著者
小林 健二 齋藤 真麻理 山下 則子 鈴木 淳 武井 協三 寺島 恒世 大友 一雄 江戸 英雄 恋田 知子 小峯 和明 石川 透 徳田 和夫 福原 敏男 藤原 重雄 高岸 輝 恋田 知子 浅野 秀剛 キャンベル ロバート
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

本研究はニューヨーク公共図書館スペンサーコレクションに所蔵される絵入り本の全容をつかむために、絵入り本解題目録の作成を目指して絵巻・絵本など絵入り写本類の調査研究を実施した。所蔵者の都合により悉皆調査は叶わなかったが、貴重な資料の調査と研究を進めることができ、その成果を『絵が物語る日本―ニューヨーク スペンサー・コレクションを訪ねて』と『アメリカに渡った物語絵―絵巻・屏風・絵本』、その英語版の報告書『Japanese Visual Culture― Performance,Media,and Text』の三冊の論文集にまとめて刊行した。
著者
リナート キャロル 小林 ひろ江
出版者
広島市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、過去の研究に基づき構築された「言語間のライティング能力双向性モデル」が多言語学習者によるテキスト構築を説明できるかどうかを検証した。ケース・スタディの方法を使い、母語を含む3カ国語による29篇の作文、思考発想法プロトコール、インタビューデータを収集し、分析した結果、このライティング・モデルの有効性を確認し、また多言語学習者が既習言語知識をテキスト構築プロセスに使うライティング方略も明らかにした。
著者
小林 知勝
出版者
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門(地球物理学)
雑誌
北海道大学地球物理学研究報告 (ISSN:04393503)
巻号頁・発行日
vol.72, pp.257-268, 2009-03-15

A feasibility test of a kriging method is conducted for estimate of a strain field. In this test the kriging method is applied to man-made data and actual ground displacement data observed in Taiwan. It is investigated how well the method can reproduce the given strain field and extract the complex strain field of Taiwan. To clarify the merits/demerits of this method, we compare the results of the kriging to those inferred from other analysis methods; one is a conventional method in which a strain is directly calculated using a triangulation network and the other is a method incorporating a spatial smoothing procedure. The results demonstrate that the kriging method enables us to provide a largescale strain field spatially smoothly, and further to simultaneously extract a localized deformation. Additionally it is noteworthy that this method is robust for anomalous data, i.e., weights of anomalies are suppressed automatically. On the other hand, the standard triangulation method cannot stably extract a large-scale strain field and at a certain case artificial strain errors are produced. This method is very sensitive to anomalous data and/or even to small fluctuations (errors) of data. The method incorporating a spatial smoothing procedure that has been developed and applied in many recent studies can robustly evaluate strain components that are spatially dominant in the analyzed domain, but miss out a small-scale deformation due to the smoothing.
著者
久保田 尚浩 ポジャナピモン チャイワット 福田 文夫 藤井 雄一郎 小野 俊朗 倉藤 祐輝 尾頃 敦郎 功刀 幸博 小林 和司 茂原 泉 山下 裕之 藤島 宏之
出版者
岡山大学農学部
雑誌
岡山大学農学部学術報告 (ISSN:04740254)
巻号頁・発行日
vol.98, no.1, pp.9-16, 2009-02

