著者
三島 江津子 岡戸 洋 加藤 さおり 櫛原 秀之 黒田 純子 榊原 隆志 首代 みどり 鈴木 厚志 松岡 加恵 宮坂 朋恵 渡辺 法男 横田 学 板倉 由縁 鈴木 照美 斉藤 寛子
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.6, pp.403-408, 2009 (Released:2010-08-19)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

When pharmacists provide drug guidance to in-patients,they are often asked about health foods such patients are regularly taking in expectation of anti-cancer effects.However,pharmacists cannot always answer these questions based on scientific evidence.To further evaluate the efficacy of health foods for this purpose,we did a survey of the literature concerning 5 frequently used health foods said to have anticancer effects using the PubMed and Ichushi search services,obtaining 1,300 papers from the former and 1,142 papers from the latter.However among them,we could not find any providing data from randomized controlled trials and thus there was no clear scientific evidence,though some of the papers noted an improvement in the quality of life of patients.In conclusion,when pharmacists provide guidance on health foods to patients and their families,it is important for them to collect detailed information and evaluate them on a scientific basis.
著者
久保田 大輝 Naomi Nazar 大久保 友博 斉藤 咲喜子 粟飯原 萌 古市 昌一
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.877-878, 2017-03-16

英語学習において重要なのは文法と語彙力等であるが,特に語彙力の高さは読解及び会話,そしてTOEIC,TOEFL, IELTS等の得点向上のいずれでも重要である.そのため,我が国には語彙力の向上を目的とした学習用教材が多数あり,ゲーム形式で語彙力を向上する英語学習用ゲームも存在する.しかし,学習用ゲームの多くは学習用教材部分の質と量が十分でないとともに,総ての学習者がそのゲームに対して高い興味を持つわけではない,という問題点がある.そこで,本研究では,学習用教材として広く利用されている商用システムを使用して教材としての質と量を確保し,ゲーム部分については学習者に応じて各種のゲームを利用可能とする,複合シリアスゲーム型学習用教材実現方式を提案し,その一例としてFishyFishyを開発したので報告する.
著者
斉藤 英俊 河合 幸一郎 長澤 和也
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では、釣餌輸入にともなうヒッチハイカー種(非意図的輸入種)および寄生種の日本国内への侵入状況を調査した。1)ヒッチハイカー種および寄生種の出現リストの作成 小売店における調査の結果、スジエビ類にチョウセンブナを含む外来種や寄生性等脚類エビノコバンが混入していることを確認した。2)ヒッチハイカー種および寄生種の野外への侵入状況の解明 広島県瀬野川において、チュウゴクスジエビは3~7月に抱卵しており、繁殖していることが判明した。また、本種は、福岡県や神奈川県を含む7県で生息が確認された。さらに、東京都の河川においてスジエビ類に寄生するエビノコバンを確認し、その寄生生態を調べた。
著者
左高 真理雄 原田 元 岡崎 幸紀 竹本 忠良 飯田 洋三 榊 信広 小田原 満 永富 裕二 斉藤 満 後藤 一紀 竹内 一憲 多田 正弘
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.739-744_1, 1982

胃Xanthomaの発生機序をうかがうため,その背景粘膜との関係に注目し,内視鏡的コンゴーレッド法,メチレンブルー染色法および直視下生検を行ない,内視鏡学的,組織学的に胃Xanthomaの発生胃粘膜について検討した. その結果,Xanthomaは萎縮性胃炎の高度な胃に多く存在するが,萎縮性胃炎の比較的軽度と思われる胃粘膜にも少数ながら存在した.さらに,コンゴーレッド変色帯内にも75個中4個(5.4%)存在した.この4個の胃底腺領域のXanthomaを検討すると,Xanthoma上皮および周囲粘膜に組織学的にも軽度ないし中等度の萎縮性変化が認められ,胃底腺領域内といえども萎縮性胃炎を発生母地としていることも示唆された.また,Xantho-ma上皮および近接粘膜は腸上皮化生がみられないか,軽度である例が多く,Xanthomaの発生には腸上皮化生は関係しないと考えた.
著者
斉藤 雅茂 辻 大士 藤田 欽也 近藤 尚己 相田 潤 尾島 俊之 近藤 克則
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.68, no.11, pp.743-752, 2021-11-15 (Released:2021-12-04)
参考文献数
28

