著者
阿部 尚之 大神 渉 島田 敬士 谷口 倫一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.471, pp.85-90, 2010-03-08

本稿では,モバイル端末を利用して実世界中の対象とインタラクションを行う新たな枠組み「クリッカブル・リアルワールド」の実現に向けた,インタラクション対象の特定手法について提案する.ユーザは,モバイル端末で実世界中の対象を撮影することで,その対象に関する情報を獲得することが可能になる.システム側に求められる技術課題には,撮影対象を認識し,その対象に関する検索キーワードを推定することである.本研究では,公開画像データベースを効率よく利用することで,これらの課題を解決している.
著者
渡邉 文之 篠原 久仁子 土橋 朗 天貝 賢二 原 和夫 倉田 香織 飯嶋 秀郎 島川 清 島田 匡彦 阿部 櫻子 武井 敬司 亀井 美和子
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI
巻号頁・発行日
vol.136, no.9, pp.1243-1254, 2016
被引用文献数
3

&emsp;This study built a protocol for drug therapy management (hereinafter &ldquo;the protocol&rdquo;) that would enable continuous support from the decision making of smoking cessation therapy to the completion of therapy through the collaboration of physicians and community pharmacists, after which we evaluated whether the use of this protocol would be helpful to smoking cessation therapy. This study utilized the &ldquo;On the Promotion of Team-Based Medical Care&rdquo;, a Notification by the Health Policy Bureau as one of the resources for judgment, and referred to collaborative drug therapy management (CDTM) in the United States. After the implementation of this protocol, the success rate of smoking cessation at the participating medical institutions rose to approximately 70%, approximately 28-point improvement compared to the rate before the implementation. In addition to the benefits of the standard smoking cessation program, this result may have been affected by the intervention of pharmacists, who assisted in continuing cessation by advising to reduce drug dosage as necessary approximately one week after the smoking cessation, when side effects and the urge to smoke tend to occur. Additionally, the awareness survey for the intervention group revealed that all respondents, including patients who failed to quit smoking, answered that they were satisfied to the question on general satisfaction. The question about the reason for successful cessation revealed that the support by pharmacists was as important as, or more important than, that by physicians and nurses. This infers that the pharmacists' active engagement in drug therapy for individual patients was favorably acknowledged.<br>
著者
島田 周平
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.2_1-16, 2009
被引用文献数
2 1

脆弱性理論は,脆弱性概念の多義性のために未だ有効な分析概念とは認められていない.しかし,アフリカの貧困問題や農業の持続性の理解のための学際的研究分野においては,大きな可能性を持つと考えられている.本稿では,アフリカ農村社会の分析にとって適切な脆弱性の定義を試み,次に個人,世帯,社会集団という主体の違いによって現れる脆弱性の多様性を整理した.その上で,ナイジェリア,ブルキナ・ファソ,ザンビアで行った農村調査の結果をもとに,個人,世帯,社会集団の脆弱性がどのような過程で増大してきているのか考察した.その結果,個人,世帯,社会集団の脆弱性は,相互に密接な関連を持ち影響しあっていることが明らかとなった.たとえば,ブルキナ・ファソから南部諸国への出稼ぎは,干ばつ常襲地域の世帯の脆弱性を緩和するものであったが,2000年にコート・ジボワールで起きた外国人排斥運動に遭い,突然中止せざるを得なくなった.このことで国外追放された個人,世帯はもとより,彼らが帰った先の故郷の農村社会の脆弱性にも深刻な影響を与えた.このような複雑な脆弱性を理解するためには,主体間の脆弱性増大の影響やそのプロセスを明らかにした上で,次にそれらの間の相互関係を解析する必要がある.
著者
木原 俊行 島田 希 寺嶋 浩介
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.167-179, 2015

