著者
佐藤 千恵 横矢 重治 渡邊 博美 梅原 英之 中村 裕紀 小林 宏
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.79, no.806, pp.3525-3538, 2013 (Released:2013-10-25)
参考文献数
25
被引用文献数
4 4

Back support muscle suit is applied to the work of lifting heavy material in the material handling field, in order to reduce the workload. The work model is defined based on the idea of value steam map, and the possibility of introduction is shown using productivity, which was calculated from the number of handled products during the test and normalized by the one of the subject in the month, and the result of subjective evaluation of 13 workers, which showed that 9 workers could feel better or neutral during the work with muscle suit than without it. And, it was shown that the productivity of the workers with muscle suit was almost the same as the one without muscle suit. The workers who felt neutral are the ones who felt better when they lifted the loads in the lower part of the palette. It was also shown that, based on the characteristics of the subjects, such as age mainly, the result of the subjective evaluation was considered to be reasonable from the viewpoint of power of standard worker.
著者
石川 知夏 小林 哲生
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
日本心理学会大会発表論文集 日本心理学会第85回大会 (ISSN:24337609)
巻号頁・発行日
pp.PI-005, 2021 (Released:2022-03-30)

言語音の印象に関する研究では,半濁音・清音・濁音の順に丸い印象を持つことが報告され,音象徴との関連から研究が進められている。しかし,日本語の濁音と半濁音はそれぞれに対応する記号(濁点と半濁点)が存在し,その形状が言語音の印象評定に影響を与える可能性がある。そこで本研究では,日本語話者と英語話者を対象として濁点と半濁点が仮名文字の丸さ-鋭さ評定に影響を与えるかを検討した。濁点・半濁点を付与可能な文字(は・ひ・ふ・へ・ほ;既存文字)と通常付与しない文字(れ・よ・レ・ヨ;新奇文字)に対して濁点と半濁点を付与したものとしないものを提示し,それぞれの文字の丸さ-鋭さを7段階で評定させた。その結果,既存・新奇いずれの文字でも日本語話者は半濁点を含む文字・清音を示す文字・濁点を含む文字の順で有意に丸いと評定し,半濁音・清音・濁音の順に丸い印象を持つという結果と一致していた。一方,英語話者は既存・新奇いずれの文字でも日本語話者と同様の結果は得られなかった。これらの結果から,母語話者にみられる濁点と半濁点の記号に関する知識が濁音と半濁音の印象評定に影響を与えている可能性が示唆された。
著者
小林 伸二
雑誌
大正大學研究紀要
巻号頁・発行日
no.108, pp.59-78, 2023-03-15
著者
升屋 勇人 安藤 裕萌 小林 真生子 河内 文彦 岩澤 勝巳
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース 第131回日本森林学会大会
巻号頁・発行日
pp.866, 2020-05-25 (Released:2020-07-27)

イチョウ(Gingko biloba)は中国原産の裸子植物イチョウ科イチョウ属の落葉高木で、古くから種子食用に栽培されている他、緑化木として公園や街路樹に多く植栽されている。最近、千葉県、愛知県で相次いで原因不明のイチョウの衰退、枯死が確認された。主な症状は、開葉後の葉先の褐変、萎れ、早期落葉により、最終的には枯死に至る。被害は複数本のまとまりで発生しており、隣接木へ被害が移行しているようにみえる事例も見られたことから、葉の感染症と土壌病害の両方の可能性が考えられた。そこで、葉、根圏双方での病原体の探索を行ったところ、葉からはGonatobotryumなどの寄生菌が検出されたが、木全体を枯死させるものとは考えられなかった。土壌釣菌実験を行ったところ、愛知県では1種類。千葉県では2種類のPhytophthora属菌が検出された。形態、およびDNA解析の結果、両県で共通して検出されたのはP. citrophthoraもしくはその近縁種と考えられた。P. cf citrophthoraを用いた土壌混和による接種試験で、イチョウの1年生実生は2か月で萎れ、枯死に至った。成木への影響を明らかにする必要はあるが、イチョウの枯死に本種が関与している可能性があると考えられた。
著者
小林 青樹
出版者
岡山大学
雑誌
特定領域研究(A)
巻号頁・発行日
1998

