著者
坂本 修一 小玉 純一 本郷 哲 岡本 拓磨 岩谷 幸雄 鈴木 陽一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.171, pp.19-23, 2010-08-02

我々は,多数のマイクロホンを設置した球状マイクロホンアレイSENZI(Symmetrical object with ENchased Zillion microphones)を収音に用いた音空間収音・再生手法を提案している.これまでの研究結果から,SENZIを設計する際に,1)空間的折返し歪みの影響を避けるためできるだけ密にマイクロホンを設置すること,2)制御方向の間隔を5°以下にすること,3)SENZIの直径を聴取者の頭部サイズに合わせること,といった設計指針が得られてきた.本報告では,この指針にしたがって設計,実装した252chのECMマイクロホンから構成されるSENZIシステムについて記す.計算機シミュレーションにより再現される音空間の精度を検証した結果,設計した252chの球状マイクロホンアレイにより,音空間を精度高く収音できることが示された.
著者
福井 貴巳 横尾 直樹 吉田 隆浩 田中 千弘 東 久弥 白子 隆志 北角 泰人 岡本 清尚 加藤 達史 山口 哲哉
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.68-72, 2001-01-01
被引用文献数
6

敗血症性ショックを合併した超高齢者の虚血性大腸壊死症例に対して, 結腸大量切除術を施工し救命しえたので報告する.症例は102歳の女性.主訴は嘔吐と腹痛, 来院時, すでに敗血症性ショック状態にあり, 絞扼性イレウスの術前診断のもと, 全身麻酔下に緊急開腹術を施工した.結腸肝彎曲部より下行結腸まで広範な結腸壊死を認めたため, 上行結腸からS状結腸まで広範囲結腸切除術を施工した.病理学的検索にて, 虚血性大腸壊死と判明した.脱水, ショック, 高齢, 過大侵襲手術などの危険因子のため, 術後早期は極めて不安定な循環動態, 呼吸状態を呈したが, 無事救命しえた.この好結果は, 術直後からの血液浄化療法(PMX~【○!R】)の実施や, S-Gカテーテル留置による綿密なモニタリングのもと, 十分な循環血液量の維持を主眼とした全身管理によりもたらされたものと考えられた.

1 0 0 0 OA 綺堂戯曲集

著者
岡本綺堂 著
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
vol.第3巻, 1924
著者
岡本 仁宏
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究においては、公益法人の政治活動規制の規範はどのようであるべきかについて探求している。このため、本年度に至るまで、持続的に、第一に、日本NPO学会において、諸外国での規範の状態に関して、積極的に学会報告やセッション形成を行い、関連の研究者と交流しつつ知見を深めてきた。第二に、公益認定制度の実態と、その問題点の把握を行ってきた。さらに、第三に、時事的に関連する問題、特に公益法人制度と比較対象として重要な特定非営利活動法人制度も含めて、生起する諸問題に対して積極的に実態把握に努め、適宜その成果を発表してきた。これらの過程での研究成果については、別途成果リストを参照されたい。主たる知見としては、政治活動の概念における、選挙活動とそれ以外の活動を類型化したうえで、それぞれの特に英米法諸国における非営利公益団体に対する規制内容を把握した。具体的には、一般的には選挙活動に対する厳しい規制がなされている。しかし、それ以外のアドボカシー、ロビーイングについては一定の規制をしつつも緩やかに執行されているということができる。日本では、法人類型によって、この規制に大きな差異が存在しているが、その正当性については、十分に検討されていないことが明らかになった。なお、当初の研究計画にあった全国の公益認定等委員会(都道府県の場合には正式には合議制機関)及び行政庁に対する調査は、2018年度に持ち越されることになった。この理由は2017年度にも関係するが、2017年9月から大阪府の同委員会の委員長に就任したことから、業務との関係で、知見が深まっていることと職務上の守秘義務との関係で調査についての慎重な取り扱いが必要になったことによる。2018年度は最終年度に当たることから、これらの条件を踏まえつつも、計画された調査を実施し、さらにこれまでの学会報告を含めて成果としてまとめて公表していく予定である。
著者
岡本 人志 桑田 万紀子 松若 郁子 槇原 清隆
出版者
尾道大学
雑誌
尾道大学経済情報論集 (ISSN:13469991)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.133-144, 2005-12

