノックアウトすることにより、PAモデルマウスを確立した。さらに、このマウスの肝臓に正常の15%の酵素活性を戻すだけで症状が著しく改善することを証明した。この成果をもとに本申請研究では、非ウイルス性のナノ・ミセルを用い、患者胎児の肝臓にPCC遺伝子をデリバリーする胎児治療法を提案し、その効果と安全性についてモデルマウスを用いて実証を試みた。1.ナノ・ミセル型遺伝子ベクターの作製・最適化東京大学工学系研究科・片岡一則教授の協力のもと、まずは予備実験としてGFP遺伝子発現プラスミドDNAをポリエチレングリコールの外殻で被ったナノ・ミセルベクターの最適化を行った。2.GFP発現ベクターを用いた胎仔肝臓での発現に関する予備実験次に、妊娠メスマウスを麻酔下で腹側より子宮を露出し子宮壁を一部切開し、羊膜上血管からGFP発現ベクターDNAを封入したナノ・ミセルベクター溶液を注入した。注入後、経時的に肝臓を摘出し、組織標本を作製・観察したところ、導入したGFP遺伝子は注入後1日で発現が確認され、2週間以上持続した。本研究により、ナノ・ミセルベクターによる胎仔肝臓への遺伝子デリバリーとその遺伝子発現がマウスにおいて可能になった。今後は実際にPCC遺伝子をノックアウトマウスへ導入し、PA治療への効果を検証したい。
著者
石田 直理雄 花井 修次 霜田 政美 浜坂 康貴 宮崎 歴
出版者
独立行政法人産業技術総合研究所
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2002

種形成のための生殖前隔離分子機構としてショウジョウバエの交尾リズムの重要性を研究してきた。これまでの研究結果は,交尾時間を制御する雌特異的分子機構の存在を強く示唆している。既にこれまでの実験結果からアナナスショウジョウバエもキイロショウジョウバエやオナジショウジョウバエと異なるそれぞれの種独自の交尾リズムを示す事を示してきた。さらに,オナジショウジョウバエの時計遺伝子がどの程度キイロショウジョウバエの交尾リズムに影響を与えるかも解明してきた。現在,ロコモーター行動リズムや羽化リズムに関る脳内中枢は既に同定されているが,交尾リズムの中枢については全く未知である。そこで,交尾リズム脳内中枢を同定する目的で欠失変異株(per0)にPER蛋白質を様々な部位で発現しているトランスジェニックフライを用いてその交尾リズムの有無を解析してみた。その結果交尾リズム中枢は,行動リズムの中枢と別の部位であることを同定した。そこで,RNAi法を用いてこれら複数の領域を絞り込んだところ,DN1,2,3とLNd領域でのperの発現が交尾リズムに必要である事が明1らかとなった。生殖前隔離機構の1つとして雄バエが雌バエを追いかけるproximityリズムをビデオで測定する系を確立し,これに関わる脳内中枢の同定に成功した。脳内中枢の同定には,UAS/GAL4の系を用い,夜時計昼時計特異的な細胞死を起こしたショウジョウバエを使った。その結果,夜時計中枢の破壊を行った時のみproximityリズムが消失した。この中枢は我々が既にお見合い法で同定した雌の交尾受け入れ中枢とは異なる事から雌の交尾成功率を左右する脳内中枢と雄のproximity中枢が共進化することが解明された。
著者
飯高 敏晃 池田 隆司 土屋 旬 星 健夫 宮崎 剛
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2008

原子分子の視点に基づいたシミュレーションにより、含水鉱物の新高圧相の予測、高温高圧下の水の水素結合状態、氷高圧相のプロトン伝導の解明、水素ハイドレートの高圧相転移、水素化物の高温超伝導、多結晶ダイアモンドの破壊シミュレーションなど、いままで知られていなかった高圧下での水(水素)の振る舞いの一端を明らかにした。今後の中性子散乱実験との協業により一層の解明が進むことが期待される。