著者
石郷岡 玄一郎 丸山 陽央 小島 楓 市村 智康 前田 義信
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.427, pp.41-44, 2014-01-30

本稿では四肢動物の歩行パターン("歩く","走る"等)を制御する中枢パターン発生器(CPG)の電子回路モデルを提案した.四肢動物の場合,"走る"には,トロット,ペース,キャンター,バウンド(ギャロップ)の4つがあり,今回は,3つの"走る"と"歩く"を1つのパラメータを用いて切り替えが可能となるhard-wiredなCPGネットワークを提案した.
著者
松浦 雅人 大久保 起延 泰羅 雅登 小島 卓也
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

本研究は日本大学医学部倫理委員会の承認を受け、対象者はすべて文書と口頭にて研究の主旨を説明し、インフォームドコンセントの得られたpaid volunteerである。視標誘導性サッケード、アンチサッケード、視標追跡眼球運動、注意喚起時の追跡眼球運動の4課題を、健常者21例、統合失調症18例、てんかん16例、てんかん性精神病9例に行い、課題遂行中の機能的MRIを撮像した。課題呈示と眼球運動のモニタリングにはVisible Eyeを用い、MRI装置は通常の1.5T臨床用装置を用い、EPI法を用いて3mm厚で全脳を撮像した。各40秒間の課題遂行と40秒間のbaselineを5回繰り返すbox-carデザインとし、画像解析にはSPM99を用いた。健常者は,サッケード課題遂行時に前頭眼野,補足眼野,頭頂眼野が賦活され,アンチサッケード課題遂行時にはさらに前頭前野,および線条体-視床の賦活が増加した.これは,要求される課題負荷量の増加に応じて脳賦活量も増大した結果で、生理的賦活増加現象と考えられる.追跡眼球運動遂行時には左側の前頭-頭頂眼野が賦活され,注意喚起時には右側前頭-頭頂眼野の賦活が増加した.統合失調症は、サッケード課題遂行時にすでに前頭前野を含む前頭葉皮質の過剰賦活がみられ、前頭葉の機能効率低下あるいは容量低下があると考えられた。また、アンチサッケード課題による線条体-視床の賦活はみられず、皮質下の機能低下が示唆された。さらにアンチサッケードで左半球皮質の賦活増加がみられず、注意喚起で右半球の賦活増加がみられず、左右半球側性化障害も示唆された。一方、てんかん群でも皮質の過剰賦活や生理的賦活欠如がみられたが,てんかん性精神病群ではこのような所見は明らかでなく,てんかん性精神病の神経回路障害は統合失調症のそれとは異なると考えられた.
著者
岡本 英樹 小島 摩里子 松井 知子 川波 弘道 猿渡 洋 鹿野 清宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.165, pp.79-84, 2007-07-19

本稿では非可聴つぶやき(Non-Audible Murmur:NAM)を用いた話者照合法について,新たに収集したデータを用いて分析した結果を報告する.NAMとは,外部の騒音に対して頑健な体表接着型マイクロフォンを用いて収録したつぶやき音声を指す.これまでNAMの発声内容が他人に漏れ聞こえることがないという利点を活かし,NAMによるキーワードを利用したテキスト依存型話者照合法を提案してきた.今回は,新たに男性18名,女性9名のNAMを収録し,それらを詐称者セットとして用いて実験を行い,その性能を詳しく調べた.また,学習に使用する発声数,時期数をいろいろと変えて実験することにより,複数時期にわたって収録された音声を使用することの有効性を示す.また,話者照合システムを利用するユーザにとって登録時に必要となる発声数が少ないほど負担は軽減する.そのため,学習データに使用する発声数を減らして実験を行い,その性能の劣化の度合いを調べることにより,どのくらいの音声データが登録時に必要となるかを明らかにする.
著者
一瀬 哲夫 小島 諭 宮崎 彩記子 宮崎 忠史 林 英守 伊藤 誠悟 川村 正樹 諏訪 哲 櫻井 秀彦 住吉 正孝
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.806-810, 2008

症例は64歳,男性.数日前に左上肢を枕にして昼寝をしていたところ,突然の左上肢浮腫を認めたため来院.明らかな血栓性素因,悪性疾患を認めなかったが,左上肢の静脈造影,造影CTで左腋窩静脈の高度狭窄と,左鎖骨下静脈の遠位部の完全閉塞と近位部に浮遊血栓を認めた.肺動脈血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism;PTE)の予防のため上大静脈に一時留置型静脈フィルター(ニューハウスプロテクト)を留置し,7日間のウロキナーゼ投与,およびヘパリン療法を開始した.線溶療法後の静脈造影では浮遊血栓は消失し,左鎖骨下静脈に器質化した血栓を認めた.フィルターは10日目に合併症なく抜去した.原発性鎖骨下静脈血栓症(Paget-Schroetter症候群)によるPTE予防に一時留置型フィルターは有用であると思われた.
著者
高木 恭也 村上 力夫 伊藤 八次 五島 桂子 松原 茂規 小島 俊己 宮田 英雄 時田 喬
出版者
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
雑誌
Equilibrium Research (ISSN:03855716)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.240-248, 1990 (Released:2009-10-13)
参考文献数
26
被引用文献数
2

