著者
工藤 真也 長岡 鼓太朗 梶並 知記
雑誌
研究報告デジタルコンテンツクリエーション(DCC) (ISSN:21888868)
巻号頁・発行日
vol.2020-DCC-24, no.10, pp.1-4, 2020-01-16

本稿では,サバイバルゲームにおける少人数でのフラッグ戦を対象とした,試合後の振り返り支援を行う可視化インタフェースを試作する.サバイバルゲームは,エアソフトガンを用いて行う,実際の銃撃戦を模したゲームで,実世界のフィールド上で試合する.試合後,口頭またはメモ用紙などを用いて振り返りを行う場合がある.本稿では,振り返りの際の議論活性化のために,プレイヤーのフィールド上の移動軌跡や警戒,射撃状態を可視化するインタフェースを構築する.
著者
高尾 聡 浅居 悦子 小松 優子 桑原 陽子 福田 珠里 山根 主信 多門 大介 吉田 直之 工藤 翔二 上武 智樹 加藤 大輔
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.263-267, 2014-08-31 (Released:2015-11-13)
参考文献数
12

在宅酸素療法(home oxygen therapy: HOT)では携帯用酸素ボンベの使用時間を延長させるために,呼吸同調装置を併用して吸気時に酸素供給を行う同調式が一般的である.しかし,院内で使用される医療用酸素ボンベのような吸気,呼気に関係なく酸素が供給される連続式と比較すると,経皮的酸素飽和度(SpO2)の値が同調式で低くなることを経験する.今回,慢性呼吸器疾患患者20名に対し,携帯用酸素ボンベを使用しての6分間歩行試験(6 minutes walking test: 6MWT)を連続式と同調式で行った.その結果,同一酸素流量においてSpO2の平均値・最頻値・最高値・最低値が同調式で有意に低かった.HOTを処方する際には,呼吸同調装置を取り付けた携帯用酸素ボンベを用いたうえで労作時のSpO2の測定および酸素流量の設定を行うことが望ましい.
著者
舟橋 満寿子 長 博雪 鈴木 康之 工藤 英昭 松尾 多希子 許斐 博史 堀口 利之 林田 哲郎 玉川 公子
出版者
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.9, pp.647-656, 1993-09-18 (Released:2009-10-28)
参考文献数
14
被引用文献数
10 2

嚥下・呼吸障害を呈する重度重複障害児者の一部に誤嚥防止を目的として気道・食道の分離を試み,単純気管切開を含め各術式の有効性を比較検討した.その結果,喉頭気管分離術が,下気道感染症の激減,呼吸機能・嚥下機能・栄養状態の改善,経口摂食の獲得,術後合併症の少ないことなど,すべての面で他の術式より優れていた.彼らの生活は受動的になりがちだが,外科的方法も含め呼吸・嚥下という生命の基本のリハビリテーションを適切に行うことで能動的な活動を引き出しえた.ただし術後再閉鎖の可能性は彼らには少ないので,手術的方法を選ぶ場合,十分利点・欠点を検討し,彼らの生活の質の向上をめざすものであるべきと思われる.
著者
楠原 健一 西浦 亮介 谷山 茂人 矢澤 省吾 工藤 隆志 山本 展誉 野口 玉雄
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.94, no.4, pp.750-752, 2005-04-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
7
被引用文献数
5 5

症例は35歳,男性.ハコフグ注)喫食後に横紋筋融解症,急性腎不全を発症.血液浄化法を導入し,腎機能障害を残さず治癒退院した.アオブダイに含まれるパリトキシン(PLTx)により横紋筋融解症が誘発されることが知られているが,今回患者検体の分析からハコフグに含まれる「PLTx様物質」の関与が示唆された興味深い症例として報告する.注)本症例では魚種を同定できておらず,「ハコフグ科魚類」の意味で「ハコフグ」を使用する.
著者
吉中 淳 工藤 七央
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
no.113, pp.129-138, 2015-03-27

