著者
荒井 都子 工藤 優汰 三木 則尚
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
マイクロ・ナノ工学シンポジウム 2015.7 (ISSN:24329495)
巻号頁・発行日
pp._28pm3-E-4, 2015-10-21 (Released:2017-06-19)

In this paper, we propose a candle-like micro-needle electrode for electroencephalogram (EEG) measurement from the hairy part of the scalp. Conventional wet electrodes for EEG measurement require skin abrasion and electrically conductive gel. This is time-consuming and uncomfortable. On the other hand, micro-needle electrodes can eliminate this process by penetrating through the high impedance stratum corneum. So far, our group has developed a polymer-based dry micro-needle electrode and measured EEG from the frontal pole. However, it was impossible to measure EEG from the hairy part of the scalp by using this electrode because hair obstructs contact between microneedles and the scalp. Therefore, we fabricated candle-like micro-needle electrodes that has pillars for avoiding hair and measured EEG from the occipital, where there is hair. The acquired signal showed as high quality as the conventional wet electrode.
著者
熊谷 直憲 工藤 宏紀 力石 健 中山 真紀子 高橋 俊成 松木 琢磨 木越 隆晶 内田 奈生 呉 繁夫
出版者
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.68-72, 2017 (Released:2017-04-14)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

血清Na-Cl=36 からの乖離を契機に酸塩基平衡異常が疑われ,血液ガス分析を施行し臨床上有用であった症例を経験した。症例1:3 歳女児。3 か月時に脳腫瘍を発症し集学的治療を受けた。3 歳時に胃腸炎罹患時に低リン血症,低分子蛋白尿,代謝性アシドーシス,くる病から薬剤性Fanconi 症候群と診断された。血清Na-Cl は常に30 以下であり,長期間の代謝性アシドーシスの存在が示唆された。症例2:19 歳女性。9 か月時に横紋筋肉腫を発症し,集学的治療を受けた。治療終了後より血清マグネシウムは緩徐に低下し,19 歳時に低カルシウム血症,低カリウム血症,代謝性アルカローシスと診断された。血清マグネシウムの低下とともに血清Na-Cl は常に40以上であり,長期間の代謝性アルカローシスの存在が示唆された。血液ガス分析を行っていない場合,血清Na-Cl=36 からの乖離により酸塩基平衡異常を推測することは臨床上有用である。
著者
今岡 信介 工藤 元輝 柳原 滉太 手老 泰介 古川 雅英
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.12155, (Released:2022-01-19)
参考文献数
46

【目的】糖尿病足潰瘍に起因する足部の部分切断患者に対する退院後訪問指導が創傷再発に伴う再入院の抑制に及ぼす効果を検討すること。【方法】対象は,2019年8月~2020 年3 月に糖尿病足潰瘍の治療により足部の部分切断を施行した連続症例とした。退院後訪問指導を実施した者(以下,訪問群)と訪問指導を行わなかった者(以下,非訪問群)を2 群に分類し,退院後120 日以内の再入院率と退院前後の身体機能を比較検討した。【結果】退院後,120 日以内の再入院率は,訪問群13.6%(3/22 名)と比較して非訪問群25.0%(6/24 名)で有意に高かった。また訪問群では,退院後4 週時の膝関節伸展筋力と足部背屈可動域が有意に高値であった。【結論】糖尿病足潰瘍による足部の部分切断患者に対する退院後訪問指導は,再入院の抑制と退院後の身体機能を維持できる可能性が示唆された。
著者
工藤 一浩
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第23回エレクトロニクス実装学術講演大会
巻号頁・発行日
pp.216-217, 2009 (Released:2014-07-17)

