著者
大田尾 浩 八谷 瑞紀 村田 伸 小野 武也 梅井 凡子 金井 秀作 長谷川 正哉 溝上 昭宏 川上 照彦
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.359-363, 2011 (Released:2011-07-21)
参考文献数
21
被引用文献数
1

〔目的〕脳卒中片麻痺患者の屋内車いす駆動の可否に影響を及ぼす要因を検討した.〔対象〕脳卒中片麻痺患者59名(男性35名,女性24名)とした.〔方法〕候補となる要因をBrunnstrom stage,立位バランス,座位バランス,握力,腹筋力,非麻痺側・麻痺側の下肢筋力,および認知機能とし,これらの要因と車いす駆動能力を評価した.車いす駆動能力に影響する要因をロジステック回帰により分析した.〔結果〕車いす駆動の可否に影響を及ぼす要因は,立位バランスと腹筋力が選択された.〔結語〕脳卒中片麻痺患者が屋内での車いす駆動能力を獲得するには,立位バランスと腹筋力が重要であることが示された.
著者
龍居 竹之介 小野 一成
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.5-8, 1958-08-10 (Released:2011-04-13)
被引用文献数
1

Mr. Kinsaku Nakane published a thesis titled “The Ruins of the Pond-Garden that once existed in the Ryoanji Temple and the Age when its Rock-Garden was built” on the Journal of the Japanese Institute of Lanpscape Architects (March, 1958, Vol.21, No.4), and wherein he presumed, based on an on-the-spot survey of the ruins and study of the literatures concerned, that the Rock-Garden was built during the Kan-ei Era (1624-1644) and named Kotaro and Seijiro as the builders thereof.However, in the said thesis, many defects have been found in the dealing of the historical materia is and remarkable leap in the logic as well has been noticed on the determination of the age ih which the Rock-Garden was built and the names of the builders thereof.Therefore, desiring that the future study by Mr. Nakane on the subject matter may be continued on the basis of justifiable historical materials as well as reasonable logic, we have hereinbefore pointe out the faults in the method of study noticed in his thesis.
著者
小野 謙二 古賀 壱成
出版者
一般社団法人 日本計算工学会
雑誌
日本計算工学会論文集 (ISSN:13478826)
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.20201004, 2020-11-09 (Released:2020-11-09)
参考文献数
32

コンピュータ、観測、シミュレーション技術などの進歩により大量のデータが生成される時代になり、データに含まれる意味や知識をえることがますます重要になっている。この論文では、与えられたデータをシンボリック回帰問題として記述し,支配方程式を見つけるプロセスを構築した。提案手法では、遺伝的プログラミングに「偏微分関数」を導入して偏微分方程式を自動生成し、生成された方程式とデータを比較評価して誤差の少ない方程式を自動抽出する。数値実験を行い、流体シミュレーションデータから支配方程式を推定し、提案手法の有効性を評価した。その結果、元の方程式が高い確率で得られ、提案された方法がデータを表すための有用なモデルを見つけるための有効なツールになることがわかった。
著者
金山 愛加 笹部 倫世 山本 眸 片岡 宏介 吉松 英樹 小柳 圭代 南部 隆之 沖永 敏則 小野 圭昭 河村 佳穂里 土居 貴士 三宅 達郎
出版者
大阪歯科学会
雑誌
歯科医学 (ISSN:00306150)
巻号頁・発行日
vol.82, no.2, pp.72-80, 2019-09-25 (Released:2019-12-25)
参考文献数
28