企業行動のモラル化に関する取り組みのなかで、化学工業とそれに属する個々の企業のレスポンシブル・ケアが新聞等においても取り上げられるようになり、広く注目を集めるようになった。日本化学工業協会のなかに設けられた日本レスポンシブル・ケア協議会によって後押しされ、支援されて、この協会の会員である個々の企業のレスポンシブル・ケアが推進されている。経営学、特に企業倫理の研究にとって、レスポンシブル・ケアは、もっと取り上げられるべき、重要なテーマである。協議会および個々の企業が毎年発行しているレスポンシブル・ケア報告書は、貴重な資料であり、整理することなしに放置し、忘れ去られてしまうには惜しい内容をもっている。この研究ノートにおいて意図するところは、毎年発行されるフロー情報を、企業と社会との対話という側面に焦点を合わせながら、私たちにとってのストンク情報へと転換し、同一企業の継続的な比較検討および企業間の比較検討を行っていくための基礎とする点にある。
著者
西村 昌也 大槻 暢子 篠原 啓方 岡本 弘道 三宅 美穂 宮嶋 純子 熊野 弘子 氷野 善寬 佐藤 実
出版者
関西大学文化交渉学教育研究拠点(ICIS)
雑誌
周縁の文化交渉学シリーズ1 『東アジアの茶飲文化と茶業』
巻号頁・発行日
pp.1-20, 2011-03-31

東アジアの核地域(中国,朝鮮,日本,琉球,ベトナム)では,非常に長期に亘っ て茶飲が行われ,それぞれの文化伝統に根ざした茶飲文化が発展してきた。本稿は, 文化のハードとソフトの相関性( 1 .現代社会における茶飲の軽便化, 2 .9-10世紀の 茶器(中国・越州窯製品など)の輸出期にともなう茶飲文化の伝播, 3 .17-18世紀の 煎茶文化の世界的普及),茶産業が起こした文化変化,言葉と茶あるいは茶器の関係, 茶導入時の在地文化の反応,茶と宗教あるいは儀礼,女性とお茶などをテーマに,東 アジア各地域を中心に一部は東南アジアやヨーロッパも含めて行った文化比較論である。
著者
岡本 安順
出版者
応用森林学会
雑誌
森林応用研究 (ISSN:13429493)
巻号頁・発行日
no.6, pp.131-134, 1997-03-25

スギカミキリ,マツノマダラカミキリに対するクロアリガタバチの寄生効果を調査するため,次の実験を行った。1)野外網室内実験:スギカミキリ産卵木とマツノマダラカミキリ産卵木を野外網室内に設置し,クロアリガタバチを放虫して寄生状況を調査した。2)林内実験:林内において,スギカミキリとマツノマダラカミキリ被害木にクロアリガタバチを放虫して寄生状況を調査した。野外網室内実験のスギカミキリへの寄生率は最高91%で高い寄生効果が認められたが,林内実験では10%にすぎなかった。野外網室内実験のマツノマダラカミキリ不在孔率(空室の蛹室の割合)は85%で,対照区に比べ極端に高かったが,林内実験の不在孔率は35%で,高い寄生効果は認められなかった。
著者
長沼 英明 設楽 哲也 徳増 厚二 岡本 牧人 平山 方俊
出版者
日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.1, no.5, pp.44-48, 1991-12-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
20