This study was conducted to investigate the relationship between completion of dormancy of grapevinebud and temperature. Canes of 'Kyoho' and 'Pione' grapevines (Vitis labrusca×V. vinifera) grown in 7 vineyards with different temperature conditions, in Nagano, Northern Okayama, Yamanashi, Okayama, Okayama University, Fukuoka and Miyazaki, were collected at three different chilling exposures,December, January and February. These were then sent to Okayama University all at the same time. Cuttings with one bud were put into growth chambers kept at 25 or 30°C with 14 hours daylength, and budbreak in each cutting was surveyed at two day intervals for 60 days. Cumulative chilling hours (CCH) of exposure to below 7.2°C in each treatment time was largest in Nagano, followed in order by Northern Okayama, Yamanashi, Okayama, Okayama University, Fukuoka and Miyazaki. The CCH in Nagano was 2.5 to 4.8 times larger than in Miyazaki depending on the treatment time. The later the treatment time and the higher the temperature, the fewer were the number of days to first budbreak (NDFB) after treatment, irrespective of cultivar. A similar trend was observed in the number of days to 60% budbreak. In 'Kyoho' the NDFB was short in Nagano, Okayama University and Miyazaki, and longer in Okayama, Yamanashi and Fukuoka. In 'Pione' the NDFB was short in Fukuoka and Okayama University, and longer in Yamanashi and Okayama. The result was a weak negative correlation observed between CCH and NDFB in 4 of 7 vineyards. However, there was a strong positive correlation between NDFB and cumulative temperature (CT), a summation of temperature and hours of exposure to above 0°C from November 1 to treatment time and hours of exposure to 25 or 30°C from start of treatment to budbreak in each plot, in 6 vineyards excluding Miyazaki. The importance of estimating the completion of dormancy in grapevine bud based on CT is discussed.ブドウの芽の休眠完了と温度との関係を調査するため,温度条件の異なる7園(中信農試,山梨果試,岡山農試,岡山農試北部支場,岡山大学,福岡農試および宮崎)で栽培されている'巨峰'と'ピオーネ'から低温遭遇量の異なる3時期(12月,1月,2月)に結果母枝を採取した.直ちに岡山大学に送り,1芽を持つ挿し穂に調整した後,25または30℃のインキュベーター(14時間日長)に入れ,2日間隔で60日間発芽を調査した.処理開始時の7.2℃以下の遭遇量は中信農試で最も多く,次いで岡山農試北部支場,山梨果試,岡山農試,岡山大学,福岡農試,宮崎の順で,中信農試と宮崎では処理時期により2.5~4.8倍の差があった.発芽所要日数は,両品種とも処理時期が遅いほど,また温度が高いほど少なく,60%発芽所要日数もほぼ同様の傾向であった.'巨峰'の発芽所用日数は中信農試,岡山大学および宮崎で少ない一方,岡山農試,山梨果試および福岡農試で多く,また'ピオーネ'では福岡農試と岡山大学で少なく,山梨果試と岡山農試で多かった.7園のうち4園で低温遭遇量と発芽所要日数との間に負の相関がみられたが,相関係数は低かった.一方,11月以降処理開始までの0℃以上の温度の積算値と処理開始から発芽までの25または30℃での積算値を合計した積算温度と発芽所要日数との間には1園を除き極めて高い正の相関が認められた.これらの結果を基に,積算温度によるブドウの休眠完了予測の可能性を考察した.
著者
加藤 昇平 鈴木 祐太 小林 朗子 小島 敏昭 伊藤 英則 本間 昭
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.347-352, 2011 (Released:2011-01-06)
参考文献数
15
被引用文献数
3 3

This paper presents a new trial approach to early detection of cognitive impairment in the elderly with the use of speech sound analysis and multivariate statistical technique. In this paper, we focus on the prosodic features from speech sound. Japanese 115 subjects (32 males and 83 females between ages of 38 and 99) participated in this study. We collected speech sound in a few segments of dialogue of HDS-R examination. The segments corresponds to speech sound that is answering for questions on time orientation and number backward count. Firstly, 130 prosodic features have been extracted from each of the speech sounds. These prosodic features consist of spectral and pitch features (53), formant features (56), intensity features (19), and speech rate and response time (2). Secondly, these features are refined by principal component analysis and/or feature selection. Lastly, we have calculated speech prosody-based cognitive impairment rating (SPCIR) by multiple linear regression analysis. The results indicated that there is moderately significant correlation between HDS-R score and synthesis of several selected prosodic features. Consequently, adjusted coefficient of determination R2=0.50 suggests that prosody-based speech sound analysis has possibility to screen the elderly with cognitive impairment.
著者
小林 俊哉 浅野 浩央
出版者
北陸先端科学技術大学院大学 科学技術開発戦略センター
雑誌
知識創造場論集
巻号頁・発行日
vol.4, no.5, pp.9-19, 2008-03