To clarify the peculiarities of gait disturbances in patients with labyrinthine, cerebellar and spinal disturbances, head movements and activity of the soleus muscles were studied during walking.The upward-downward (U-D), right-left (R-L) and forward-backward (F-B) movements of the head and activities of both soleus muscles were recorded by a polygraph with the aid of a five-channel telemeter. Head movements were recorded with three accelerometers attached to a helmet that the subject wore. Muscle activities was recorded by EMG with surface electrodes. At the same time the subject's foot-floor contact sequence was measured with electric switches in the shoes. These gait data were recorded on a pen oscillograph.1) In normal subjects, head movement recording revealed regular U-D movement and F-B inclination twice in each walking cycle and regular R-L inclination once in each walking cycle. Each soleus muscle was activated at the stance phase once in each walking cycle.2) A patient with unilateral labyrinthine disorder had head movements with irregular rhythm and ampulitude. L-R inclination of the head was not related to foot contact. The soleus muscle activities increased in the swing phase and decreased in the stance phase.3) A patient with bilateral loss of labyrinthine excitability had small, indistinct head movements with no relation to foot contact or foot raising. The record of the soleus muscle activities indicated plolongation of the active time and overlap of the activities of the two sides.4) A patient with spino-cerebellar degeneration had very irregular, unequal head movements, especially excessive F-B head movement. The active time of the soleus muscles was prolonged.5) A patient with left hemiparesis due to cervical myelopathy had small, irregular U-D and F-B head movements and large, sine wave like sway in R-Lhead movements. The soleus muscle activity of the left side in the stance phase was less than that of the right side. The record of the electric foot switch indicated that the subject often missed foot raising of her left leg.
著者
中川 祐介 多田 雅毅 小島 克己 中丸 裕樹
出版者
一般社団法人 日本鉄鋼協会
雑誌
鉄と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.101, no.1, pp.40-45, 2015 (Released:2014-12-31)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

Fineness of ferrite grain is desirable for good surface quality of film laminated steel for drawn cans. And softness of steel is suitable for drawn cans from the view point of high formability. Generally, ultra low carbon steel (ULC) is soft, but it has coarse ferrite grains. On the other hand, low carbon steel (LC), which has fine ferrite grains, is hard and has poor formability, and therefore it is not suitable for drawing. In order to improve these contradictory properties, the amount of carbon and niobium in ULC steel is varied to control the size of precipitates of niobium carbide, which contribute to reduction of grain size. The study suggested that the newly developed steel has a potential to have an excellent balance of both properties.
著者
杉谷 祐美子 白川 優治 小島 佐恵子
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、50%の進学率に達する現代日本の大学・大学生・大学政策へのイメージや社会的期待を明らかにするため、90年代以降の大学・大学生に関する雑誌記事の変遷を分析するとともに、一般市民を対象に大学・大学政策等に関する質問紙調査を行った。その結果、雑誌によって大学の問題点が過度に強調される反面、一般市民は大学の効用を認め、進学への潜在的需要に対応できるよう公的財政支援の増大を望むことを明らかにした。
著者
渋久 奈保 高橋 友和 井手 一郎 村瀬 洋 小島 祥子 高橋 新
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.92, no.2, pp.215-225, 2009-02-01
被引用文献数
10

本論文では,事前に構築した距離データマップと走行中の自車が測定した距離データを対応づけることで,高精度に自車位置推定を行う手法を提案する.我々が考案した距離データマップとは絶対位置座標とその位置における車両走行方向の距離データ及び距離データの信頼性を対応づけたマップである.また,ここでいう距離データとは,4ラインレーザスキャナにより測定された車両前方の奥行方向の距離分布である.自車位置推定のために行う距離データマップと距離データの対応付けでは,精度向上をねらい,距離データ系列同士をDPマッチングで対応づける.複数の車線がある道路の同一区間を走行しながらGPSと同期して測定されたデータ系列を用いて,実験を行った.実験の結果から距離データ系列間の対応付けにより高精度な位置推定と走行車線分類が可能となることを確認した.
著者
小島 浩之
出版者
東京大学経済学部資料室
雑誌
東京大学経済学部資料室年報 (ISSN:21868972)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.84-94, 2012-03-31

論説Articles
著者
小島 茂明 太田 秀
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.189-195, 1997-10-31
被引用文献数
12