ニームはインド原産センダン科の常緑樹で,古来よりその枝は歯ブラシとして,またその葉は駆虫剤(虫下し),整腸剤,胃薬といったオーラルメディケーションとして,そして種子からの抽出液は植物の除虫剤として用いられてきた. 本研究では,根面う蝕から高頻度に検出されるLactobacillus casei(Lc),口臭との関連が深いとされているFusobacterium nucleatum(Fn),さらに口腔カンジダ症の起因菌であるCandida albicans(Ca)に対するニーム抽出液の抗菌効果について検討することを目的とした. ニーム抽出液は種子の搾汁液を使用した.まず,各菌を播種した寒天培地にニーム抽出液(x1)20μLを含むディスクを静置し,24時間培養後,それぞれの発育阻止円を測定するペーパーディスク法を行った.さらに各菌液をニーム抽出液の段階希釈液と30分間および24時間共培養を行ない,その途中経過の培養液100μLを寒天培地に播種しコロニー数を計測するtime‐killing kinetics assayを行った. ペーパーディスク法における発育阻止円の直径平均値は,Lcが15.5mm, Fnが12.2mm, Caが15.8mmであった.time‐killing kinetics assayについては,30分間共培養ではLcが103倍希釈(x1/103),CaおよびFnは102倍希釈(x1/102)までの希釈液に菌増殖抑制効果が認められた.また,24時間共培養では,Lcでは103倍希釈(x1/103),Caについては102倍希釈(x1/102)までのニーム希釈液に菌増殖抑制が認められたが,Fnでは102倍希釈(x1/102)までのニーム希釈液については培養12時間までは菌の増殖抑制が認められたものの培養12時間以後は菌増殖の抑制が認められなかった.すなわち,Fnについては,24時間までの共培養では,全ての供試されたニーム希釈液では抗菌効果は認められなかった.以上のことから,ニーム抽出液はLcおよびCaに対し明らかな抗菌効果を有することが示された.このことは,ニーム抽出液がヒト口腔内微生物に対し抗菌・抗真菌効果を有した植物由来の基剤となるものであり,根面う蝕や口腔カンジダ症の予防・治療ツールに応用できる可能性を示唆するものである.
著者
原口 脩平 白根 歌織 沖 貞明 積山 和加子 梅井 凡子 高宮 尚美 小野 武也
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.489-492, 2015 (Released:2015-09-03)
参考文献数
14

〔目的〕温熱療法直後における拘縮関節の可動性増加の有無を検証した.〔対象〕Wistar系雌ラット(8週齢)12匹とした.〔方法〕ラットの右側後肢足関節を,最大底屈位で1週間ギプス固定した.温熱療法群とコントロール群に分け,前者に対しては渦流浴を実施した.その後,両群のラットの足関節に対して,他動的に最大背屈させる際の最大抵抗力を測定した.〔結果〕最大抵抗力の中央値は温熱療法群で2.8N,コントロール群は3.0Nであり,両群間に有意差は認められなかった.〔結語〕温熱療法直後において,拘縮関節の可動性増加は認めないことから,温熱療法によるコラーゲン線維の伸張性増加は不十分であると考えられる.
著者
望月 秀樹 青木 正志 池中 建介 井上 治久 岩坪 威 宇川 義一 岡澤 均 小野 賢二郎 小野寺 理 北川 一夫 齊藤 祐子 下畑 享良 髙橋 良輔 戸田 達史 中原 仁 松本 理器 水澤 英洋 三井 純 村山 繁雄 勝野 雅央 日本神経学会将来構想委員会 青木 吉嗣 石浦 浩之 和泉 唯信 小池 春樹 島田 斉 髙橋 祐二 徳田 隆彦 中嶋 秀人 波田野 琢 三澤 園子 渡辺 宏久
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
pp.cn-001695, (Released:2022-05-28)

