著者
山田 邦明
出版者
吉川弘文館
雑誌
日本歴史 (ISSN:03869164)
巻号頁・発行日
no.630, pp.40-46, 2000-11
被引用文献数
1
著者
山田 尚勇
出版者
国立情報学研究所
雑誌
学術情報センター紀要 (ISSN:09135022)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.73-112, 1995-03-31
被引用文献数
1

ワープロが普及し、常時活用する者が増えるとともに、かな漢字変換などのわずらわしさを嫌って、「直接」入力法に関する関心が高まっている。本稿ではかつて筆者たちが行なった2ストローク入力法についての、約10年まえの紹介の自後経過をまず報告し、次いで当時から問題であった、技能習熟訓練を普及させる努力の現状と、特に小中学生からの習熟に欠かせない、人間工学的に配慮された小型キーボードの開発の必要性について述べる。最後に、変換入力法における文字使いをもっと知能的に改善する方略と、ローマ字入力におけるつづり方の統一について考察する。なお付録として、アメリカ合衆国ミネソタ州における、キーボードの使い過ぎによって起こったとする手の異常に対して起こされた損害賠償請求裁判の経過の速報と評価をつけてある。
著者
高橋 春樹 出口 善純 阿部 勝 山田 創 秋月 登 小林 尊志 中川 隆雄
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.226-231, 2009-04-15 (Released:2009-09-04)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

症例は75歳の女性。主訴は呼吸困難 飼い犬に左手を噛まれた2日後,呼吸困難で近医を受診した。動脈血ガス分析にて低酸素血症を認め,血液検査にて敗血症,播種性血管内凝固症候群,多臓器不全と診断され,当センターに転送された。集中治療(エンドトキシン吸着,持続血液濾過透析)にて軽快し,第14病日退院した。後日,血液培養よりCapnocytophaga canimorsusが検出された。C. canimorsusはイヌ咬傷後の敗血症の原因菌として米国では死亡例も多数報告されており,高齢者・易感染者に重症例が多い。本邦での報告は稀であるが,早期に適切な抗生剤を選択する上で念頭に置くべき病原体と考える。
著者
今浦 将治 山谷 武司 上原 望 眞野 匠智 永瀬 怜司 木村 耕二 菅野 浩 山田 安彦
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.137, no.6, pp.767-774, 2017 (Released:2017-06-01)
参考文献数
15
被引用文献数
4

We evaluated the effects of pharmacist intervention for adverse drug reaction detection and exacerbation avoidance, as well as the severity and outcome of reactions based on analyses of pharmacist involvement in a collaborative approach to medicine. Of 5436 cases with pharmacist involvement, adverse drug reaction prevention was seen in 440, accounting for 8.1%, and exacerbation avoidance in 213, accounting for 3.9%. We concluded that pharmacist involvement contributes to detect adverse drug reactions and avoid exacerbation, and improves pharmacotherapy safety. We also analyzed 131 cases in which the course after intervention was followed. When categorized by adverse drug reaction severity, Grade 1 and 2 were the same at 45.8%, Grade 3 at 8.4%, respectively. Those findings suggested that pharmacist intervention contributes to early detection of an adverse drug reaction. Also, the relationship between clues for detecting adverse drug reactions by a pharmacist and their severity showed that objective evaluations such as clinical laboratory test results, physical assessments and medication history were important for detecting reactions that became more serious. Patients recovered or recovering from an adverse reaction comprised 76.4%, indicating that pharmacist intervention contributed to exacerbation avoidance and improvement. Our findings revealed the effects of pharmacist intervention for adverse drug reaction detection and exacerbation avoidance, and for safety improvement of pharmacotherapy. Additionally, we considered it necessary for the future pharmacist intervention to improve skills of assessing an adverse drug reaction objectively.
著者
山田 哲也 長谷川 裕
出版者
東洋館出版社
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.86, pp.39-58[含 英語文要旨], 2010