北陸先端科学技術大学院大学 21世紀COE プログラム「知識科学に基づく科学技術の創造と実践」
著者
小林 哲郎 森本 朗裕 高原 淳一 北川 勝浩
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

超短光パルス生成,超高速変調などの時間域の光制御については多くの研究があるのに対し,空間変調や偏向器に代表される光の空間域制御は研究も少なく,その進歩も遅れている.本研究はこの光波の空間域制御を超高速に行う要素技術である光偏向に関しての新しい開発に関するものである.ここではこの本研究独自の超高速の電気光学偏向器,周波数シフタを実際に設計,試作し,その動作確認を行うとともに,その実用化に向けての開発研究もあわせて行うことを目的としている.平成10年度の成果をまとめると,1. 電気光学結晶LiTaO_3の短ピッチ分極反転技術の確立本研究独自の斜周期分極反転を用いた疑似速度整合変調器,偏向器においては,高精度な分極反転技術が必要であるが,ラマンナス回折形偏向器を動作させるに十分な0.2mmピッチ程度の技術を確立した.なお,この斜周期分極反転を利用した超高速電気光学偏向器は特許2802366号として認可され,さらに平成10年度の科学技術振興事業団の斡旋対象発明となり現在実用化検討中である。2. 新しい電気光学偏向器の試作と良好な片方向偏向動作確認に成功昨年度にくらべ約2倍の性能を持つ偏向器を達成,これでは,10次程度のラマンナス回折が見られ,それらを制御合成し,16GHzの繰り返し周波数で30スポット以上の帰線のない超高速光ビーム偏向に成功した.さらに3倍の48GHzの偏向速度も達成している.これは偏向速度としては現在世界最高速である.3. 新しい構造の偏向素子の基本設計ギガヘルツ帯の周波数シフタは波長多重通信やヘテロダイン計測などに非常に有望である.しかし従来の音響光学偏向器を利用した周波数シフタではGHzがやっとでlOGHz以上のものを得ることは波長から考え原理的に不可能に近い.一方,斜反転周期構造をさらに細かい10μm域に進め,ブラッグ回折が利用できるなら,ここで開発している電気光学偏向器は単一周波数シフタに使える.これについて理論的検討を行うとともにlOGHz帯の周波数シフタの基本設計を進めた.
著者
小林 達明
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.396-398, 2004 (Released:2005-11-22)
被引用文献数
5 3
著者
小林 茂樹 矢島 経雄
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
家畜の管理 (ISSN:03888207)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.69-79, 1977-03-10

近年国内における牛肉は供給不足の傾向にある。このため乳廃牛の食肉としての利用性を高めることが、需給関係からも酪農家の立場からも重要である。ところが乳廃牛を積極的に肥育する方法については、報告が少ない^<1)>。そこで筆者は、i)乳廃牛の年令と肥育効率の関係、ii)廃用処分に際しての妊娠による増体の活用、iii)飼料の切替による肉質の変化、iv)廃用時肥育の経済性の4点につき、東京大学付属農場の飼養牛を用いて試験・検討した。その結果、i)については、若令牛に比べ高令牛(おおむね生後8年以上)では増体量が小さく、肉質の改善も進行しがたく、これはとりわけ生後10年以上の乳牛で顕著と考えられた。ii)については、受胎の4〜5ヶ月後に廃用処分することにより、増体量が明らかに大きくなり、その肉質も低下することはないと考えられた。しかし、本法は妊娠牛または受胎可能牛を廃用とするため、実用には抵抗が感じられた。iii)については給与飼料を粗飼料主体から濃厚飼料主体に切替えて以後の肥育期間を2.5ヶ月および5ヶ月としたときの肉質の変化を対比したところ、後者の方が改善の度合が大きかったが、その枝肉格付は「並」に留まった。iv)については、まず乳廃牛の廃用時期について検討したところ、一般的技術水準と価格水準の下では泌乳量が9〜10kg/日に下落した時点で廃用とするのが有利であるが、厳密には飼料の利用効率、飼料の単価および肉の販売単価が相互に関連し、1日当り増体量の換価が1日当り飼育費(生産費)を越えるときのみ肥育の継続が有利であり、1日平均収益を最大化するには1日当り増体量の換価が減少し始める時点で廃用とすべきことが、判明した。
著者
小林 芳規
出版者
古典研究会
雑誌
汲古 (ISSN:02892693)
巻号頁・発行日
no.49, pp.1-19, 2006-06
著者
小林 隆人 北原 正彦
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.201-212, 2005-06-20