日本神経学会では,脳神経内科領域の研究・教育・診療,特に研究の方向性や学会としてのあるべき姿について審議し,水澤代表理事が中心となり国などに対して提言を行うために作成委員*が選ばれ,2013年に「脳神経疾患克服に向けた研究推進の提言」が作成された.2014年に将来構想委員会が設立され,これらの事業が継続.今回将来構想委員会で,2020年から2021年の最新の提言が作成された.この各論Iでは,遺伝子研究,トランスレーショナルリサーチ,核酸医薬,iPS研究,介護・福祉など,多様性を増す脳神経内科領域の臨床と研究について,最新トピックスを交えて取り上げる.*提言作成メンバー水澤 英洋,阿部 康二,宇川 義一,梶 龍兒,亀井 聡,神田 隆,吉良 潤一,楠 進,鈴木 則宏,祖父江 元,髙橋 良輔,辻 省次,中島 健二,西澤 正豊,服部 信孝,福山 秀直,峰松 一夫,村山 繁雄,望月 秀樹,山田 正仁(当時所属:国立精神・神経医療研究センター 理事長,岡山大学大学院脳神経内科学講座 教授,福島県立医科大学医学部神経再生医療学講座 教授,徳島大学大学院臨床神経科学分野 教授,日本大学医学部内科学系神経内科学分野 教授,山口大学大学院神経内科学講座 教授,九州大学大学院脳神経病研究施設神経内科 教授,近畿大学医学部神経内科 教授,湘南慶育病院 病院長,名古屋大学大学院 特任教授,京都大学大学院臨床神経学 教授,国際医療福祉大学大学院医療福祉学研究科 教授,東京大学医学部附属病院分子神経学特任教授,国立病院機構松江医療センター 病院長,新潟大学脳研究所臨床神経科学部門神経内科学分野,新潟大学脳研究所フェロー,同統合脳機能研究センター産学連携コーディネーター(特任教員),順天堂大学医学部神経学講座 教授,京都大学大学院高次脳機能総合研究センター 教授,国立循環器病研究センター病院長,東京都健康長寿医療センター研究所 高齢者ブレインバンク,大阪大学大学院神経内科学 教授,金沢大学大学院脳老化・神経病態学 教授)
著者
小野﨑 晴佳 阿部 善也 中井 泉 足立 光司 五十嵐 康人 大浦 泰嗣 海老原 充 宮坂 貴文 中村 尚 末木 啓介 鶴田 治雄 森口 祐一
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.68, no.10, pp.757-768, 2019-10-05 (Released:2019-11-07)
参考文献数
22
被引用文献数
3 2

Three radioactive microparticles were separated from particles on filter tape samples collected hourly at a suspended particulate matter (SPM) monitoring site located at ∼25 km north of the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant (FDNPP), after the hydrogen explosion of reactor 1 on 12th March 2011. The 134Cs/137Cs radioactivity ratios of the three radioactive aerosol particles showed that they were derived from the FDNPP reactor 1, rather than reactors 2 or 3. The physical characteristics of these particles with < 10 μm in diameter and non-uniform shape are clearly different from those of radioactive particles generated by the hydrogen explosion of the FDNPP reactor 1. A significant amount of Cl was detected by energy dispaersive X-ray spectrometery. Synchrosron radiation microbeam (SR-μ-) X-ray fluoresence (XRF) analysis showed that these particles contain a series of heavy elements related to the nuclear fules and their fission products with a non-homogeneous distribution within the particles. In addition, the SR-μ-XRF identified trace amounts of Br in these particles; the element has firstly been found in radioactive particles derived by the FDNPP accident. In contrast to the hydrogen explosion-generated radioactive particles containing Sr and Ba, both of which are easily volatile under a reduction atmosphere, these elements were not rich in the particles found in this study. By the SR-μ-X-ray absorption near edge structure analysis and SR-μ-X-ray powder diffraction, it was found that these particles consist of an amorphous (or low crystalline) matrix containing metal elements with chemical states in a comparatively high state of oxidation or chloride. Based on these physical and chemical characteristics and a trajectory analysis of air parcels that passed over the SPM monitoring site, we concluded that these radioactive particles were generated and emitted into the atomosphere at the time of seawater injection for cooling the reactor after the hydrogen explosion.
著者
小野 武美 大野 雅之 村上 荘二 高塚 正彦 南條 忠文
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
トンネル工学研究発表会論文・報告集 (ISSN:18849091)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.207-212, 1997-11-12 (Released:2011-06-27)

We applied Raise Boring Method for inclined shaft which is 434m-diameter, 340m-long and 70degrees inclined in Bukou mine. It was first time that RHINO 2006DC, large raise boring machine made by Tamrock Finland, was used in Japan and this is the world's largest class raise boring project in inclined shafts, We have broken through it with only 0.5% error in spite of some troubles that was caused by geological condition, very cracked limestone, We have overcome these troubles by some new technologies, for example memory type direction and inclination measurement system, excavation management system, solid stabilizer and so on.This experience suggest us a spread of possibility of Raise Boring Method.
著者
小野 芳秀
出版者
東北福祉大学
雑誌
東北福祉大学紀要 = Bulletin of Tohoku Fukushi University (ISSN:13405012)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.111-135, 2022-03-18