これまでの不登校・登校拒否研究を振り返り、1990年代初期に社会学の影響により大きなパラダイム転換が起こったこととそれが心理学に与えた影響を確認しつつ、現時点で未解決の問題を特定し、心理学は再登校支援のためにどのような貢献が可能かについて考察する。
著者
工藤 愛弓
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.157, 2022 (Released:2022-10-22)
参考文献数
67

昆虫の中には、性淘汰によって進化した誇張化形質を有する種がいる。体のどの部分が誇張化するかは種によって様々である。性淘汰によって誇張化する部位やその程度は、生息環境や餌、配偶相手および縄張りなどの資源を巡る闘争の形式とその強度、繁殖行動への利用の有無と密接に関連している。そのため、性淘汰に伴い誇張化した形質がどのように進化・維持されてきたのかを明らかにするには、それぞれの種が有する生活史についても理解を深める必要がある。著者がこれまで扱ってきたテナガショウジョウバエは、オスのみが誇張化した前脚を有し、オス間闘争やメスへの求愛に利用することが分かっている。一方で、野外における生態の理解は進んでいない。ハエ目において、テナガショウジョウバエのように脚を同性間闘争の武器として利用していることが分かっている例は極めて少ない。テナガショウジョウバエのオスにおける前脚の誇張化に影響を与えた要因を探ることで、他のハエ目昆虫で脚が武器として利用されない理由を明らかにできるかもしれない。本稿では、昆虫綱に属する種のうち、脚に性的二型性を有する種について、生息環境や食性・産卵基質などの生態との関連から、性淘汰に伴う脚の誇張化の理由を考察した。また、テナガショウジョウバエの形態と行動の種間差や系統間変異について紹介するとともに、現在進めている闘争と生活史形質との関連性についても概説する。これまでに組み立てられてきた精密な行動評価システムに加えて、今後は生活史形質や野外での生態を明らかすることで、テナガショウジョウバエが有するユニークな形質の進化メカニズムが明らかになることを期待している。
著者
工藤 崇 宝田 晋治 佐々木 実
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.110, no.5, pp.271-289, 2004 (Released:2005-01-07)
参考文献数
56
被引用文献数
14 12

北八甲田火山群は11の小規模成層火山体から構成される. 本火山群は約40万年前から活動を開始した. 噴出中心の位置は時間とともに中央部に収束する傾向がある. 活動様式は溶岩流の流出に卓越し, 水蒸気噴火, ブルカノ式噴火およびストロンボリ式噴火による小規模な降下火砕物および火砕流を伴う. 27~17万年前の間には噴出量が0.1 km3以上の比較的規模の大きい火砕噴火を数回起こした可能性がある. 本火山群の総噴出量は15 km3, 長期的噴出率は0.04 km3/kyである. 噴出率は40~10万年前で比較的高く, 10万年前以降では低くなる. 噴出率および活動様式の時間変化から, 本火山群の火山活動のピークは40~10万年前の間にあったと考えられる. これらの時間変化はマントルダイアピルの冷却過程と調和的であり, ダイアピルモデルを仮定すれば, 本火山群の現在の活動は終息へと向かいつつある状態と解釈可能である.
著者
内野 隆之 工藤 崇 古澤 明 岩野 英樹 檀原 徹 小松原 琢
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.67-85, 2022-08-29 (Released:2022-08-31)
参考文献数
35