本研究は,学校における実践研究の発展要因の構造に関するモデルを開発することを目的とするものである.そのために,4つの小中学校を対象として,研究推進リーダーを務めた教師に,実践研究の詳細について,聞き取り調査を実施した.得られたデータを,「専門的な学習共同体」の発展要因に関する先行知見を参照して整理し,また4校間で比較して,学校における実践研究の発展を促す要因の構造を暫定的にモデル化した.次いで,モデルの信頼性を検証するために,あらたに別の3つの小学校を対象として,研究推進リーダーを務めた教師に,同様の聞き取り調査を実施した.得られたデータを,再度「専門的な学習共同体」の発展に関する知見を用いて分析し,3校間で比較して共通項を導き出した.そして,それらとモデルの整合性を分析して,その信頼性を確認した.また,一部の要因を加えて,要因間の順序性や関係性を考慮し,モデルを精緻化した.
著者
臼井 伸充 仲野 忠行 島田 明
出版者
The Japan Joint Automatic Control Conference
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.222-222, 2008

本稿で取り上げる運動は,東洋, 特に, 日本の在来形式の木造船に用いられ, 主として船に設けられた櫓によって推進する小型船の「櫓漕ぎ」である。櫓漕ぎ和船の多くはスクリュー船に替わり, その数は極めて少なくなっている。櫓漕ぎ和船が現存する例としては, 滋賀県の琵琶湖東岸に位置する近江八幡の水郷地帯に 観光用に「最も遅い乗り物」と題して櫓漕ぎ和船が運行されている。この他に, 東京と千葉の境を流れる江戸川の「矢切の渡し」などもよく知られている。櫓漕ぎ和船がスクリュー船に替るには, モータやエンジンによる回転運動を推進力に換えるスクリューの発明が大きいであろうし, その他にも様々な理由があってのこととされるが, 櫓漕ぎ和船の推進原理は個性的であり, 自動化を試みることにより, 未知の運動制御技術が生み出されるかもしれない。或いは, 技能制御技術の一種として価値があると思われる。
著者
釜田 壹 島田 秀弥 浅野 昌司
出版者
(社)日本蚕糸学会
雑誌
日本蚕糸学雑誌 (ISSN:00372455)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.129-136, 1979-04-28 (Released:2010-07-01)
参考文献数
19

5齢期のカイコに幼若ホルモン活性化合物の一種である methoprene を投与し, その生理作用を明らかにし, 育蚕への利用の観点から投与時期および投与濃度について検討した。1. Methoprene を蚕体に塗布した場合, 投与時期が遅く, かつ投与濃度が高くなるにしたがって, 幼虫期間の延長→幼虫と蛹の中間体→永続幼虫→過剰脱皮蚕へと変化の移行がみられた。2. 5齢の前期および中期における投与では, methoprene に対する感受性に雌雄差はみられないが, 後期では雄が雌よりも高かった。3. 5齢前期の0.1~1μgの methoprene の投与は, 食桑期間が0.2~1日延長し, 営繭率および健蛹率に低下はなく, 繭重および繭層重が増加する。5齢中期の methoprene 投与は, 繭重および繭層重の増加が最も高いが. 0.1μg以上の投与量は営繭率および健蛹率が低下した。5齢後期では, 営繭に影響しない濃度範囲が狭く. 繭重の増加は少なく繭層重も低下した。4. 5齢36~72時間に2.5ppmの methoprene を散布すると, 食桑期間は0.5~1.3日延長し, 健蛹率の低下もなくて繭重および繭層重が増加し, 繭層歩合も低下しなかった。5. 2.5~10ppmの methoprene の散布は, 健蛹率がやや低下するが, 繭重および繭層重はそれぞれ10~14%および13~20%増加し, 繭層歩合もやや増加した。繭糸長, 繭糸量, 解舒率および生糸量歩合も向上した。
著者
橋立 博幸 島田 裕之 潮見 泰藏 笹本 憲男
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.159-166, 2012