本年度は、西日本の縄文・弥生移行期における東日本系土器の展開を検討し、その分布と各段階における特徴的な様相を追求することにある。北部九州で水田稲作が開始され渡来人の入植が始まる早期1段階から、弥生前期の新しい段階にわたる東西文化の相互交渉を中心に検討をおこなった。まず、西日本における東日本系土器の集成をおこない、これと平行して近畿地方以西の広範囲にわたって併行関係をおさえることが比較可能となる、土器編年の構築作業をおこなった。その結果、東日本系土器は北部九州から近畿の各地で見られ、時期毎にその分布に特徴的な様相が認められる。まず、表の早期1段階以前の晩期中葉、大洞Cl式段階までは土器及び土偶の大量出土に見られるように著しい緊密な関係が存在した。次の早期1段階、すなわち北部九州で水田稲作が開始される段階に突然関係が断絶してしまう。さらに次の前期1段階、すなわち北部九州で最古の弥生土器である板付I式土器が成立する段階に再び関係が活発化する。この段階には、西日本各地の土器様式構造に影響を与えるほどに関係は緊密であり、弥生土器の成立に東日本の要素が色濃く継承された。こうした現象は、弥生文化の成立が決して西日本を中心に単系的に実現されたのではなく、東日本の縄文系文化を含めた広範囲にわたる相互交渉の結果、予想以上の複雑性をもちつつ成し遂げられたことを示している。今後、土器以外の考古資料の検討をおこなう予定である。
著者
小林 和彦 辻下 守弘
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.201-213, 2016-05-31 (Released:2019-04-27)
参考文献数
20

本研究においては、行動分析学の視点から理論および介助の方法論を解説したパソコン上で作動する教材を開発し、介護職員3名に自己学習とセルフチェックを行ってもらい、介護老人保健施設入所者に対するベッドから車椅子への移乗介助技能への効果を、単一事例実験計画法を用いて検証した。その結果、3名とも適切な介助の頻度が増加(平均46.2%)し、彼らが日頃介助している入所者も、より少ない介助で移乗が行えるようになった。また、移乗介助指導の効果が同じ入所者の脱衣介助に反映されることも確認された。さらに、指導プログラムの内容や意義に関しても比較的良好な受け入れや評価が得られた。以上のことから、従来の指導方法によるデメリットを補完する役割を果たすことができ、本教材が介護職員指導における効果的な方法論として位置づけられる可能性が示唆されたが、対象の選択および追跡調査の問題、操作性や内容などに関する課題も残された。
著者
小林 紘二 辻井 洋一郎
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.22, no.6, pp.365-369, 1995-11-30 (Released:2018-09-25)
参考文献数
40
被引用文献数
1
著者
小森 政嗣 城下 慧人 中村 航洋 小林 麻衣子 渡邊 克巳
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
日本心理学会大会発表論文集 日本心理学会第85回大会 (ISSN:24337609)
巻号頁・発行日
pp.PH-002, 2021 (Released:2022-03-30)

ガウス過程選好学習(Gaussian process preference learning)と敵対的生成ネットワークの一種であるStyleGAN2を組み合わせた実験を行い,外集団構成員が有していると想定される顔特徴の可視化を試みた。日本の大学生116名が提供した顔画像を,Flickr-Faces-HQ(FFHQ)で学習したStyleGAN2の潜在表現に埋め込んだ。埋め込まれた潜在表現に対し主成分分析を行い8次元の顔部分空間を構築した。実験参加者に,この顔空間(±2SD)から生成された2つの画像をモニタに並べて提示し,「より巨人/阪神ファンらしい顔」を選択する課題をそれぞれ100試行行わせた。実験参加者は全て阪神ファンであった。選好結果をもとに顔特徴を巨人/阪神ファン顔らしさに変換する内的な効用関数の推定を行った。ガウス過程選好学習はガウス過程回帰にThurstoneモデルを組み込んだ手法である。すべての参加者の結果を平均した平均巨人/阪神ファン顔らしさ関数をそれぞれ算出し,これらの関数が最大値となった潜在表現から,阪神ファンが考える巨人・阪神ファンの顔を合成しその顔特徴と比較した。
著者
小林 和博
出版者
日本リアルオプション学会
雑誌
リアルオプションと戦略 (ISSN:21896585)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.46-51, 2020 (Released:2020-10-30)
参考文献数
4