目的 介護予防事業推進による財政効果を評価する際の基礎資料を得るために,介護予防・日常生活圏域ニーズ調査で把握可能な要支援・要介護リスク評価尺度点数別の介護サービス給付費の6年間累積額を分析した。方法 日本老年学的評価研究(Japan Gerontological Evaluation Study:JAGES)の一環で,2010年に実施された要介護認定を受けていない高齢者を対象にした質問紙調査の一部をベースラインにした(全国12自治体を対象。回収率:64.7%)。その後,行政が保有する介護保険給付実績情報と突合し,46,616人について2016年11月まで(最長76か月間)に利用した介護サービス給付費を把握した。要支援・要介護リスクについては,性・年齢を含む12項目で構成される要支援・要介護リスク評価尺度・全国版(0-48点)を用いた。ベースライン時の基本属性等を調整した重回帰モデルに加えて,従属変数の分布を考慮したトービットモデルおよび多重代入法による欠損値補完後の重回帰モデルを行った。結果 追跡期間中に7,348人(15.8%)が新たに介護保険サービス利用に至っていた。要支援・要介護リスク評価尺度点数が高いほど,6年間の要支援・要介護認定者および要介護2以上認定者割合,累積介護サービス給付費が高く,介護サービスの利用期間は長く,いずれも下に凸の曲線状に増えていた。ベースライン時の諸特性を統計的に考慮したうえでも,リスク評価点数が1点高いほど,6年間累積介護サービス給付費は1人あたり3.16(95%信頼区間:2.83-3.50)万円高い傾向にあった。リスク評価点数が低い群(16点以下)では1点あたり0.89(95%信頼区間:0.65-1.13)万円,高い群(17点以上)では1点あたり7.53(95%信頼区間:6.74-8.31)万円高い傾向にあった。推計モデルによる大きな違いは確認されなかった。結論 ある時点での集団のリスク評価尺度点数からその後6年間の累積介護サービス給付費の算出が可能であることが示された。外出頻度などリスク点数を構成する可変的な要素への介入が保険者単位でみると無視できない財政的なインパクトになりうることが示唆された。
著者
岩田 具治 斉藤 和巳 山田 武士
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.65-74, 2007-03-15
参考文献数
19

定額制サービスを提供しているオンラインストアが収益をあげるためには,ユーザの契約期間をできるだけ延ばすことが必要である.従来レコメンド法では,購入される確率を最大化するためにユーザの嗜好に合致する商品を提示する.しかしながら,従来法により必ずしも契約期間が延びるとは限らない.本研究では,定額制サービスを想定し,契約期間が延びる確率を最大にするレコメンド法を提案する.提案法では,まず契約期間の長いユーザに特徴的な購買パターンを抽出する.そして,抽出されたパターンと同じような購買行動になるように商品をレコメンドする.生存時間解析を応用し,ログデータから効率的に購買パターンの抽出を行う.また,効果的なレコメンドにするため,最大エントロピーモデルを用いてユーザの嗜好を推定する.契約期間が延びることはユーザがサービスに満足した結果であるため,提案法はオンラインストアだけでなく,ユーザにとっても好ましいレコメンドである.携帯電話用漫画配信サイトのログを用い,提案法の有効性を示す.Online stores providing subscription services need to extend user subscription periods as long as possible to increase their profits. Conventional recommendation methods recommend items that best coincide with user's interests to maximize the purchase probability, which does not necessarily contribute to extend subscription periods. We present a novel recommendation method for subscription services that maximizes the probability of the subscription period being extended. Our method finds frequent purchase patterns in the long subscription period users, and recommends items for a new user to simulate the found patterns. Using survival analysis techniques, we efficiently extract information from the log data for finding the patterns. Furthermore, we infer user's interests from purchase histories based on maximum entropy models, and use the interests to improve the recommendations. Since a longer subscription period is the result of greater user satisfaction, our method benefits users as well as online stores. We evaluate our method using the real log data of an online cartoon distribution service for cell-phone.
著者
斉藤 保典 キンブイ チャン デニス キリンジャー
出版者
一般社団法人 レーザー学会
雑誌
レーザー研究
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.197-202, 1994

A 2.1 &mu;m &ldquo;eye-safe wavelength&rdquo;, 25mJ/pulse (A/O Q-switching), 90ns/pulse Ho lidar systemhas been developed to measure atmospheric extinction coefficients, &alpha;, and backscatter coefficients, &beta;. Range esolved values of &alpha; and &beta; were obtained at ranges covering up to 1.5km forsevera 124 hour periods. The average values of &alpha; were on the order of 10<SUP>-3</SUP> to 10<SUP>-4</SUP>m<SUP>-1</SUP> and &beta; values were estimated on the order of 10<SUP>-5</SUP> to 10<SUP>-6</SUP> m<SUP>-1</SUP> sr<SUP>-1</SUP>. The variation of &beta; as a function ofrange was small during the period from night to early morning, but increased significantly duringthe later daytime hours. The values of &beta; were somewhat higher from midnight to earlymorning than just after sunrise and then gradually decreased. &beta; values exhibited good correlation with the atmospheric humidity. From these observations it was confirmed that thelidar system developed is a powerful apparatus for remote sensing of the atmosphere.
著者
松森 邦昭 別府 俊男 中山 賢司 斉藤 元良 青木 伸夫 田中 柳水 平 孝臣
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.33-37, 1986-01-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
10