学校への不信を背景に導入された近年の教員政策は,(1)教員の権威のゆらぎと,(2)職場同僚関係の変化を促す方向で展開してきた。本論文は,教員文化論の視角から質問紙調査データを分析し,(1)(2)を含む教員世界の変化の中で,教員の職業上のアイデンティティ(教職アイデンティティ)とその確保戦略としての教員文化がどうあるのかの把握を試みた。分析で明らかになった知見は以下の3点である。第一に,国際比較データを分析すると,いずれの国でも教職アイデンティティに教員としての成功感覚に裏打ちされた「安定」層と,教職上の困難による教育行為・教職観の揺らぎを意味する「攪乱」層の二層があることが明らかになった。第二に,他国とは異なり,日本の教員は上記の二層のそれぞれと結びつくことがらを相対的に切り離されたものと捉え,教職上の諸困難に直面する際にその一定部分を自分自身では対処不可能と見なすことで「安定」の動揺を回避する「二元化戦略」によって教職アイデンティティを維持していた。第三に,異なる時期に実施した調査結果を比較したところ,上記の教員世界の変化が,献身的教師像と求心的な関係構造が結びつくことで教職アイデンティティを維持していた従来の教員文化が衰退するなかで生じていることが示唆された。これらの知見を踏まえ,論文の末尾では,教員世界の個別化・自閉化や現状追認志向を回避するためには教員世界の外部に学校を開くことが重要であり,そのためにも不信を基調とした教員政策を再考する必要があると結論づけた。
著者
早島 大祐 大田 壮一郎 衣川 仁 谷 徹也 坪井 剛 小原 嘉記 山田 徹
出版者
京都女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

中世後期の都鄙関係の実態を分析するにあたり、この時期に台頭した守護の動向を押さえる作業は重要である。 しかし近年進められた守護所研究などにおいて、守護所の国支配の中心としての機能は低いと指摘されている。本研究ではこれまで全く注目されていなかった、守護が分国に創建した菩提寺(国菩提寺)の役割に注目することで、守護の分国支配の実態、ひいては分国と京のあいだの都鄙交通の実態を解明することが目的である。具体的には禅僧の移動や荘園の代官請などを通じて、京ともつながっていた国菩提寺の実態を明らかにし、守護 所研究の成果ともつきあわせることで、守護による分国支配が複合的に進展していたことが明らかになると予想されるだろう。最終年度にあたり本年度は、成果の集約にむけて、報告会などを中心に活動した。(1)最終の調査旅行を8月23~24日にかけて行った。調査地は北陸方面だった。(2)成果執筆会議を9月1~2日にかけて京都女子大学にて開催した。(3)さらに上記日程で報告できなかった関係者には、10月9日に報告を行った。(4)以上、([2)~(3)の報告と質疑を経て、最終報告会を12月26~27日に開催した。以上の検討を経た上で、『中近世武家創建禅院の研究』(仮題)を2019年度に刊行予定である。
著者
山田 実
出版者
日本転倒予防学会
雑誌
日本転倒予防学会誌 (ISSN:21885702)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.5-9, 2014-06-10 (Released:2015-05-13)
参考文献数
22
被引用文献数
1

4 人に1 人が高齢者,その高齢者の5 人に1 人が要介護認定者という時代になってきた。このような高齢者の虚弱形成の要因の一つに転倒が挙げられる。転倒には要介護に直結するような重篤な外傷を伴うものと,そうでないものがある。転倒のほとんどは後者のものであるが,転倒を機に活動量が減少し虚弱を加速させることが知られている。高齢者の1 年間の転倒発生率は約30 %といわれており,その主たる要因の一つに筋機能の低下(≒サルコペニア)が挙げられている。サルコペニアになることによって,実に2 ~ 3 倍程度転倒発生率が高まることも分かっている。このサルコペニアの有症率は地域在住高齢者の20 %程度であり,当然のことながら加齢とともにその割合は増加することになる。サルコペニアは筋代謝異常と捉えることも可能であり,加齢に伴って骨格筋の同化作用が減弱し,異化作用が亢進する。そのため,サルコペニア対策としては,同化作用を促進させ,異化作用を抑制させることが重要となる。運動には骨格筋の同化作用を促進させ,異化作用を抑制するような効果があり,栄養は運動の役割をサポートするような機能がある。そのため,高齢者に対しては積極的な運動と十分な栄養補給を推奨しながら,サルコペニアや転倒を予防していく必要がある。
著者
山田 誠
出版者
日本水文科学会
雑誌
日本水文科学会誌 (ISSN:13429612)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.135-140, 2017-08-28 (Released:2017-09-20)
参考文献数
18
著者
大嶋 繁 山田 真理絵 根岸 彰生 大島 新司 齋木 実 小林 大介
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.175-178, 2016 (Released:2016-09-21)
参考文献数
4