数理最適化問題を、コンピュータを用いて解くには,問題例の入力データを効率よく作成するモデリング言語と,その問題例の最適解を効率よく計算できるソルバをあわせて用いると便利である. Python言語では,人間の読みやすい形式で問題例を表現できるモデリング言語と,最適解を効率よく計算できるソルバを,パッケージとして簡単に利用することができる. このチュートリアルでは,基本的な数理最適化問題を Python 言語のパッケージを用いて解く方法を述べる.
著者
小林 正尚 大塚 智子 鈴木 昇一
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.19-27, 2013-01-20 (Released:2013-01-25)
参考文献数
18
被引用文献数
9 10

The purpose of this paper is to reappraise the accuracy of a conversion coefficient (k) reported by International Commission on Radiological Protection Publication 102 Table A.2. The effective doses of the routine head computed tomography (CT), the routine chest CT, the perfusion CT, and the coronary CT were evaluated using the conversion coefficient (adult head: 0.021 mSv·mGy-1·cm-1, adult chest: 0.014 mSv·mGy-1·cm-1). The dose length product (DLP) used the value displayed on the console on each scanning condition. The effective doses were evaluated using a human body type phantom (Alderson Rando phantom) and thermoluminescent dosimeter (TLD) elements for comparison with the converted value. This paper reported that the effective doses evaluated from conversion coefficient became different by 0.3 mSv (17%) compared with measurements, the effective dose computed with the conversion coefficient of the adult chest may be underestimated by 45%, and the bolus-tracking which scans the narrow beams should not use a conversion coefficient.
著者
横山 千鶴子 前田 雪恵 石川 幸枝 鈴木 司 小林 謙一 辻井 良政 髙野 克己 中川 徹 山本 祐司
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.89-95, 2017 (Released:2017-10-31)
参考文献数
24

Serum cholesterol level reduction is an important factor for preventing lifestyle-related disease. Together, search for food materials which reduces serum cholesterol level have come to people' s attention. In this study, we carried out a large-scale and a long-term study to evaluate the effect of brown rice on serum cholesterol level. In brief, we conducted this study using a cross-over design with 90 days of consuming pregelatinized brown rice against non-brown rice. The following results were obtained.1) There was a low drop-out rate: 2.5% (3 of 120 subjects), and many participants replied that this program was easy to join, because the preparing of brown rice was very easy and the contents of the program were very simple.2) Brown rice intake increased bowel movement and improved the participant' s physical condition.3) Serum cholesterol levels were significantly decreased in the subjects starting with abnormal value of serum cholesterol (over 221 mg/dL) by brown rice intake.4) Brown rice intake decreased serum LDL cholesterol in the subjects with initial level of high serum LDL cholesterol (over 140 mg/dL).5) However, serum HDL cholesterol level of brown rice intake group did not change in the subjects of low serum HDL cholesterol levels (under 40 mg/dL). These large-scale studies suggested brown rice has serum cholesterol decreasing effect in people with high cholesterol level.
著者
樋口 真一 新野 七恵 中村 佳子 小林 克樹
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.117-120, 2023 (Released:2023-03-28)
参考文献数
3

【背景】シャント管理に聴診は重要であるが聴診器がない場合がある.スマートフォンは日常携帯していることが多くスマートフォンによるシャント音聴取法を報告する.【方法】スマートフォンの底面をシャント吻合部の上の皮膚に軽く押し当て,録音アプリで録音をする.【結果】経皮的血管拡張術(PTA)を施行した3例の術前後のシャント音を録音した.PTA前に比しPTA後でシャント音は音量が大きく聴取可能であり,聴診と同様の音を聴取できる.【考察】聴診器がない際に代用可能であり,また電話などでの遠隔で聴取が可能となると考える.個人情報の保護には留意が必要である.
著者
小林 和博 山口 晃一郎
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.11-35, 2023 (Released:2023-03-25)
参考文献数
11