ゴマダラチョウとオオムラサキは同じ寄主植物を利用し, 寄主植物の根元で越冬するなど似たような生活環を持つチョウである.本研究では, これら2種について, 越冬幼虫の密度と様々な環境要素との関係を, 落葉広葉樹二次林(以下, 二次林)の断片化が進んでいる都市部と二次林が広く残存する都市郊外において調べた.オオムラサキの幼虫の密度は都市部よりも郊外において有意に高かったのに対し, ゴマダラチョウの幼虫の密度は郊外と都市部の間で有意な差がなかった.調査地と種を独立変数とした二元配置の分散分析の結果から, オオムラサキは都市化による二次林の減少に敏感であるのに対し, ゴマダラチョウはオオムラサキよりも二次林の減少への適応力が優れているなど, この2種は互いに異なる生活史戦略を持っていると思われた.寄主植物周囲の森林および二次林の面積とオオムラサキの幼虫の密度の間には都市と郊外の双方において正の相関が認められた.これに対し, ゴマダラチョウの幼虫の密度は木の周囲の森林や二次林の面積とは有意な相関がなかった.オオムラサキの幼虫の密度が周囲の二次林の面積の減少とともに低下したことには, 二次林面積の減少によって雌成虫による産みつけられる卵の密度が低下したこと, もしくは若齢あるいは中齢幼虫の死亡率が高くなったことが関係していると思われる.一方, ゴマダラチョウの幼虫の密度と周囲の二次林面積との間に有意な相関が見られなかった理由の一つは, 雌成虫が周囲の二次林面積に関係なく餌植物に産卵を行っていたことと思われる.この他に, 幼虫の死亡要因がオオムラサキと異なっていて, 死亡率が周囲の二次林面積に関連しないことも考えられる.本研究により, 両種が日本において地理的にはある程度共存するものの, 局所的には分布地域が異なる原因を明らかにするために有効な手掛かりが得られた.
著者
小林 隆人 北原 正彦
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.201-212, 2005
参考文献数
14

ゴマダラチョウとオオムラサキは同じ寄主植物を利用し, 寄主植物の根元で越冬するなど似たような生活環を持つチョウである.本研究では, これら2種について, 越冬幼虫の密度と様々な環境要素との関係を, 落葉広葉樹二次林(以下, 二次林)の断片化が進んでいる都市部と二次林が広く残存する都市郊外において調べた.オオムラサキの幼虫の密度は都市部よりも郊外において有意に高かったのに対し, ゴマダラチョウの幼虫の密度は郊外と都市部の間で有意な差がなかった.調査地と種を独立変数とした二元配置の分散分析の結果から, オオムラサキは都市化による二次林の減少に敏感であるのに対し, ゴマダラチョウはオオムラサキよりも二次林の減少への適応力が優れているなど, この2種は互いに異なる生活史戦略を持っていると思われた.寄主植物周囲の森林および二次林の面積とオオムラサキの幼虫の密度の間には都市と郊外の双方において正の相関が認められた.これに対し, ゴマダラチョウの幼虫の密度は木の周囲の森林や二次林の面積とは有意な相関がなかった.オオムラサキの幼虫の密度が周囲の二次林の面積の減少とともに低下したことには, 二次林面積の減少によって雌成虫による産みつけられる卵の密度が低下したこと, もしくは若齢あるいは中齢幼虫の死亡率が高くなったことが関係していると思われる.一方, ゴマダラチョウの幼虫の密度と周囲の二次林面積との間に有意な相関が見られなかった理由の一つは, 雌成虫が周囲の二次林面積に関係なく餌植物に産卵を行っていたことと思われる.この他に, 幼虫の死亡要因がオオムラサキと異なっていて, 死亡率が周囲の二次林面積に関連しないことも考えられる.本研究により, 両種が日本において地理的にはある程度共存するものの, 局所的には分布地域が異なる原因を明らかにするために有効な手掛かりが得られた.
著者
小林 茂雄 谷岡 春美 村中 美奈子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
no.637, pp.249-254, 2009-03
参考文献数
15
被引用文献数
1