Frequently encountered are cases of perforated ear drum, for whom there is no opportunity of myringoplasty or operation to repair the perforation, owing to work or school. A new method of myringoplasty by intrameatal approach without skin incision and using a homograft of temporal fascia in an outpatient should thus be made available. The results of such myringoplasty in 15 ear cases, ranging in age from 21 to 75 years are presented in the following. The advantages of this treatment are summarized as follows;1) The operation can be done in an outpatient clinic.2) The surgical procedure is restricted to only the intrameatal region since obtaining the patients own temporal fascia is not necessary.3) Local anesthesia of the drum is sufficient for the operation.4) The patient may drink, eat, and return to work or school immediately following after surgery.5) The operation can be conducted on patients having general complications since general anesthesia is not required.However, the success rate of closure of the perforation was 67 per cent in this study. The reasons why the transplanted fascia was not “self” so to speak are considered. Attempts are being made to improve this rate such as by treatment of a homograft and application of fibronectin extracted from the patient's own serum to promote adherence of the graft.
著者
大沢 寿 岡本 好弘 斎藤 秀俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-II, エレクトロニクス, II-電子素子・応用 (ISSN:09151907)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.393-412, 1998-04-25
被引用文献数
73

近年, ディジタル記録機器の高密度化の要望は高まる一方である.本論文では, 対象を磁気ディスク装置やディジタルVTRなどのディジタル磁気記録機器に限定し, その高密度を図るための手段としての信号処理技術について述べる.まず, その基礎となるパーシャルレスポンス方式, ビタビ復号法, PRML(Partial Response Maximum Likelihood)方式について詳述する.次いで, 長手磁気記録において最近盛んに検討されている各種信号処理方式について概観する.また, 高密度記録となるほど誤り率特性劣化の要因となるパーシャルイレージャ等の非線形ひずみを考慮した非線形ひずみ対応信号処理方式についても, 最近の研究動向を踏まえた検討を行い, 各種方式の性能評価を行う.更に, 将来の高密度記録方式として期待されている垂直磁気記録のための信号処理方式についても触れる.
著者
平井 浩一 小田和 友仁 岡本 高幸 二宮 温 住元 真司 高木 将通 Balazs Gerofi 山口 訓央 小倉 崇浩 亀山 豊久 堀 敦史 石川 裕
雑誌
研究報告システム・アーキテクチャ(ARC) (ISSN:21888574)
巻号頁・発行日
vol.2015-ARC-215, no.2, pp.1-8, 2015-05-19

将来の HPC 向けの OS としては,メニーコアへの最適化が必須となってきており,それを実現するための OS として McKernel を選択し,計算センターにおけるバッチジョブ運用への適応を進めている.本論文では,将来のスーパーコンピュータ上で,McKernel に適応したバッチジョブ運用を実現する場合の課題を述べ,現状の検討状況について述べる.
著者
田村 文隆 岡本 渉 植木 克彦 平山 雅之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.23, pp.163-170, 2002-03-07

探索型デバッグ手法は ユーザが効率良くバグの原因箇所を特定する手助けを行う手法である.これを実現する為に 我々は 特徴値 類似度という二つの量を定義し利用している.本稿では 特徴値を中心に、その意味、利用方法、定め方を述べる。特徴値は、ログ内に含まれる各事象に対し、その発生確率が低いほど大きい値を取るように定められる。多数の事象が同じ特徴値を持つという縮退の問題を持つ。我々は、この縮退を説く方法を考察した。最後に、現在我々が進めている実験の一例を紹介することにより、特徴値の定め方の有効性を示す。We proposed 'Exploratory Debugging Method' which supports users to locate the failures in software. For the quantitative analysis, we defined two values: 'peculiarity' and 'similarity'. In this paper, we focus the former and eexplain its details. Peculiarities are defined for each event in a given program's trace, such that rare events have high values. However, there are high degeneracies in the peculiarities defined above. We studied a method to resolve this degeneracy. To illustrate the adequacy of our method, we show one practical example chosen from our experiments.
著者
浅沼 仁 川本 一彦 岡本 一志
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2015-CVIM-195, no.59, pp.1-4, 2015-01-15

全方位画像では位置による物体の見えの変化が大きく,従来の見えに基づく特徴による分類では人の識別が難しい.本研究では,Deep Convolutional Neural Network を全方位画像からの人検出に応用する.Deep Learning では学習に大量の学習サンプルが必要となるが,手作業で作成することは時間的な問題から現実的でない.少ない学習サンプルから大量の学習サンプルを生成し,生成された学習サンプルでも学習が行えることを示す.また,実環境下で HOG 画像特徴量と Real AdaBoost を用いた人検出法と比較し,識別率が向上することを示す.