実習生としてのレディネス(準備性)を明らかにすることを目的に,精神障害の当事者性を有する実習生を対象に「実習中困難だったこと」,「実習中困難だったことにどう対処したか」,「実習中困難だったことを回避するための方法」について実態調査を行った。実習中に遭遇する「困難さ」として,「実習指導者との関係性の困難」,「精神障害特性による困難」「利用者・患者との関係性の困難」「外的要因による困難」のカテゴリーが抽出され,実習生としてのレディネス(準備性)として「自己覚知」,「自己コントロールを含むセルフケア」,「対人コミュニケーション」,「自身を含む状況の俯瞰視」,「自身が困難を抱えていることを表明できる」の5 つのスキルに対する視座が明らかとなった。今後の課題として,実習生としてのレディネス(準備性)の状態を把握するためのアセスメント(査定)基準の設定及びアセスメントの方法,実習生としてのレディネス(準備性)が獲得されていると判断され得る一定の基準に到達するための効果的な教育プログラムの開発の必要性が確認された。
著者
小野 克重
出版者
一般社団法人 日本不整脈心電学会
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.35-39, 2022-03-04 (Released:2022-03-17)
参考文献数
11
著者
今井 英明 石崎 泰樹 位高 啓史 宮脇 哲 小野 秀明 齊藤 延人
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

大脳白質障害に対する再生医療への実現のための基礎研究を主目的としている。SB623細胞という、成人ヒト骨髄由来神経再生細胞のバイオケミカルな機能の同定を動物実験モデルで検証しようと試みている。これまでに、治験対象患者と同様な病態である大脳白質障害モデル(ラット選択的大脳白質モデル)は確立された。しかし、このSB623細胞の基礎研究への応用に難渋しており、未だにこの動物実験モデルには投与できていない(治験としてヒトへのSB623細胞投与は実行されている)。もう一つのテーマである、ドラッグデリバリーシステムによる神経栄養因子の中枢神経系への投与に関しては、選択的大脳白質モデルへの投与に先行して、全脳虚血モデルに対して行っている。白質ではなく灰白質(神経細胞体)への保護効果が示唆されており、その効果の評価と機序の解明、さらに理想的な投与法を検討している。
著者
小野 尚子 田中 一光 木脇 佐代子 井上 雅貴 霜田 佳彦 大野 正芳 坂本 直哉 石川 麻倫 山本 桂子 清水 勇一 清水 亜衣 松野 吉宏
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.593-601, 2020-05-24

●「考える内視鏡診断」のポイント通常観察では・多彩な内視鏡像が同時に観察される.・非上皮性腫瘍としての性質(粘膜下腫瘍様)が観察され,蚕食像はなく,硬さが目立たない.拡大内視鏡観察では・腫瘍浸潤により腺管構造が破壊された無構造領域や異常血管が観察される.・間質の細胞浸潤により窩間が引き延ばされ,腺管の膨化所見がみられることがある.・前述の特徴を捉え,狙撃生検を行うことで,診断能は向上する.・治療後に腺管構造や上皮下毛細血管の回復が観察され,治療後評価にも有用である.
著者
小野 修三
出版者
慶應義塾大学
雑誌
法學研究 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.67, no.12, pp.203-224, 1994

内山秀夫教授退職記念号一 はじめに二 『刑法改正案ノニ眼目 : 死刑及刑ノ執行猶予』(明治三五年)三 『未成年者二対スル刑事制度ノ改良二就テ』(明治三六年)四 おわりに
著者
小野 達也
出版者
桃山学院大学総合研究所
雑誌
桃山学院大学総合研究所紀要 = ST. ANDREW'S UNIVERSITY BULLETIN OF THE RESEARCH INSTITUTE (ISSN:1346048X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.9-27, 2021-03-22

In recent years, community-based welfare has been advanced as a policy, and social workhas been conducted in communities. However, discussions on the quality of support achievedthrough social work are not active. This study was focused on the attainment of high qualityof social work in communities. I interviewed community social workers(CSWs)to grasp thecurrent situation of the practice in communities and the elements to attain a high quality of support. The results revealed that(1)CSWs work within several constraints;(2)although CSWsare unclear about the high quality of support, they have a certain interest in it; and(3)CSWscan be the starting point for attaining high quality of support. In the Discussion section, I highlight three points that need to be considered to achieve high quality of support, namely, considering the idea of welfare adopted by CSWs, developing goal attainment-type support methods,and developing resources for support.