盛岡市薮川地域,外山川沿いの谷底低地を埋める第四紀堆積物から80 cm厚の降下火砕堆積物を発見し,薮川テフラと命名した.本テフラは発泡した軽石を多く含み,中性~珪長質火山岩,トーナル岩,チャートなどの石質岩片を少量伴う.また,テフラ中には高温型石英・長石・普通角閃石・直方輝石・チタン鉄鉱・黒雲母が含まれる.テフラに含まれる火山ガラスの組成は比較的高いSiO2・K2Oと低いCaO・MgO・TiO2で特徴づけられ,またその屈折率は1.495 – 1.498である.軽石中のジルコンからは0.24 ± 0.04 Maのフィッション・トラック年代が得られ,本テフラはチバニアン期後半に堆積したと判断される.そして,記載岩石学的特徴,火山ガラスの屈折率,ジルコン年代などから,岩手山東麓に分布する大台白色火山灰に対比できる可能性がある.
著者
廣川 満良 鈴木 彩菜 川木 裕子 工藤 工 木原 実 宮 章博 宮内 昭
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.32-38, 2020 (Released:2020-06-16)
参考文献数
27

甲状腺穿刺材料を用いた補助診断法について概説する。穿刺針洗浄液を用いた生化学検査,たとえばサイログロブリン,カルシトニン,PTHなどは細胞診よりも診断精度が高く,比較的安価であることから,適応や評価を十分に理解したうえで積極的に用いるべきである。リンパ腫,特にMALTリンパ腫を疑った場合は,フローサイトメトリーによる軽鎖制限の確認は非常に有用である。遺伝子検査は本邦では未だ日常的には行われていないが,今後細胞診で濾胞性腫瘍や意義不明と報告された結節に対して行われていくことになるであろう。
著者
笠井 富貴夫 中村 光男 石井 正孝 寺田 明功 工藤 研二 対馬 史博 広田 則彦 武部 和夫
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.219-226, 1991-03-30 (Released:2011-08-10)
参考文献数
25

胃排出機能とインスリン皮下吸収の食後早期血糖変動への影響を検討する目的で, 胃排出遅延を認めるインスリン依存型糖尿病 (IDDM) 11例にGastrokineticsを投与し, 明らかな胃排出改善の得られた6例 (I群), 改善のなかった5例 (II群) について食前および食後120分までの血糖 (PG) と血中遊離インスリン (Free-IRI) をPEG抽出法で測定した.胃排出機能はアセトアミノフェンとアイソトープ併用の液食一固形食同時測定法で検討した.I群;ΔFree-IRIには全検査時間を通じ, 胃排出改善前後で有意差なく, ΔPGは食後60分以降, 有意な上昇を認めた.すなわちΣΔFree-IRIには有意な変化はなく (2310±1266→2707±6889μU/ml・min), Σ ΔPGには有意な上昇 (1853±3442→4799±2983mg/dl・min, p<0.02) を認めた.II群;ΔFree-IRI, ΔPGともに胃排出改善前後で有意な変化を認めなかった.IDDMではインスリン皮下吸収に有意な変化を認めない場合, 胃排出機能が食後早期血糖を制御する重要な因子であることが示された.
著者
菊池 司 工藤 芳彰 岡崎 章 木嶋 彰 古屋 繁
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.35-44, 2004 (Released:2008-07-30)
参考文献数
14
被引用文献数
2 1

デザインの対象が「モノ」から「コト」への移行がいわれて久しい昨今,ユーザが製品や提供される環境を利用していくなかでの全体的な経験までを視野に入れた「Experience Design」,つまり経験を提供するデザイン,あるいは経験そのものをデザインの対象とするという視点に立ったデザインの必要性が言われている.しかしながら,「Experience Design」の意味する本質は見えにくく,経験をデザインできるのかという疑問があるのも事実である.そこで本論文では,「Experience Design」という言葉が意味するものは何かを研究事例などを通して探り,新しい領域へと広がっていくデザイン研究,および実践のあり方を検討するものである.
著者
神田 穣太 河野 博 川辺 みどり 工藤 貴史 鈴木 清一
出版者
江戸前ESD協議会
雑誌
江戸前の海学びの環づくり瓦版
巻号頁・発行日
no.5, pp.1-8, 2008-11-15

「水が汚いってどういうこと?」~きれいで汚く豊かで貧しい東京湾~ / 神田穣太