脳神経外科治療過程で合併症としての糖尿病性昏睡を経験した. 2例は高浸透圧性非ケトン性糖尿病性昏睡, 1例は高浸透圧性非ケトン性昏睡と糖尿病性ケトアシドーシスの移行形, 1例は糖尿病性ケトアシドーシスであつた. この病態の相違は主に患者側が持つ耐糖能の異常の程度により生じたと考えられた. 脳神経外科治療上の糖尿病性昏睡促進因子として, 1) 原疾患, 及び手術侵襲によるストレス, 2) ステロイド剤, 減圧剤, 3) 経管栄養などがあげられる. これらの薬剤, 治療は脳神経外科治療上不可欠のものであり, 意識障害患者に重複して行われる. このため糖尿病性昏睡の発見が遅れ, 問題となる. この対策として, 脳神経外科の治療上, 糖尿病性昏睡の発生を念頭に置き, 少しでも疑いがあれば頻回に電解質, 血糖値, 血漿浸透圧, 酸塩基平衡を測定すべきである.
著者
斉藤 知洋
出版者
日本家族社会学会
雑誌
家族社会学研究 (ISSN:0916328X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.44-56, 2018

<p>本稿では,「就業構造基本調査」の匿名データ(1992・2007年)を用いて,1990年代から2000年代にかけてのひとり親世帯内部の所得格差とその変容について時点間比較を行った.</p><p>分析の結果,以下の知見が得られた.第1に,有子世帯の所得格差は,過去15年間で拡大傾向にあり,とくに独立母子/父子世帯内部で所得格差が大きい.第2に,高学歴化によりひとり親の教育水準が急速に向上したものの,ひとり親世帯の低学歴層への偏りは安定的に維持されている.第3に,要因分解法の推定結果より,世帯所得の学歴間格差が独立ひとり親世帯の所得格差の拡大に寄与しているが,他の成人親族との同居はひとり親世帯の階層差を緩衝させる役割を持っていた.</p><p>以上より,ひとり親世帯内部の所得格差は階層差を伴って緩やかに拡大しており,家族・世帯の「自助努力」を強調する福祉政策は,低学歴層のひとり親世帯の経済状況を悪化させる可能性が示唆された.</p>
著者
斉藤 知洋
出版者
日本家族社会学会
雑誌
家族社会学研究 (ISSN:0916328X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.20-32, 2020
被引用文献数
1

<p>本稿の目的は,「就業構造基本調査」匿名データ(2007年)を用いて,シングルマザーの正規雇用就労と世帯の経済水準の関連について検討することである.傾向スコア・マッチング法を用いた統計分析より,得られた主要な知見は次の3点である.第1に,正規雇用への就労はシングルマザーの時間あたり賃金を32.0%上昇させ,相対的貧困率と就労貧困率をそれぞれ36.5%, 39.5%低減させる効果を持つ.第2に,正規雇用就労の効果には階層差が存在し,賃金と就労貧困率については低学歴層ほどその就労効果が小さい.第3に,正規雇用就労を達成したとしても,非大卒のシングルマザーはその半数以上が自身の就労所得のみでは貧困状態を脱していない.以上の結果は,シングルマザーを対象とした就労支援施策に加えて,女性が結婚や出産を通じて直面する労働市場上の不利を解消することが母子世帯の経済的地位を高めるうえで重要であることを示唆する.</p>
著者
川上 佳夫 石川 由華 斉藤 まるみ 大塚 幹夫 中村 晃一郎 金子 史男
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.816-817, 2007-09-01

要約 14歳,男児.1年前より右後頭部に脱毛斑が出現し,徐々に拡大,6か月前から排膿を認めた.近医で抗生剤内服による加療を受けたが改善がなかった.創部細菌培養は陰性であった.病変部を切開したところ,内腔は不良肉芽で覆われ,数本の毛髪が観察された.病理組織学的にリンパ球,好中球,形質細胞,異物巨細胞の浸潤からなる肉芽組織であり,pilonidal sinus(毛巣洞)と診断した.頭部に発症したpilonidal sinusの報告は自験例と本邦,海外の報告を含め5例あるが,そのうち4例が後頭部に発症しており,臥床時の摩擦などによる外的刺激が毛髪の穿孔機序に関与している可能性が示唆された.
著者
斉藤 芳枝 畑山 富子 細田 裕子
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
栄養と食糧 (ISSN:00215376)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.139-141, 1974

温州みかん, レモン, グレープフルーツ, 夏みかん, いちご, びわ, もも, ぶどう, プリンスメロン, パインアップル, りんごおよびプラムの果汁を調製し, 5℃に3週間貯蔵してその間のビタミンC, 還元糖, 酸および窒素の量的変化を測定した。<BR>ビタミンC含量の多いプリンスメロンおよび柑橘果汁では3週間後も最初の量の40%以上のビタミンCが残存したが, もも, ぶどう, パインアップル, プラムらは含量も少なく, 残存量も10~20%と低かった。<BR>還元糖は3週間貯蔵後プリンスメロンとももの果汁では増加し, びわとりんごの果汁では最初と同じであったほかはいずれも減少する傾向を示した。<BR>酸は温州みかん, びわ, もも, プリンスメロンの果汁で増加したが他の果汁では大きな変化はなかった。<BR>可溶性窒素は減少するものが多く, それにもかかわらずアミノ態窒素の増加が認められる果汁があったが, これはアミノ酸やペプチドの生成によるものと思われた。