【目的】本研究は生活機能低下の危険のある高齢者において筋力増強運動を含む機能的トレーニングが生活機能に及ぼす影響を検証することを目的とした。【方法】二次予防対象者に選定された地域在住高齢者68人(平均年齢77.4歳)を,下肢粗大筋群の重錘負荷運動およびマシンを用いたトレーニングを行う筋力増強運動群(n = 40)と,下肢粗大筋群の重錘負荷運動とともに姿勢バランス練習,歩行練習を行う機能的トレーニング群(n = 28)に群別し,運動介入を3ヵ月間行った。介入前後には,下肢筋力,姿勢バランス能力,歩行機能(timed up & go test(TUG),最大歩行速度(MWS)),活動能力,主観的健康観を評価した。【結果】介入前後において機能的トレーニング群は筋力増強運動群に比べてTUG,MWS,主観的健康観の成績の有意な改善を示した。【結論】二次予防対象者における3ヵ月間の筋力増強運動を含む機能的トレーニングは,筋力増強運動のみの実施に比べて,歩行機能,主観的健康観の向上が得られる有用な介入である可能性が示唆された。
著者
千田 いづみ 島田 亜紀 宇高 二良 佐藤 公美 長嶋 比奈美 武田 憲昭
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.345-351, 2013 (Released:2014-03-20)
参考文献数
9

新生児聴覚スクリーニングの実施率の低かった平成16年度に徳島県で出生した児の新生児聴覚スクリーニングの実施状況,両側難聴と診断された児の診断に至った経緯と 7 年間の経過を追跡調査した。平成16年度に徳島県で出生した新生児6493人のうち,2894人(45%)が新生児聴覚スクリーニングを受けたにすぎず,23人が refer と判定されたが,1 次精査機関を受診した児は12人のみであり,1 人が両側高度難聴と診断された。4 か月で補聴器を装用し,聴覚学習を開始した。ところが,新生児聴覚スクリーニングを受けて pass した児の中から 1 人が,2 歳11か月時に両側中等度難聴と診断され,進行性難聴が疑われた。一方,新生児聴覚スクリーニングを受けなかった3599人から,5 人が両側難聴と診断され,補聴器の装用開始は22か月から61か月であった。新生児聴覚スクリーニングの実施率の低い県の場合,難聴の早期診断ができず療育の遅れにつながると考えられた。
著者
田淵 紀子 島田 啓子 亀田 幸枝 関塚 真美 坂井 明美
出版者
日本助産学会 = Japan Academy of Midwifery
雑誌
日本助産学会誌 (ISSN:09176357)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.25-36, 2008-06-30
被引用文献数
2 4

目 的<br> 生後1ヶ月児の泣きに対する母親の困難感とその感情に関連する要因を明らかにすることを目的とした。<br>対象と方法<br> 北陸地方の病産院にて出産し,1ヶ月健診時に調査の同意が得られた母親を対象に,自己記入式質問紙調査を実施した。調査内容は,児の泣きに対する母親の困難感と,その関連要因として,児の泣きの性質や母親の睡眠・授乳状況,サポート状況などの質問項目を設定し,各々4段階リカート尺度で点数化した。<br>結 果<br> 有効回答は,初産婦298名(47.3%),経産婦332名(52.7%),合計630名であった。全体の約半数の母親が,児が泣くと戸惑ったり,抱いたり,あやしても泣きやまない困難な状況を経験していた。困難感を示した母親は,小さな子どもと接したことのない初産婦に多く,子どもの泣き方が特徴的であったり,なかなか寝入らないなど,子ども側の要因と母親の生活状況,育児に対する負担感や自信感等の母親側の要因が困難感に関連していた。<br>結 論<br> 生後1ヶ月時の母児の支援には,児側の要因と母親側の要因の双方に着目し,児の泣きの特徴や,母親の疲労状態,育児に対する気持ち等に注意を向け,母親が児の泣きをどのようにとらえているのかを知ることが重要であり,これらのスクリーニングの必要性が示唆された。
著者
佐藤 隆史 呉 勇波 林 偉民 島田 邦雄
出版者
社団法人 砥粒加工学会
雑誌
砥粒加工学会誌 (ISSN:09142703)
巻号頁・発行日
vol.54, no.7, pp.425-430, 2010-07-01 (Released:2011-05-27)
参考文献数
8
被引用文献数
1