有機材料は、軽量かつ柔らかく曲げやすいといった特徴に加え、塗布法や印刷などの低温・簡易プロセスによる低価格化への期待が寄せられている。特に、有機電子デバイスの性能向上に伴い、太陽電池、フレキシブルディスプレイ、情報タグ、各種センサなどの研究が活発に進められている。ここでは環境・エネルギー問題の観点から有機デバイスの特徴と期待される応用分野について報告する。
著者
葛西 智 工藤 智 荒川 修
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.69-74, 2011 (Released:2011-02-02)
参考文献数
18

2007,2008および2009年の3か年,果実細胞分裂期のNAA 14.7 ppmの1回処理によるリンゴ‘ふじ’の裂果抑制効果試験を行った.満開2週間後処理は,3か年中2か年で裂果抑制効果が認められたが,同時に収穫果の果重の低下が認められ,新梢伸長が抑制される場合もあった.一方,満開3または4週間後処理では,試験を実施したいずれの年においても裂果抑制効果が認められ,果実品質や新梢伸長に及ぼす影響はみられなかった.また,NAA処理による裂果抑制は,細胞数の減少に由来した果実肥大盛期における果実肥大量の低下が関与する可能性が考えられた.
著者
工藤 博章 柴 隆一 本間 和明
出版者
The Japan Institute of Electronics Packaging
雑誌
サーキットテクノロジ (ISSN:09148299)
巻号頁・発行日
vol.7, no.4, pp.272-278, 1992-07-20 (Released:2010-03-18)
参考文献数
8

フロン規制措置の対応策として低残渣無洗浄型あるいは残渣が無公害で安全性の高い溶剤 (例えばIPA) によって洗浄可能な新しいフラックスの開発を試みた。ロジンがフラックス残渣の主因であることからロジン以外の化合物を対象にフラックスを選択した結果, 金属への高い親和性と強い還元性をもつ亜リン酸に着目し, さらに金属との反応性のコントロール, 有機溶剤への溶解性, はんだ付け温度との対応を持たせる目的で, これに種々の有機置換基を導入した有機亜リン酸化合物を合成した。はんだ付け性試験, 残渣洗浄性, 母材金属への影響, 残渣量について検討した結果, 合成した有機亜リン酸化合物中数種の化合物に, 1) ロジンよりも高活性でありフラックス添加量が少量ですむ, 2) フラックス残渣がロジン系フラックスの5分の1量に低減できる, 3) 残渣はIPA (2-Propanol) に高い溶解1生を示す等の特徴がみられ, すなわちフロン規制措置に対応できる新しいフラックスとして位置付けることができた。
著者
岡崎 隆哉 工藤 隆一 水内 英充 佐藤 賢一郎 熊井 健得 橋本 正淑
出版者
公益社団法人 日本臨床細胞学会
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.62-69, 1989-01-22 (Released:2011-11-08)
参考文献数
14

著者らは術中に腹腔洗浄細胞診を行った子宮内膜癌42例の標本を用いて, 腹腔洗浄細胞診と他の予後因子との関係について検討した.1) 細胞診施行症例は臨床進行期I, II, III期の症例で開腹時肉眼的に子宮外浸潤および被膜破綻のない症例に限った.2) 細胞診の陽性率は16.7%(42例中7例) で組織型, 進行期による陽性率の差は明らかでなかった.3) ヒステロスコープ施行例と非施行例の陽性率に差は認められなかった.4) 筋層浸潤に関しては, 組織学的に漿膜に達しない浸潤であれば筋層浸潤の深達度による陽性率に有意差は認められなかった.5) 病巣の占拠率に関しては占拠率が高いものほど高陽性率を示したが, 小さい病巣でも陽性となる症例もあった. また病巣が卵管角から離れた症例でも20%(3/15) が陽性であった.6) 陽性例7例すべてに追加治療を施行したが, 全症例が現在再発徴候なく生存している (最長6年0ヵ月, 平均3年7ヵ月).
著者
工藤 瞳
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