薬剤師の在宅業務の充実を目的として, 在宅患者の症例を基に作成したシナリオおよび高機能患者シミュレータを用いた『フィジカルアセスメントアドバンス講習会』を行った. その際シナリオを用いた演習を行い, 薬剤師が在宅で実施すべき項目 (在宅業務必須項目) の実施率 (実施者数/受講者数) を, 訪問薬剤管理指導料の算定要件等を基に作成したチェックシートを用いて調査したところ, 項目ごとの差が大きかった. 本調査結果から薬剤師が在宅業務を実施する上で, 患者の生活を支えることを意識した薬学的管理業務のトレーニングの必要性が示唆された.
著者
石田 尚 善甫 啓一 上道 茜 松原 悠 埴生 孝慈 尾澤 岬 天野 千恵 榎田 翼 佐藤 翔 西浦 ミナ子 赤瀬 直子 三波 千穂美 逸村 裕 山田 信博
出版者
北海道大学高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
no.11, pp.63-73, 2012-06

In the last decade, scientists are expected to present their researches. It is symbolized as the term:"science communications" and "inter-discipline communications." We suggest and explain "PresentationCompetition of Graduate Students" (PCGS). In October 2011, we, Tsukuba Graduate students’Network, conducted PCGS during a university festival and proved its effects. As results, various multidisciplinecommunications have been promoted among University of Tsukuba. In our university, thereare few cases of the collaborated researches which leverage the opportunities that the university hasalmost every discipline. In this paper, we suggest PCGS as a solution of the problems and demonstratethe details about the implementation plans, strategies and results. We also inspect the impacts asevaluations with the interviews of each concerned, e.g. speaker, judge and visitor. We expect that thePCGS will be held at other universities.
著者
齋藤 めぐみ 山田 和芳 リチャード スタッフ 中川 毅 米延 仁志 原口 強 竹村 恵二 クリストファー ラムジー
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.122, no.3, pp.493-501, 2013-06-25 (Released:2013-07-08)
参考文献数
23
被引用文献数
2 6

Sediment cores from Lake Suigetsu, Japan, reveal the absence of seawater intrusion into the lake caused by the historically documented tsunami of AD1586 (Tensho Tsunami). A high-precision chronology of the cores established by Bayesian modeling radiocarbon determinations enables us to ascertain the precise position of the historical event in the sediment depth. Diatom analysis of the core shows that a diatom assemblage dominated by freshwater taxa persisted through the period. This makes a clear contrast with the core section around AD1664 when the lake was artificially connected to the sea by a channel, and the subsequent intrusion of seawater was clearly recorded in the sediment cores by the occurrence of marine diatom fossils.
著者
山田 弘之 加藤 昭彦 石永 一
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.103, no.1, pp.13-18, 2000-01-20 (Released:2008-03-19)
参考文献数
10
被引用文献数
4 5

目的:早期癌を発見するのが目的の一つである人間ドックにおいて,甲状腺癌発見を目的とした超音波検査の導入が普及してきている.この導入がもたらした結果と当院で発見された甲状腺癌の詳細を検討し,その意義を考察した.対象:1989年から1998年までの10年間に,山田赤十字病院の検診センターで施行した人間ドックにおいて発見された甲状腺結節性病変のうち,手術によって癌であることが確認された78例と,同期間に当科において手術を行ったそれ以外の甲状線癌287例と対象とした.また,ドックによって発見され手術を行った良性疾患26例も検討対象に含めた.方法:ドック群と対象群287例において,手術時年齢,TN分類(なかでもT1とT4について),遠隔転移の有無,性比を比較した.結果:ドック群には44歳以下の症例が24例30.8%含まれ,対象群の60例20.9%に比して高率であった.また,ドック群には微小癌が41例52.6%含まれており,対象群の100例34.8%に比して高率であった.逆にドック群には気管食道など周囲臓器に浸潤した症例が1例1.3%に過ぎず,対象群の21例7.3%に比して低率であった.一方で,ドック群にも遠隔転移を認めた症例が1例あり,対象群の3例1.0%とほぼ同率であった.なお,ドック群には22例28.2%の男性症例が含まれ,対象群の28例9.8%に比して高率であった.結論:ドックで発見される甲状腺癌には若年者が多く,また微小癌が多い一方で,周囲組織特に気管食道などへの浸潤例が少なかったことから,ドック群には予後良好な症例が多いと考えてよい,微小癌の良好な予後を考えると,ドックによって不急の微小癌手術が増えていること,更にドックによって結果的に不要であつた良性疾患手術があったことから,穿刺吸引細胞診など精査の対象とすべき症例を嚴選することが頭頸部外科医に求められる.