磁性流体(MF)や磁気粘性流体(MRF)と同様に,磁気に感応する機能性流体の一種である磁気混合流体(MCF)は,新たな効果の発現のため多くの工業分野への応用が検討されている.MCFはMFと粒径数μmのカルボニル鉄粉で構成される流体であり,本研究ではMCFに砥粒とα-セルロースを混合することによりMCFスラリとして利用する.MCFスラリは流体であることから,工作物形状に倣って自由に変形できることに加え,強磁場下において流体中の磁性微粒子が磁力線方向に沿ってクラスタ(鎖状配列)を形成し粘度が増大するため,砥粒を半固定保持することができる.したがって,永久磁石に吸引したMCFスラリを工作物に押し付け,相対運動を付与することで,従来の研磨技術で困難とされる3次元形状工作物に対する高能率研磨技術への応用が期待できる.本報では,静磁場下におけるMCFスラリが高い加工力を工作物に付与できる反面,元の形状に復元されるのに時間を要することを実験的に確認する.また,変動磁場下では強制的に磁性微粒子の再配列が促され,形状が復元されることを確認し,その復元機構を明らかにする.また,変動磁場下のMCFスラリは工作物に付与できる加工力が低下するものの,能率的な加工が可能となることを明らかにする.さらに,3次元形状工作物に対する加工特性を評価する.
著者
山田 浩二郎 山本 五十年 宮田 敬博 有嶋 拓郎 澤田 祐介 島田 康弘 橋本 俊賢
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.261-270, 1994

わが国における医師常駐型ドクターカー制度導入の可能性と救急搬送システムの問題点を検討する目的で,フィールド研究を施行した。調査は,1991年1月21日から1月30日(10日間),愛知県名古屋市中区消防本部に医師が常駐し,すべての救急搬送要請事例について救急車に同乗し行った。搬送要請事例は55例(外因性30例,内因性24例,誤報1例),うち52例を搬送した。患者は男33例,女21例,平均年齢44.5±21.3歳であった。現場または救急車内における処置施行例は37例,救命処置施行例は1例であった。搬送時間は覚知~現場到着が4.8±2.2分,現場到着~救急車収容が8.4±85分,覚知~医療機関搬入が22.2±9.0分であった(平均±標準偏差)。重症患者,深夜帯(午前2時から午前6時)では全搬送時間が増大する傾向を認めた。全搬送時間は現場時間(現場到着~救急車収容)と救急車内時間(救急車収容~医療機関搬入)とおのおの正の相関(p<0.0005)を認めた。相関係数の差の検討の結果,p<0.05をもって救急車内時間がより深く関係していた。本調査により,以下の結論を得た。(1)搬送事例の98.1%は現行の救急隊員の技能で対応可能であり,1日あたりの出動件数は5.5回であることより,今回の調査地域において1消防機関1医師常駐型ドクターカー制度導入は非効率的である。効率と効果を考慮するならば,(1)搭乗医師の確保,(2)覚知より10~15分以内に到達可能でしかもより広い管轄範囲の設定,(3)出動システムの整備など救急司令をも含む抜本的な救急搬送システムの改善が必要である。(2)救急車内時間の増大は,搬送医療機関決定の遅れ,搬送距離の増大を反映するものと推察された。(3)現行の救急司令情報では現場到着前に患者の状態の推測は困難であり,救急救命士制度,ドクターカー制度のいずれの導入においても救急司令システムの高度化が必要であると思われた。
著者
田中 聡 山神 眞一 金井 秀作 甲田 宗嗣 長谷川 正哉 島田 昇 大塚 彰
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.E1000-E1000, 2006