Shell morphology of Calyptogena soyoae-complex (Bivalvia : Vesicomyidae) was compared between the two mitochondrial haplotypes that had been revealed by the previous genetic study. Significant morphological differences between the two haplotypes were detected by an analysis of covariance of shell length-height relationship and by t-test of the average value of length-height ratio. On the basis of the molecular and morphological differences between two haplotypes, Calyptogena okutanii n. sp., a sibling species of Calyptogena soyoae, is established from the seep area off Hatsushima Island, Sagami Bay, central Honshu, Japan.
著者
石引 佳郎 片見 厚夫 國井 康弘 櫻田 睦 小島 豊 木原 晃 柳沼 行宏 橋口 忠典
出版者
Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 = Journal of abdominal emergency medicine (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.23, no.7, pp.1095-1097, 2003-11-30
被引用文献数
2

症例は34歳, 女性. 腹痛と嘔吐を主訴に当院救急外来を受診した. 腹部単純X線, CT検査で管腔内に内容物が充満し, 拡張する小腸を認めた. 帝王切開の既往があるため, 術後癒着による絞扼性イレウスと診断し緊急手術を施行した. 回腹末端から口側約30cmの部位で腫瘤を認め, これより口側の腸管は拡張していた. 同部位に小切開を加えたところ, 約3×6cm大の俵状に一塊となった牛薄と人参を認めた. これによる食餌性イレウスと診断し, 異物を摘出しイレウスを解除した. 異物は前日に丸呑みしたきんぴらごぼうであった. 症例は全歯牙が融解, 欠損しており, 咀嚼が困難であった.
著者
廣井 孝弘 小島 秀康 海田 博司 佐々木 晶 中村 智樹
出版者
国立極地研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

国立極地研究所が南極から回収してきた隕石試料片を、そのまま非破壊の状態で可視から赤外領域の反射光の分光をすることで、それらの鉱物組成を推定する試みをした。貴重な火星や月からの隕石、そして大部分が小惑星ベスタから来ていると考えられるHED隕石、そして水や有機物を含む炭素質コンドライト隕石の合計130個余りの試料について、反射スペクトルの測定を各試料片に1点以上行った。それらのスペクトルに線形外挿・修正ガウス関数分解・主成分解析などを施すことにより、各隕石の岩石種や鉱物・化学組成などを理解することができ、はやぶさ2などの探査ミッションへの応用方法も提案できた。
著者
佐々木 恵彦 小島 克己 丹下 健 井出 雄二 八木 久義
出版者
東京大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1991

これまでマングローブ林を農地開発した場所や開拓地で第四系海成堆積物を起源とした酸性硫酸塩土壌が問題となってきた。しかし農地開発や土木工事の規模が大きくなるにつれ、第三系堆積岩を起源とする酸性硫酸塩土壌の生成も顕在化してきた。本研究により、酸性硫酸塩土壌の母材となるパイライトを含む第三系堆積岩が、これまで問題となっていなかった場所も含め、広く日本に分布することがわかった。インドネシア東カリマンタン州やタイ南部でパイライトを含む第三系堆積岩を発見し、これまで第四系堆積物のみが問題となっていた熱帯地域においても、今後開発にともない第三系堆積岩を起源とする酸性硫酸塩土壌が問題となる可能性があること明らかにした。常磐自動車道の建設地で露出した古第三系堆積岩からは酸性化により特徴的にマンガンの溶出が起こり、植栽された樹木にもマンガンの過剰障害が顕著に現れた。このような強酸性土壌には低pHに対する耐性だけでなく、マンガン過剰に対する耐性が植栽樹木に要求される。このため比較的マンガン過剰に耐性があると考えられるシラカンバを用いて、マンガンによる障害の発生機構を調べ、光合成系に障害が発生することがわかった。熱帯産マメ科樹木のAcacia mangiumとA.auriculiformisは、低pHやマンガン、アルミニウムの過剰に対して耐性が大きく、熱帯での酸性硫酸塩土壌による荒廃地の森林再生に有効な樹種であることがわかった。さらなる耐性をもつ新樹木の作成にむけて、A.mangiumとA.auriculiformisの組織培養系を確立し、さらにA.mangiumの細胞培養系を用いて低pHとマンガン過剰に対する細胞レベルの反応を明らかにした。また高マンガン耐性細胞系の選抜をおこなった。これらの研究を基盤にして、酸性土壌に起因するストレスに対する耐性機構を解明し、また新たな耐性の付与を行い、荒廃地への造林樹種の開発と森林再生を目指して研究を進めて行く。

1 0 0 0 OA 言文一致

著者
小島一騰 著
出版者
言文社
巻号頁・発行日
1901
著者
小島 順治 牧野 昭二 羽田 陽一 島内 末廣 金田 豊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, 1995-03-27

マルチメディア時代の到来を迎え、遠隔地と通信しているにもかかわらず、あたかも同一の室内にいにような会話ができることや、マイクロホンやスピーカーの位置を意識しないで会話ができるシームレスな音響空間の実現が望まれている。NTTでは、適応アルゴリズムなどの音響信号処理の研究成果を活かし、適応追随性や同時通話時の性能に優れた高性能音響エコーキャンセラを開発したので報告する。