著者
加藤 健一 平田 健太郎 水野 貴志 山田 晃平
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.9, pp.631, 2009

本発表では,曲芸師,海老一染之助師匠演じる伝統芸能太神楽のひとつ,「くわえ撥(バチ)」を模擬した大道芸ロボット"SOMENOSUKE"の開発結果について述べる."SOMENOSUKE"は,撥に見立てた水平方向に回転するアームと,アーム上に取り付けられた目の役割を果たすUSBカメラで主に構成され,急須や毬に相当するブロックの増積に対してロバストな安定化を図ることが目的である.ここでは,ブロックの個数に応じたモデルの不確かさとカメラの画像処理に関するむだ時間を考慮するため,サンプル値H∞制御系を設計することでその安定化を達成した.動画を用いてこの様子は紹介する予定である.
著者
田中 智寛 山田 隆治 青山 和美 吉村 尊子 関本 朱美 山下 永里
出版者
九州理学療法士・作業療法士合同学会
雑誌
九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 (ISSN:09152032)
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.92, 2005

【はじめに】<BR>日本福祉用具・生活支援用具協会による2002年度の福祉用具産業市場動向調査において、福祉車両の供給率は1993年度と比較して9.53倍と急増しており、福祉車両に対するニーズの高さを示している。しかし、ニーズは高いが、実際に触れる機会の少ない福祉車両について、宇城地域リハビリテーション広域支援センター(以下、支援センター)において、福祉車両展示会を企画・実施したので以下に報告する。<BR>【目的・開催に向けて】<BR>この会は支援センターとして初の試みであり、(1)福祉車両に実際に触れ、知識と情報を得る場とする(2)各参加者間の情報交換・交流の場とする等、今後も継続的に行う事を視野に入れた目的設定をした。<BR>目的を踏まえ、出展車両は市販車とし、第6回西日本国際福祉機器展にて4社に依頼し、3社が展示可能となった。出展車両は、基本的に各社の出展可能な物を依頼し、後方スロープ1台、リフトアップシート3台、リフト仕様2台、両上肢操作仕様2台の計8台の展示となった。<BR>【開催当日】<BR>会は3時間行い、各企業より1台5分程度の車両の説明を行った後、自由に見学・質問の時間とした。<BR>参加者は計98名(内訳は入院・外来患者、当法人在宅系サービス利用者やその家族、他事業所、当法人職員)であった。当法人職員以外の参加者には、外出の回数・車両を取り扱う上での問題点・展示会についての感想等のアンケートを依頼した。<BR>【アンケート結果】<BR>アンケート回収は26名(男性6名・女性20名)。結果として、自動車の使用頻度は、「毎日」11名・「1・2回」8名と比較的外出を頻回に行われる方が多かった。車両の取り扱いで困る点は、「乗車や下車時」9名・「車椅子の乗せ降ろし」5名と運転自体より、乗降の際の問題が多く見られた。展示会の感想は「大変良かった」6名・「良かった」13名・「普通」5名だった。<BR>【考察及びまとめ】<BR>会全体を通して、参加者の福祉車両への興味が非常に高い事が伺われた。高齢・障害者や介助者にとって外出は、日常生活の中で直面している問題の一つである。しかし、当地域は郡部であり公共の交通も不便なため、外出における選択肢も少ない。そのため、外出する際の問題は直接的に介助者へ掛かり、生活範囲の狭小化につながる。地域住民の生活の幅を広げるために、会を定期的に開催し、情報の提供・共有や問題の共有をしていく必要性があると思われる。<BR>車両そのものについては、企業により車種に偏りがあり、参加者の関心にばらつきが見られた。また、車両の特性が介助者へ着目したタイプが多く、自操車タイプを目的に来場した方より物足りないという意見も聞かれ、今後の課題としたい。<BR>今回の展示会を開催して、福祉車両へのニーズの高さ・外出に対する意識の高さを再認識した。今後も支援センターとして、地域住民のニーズを反映させながら、発展的な生活支援の場にしていければと考える。
著者
山内 常生 山田 守 奥田 隆
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.301-310, 1981-10-25 (Released:2010-03-11)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