概要. 電欠予防配送計画問題では,電気自動車を用いた配送計画を作成する. 電気自動車を用いる場合は,ルートの途中で電欠を起こさないよう充電場で充電を行う必要がある.このような配送計画を作成するための局所探索に基づくメタヒューリスティックを述べるとともに,実運用環境を模擬した数値検証により性能を評価する.近傍探索は配送計画でよく用いられるものとShaw removalヒューリスティックとを組合せたものである.
著者
中川 裕美 稲葉 美穂 後藤 祐充 笹舘 夏来 三宅 敏恵 小林 敦子 鈴木 貴博 下澤 達雄
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.654-660, 2021-10-25 (Released:2021-10-25)
参考文献数
16

血中カリウム(potassium; K)値は腎機能などによって変動するが,体内での変動とは別に,検体の溶血や採血時のクレンチングなどの条件によって偽高値を示すことがある。今回,これらに問題はなく一過性に高K血症をきたした症例を経験した。この症例ではカリウムを多く含む食事の影響が推測されたため,その検証を行ったので報告する。同意が得られたボランティア12名を対象に,患者から聞き取りを行った内容と同様の食事を摂取させ,食前,食後1時間,2時間で血清Kと尿K,尿クレアチニン(creatinine; CRE)を測定した。個人別の変動では,12名のうち2名において血清K値が食後1時間で0.7 mmol/L上昇,食後2時間の尿K/CREが60 mmol/g·CRE上昇した。また,血清K値は食前の値に対して食後1時間**,2時間*で有意に上昇し,尿K/CREは2時間**で有意に上昇した(*p < 0.05, **p < 0.01)。12名のうち5名で血清K値が0.3 mmol/L以上上昇しており,この群では食後1時間の尿Kの排泄量が少なく食後2時間で大きく増加していることより,K排泄が遷延していると考えられた。今回の検討で,健常者においても短時間で食後の血清K値の上昇を認めたことから,臨床像と乖離のある高K血症においては採血手技や検体の取り扱いの確認だけでなく,食事内容や食後の時間経過の聞き取りも重要であると考えられた。
著者
黒田 雅利 島崎 智憲 岩本 達也 秋田 貢一 小林 祐次 水野 悠太
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.154-160, 2023-03-15 (Released:2023-03-20)
参考文献数
13

In order to develop the technique to predict the surface characteristics of fatigue specimens of austenitic stainless steels by controlling finishing processing of lathe turning and shot peening, the applicability of the response surface models formerly created by the present authors using experimental design of experiments approaches to the fatigue specimens with different types and/or rolling conditions of austenitic stainless steels have been investigated. The conclusive remarks could be summarized as follows: (1) The predicted surface residual stress obtained by the response surface model of the lathe turning created for the round bars of SUS304 agreed with the observed surface residual stress of the fatigue specimen of SUS316. (2) The response surface model of the shot peening created for the flat plate of SUS316 was applicable to the prediction of the surface roughness RSm, the surface hardness and the surface residual stress of the fatigue specimen of SUS316 in spite of the different processing of the shot peening and the rolling conditions of the material.
著者
小林 修
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.49, no.575, pp.419-424, 2001 (Released:2002-04-26)
参考文献数
10

This paper discusses a static stability theory for airplanes. The conventional definitions of static stability are neither clear nor systematic. On the basis of these situations, in the first report of this paper, a system of definitions on 6 static stability concepts was proposed, and two concepts of static flight-velocity stability and static angle of attack stability were studied. And in the second report, a concept of static pitch stability was discussed. This third report discusses on the three static stability concepts in sideslip, roll and yaw, and proposes that “dY/dβ<0, ” “dR/dΦ<0” and “dN/dΨ<0” should be used as the fundamental definitions, where R means rolling moment. The general criteria for these static stabilities are deduced from these definitions. From these criteria, “CYβ<0, ” “Clβ/CYβ>0” and “Cnβ>0” are obtained as the stable conditions. Finally, this report represents the whole summary of this paper.
著者
小林 幸夫
出版者
上智大学
雑誌
上智大学国文学科紀要 (ISSN:02895552)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.21-36, 2004-03-01