In this research, people's sitting and lying postures on a grass surface in a park were observed. The principle results are summarized as follows.<br>1. More people tended to lie down on sloping grass than on level grass, but the degree of slope did not necessarily affect their postures.<br>2. Men tended to lie down more than women, and the majority of the women sat vertically on the grass.<br>3. Younger people tended to lie down more than older people.<br>4. Men tended to lie down when they were alone or when they were accompanied by either male or female friends. Women tended to lie down when they were accompanied by male friends.<br>5. When more people were on the grass, those lying down tended to remain face up.<br>6. When the temperature was low, people tended to sit, and moreover, sitting people tended to lean forward.
著者
小林 隆人 北原 正彦 中静 透
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.152-160, 2009-03-30

オオムラサキの個体群を保全する目的で餌植物の植林を行う際の効果的な植林方法を明らかにするため,本種の保護を目的としてクヌギとエノキが交互に列状に植林された場所とその周囲の天然林で,エノキとクヌギの密度・大きさ,オオムラサキ幼虫の木当たり密度を調べた.植林区林内では枯死したエノキがある程度見られたが,クヌギの枯死は見られなかった.植林区のエノキのdbh(胸高直径)は周囲の天然林のエノキよりも有意に小さかった.しかし,植林区の林縁のエノキに限っては,dbhは林内のエノキよりも大きく,周囲の天然林のエノキと差がなかった.周囲の天然林においても,林縁のエノキのdbhは林内のエノキよりも大きかった.植林区のエノキにおける木当たり幼虫数は天然林よりも有意に少なかった.植林区でも周囲の天然林でも木当たり幼虫数は林内よりも林縁で有意に多かった.ただし,植林区の林縁のエノキにおける木当たり幼虫数は天然林の木当たり幼虫数と有意に異ならなかった.本種を保護するには植林予定地の内部にクヌギを,林縁にエノキを植えるべきである.
著者
清水 恒 小林 明晴
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.20-22, 2002

「コシヒカリ」, 「アキヒカリ」, 「夢十色」の精米を冷凍し, 解凍後その品質を分析した.その結果, 米粒硬度や米飯物性に関して, 冷凍しない精米と比較して, 有意な差が認められなかった.官能試験においては, 精米を冷凍することにより, その米飯が若干硬くなる傾向が示された.
著者
郡司 明彦 田村 幸彦 平尾 功治 町田 光 秋田 季子 小林 奈緒美 藤井 彰
出版者
日本歯科薬物療法学会
雑誌
歯科薬物療法 (ISSN:02881012)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.1-8, 2010-04-01 (Released:2010-08-20)
参考文献数
39

Many epidemiological studies have shown that the prevention of dental caries by fluoride is a basic and indispensable method to maintain and improve dental health. However, the countermeasures for maintenance of dental health and implementation of preventive programs for caries are still not satisfactory in Japan. In developed countries, it is thought that the prevalence of water fluoridation and use of fluoride-containing dentifrices are the primary factors responsible for the remarkable decrease in the prevalence of dental caries in children. Topical application of fluorides, especially fluoride mouth rinsing, has an extremely important role in Japan as compared with various other countries, because systemic application of fluorides, such as water fluoridation and use of fluoride tablets are not yet available in Japan. However, fluoride mouth rinsing has not become prevalent on a nationwide scale. Therefore, it is hoped that fluoride mouth rinsing will be enforced in more kindergartens, elementary schools, and junior high schools to contribute to the improvement of dental health in the future.