Precursory abnormal strain responses associated with rainfall are discussed in the present paper. The data analized are the strains observed at the Mikawa Crustal Movement Observatory (Toyohashi City, central Japan) for the period from January 1973 to April 1980. Each extensometer at the observatory is equipped with two or three sensors for the detection of irregularity in strain. Usually the observation gallery deforms uniformly after a rainfall, because the ground strain responses observed by the sensors attached on the same quartz pipe show nearly the same variation. We can calculate accurately these strain responses by a tank model from the precipitation at the observatory, but sometimes remarkable disagreements between the ground strains caused by rainfalls and the calculated values expected from the model are clearly seen before and after the occurrence of nearby earthquakes. Irregular deformations at the observation site are also observed. These abnormal strain responses to rainfall are observed for 18 earthquakes during the period from January 1973 to December 1979. Distribution of earthquakes which were accompanied by these precursory abnormal strain responses are restricted in the block whose boundary is characterized by the distribution of microearthquakes.
著者
東山 文 山田 功治 大家 舞 辻口 裕介 星野 奈央 三谷 健太郎 永田 元康
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.5, pp.216, 2005

本論文では、負荷分散を考慮した非同期データ複製システムについて提案する。我々が提案するデータ複製のプロトコルは、トランザクションのログの利用および同期周期間隔における特定のレプリカサーバから主コピーサーバへのデータ更新情報の反映によって、特徴付けられる。また、ワークフロー管理機能を採用し、クライアント、ワークフローコントローラおよびサーバから構成される3層構造モデルによってトランザクションのスケジューリングを行い、効率よい処理を目指す。さらに、プロトコルの実装について報告する。
著者
山田 貴人 安藤 秀俊
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.41-44, 2015

理科と数学を関連付ける代表的な例として「単位」をあげ,「単位」に着目した理科と数学に関する意識について調査したところ,多くの生徒が問題文から式を作る立式ことに苦手意識をもっており,その着眼点に単位を意識できていないことがわかった。同時に,単位の意味を学ぶことに興味を示し,その活用性に期待感を持っている生徒が多かった。このことから,単位の組み立て方を短時間に反復して思考することができる教材(単位カード)を開発し教育的効果を検証している。中学生に実践したところ,活動中の生徒達からは思考を重ね新たな単位の組み立て方に気付く様子が多く見られた。
著者
青木 義彦 岩清水 隆 山田 佳博 永野 浩一
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 = Concrete journal (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.50, no.8, pp.683-688, 2012-08-01
参考文献数
6
被引用文献数
1 8

高さ300mと日本で最も高いビルとなる「あべのハルカス」では,設計基準強度(<i>F<sub>c</sub></i>)が150 N/mm<sup>2</sup>の高強度コンクートと降伏応力度が440N/mm<sup>2</sup>の高強度鋼材を組合せた超高強度CFT柱を採用している。地上22階,高さ112 mまでの圧入が必要であった<i>F<sub>c</sub></i>=150 N/mm<sup>2</sup>の超高強度コンクリートについては,圧送性向上のためにセメントとして低熱ポルトランドセメントをベースにシリカフュームをプレミックスしたセメント(SFCS)<sup>1)</sup>を使用した。本稿では先立って実施した実大施工実験と実施工の結果について報告する。
著者
山田 貴子 藤内 美保
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.5_41-5_51, 2015-12-20 (Released:2016-06-10)
参考文献数
33

目的:早期退職した病院勤務の新卒看護師の入職から退職後までの心理的プロセスを明らかにすることである。方法:新卒看護師として就職した病院を入職後1年以内に退職した者10名に半構成的面接を実施し,分析方法はM-GTAを用いた。結果:35概念と12カテゴリーが抽出された。早期退職した新卒看護師は看護師としてできない【自己への失望】と【仕事のミスをした自己価値の ゆらぎ】により【看護師としての自己のあり方を自問】していた。この時期の新卒看護師は【心身のバランスの崩壊】状態にあり【退職決断の引き金】が【退職の決断】を強くした。退職後は【当時の自己を客観視】と【自己の成長】がみられた。結論:早期退職した新卒看護師は自己の能力と職場で求められる能力の差に悩み,看護師としての自己評価の低さが心理状態に強く影響していた。心身ともに追い詰められたことで職場から逃れたい気持ちが強くなり退職に至った。
著者
山田 健太
出版者
日本出版学会
雑誌
出版研究 (ISSN:03853659)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.3-44, 2010-03-20 (Released:2019-03-31)