【はじめに】<BR> 調整力とは,体力の四大要素(筋力・持久力・柔軟性・調整力)の一つであり,平衡性,敏捷性,巧緻性などをいう.この調整力は加齢により低下するだけでなく,近年児童における低下が懸念されている.今回,我々は調整力を高めることを目的としたバランスボードの開発に関わる機会を得たので,その紹介と効果の検討について報告する.<BR>【バランスボードの概要と機能】<BR> 鉄製のパイプフレームにハンドルと全方向に傾斜可能な合板製の不安定板から構成される.不安定板には一般的なゲームコントローラの十字キー機能を持たせ,ハンドルには押しボタンの機能を持たせている.十字キー機能は,不安定板内部(底面)に不安定板の傾斜角度を計測する検出器を設置し,板の傾きによるアナログ出力をUSBインターフェイスを介してコンピュータにON信号として出力される.その出力により十字キーの8方向全てのON・OFF信号を出力することが可能である.また,専用のトレーニング用ゲームソフトを内蔵したコンピュータを搭載し,ユーザーにあわせたゲームを提供できる.内容は画面上で「射撃ゲーム」,「ボールを上下左右のカーソルを使用して外に出さないようにする」,「箱を傾けて玉をゴールに導く」,「敵の弾を避けながら相手を撃つ」などである.この装置によるトレーニングは,軽くハンドルを握り不安定板上に立ち,画面を見ながら素早く不安定板を操作することと,ハンドルのスイッチを押すことが要求される.<BR>【トレーニング効果の検討】<BR> 男子大学生8名(平均年齢22.7歳,平均身長175.6cm,平均体重66kg)を対象に,本装置を使用してトレーニング中の下肢筋活動をNECメディカルシステムズ社製筋電計サイナアクトにて記録した.被検筋は全員右側の脊柱起立筋,中殿筋,半膜様筋,大腿直筋,長腓骨筋,腓腹筋,前脛骨筋,母趾外転筋とした.解析は,キッセイコムテック社製BIMUTAS2を使用し同一ゲーム課題遂行時の安定した筋活動を用いて3秒毎に積分値(IEMG)を算出し,3回の平均値をトレーニング中の筋活動の指標とした.また各筋の3秒間における等尺性最大随意収縮時の積分値を100%として正規化し,%IEMGを比較した.統計学的処理は分散分析,多重比較を用い有意水準は5%未満とした.<BR>【結果と考察】<BR> トレーニング中の筋活動は,母趾外転筋が有意に高く41.2%を示し,以下腓腹筋(29.2%),長腓骨筋(21.5%),前脛骨筋(17.9%)と下腿筋の活動が大きく,次いで脊柱起立筋(16%),中殿筋(11.3%),半腱様筋(8.8%),大腿直筋(5.3%)の順であった.<BR> 本装置はゲームを利用していることで楽しみながら平衡性,敏捷性,巧緻性に対するトレーニングと併せて下肢筋を中心とした筋力トレーニングも可能であると考えられた.<BR>
著者
島田 敬 山下 達雄 山本 正生 竹林 幸治
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集F (ISSN:18806074)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.556-566, 2010

これまで,滑走路等の建設工事では,舗装工事と航空灯火設置等の電気工事とを別々に施工する方法が採用されてきた.関西国際空港第2滑走路工事では,「航空灯火基台設置と舗装の一体施工法」及び新型の「航空灯火基台」を考案・開発し,現地実験等を行い実施工に採用した.これにより,第2滑走路工事において,工期短縮,建設コスト縮減,環境保全の課題解決に大きく貢献することができた. </br> 本研究は,「航空灯火基台設置と舗装の一体施工法」を実用化するために行った灯火基台開発及び現地実験を総括するとともに,工期短縮,建設コスト縮減,環境保全効果について分析を行ったものである.