本年度を含めた3年間の研究において、働く子どもの運動MANTHOCが学校教育を提供する背景には、仕事をしていることのみならず、留年、中退、学校関連費負担、そして一部には小学校入試の存在など、子どもが一般の公立学校に通う上での様々な阻害要因が明らかになった。本年度は、仕事以外の学校教育への阻害要因および公立学校間格差、そして修道会などが運営する公立学校である民営公立校に着目して研究を行った。前年度および本年度の現地調査を踏まえて明らかになった点は以下の通りである。(1)ペルーの地方都市カハマルカの公立学校間格差に着目し、入試の有無や学校関連費といった点から比較した。2011年当時学区制のなかったカハマルカにおいて、試験による入学者選抜や学校関連費の違いといった諸条件が、各家庭による学校選択を左右している可能性があり、選抜がなく「誰でも入れる」学校の教育環境の改善が放置される懸念がある。(2)また、国が教員給与を全額負担し、修道会などが運営する宗教系民営公立校は、学校数は少ないものの、公立学校の枠内で貧困層に対して質の高い教育機会を提供してきた。ペルーでは財政的制約や政策の不連続性によって教育制度の変化が低調であり、教会による貧困層への教育の関与を背景とした民営公立校という伝統的な教育の公私協働の形が維持されてきた。(3)宗教系民営公立校の中でもネットワークを形成し、ラテンアメリカ17か国において学校教育・ノンフォーマル教育を展開するフェ・イ・アレグリアは、学校運営に関して地域と緊密な関係を築くとともに、教員研修や専門家の視察により教育環境・内容の向上に取り組んでいる。以上のように子どもの就学への阻害要因を学校側から検討することにより、働く子ども、貧困層の子どもへのより良い教育機会をいかに保障するかを考える上での重要な知見が得られた。
著者
大塚 宜一 清水 俊明 藤井 徹 工藤 孝広
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

H.pyloriに感染した小児と成人の胃粘膜に発現する免疫・癌関連分子を、microarrayなどを用いて網羅的に比較検討した。対象は各種消化器症状に対して消化管内視鏡検査を施行した患者とし、H.pylori感染小児群、非感染小児群、感染成人群、非感染成人群の各々6症例、合計24症例の胃粘膜(前庭部・胃体部)を検討した。その結果、成人感染群でより強い発現のもの(OLFM4)、成人・小児感染群で同等に発現するもの(PIM2,REG3A,LCN2,CXCL13)が確認された。発癌の機序として、H.pylori感染に伴う小児期からの癌関連分子の発現の亢進及び慢性炎症性変化の関与が示唆された。
著者
花田 英輔 工藤 孝人 高杉 紳一郎 加納 隆
出版者
一般社団法人 日本医療情報学会
雑誌
医療情報学 = Japan journal of medical informatics (ISSN:02898055)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.239-247, 2006-03-03
参考文献数
21
被引用文献数
1

携帯電話は高い普及率を示しているが,一方で一律に電源断を求めている医療機関もまだ多い.患者や訪問者は医用電子機器,特に人工心臓ペースメーカに対する影響に関する情報が広く知られていることからそれに従っているが,中長期にわたって入院する患者にとっては通信手段の途絶を意味することから患者の心理面での負担になっている場合も見受けられる.<br/> 本稿では,患者サービスの面から要望が強いが,これまでその安全性に関する情報不足から医療機関における使用の是非の判断が行われてこなかった携帯電話について,具体的な解禁例およびこれまでに得られた知見から,安全な導入に向けた注意点と手法を示す.
著者
舟生 富寿 工藤 茂宣 大野 和美 二川原 和男 人見 浩 鈴木 唯司 三国 恒靖 寺山 百合子 青木 敬治 平山 順朗 小野寺 孝夫 菅原 茂
出版者
社団法人 日本腎臓学会
雑誌
日本腎臓学会誌 (ISSN:03852385)
巻号頁・発行日
vol.17, no.9, pp.823-836, 1975-09-30 (Released:2010-07-05)
参考文献数
34