本稿は,グーグル・ブック検索訴訟を巡る問題を表現の自由の観点から論じたものである.グーグルが著者に無断でスキャニングしたデジタル書籍データを利用して,インターネット上での閲覧や購読配信をすることに対し,米国の作家・出版社が提訴をし,当事者間での和解がまとまった.しかしながら,グーグルのスキャニング行為は日本の著作権法上違法な行為であるほか,一私企業による情報・情報流通の独占による出版の多様性への悪影響などが考えられる.その根底には日米間の著作権法制や出版慣行の違いについての無理解や,表現行為に関わる企業としてのありようなど,多くの問題が伏在している.
著者
山田 弘仁
出版者
大道学館出版部
雑誌
臨牀と研究 (ISSN:00214965)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.p4156-4161, 1977-12
著者
野中 由紀 安藤 真太郎 山田 幸雄
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.241-262, 2017 (Released:2017-06-22)
参考文献数
28
被引用文献数
2

This study aimed to clarify the characteristics of the games played by every world top-level women chopper by studying 8 players (A-H) using notational game performance analysis. The games sample comprised 6 games per player, 48 games in total, from the 2013-2015 world championship and International Table Tennis Federation World Tour. Analysis items were the number of shots played per rally, the utilization, the winning and the losing ratios according to the classification of techniques, the utilization ratios of each techniques belonging to the classification. It also considered utilization ratios of various attacking combinations and the techniques used before an attack. The data obtained were processed using statistical methods such as Fisher's exact test and the Kruskal-Wallis test.  The main results were as follows: 1) In terms of the average number of shots played per rally, more losing rallies than winning rallies were observed. Furthermore, winning ratios for 1-3 shots of the rally were high, except for H while they were low for 4-9 shots. Winning ratios after 10 shots of the rally were high in 3 players, who had higher world rankings while they were low in other players. 2) The utilization of an attack was 16% of maximums. In addition, losing ratios for attack for a high-ranking player were less than 25% while they were high for other players. 3) The total percentages for the chop and the push were 81% of maximums and 62% of minimums. Moreover, some players mainly utilized the chop while others mainly utilized the push. 4) The utilization ratios of the various attack different for each player, and these could be classified into 5 types: Forehand counter loop drive (Fhdr), Backhand smash (Bsm), Forehand speed drive (Fsdr), Forehand smash (Fsm), and Backhand speed drive (Bsdr). 5) The utilization ratios for all players had more backhand chop (Bc) than forehand chop (Fc) and more backhand push (Bt) than forehand push (Ft), except for one player. This was considered to be common for all world-class choppers. 6) The utilization ratios of the technique used before an attack were different for each player, and these techniques could be classified into 3 types: the chop, the push, and the service before the attack.
著者
小山田 建太
出版者
福祉社会学会
雑誌
福祉社会学研究 (ISSN:13493337)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.189-215, 2018-05-31 (Released:2019-06-20)
参考文献数
17

本稿の目的は,来所者を「就職に結びつける」必要性が増すサポステの事業変遷下において,その支援職員が持つ支援観をインタビュー調査から明らかにすることで,今日のサポステが提供しうる支援意義を考察することである. 調査の結果,支援職員が来所者との立場の非対称性を排し,来所者の主体性を重視する支援観を内面化している実態が明らかとなり,それは同事業の制度的側面と,支援職員の主観的側面との諸要因から導出されるものであった.またこの支援観を活用することで,支援職員は同事業の「評価基準とのせめぎ合い」から生まれる「葛藤」を“ 合理的” に解消することや,来所者自身の自己肯定感に基づいた「自己イメージ」や「自己理解」を「一緒に探す」ことが可能となることが理解された. そしてこの支援観より創出されるサポステの支援が,これまで多様な背景を持ちながら自尊心を育み切れず,その社会生活において自身の主体性に確信を持ち切れなかった若者にとって,自身の主体性を育み,社会的自立を実現していくための社会資源となりうることが確認された. 重ねて,サポステに来所する若者の自尊心を回復させることの必要性とその支援意義が,狭義の「就職に結びつける」必要性が増す事業変遷下においても強く想定されることが理解でき,来所者が自己肯定感を獲得していくプロセス自体が,その「効果的な事業実施」のもとで見出されるべき重要な観点となることが示唆された.
著者
山田 明男 大垣 寿美子 野田 勉 清水 充
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.169-183_1, 1985-04-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
17
被引用文献数
23 31