Metabolism of adrenocortical hormone in patients with chronic impaired renal function was investigated in this study. Urinary 17-OHCS (total, free and fractions-com. F, comp. E, THF, THE) we(re measured by use of thin layer in these 12 patients, including 6 patients who were made to artificial dialysis. Three patients of them were studied on load with ACTH-Z 20 units/day for 3 days intramuscularly and 9 patients were studied on administration of cortisol (1 mg/kg of body weight) intra-venously. Moreover, blood free 11-OHCS was determined in 3 patients with treatment of artificial dialysis. Following results were obtained. 1) The excretion volume of urinary total 17-OHCS remained low coincidently with decrease in creatinine clearance on control, on load with ACTH-Z and on administration of cortisol. 2) In above mentioned patients, the rate of urinary free 17-OHCS to total 17-OHCS exhibited various values which may be influenced with glomerular and tubular lesion, being compared with certain values of normal control. 3) The fractions of urinary 17-OHCS showed small pattern similar to normal control. 4) The excretion pattern of urinary 17-OHCS fractions shifted to cortisol pathway from cortisone pathway on load with ACTH-Z as normal control. 5) In the group with non-hyper BUN, the changes of the excretion volume of urinary 17-OHCS was seemed to be similar to normal control in every 2 hours measurement on administration of cortisol, while in the group with hyper BUN, the changes was not observed. 6) In the patients with artificial dialysis free 11-OHCS remained within normal range but showed abnormal in diurnary variation.
著者
工藤 泰雄 楠 淳
出版者
医学書院
雑誌
公衆衛生 (ISSN:03685187)
巻号頁・発行日
vol.63, no.8, pp.563-566, 1999-08
被引用文献数
2
著者
柴田 英寿 工藤 隆一郎 伊藤 雅
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.10, no.7, pp.24-27, 2011-04-19

柴田英寿さんは、大手企業で働きながら、朝に自分の時間を創出し、『「お先に失礼!」する技術』など仕事術の本を多数執筆し、毎週水曜日の朝食会を10年以上も続けている。その柴田さんが、既に早起きはしているものの、時間を有効活用できていない読者2人を指導する。
著者
小泉 丈晴 工藤 暢宏 立石 亮 野村 和成 井上 弘明
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.11-16, 2008 (Released:2008-01-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

‘愛知早生ブキ’などの三倍体品種の雌株に花粉稔性のある群馬県在来‘水ブキ’(雄株)を交配し,実生作出の可能性について明らかにした.さらに,‘愛知早生ブキ’と群馬県在来‘水ブキ’(雄株)との交配により,得られた実生の特性を明らかにした. 1. フキの三倍体品種である‘愛知早生ブキ’,徳島県在来‘水ブキ’および‘吉備路’の雌株に群馬県在来‘水ブキ’(雄株)を交配することにより稔実種子が得られた.‘愛知早生ブキ’では採取した種子の2.0%,徳島県在来‘水ブキ’と‘吉備路’の種子では0.4%の出芽がみられた. 2. ‘愛知早生ブキ’と群馬県在来‘水ブキ’(雄株)の交配により得られた実生は,交配親に比べて,葉柄の生育が旺盛なものや葉柄部にアントシアニンの発生が無いものがみられた. 3. フローサイトメトリーによる相対的核DNA量の測定から‘愛知早生ブキ’と群馬県在来‘水ブキ’(雄株)の交配により得られた実生について倍数性を推定すると,‘AM-35’は二倍体,‘AM-1’と‘AM-51’は異数体と考えられた. 4. ‘愛知早生ブキ’と群馬県在来‘水ブキ’(雄株)の交配により得られた実生から選抜した‘AM-1’は,早生性で葉柄部のアントシアニンの発生は少なく,収量も多いことから,育種目標に適した有望な系統であった.この組み合わせ交配から得られた実生個体の選抜により,新たな葉柄収穫用品種が育成できる可能性があると考えられた.