ステビア抽出物 (純度95.2%) を飼料に 0 (対照), 0.1, 0.3, 1%添加し, 雌雄のF344ラットに雄は22か月, 雌は24か月投与した. 体重増加の抑制が, 0.3%群と1%群でみられたが, 1%群では一過性であった. 投与群の一般症状は対照群と変りなかった. 6か月時で尿, 血液検査値や臓器重量の一部に有意差がみられたが, 12か月及び試験終了時には有意差はみられなかった. 非腫瘍性病変, 腫瘍性病変の発現率は, 対照群と投与群の間に差はなかった. 本実験における最大無作用量は1%添加すなわち550mg/kgと推定された.
著者
堤 竹蔵 今井 俊吾 山田 勝久 山田 武宏 笠師 久美子 小林 正紀 井関 健
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.139, no.7, pp.1055-1061, 2019-07-01 (Released:2019-07-01)
参考文献数
20
被引用文献数
2

Linezolid (LZD), an antimicrobial agent against methicillin-resistant Staphylococcus aureus, demonstrates good bone and joint penetration, and is used for prosthetic bone and joint infections. Recently, we observed vomiting in several patients administered LZD. However, there are few reports on the incidence rate of, and risk factors for, LZD-induced nausea and vomiting. In this study, we aimed to verify the relationship between LZD administration and vomiting. Patients administered LZD at the Department of Orthopedic Surgery of Hokkaido University Hospital between November 2008 and December 2017 were enrolled in the study. The primary endpoint was the comparison of the vomiting rate between patients administered LZD (LZD group) and those administered other antibiotics (non-LZD group). For the secondary endpoint, to verify the risk factors of vomiting, a univariate logistic regression analysis was performed. In total, 130 patients were included in this study; 77 patients in the LZD group, and 53 in the non-LZD group. Vomiting occurred in 18 patients in the LZD group and 4 patients in the non-LZD group (23.4% and 7.5%, respectively); this was significantly higher in the LZD group. In the univariate logistic regression analysis, LZD administration, gender (female), age ≥65 years, renal impairment (creatinine clearance <60 mL/min) and concomitant use of rifampicin were extracted as potential risk factors of vomiting. The results of this study reveal a possible relationship between LZD administration and vomiting.
著者
望月 美也子 長谷川 昇 山田 徳広 東 善行
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 60回大会(2008年)
巻号頁・発行日
pp.3, 2008 (Released:2008-11-10)

【目的】 アスタキサンチンは、カロテノイドの一種であり、エビやカニの殻、鮭の身などに含まれている赤橙色の色素である。既に、肥満マウスにおいて、アスタキサンチンの抗肥満作用が報告されているが、細胞レベルでのメカニズムの検討は行われていない。 そこで本研究では、3T3-L1脂肪細胞を用いて、細胞増殖の程度と脂質代謝に及ぼす影響を明らかにするために行われた。 【方法】 細胞増殖に及ぼす影響を調べる際には、3T3-L1細胞を培養し、アスタキサンチンを添加して、細胞がconfluenceに達するまでの経過を観察した。脂質代謝に及ぼす影響を調べる際には、細胞がconfluenceに達した時点で、インスリンを培養液に加え、脂肪細胞へと分化させた。充分に脂肪を取り込んだ細胞に、アスタキサンチンを添加し、取り込まれた脂肪がどのように変化していくかを観察した。 【結果・考察】 3T3-L1細胞を培養し、あらかじめアスタキサンチンを添加しておくと、前脂肪細胞の増殖を有意に減少させた。一方、充分に脂肪を取り込んだ成熟脂肪細胞に、アスタキサンチンを添加すると、コントロールに比べ蓄積脂肪が減少し、細胞質グリセロール量が増加する傾向がみられた。 以上のことから、アスタキサンチンは、脂肪細胞の増加を防ぎ、成熟脂肪細胞の蓄積脂肪を積極的に分解することが明らかとなった。